大人オリジナル小説
- 〜格差ライフ〜
- 日時: 2012/07/20 16:06
- 名前: 水玉シュシュ♪
「わあっ、何コレかわいーっ!!」
「CMで見たことあるーっ!!」
今日も仲川さんの周りにはたくさん女子が集まっている。
私はそこをじっと見つめる。
どうやら今日は---------
「校則オッケーのマスカラよ。試供品でよければどうぞ」
昨日はリップ。一昨日はマニキュア・・・。
「いいの〜っ?!」
「ありがと〜〜〜っ」
仲川さんのお母さんは化粧品会社の部長を務めている。
だから、最近のコスメグッズは何でも持っている。
そのうえきれいで頭もいいからいつもみんなの注目の的。
仲川さんの周りにはいつも人が集まって、キラキラ輝いて見える。
それに比べて私は・・・
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- Re: 〜格差ライフ〜 ( No.23 )
- 日時: 2012/08/13 17:28
- 名前: 水玉シュシュ♪
靴を履きかえるとき、思わず目を見開いてしまった。
自分の革靴と莉央の革靴を見比べて、愕然とした。
少し傷が入っているけど、まだまだ立派な私の革靴。
でも莉央のはボロボロで、靴の面影さえ見て取れない。
私の視線に気づいてか、莉央は言った。
「・・・ボロボロでしょ。七海、自分のと比べないでよね?そんなのされたら悔しいじゃん!」
莉央はクールでかっこいい。
だけど私と同じ歳の女の子。
辛くないはずがない。
(って、私ってば何考えてんの?!さっきまで莉央への嫌がらせを楽しみながら考えてたくせに・・・)
「・・・あー、・・うん・・」
「・・・・」
「じゃ・・じゃあ、バイバイ」
「何で?」
・・・え。
(何に対しての「何で」なの〜?!)
「・・・一緒に帰んない?」
思わず声をあげそうになった。
うんって、言おうとした。
でも、やっぱり無理。
「あ、ありがと。で、でも今日は・・・」
「いいから!!来て!!」
そういって、莉央は私の手をつかんだ。
そして走り出す。
(どこへ------?)
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