大人オリジナル小説

その人の花は枯れていく。
日時: 2013/05/06 18:38
名前: 来夏

 その人の花は、枯れていく。
 傷によって、その人の花は枯れていった。

 完全に枯れたら−−その人は死んだ者だと思う。


 花はその人の人生なのだ。

 
 ◆詳細

 この小説は、“虐め”ものです。
 フィクションとノンフィクションが入っています。
 過度な暴力表現などが苦手な方は、ご覧にならない方がいいと思います。
 
 この作品は
 “暗闇の世界で、翼は溶けていった”と同じ舞台です。
 ですので、その作品に出ている人物も登場します。


 ■目次


 学校説明→>>1
 登場人物→>>2
 登場人物U→>>15

 ■話のまとめ
 
 第1章『A組の生徒』 >>10

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Re: その人の花は枯れていく。 ( No.4 )
日時: 2012/11/15 20:15
名前: 来夏 ◆mEmTKV/S.k


 episode  日向明日香



「千葉さんー、そんな本ばっか読んでて頭おかしくなんないのー? いや、すでにおかしいか!」


 それを大声で言うあいつ等は、何なんだろうね。
 まぁあいつ等の場合、全員あたし等を見下しているようなもんだから、常識みたいなのは無い。


 さっき千葉に対して悪口を言っていたのが、こげ茶の髪を高いところで二つに結んでいる、小島飛鳥。制服は完全に着崩していて、ネクタイなんて着けていない。
 小島は、あたしと同じ名前だ。正直嫌だなとは思うけど。


「言い過ぎだって! 泣いちゃうよー?」


 そう言いながら笑っているのは、黒澤こころ。黒いセミロングに、前髪を右に流している。眉はとても細くて、目つきも悪い。
 黒澤は、小島達と以外関わりたくないっていう変な主義を持っているらしい。
 

「泣いたって、ほんとの事実を言ってるだけじゃねーか」


 黒縁の眼鏡を掛けながら、そう笑っているのは野村秀哉。頭は良いけど、人を見下してバカにしている男子。
 はっきり言って、女子の評判は最悪だと思ってる。


「そりゃあそうだよなー。キモイし」


 どっかのアニメのキャラみたいに、右目を長い茶髪の前髪で隠しているのが、早瀬要。野村と仲が良くて、こっちも見下している。似た者同士ってとこか。



「アホくさ」


 前の席に座る麗は、呆れている。
 麗とは、良く手紙交換をしたり土日は一緒に遊ぶ事が多い。
 今はバスケ部を、とある事情で休んでるから遊べるんだけど。


「そだね。曽我と須貝も、そう思う?」


 麗の隣の席は、曽我明良。あたしの隣の席は、須貝健斗。
 栗色の短髪で、前髪がやや長めの曽我は、自分の意思をしっかり持っている男子。
 前髪を右に流し、目つきが鋭い須貝は、たまに学校をさぼっている男子。


「そうだな。アホくさいけど、止める気にもなれない」
「あいつ等なんて、まだいい方じゃねーの? 流星達の方なんて、すげーからな」
「流星?」


 流星という名前に、あたしは聴き返した。すると麗が説明してくれた。


「大和の友達。大和の方は、暴力もあるからこっちはまだマシ」
「でも、暴力より言葉の方が痛いって聞いたぜ。あ、これは流星が話しかけた男子が言ってたらしい」


 そうそう、このクラスはD組よりもグループ分裂が多い気がする。

 
 まず、あたしと麗、須貝、曽我は班替えをしても結構一緒に居る。
 これで一つ目のグループ。あたしはたまに、希と話している事もあるが。


 二つ目は、小島、黒澤、野村、早瀬。こいつ等に話しかける奴なんて、存在しない。


 三つ目は、相宮、咲野、瀬川、八神。このグループは、確か学年内ではモテる方だった気がする。

 四つ目は、本田、真辺、村木。本田と村木は普通だったけど、真辺はけっこう大人しかった気がする。


 五つ目は、遠藤、千葉。どっちもあんまり喋らないけど、何となくペアになる事が多かった。


 六つ目は、希と中館。中館は綺麗な顔立ちをしているけど、その目は凄く冷たかった。そんな気がする。


 七つ目は、宇月と近藤、七瀬、四橋。この四人は、大人しい方に入る。


 八つ目は、安藤、小田、佐藤、本藤。どちらかって言えば、いい意味で目立つタイプの集まりだった。このグループは、相宮達と話す事が多かった。

 北村、正樹、六原は一人で居る。不登校の田川、身体が弱い吉野は、グループには所属していない。


 

「……」


 こんな状態なら、虐めが起きるのも無理はないよなー。



 あたしはそう思った。

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