大人オリジナル小説
- 〜格差ライフ〜
- 日時: 2012/07/20 16:06
- 名前: 水玉シュシュ♪
「わあっ、何コレかわいーっ!!」
「CMで見たことあるーっ!!」
今日も仲川さんの周りにはたくさん女子が集まっている。
私はそこをじっと見つめる。
どうやら今日は---------
「校則オッケーのマスカラよ。試供品でよければどうぞ」
昨日はリップ。一昨日はマニキュア・・・。
「いいの〜っ?!」
「ありがと〜〜〜っ」
仲川さんのお母さんは化粧品会社の部長を務めている。
だから、最近のコスメグッズは何でも持っている。
そのうえきれいで頭もいいからいつもみんなの注目の的。
仲川さんの周りにはいつも人が集まって、キラキラ輝いて見える。
それに比べて私は・・・
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- Re: 〜格差ライフ〜 ( No.1 )
- 日時: 2012/07/20 16:40
- 名前: 水玉シュシュ♪
「七海?どうしたのボーっとして」
正面の席に座る莉央が読んでいた本から顔を上げる。
莉央は私がこのクラスになって初めてできた友達。
仲川さんの次に美人な子なんだけどーーーーー
「あ、ううん。仲川さんのマスカラいいなって、見てたの//」
私がそういうと、莉央は一瞬、こわい表情を浮かべた。
「七海もあんなのがほしいの?あんなの持ってたって何の役にもたたないのに」
ちょっぴりきつい性格がタマにキズ・・・
ふと、仲川さんのほうを見ると、こわい顔でこっちを見ていた。
(今の、聞こえちゃったのかなあ)
心配になって、私はあわててフォローした。
「え、あ、でも、マスカラあると目がぱっちりするんだよ?」
「七海の目はじゅーぶんキレイ。化粧品なんて学校に持ってきて、バカみたいと思わない?」
「そ、そう?私は莉央や仲川さんみたいにきれいじゃないから、ないと困るかな〜、なんて・・・」
「・・・・・・ふーん」
そういって、莉央は本に目を戻した。
(あ、莉央おこったかも。あとで謝ろう・・・)
そう、あとで。
なんてたって、莉央を怒らせるより、仲川さんを怒らせたほうが怖いもの。
ほっと胸をなでおろすと、
ツカツカツカツカ・・・
仲川さんがこっちへと歩いてきた。
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