大人オリジナル小説
- アクアリウム。
- 日時: 2011/09/18 22:51
- 名前: 白兎
どうも、ハクトです(^^)
傍観者の主人公 伶がクラスのイジメに関わっていく話。
受験生なので更新が遅くなると思いますが、つたない文章を書いていきます。
荒らしトカ周り見えてない発言する奴は個人的には大好きだが
他の閲覧者様を不愉快にさせてはいけないので控えましょ。
応援から酷評まで、コメント受け付けてます(キリッ`・ω・)
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
- Re: アクアリウム。 ( No.12 )
- 日時: 2012/03/17 21:08
- 名前: 白兎
それから一ヶ月も経たない内に、うちのクラスには不登校の生徒が一人増えた。
三浦亜耶である。
彼女は不登校の理由については何も話さないのだという。
因みに、彼女へのプリント渡し係は私ではない。
三浦の幼なじみだという男子が毎日家に行っているのだと聞いた。
「三浦さんにお手紙を届けてくれる人はいるかしら」
担任が芝居臭い口調で聞くと、その男子はスッと手を挙げた。
水野の時とはえらい違いだ。
……それだけ、三浦のことを気にかけていたのだろう。
それなら、何故すぐに助けなかったのか。何もしなかったのか。
そう言ってやりたくもなったけど、彼も悪くないのだ。
自分も虐めを受けたり、また異性であるためにからかわれたりしたかもしれない。
虐めを助けるというのは、実際問題難しい。
でも、そんなに思ってくれてる人がいるんだから
三浦ももっと頑張ってみても良かったのに―……なんて、言わないけどさ。
▽
「おはよ〜!」
朝、下駄箱の前で靴を履き変えていると
後ろから高めの可愛らしい女の声が聞こえた。
実菜かな? なんて思いながら振り向くと、やっぱりそうだった。
「おはよう」
「伶ちゃん、今日はいつもより早いんだね〜」
「今日は早く目が覚めたからね」
私は教室でジッと座っている時間が嫌いで、いつも遅刻ギリギリに学校に来ている。
だから、その時初めて見たのだ。
実菜に起こっていることを。
「……あれ、実菜の下駄箱に何か」
「あ、手紙だ」
実菜の下駄箱の中に入っていた白い便箋に、私はすこし高揚した口調で言う。
「もしかしてラブレターとか?」
「まさかぁ。ちょっと古くない?」
実菜は有り得ないと笑いながらも、嬉しそうな表情で中身を開けた。
すると、実菜の悲鳴が小さく響いた。
「キャッ……なに、これ…」
「実菜、血が…!」
手紙の中を探った実菜の手に、切り傷が出来ていた。
少量だが実菜の手を血が汚している。
軽く放心状態の実菜を横目に手紙の中を見ると、血に濡れたカミソリの刃が入っていた。
カミソリレターが現実にあったとは……それこそ古い気がする。
それにしても、どうして実菜にこんなものが?
とりあえず、実菜を保健室に連れていくことにした。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12