大人オリジナル小説

シニタイ【打ち切り】
日時: 2013/08/23 19:55
名前: ミム

プロローグ


「シニタイ(死にたい)」
それは私にとって口癖だった。


近くにあって遠くにあるもの。
目の前に広がる私の世界はその言葉で(シニタイ)で曇っていた。


目次


登場人物>>1


一話>>2
二話>>3
三話>>4
四話>>7
五話>>8
六話>>9
七話>>10
八話>>11
九話>>12
一〇話>>13
一一話>>14
一二話>>15
一三話>>16
一四話>>17


お客様

アリア様

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Re: シニタイ ( No.8 )
日時: 2013/08/31 08:31
名前: ミム

五話


私はただ紛れもない関係のない人になりたかった。

加害者、被害者、犠牲者。
その3つに当てはまらないもの。

もしそれでも当てはめないといけないのなら私は「傍観者」になりたい。


「いってきまーす。」


誰も居ない部屋に言うのは慣れた。


「はぁー」


それは溜息でもなくて口に「はぁ―」と出していた。

私の机にはいつも花が置いてある。

それは私のために置いてくれたとかじゃなくて、私の死を迎えてくれている花だ。


「またあいつ来たしぃ!」

「マジでくんな!」


言葉の暴力。

実際に殴られているわけじゃないのに胸が痛くなる。


「羽田さぁん、一緒にトイレ行こう!」


私の前に5人の女子が立っていた。


「行くよねぇ。ト・イ・レ♪」

「………」


私は何も答えない。


「じゃなきゃ、あなたのお母さん、地獄に落とすから。」


急に早口になる。

私はそのままトイレについて行った。

お母さんだけはどうか、どうか…

いじめのリーダー、梨香(りか)は金持ちだ。
だからどんな手を使ってでも絶対に潰す。
私はいつ潰されても可笑しくない。


五話 完

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