大人オリジナル小説
- シニタイ【打ち切り】
- 日時: 2013/08/23 19:55
- 名前: ミム
プロローグ
「シニタイ(死にたい)」
それは私にとって口癖だった。
近くにあって遠くにあるもの。
目の前に広がる私の世界はその言葉で(シニタイ)で曇っていた。
目次
登場人物>>1
一話>>2
二話>>3
三話>>4
四話>>7
五話>>8
六話>>9
七話>>10
八話>>11
九話>>12
一〇話>>13
一一話>>14
一二話>>15
一三話>>16
一四話>>17
お客様
アリア様
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- Re: シニタイ ( No.7 )
- 日時: 2013/08/31 08:25
- 名前: ミム
四話
現実はいつも悲惨でまるで地獄だった。
泣き終えた私は真っ赤に目が腫れていた。
初めて私をかばってくれた人。
「いったい何を思ってかばってくれたのですか?」
思わず問いかけてみたくなった。
家に変えると轢きっぱなしの布団に私は雑に転がった。
「はぁ」
家には誰もいない。
この時間は私にとってまぎれもない平和だ。
目を瞑ってみるとそこにはクラスの皆と笑っている私がいた。
どんな話をしているんだろう?
「昨日の晩御飯何だった?」
「好きな子だれ?」
とか、そんなこと話してるのかな?
わからない。
私にはわからない。
友達と何を話せばいいのか―――
「羽田ってうざいよね。」
「死ねばいいのにあんな奴。」
「消えろ」
「死ね」
「やめてぇぇぇぇーーーー!!!」
いつの間にか私は叫んでいた。
家に帰っても私は悪口を言われるの…?
「はぁ……はぁッ―――」
呼吸が荒くなる。
このまま呼吸が止まってしまえばいいのに。
このまま世界の皆が死んじゃえばいいのに。
死ね死ね、皆死ね。
――――「ただいまー!」
お母さんが帰ってきた。
演じるんだ。
優しくて、良い子で親から好かれる子供を…
「おかえり、お母さん!」
四話 完
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