大人オリジナル小説
- その人の花は枯れていく。
- 日時: 2013/05/06 18:38
- 名前: 来夏
その人の花は、枯れていく。
傷によって、その人の花は枯れていった。
完全に枯れたら−−その人は死んだ者だと思う。
花はその人の人生なのだ。
◆詳細
この小説は、“虐め”ものです。
フィクションとノンフィクションが入っています。
過度な暴力表現などが苦手な方は、ご覧にならない方がいいと思います。
この作品は
“暗闇の世界で、翼は溶けていった”と同じ舞台です。
ですので、その作品に出ている人物も登場します。
■目次
学校説明→>>1
登場人物→>>2
登場人物U→>>15
■話のまとめ
第1章『A組の生徒』 >>10
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- Re: その人の花は枯れていく。 ( No.17 )
- 日時: 2013/07/03 19:17
- 名前: 来夏 ◆2ZBHn0dH/Y
episode 須貝健斗
「へー、文化祭再来週になったのかよ」
「先生達が、とあるクラスの対策を取るって事で」
放課後、俺と明良は珍しく二人で帰る事にした。
いつもなら、生徒会室に明良が居るから一緒に居たり、大和達と居たりするんだけど。
明良は生徒会だから、結構生徒会室に居る事が多かったりする。
もともと意見をはっきり言う奴だから、それが先生達に良かったらしいんだけど。
「へー、大変だなお前」
俺は笑いながら、校門を一気に出る。
暫く歩くと、見知った集団を発見した。
「あれ、大和と流星じゃねーか」
一番後ろにいたのは、大和と流星。その近くには、椎名って言う女子と、千原。
その前には、麗と榎本? が歩いている。
「麗も居るけど」
「いるな。大和! 流星!」
俺の声に、二人は振り向いた。一番最初に口を開いたのは流星だった。機嫌は、今日は悪くなさそうだな。
「健斗と……曽我?」
「覚えてたのか。あんまり話した事ないのに」
「いや、健斗といっつも居るから」
二人と話すと、女子四人も歩みを止める。千原の目は腫れていたが、残りの女子は普通だった。
「あんた達、いつものように生徒会室にいるんじゃないの?」
「いや、再来週に文化祭が回されたから。あるクラスの対策で」
そう明良が返すと、榎本が口を開いた。髪を切られたらしいけど、でもショートの方が明るく見えるから良いと思うけど。
「わたし達のクラスだよね?」
「多分……。先生伝てだけど、四之宮は明日ちゃんと来るらしいから」
明良がそう伝えると、椎名が口を開いた。大人しそうで、可愛い顔立ちをしてる気がする。でも大和は「結構強いぞ」って言ってるんだけど、それは気のせいか?
「そう。あいつ、来るんだね。何も起きなきゃいいけど」
「……いや、絶対起きるわ……。胃が痛い」
「大丈夫か?」
椎名の言葉に、千原がお腹をさすりながらそう言う。そんな千原を流星は心配していた。
「そういや麗、お前課題出してねーんだろ」
「あ、忘れてた。後で見せてくれる」
「じゃあ帰りでいいぜ。家に帰ってもやる事ねーから」
麗と俺は、割と話す。明良も割と話す。
結構真面目にみられる明良と、明らかにサボり魔の俺と、キツイかもしれない麗。結構デコボコトリオみたいな、感じか。
「お前ら、仲良いんだな」
「結構一緒に居る」
明良が簡潔に答えた。取りあえずここでは邪魔なので、俺達は歩いた。
―――明日、何が起きるか予想できなかったけど。
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