大人オリジナル小説
- 〜格差ライフ〜
- 日時: 2012/07/20 16:06
- 名前: 水玉シュシュ♪
「わあっ、何コレかわいーっ!!」
「CMで見たことあるーっ!!」
今日も仲川さんの周りにはたくさん女子が集まっている。
私はそこをじっと見つめる。
どうやら今日は---------
「校則オッケーのマスカラよ。試供品でよければどうぞ」
昨日はリップ。一昨日はマニキュア・・・。
「いいの〜っ?!」
「ありがと〜〜〜っ」
仲川さんのお母さんは化粧品会社の部長を務めている。
だから、最近のコスメグッズは何でも持っている。
そのうえきれいで頭もいいからいつもみんなの注目の的。
仲川さんの周りにはいつも人が集まって、キラキラ輝いて見える。
それに比べて私は・・・
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32
- Re: 〜格差ライフ〜 ( No.3 )
- 日時: 2012/08/02 11:00
- 名前: 水玉シュシュ♪
とたんに、莉央が読んでいた本を乱暴に閉じた。
パシッと乾いた音に、取っ組み合いをしていた男子までもが振り向いた。
そんな皆の視線も気にせず、莉央は派手な音を鳴らしながら椅子をひき、仲川さんと向かい合った。
「どうしたの、莉央さん。怖い顔しちゃって」
仲川さんの言葉に、取り巻きの女の子たちがふきだした。
でも、それにひるまず、莉央は言った。
「・・どうしたの、仲川さん。意地悪そうな顔して」
「・・・・・!」
教室にいる皆が、私も、絶句した。
「悪いけど、勧誘はよそでして。私の周りでうるさくしないで」
「あら・・、莉央さん以外に友達がいないから、とられたくなかったのかしら?」
そういって、仲川さんは私の手にマスカラを握らせた。
皆が仲川さんに注目する。
「七海さん、これは私たちの友情の証よ」
そして、莉央にきびすをかえすと、取り巻きの女の子達のもとへ行った。
「さあ、帰りましょうか」
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32