大人オリジナル小説
- その人の花は枯れていく。
- 日時: 2013/05/06 18:38
- 名前: 来夏
その人の花は、枯れていく。
傷によって、その人の花は枯れていった。
完全に枯れたら−−その人は死んだ者だと思う。
花はその人の人生なのだ。
◆詳細
この小説は、“虐め”ものです。
フィクションとノンフィクションが入っています。
過度な暴力表現などが苦手な方は、ご覧にならない方がいいと思います。
この作品は
“暗闇の世界で、翼は溶けていった”と同じ舞台です。
ですので、その作品に出ている人物も登場します。
■目次
学校説明→>>1
登場人物→>>2
登場人物U→>>15
■話のまとめ
第1章『A組の生徒』 >>10
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- Re: その人の花は枯れていく。 ( No.8 )
- 日時: 2013/02/11 13:35
- 名前: 来夏 ◆mEmTKV/S.k
episode 吉野聖奈
「……」
ようやく病院を退院できた。昔ある病気で入院してから、身体が弱くなった。
風邪は引きやすいし、下手したら肺炎にかかる時もある。
学校へはまた行けないと思う。ストレスも溜まりそうで、とてもじゃないけど行けない。
「聖奈ー。颯君来たよー」
介護職で休みもまちまちなお姉ちゃん。今月は比較的休みが多い方らしいけど。
「うん。お姉ちゃん、ありがとう」
「いーえ、どういたしまして」
ドアの向こうで、私とお姉ちゃんは会話を終えた。そしてかわりに、颯君の声が聞こえた。
「おい。入っていいか」
「どうぞ」
わたしの部屋に入ってきたのは、きれいな金髪を持った男の子だった。
目は黒だし、少し顔立ちは外国人の様な感じがする。
この人は、わたしと同じクラスの人だった。
「さっき、光理さんから聞いた。退院おめでと」
「ありがとう。でも、まだ行ける状態じゃないんだ」
そう返して、わたしは笑った。
わたしはベッドに座り、颯君はその隣に座った。少し距離があるけれど。
「いや、あの学校行ったらお前色々言われると思うから、やめとけ」
「うーん、考えとくよ」
颯君がなぜこういったのか、わたしには分からなかった。
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