大人オリジナル小説
- シニタイ【打ち切り】
- 日時: 2013/08/23 19:55
- 名前: ミム
プロローグ
「シニタイ(死にたい)」
それは私にとって口癖だった。
近くにあって遠くにあるもの。
目の前に広がる私の世界はその言葉で(シニタイ)で曇っていた。
目次
登場人物>>1
一話>>2
二話>>3
三話>>4
四話>>7
五話>>8
六話>>9
七話>>10
八話>>11
九話>>12
一〇話>>13
一一話>>14
一二話>>15
一三話>>16
一四話>>17
お客様
アリア様
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- Re: シニタイ【コメ待ってます】 ( No.13 )
- 日時: 2013/02/18 20:48
- 名前: ミム
一〇話
―――ポトッポトッ
涙の音でもない。
雨の音でもない。
コレは血の音です。
「はぁはぁはぁ」
布団に吹き飛ぶ血を私はにやりと見た。
お母さんにこれで心配してもらえる。
―――ズキンズキン
手首が痛む。
今にも音が聞こえてきそうなくらい痛い。
―――ガチャ
「ただいまー。」
あっ、お母さんだ。
私はそのままわざと血が見えるようにして寝た振りをした。
「利奈ぁー。」
何も聞こえなくなった。
きっとびっくりしたんだろう。
「もう、何やってるのよ!?ほらナプキンあげるからトイレ行って来て!もう…たくっ。」
ちがうちがうちがう
私が思ってたのはちがう
ちがうよちがうよちがうよちがうよ
そうか。
今わかった。
私には愛してくれる人がいないんだ。
「プッあっはははははは!!」
「利奈、何笑ってるの!?お母さん大変なのに…。」
思わず爆笑した。
私は初めから愛されてなかったんだ。
「はははははははは!!!!」
「利奈、静かにして!」
わかってるよ。
うるさいうるさいうるさい
だまれだまれだまれ
「ごめんなさい。今日生理の日だって忘れてた。」
「もぅ、これからは気をつけるのよ!」
「うん。」
なんて…
私は急いで公衆トイレに向かうと手首を見た。
痛い痛い痛い
「あはははははははは!!!……
ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
この声は届きますか?
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