大人オリジナル小説

シニタイ【打ち切り】
日時: 2013/08/23 19:55
名前: ミム

プロローグ


「シニタイ(死にたい)」
それは私にとって口癖だった。


近くにあって遠くにあるもの。
目の前に広がる私の世界はその言葉で(シニタイ)で曇っていた。


目次


登場人物>>1


一話>>2
二話>>3
三話>>4
四話>>7
五話>>8
六話>>9
七話>>10
八話>>11
九話>>12
一〇話>>13
一一話>>14
一二話>>15
一三話>>16
一四話>>17


お客様

アリア様

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17



Re: シニタイ ( No.3 )
日時: 2013/08/31 08:09
名前: ミム

二話


泥だらけの服を着ながら私は家に向かった。


「ただいまー」

「おかえり。」


泥だらけの服に気付いたのか、お母さんはタオルを持ってきた。


「利奈、ここで泥を落として。」


お母さんは何も聞いてくれない。

でもいいんだ。
言いたくても口が言ってくれないの。

恥ずかしい、自分のプライド、心配させたくない―――
それが私を許してくれない。


「利奈、今日何がいい晩ご飯?」

「んーと…カレーがいい。」

「なら、お母さん買い物に行ってくるね!」

「いってらっしゃい。」


―――ガシャン


ドアがしまる音とともに私の感情は途切れた。

本当はね聞いてほしいんだよ。
「どうしたの?」って…
どうして聞いてくれないの?

だれでもいいから私を心配して…


二話 完

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17