大人オリジナル小説

ショコラにはコーヒーを添えて完結(BLR18)
日時: 2022/11/17 20:22
名前: 白楼雪

ショコラにはコーヒーを添えては、BLR18短編です。
ただただ、作者が好きに書くものなので、その辺ご了承下さい。

とある大型犬系ショコラティエとドライ系サラリーマンの恋愛です。


2021/10/3 閲覧数500突破 いつも読んでくださりありがとうございます。
              今年の9/7から少し多忙な日々を過ごしておりまして、なかなか更新出来ずに申し訳ありません。
               あともう少ししましたら落ち着く予定ですので、それまでお待ち戴ければ幸いです。

2022/2/10         ショコラにはコーヒーを添えて。完結いたしました。
              甘甘なラストとなりましたが、まあまあ王道かなと。
              今後は官能小説の方で主従NLR18を書いていく予定です。
              過去作今作共々新しい作品もぜひよろしくお願いします。

2022/11/17 閲覧数1000突破 何時も皆様読んで下さり、ありがとうございます。
               最近は私自身筆のペースも落ちてしまい、現在更新中の
               官能小説やBL小説の進みが遅くなり申し訳ない限りです。
               ですが、今も誰かが読んでくれている事を幸せな宝物として、
            これからも頑張ろうと思います。

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Re: ショコラにはコーヒーを添えて(BLR18) ( No.20 )
日時: 2021/08/22 08:16
名前: 白楼雪

数秒前まで自身の思考を埋めていた人から届いたメールに驚き、宮谷の手からスマホが落ちる。
何気ないメールのやり取り。社会人としての礼儀とも言える定型文のような言葉でしかなかったというのに。
麻生は、彼はまた会う約束をしようとしてくれるのだ。
一喜一憂して、苦悶して動けなくなるこんな情けない男と、また会いたいと思ってくれる。
ベッドの上に落としたスマホを手に取る。そして深呼吸を一つ。
『シフォンケーキ、いいですね。俺は来週の土曜日か日曜日なら空いてます』
そうシンプルな文を打ち、返信をする。
麻生への思いを自覚した今、伝えたい事は幾つもあるのだが、それを言葉にして伝えるのは、今の宮谷には少し難しい。
正確に謂えば、今の麻生と宮谷の関係では、難しいものなのだ。
ここ数ヵ月、麻生と宮谷の距離はとても近くなった。
しかしそれは宮谷から詰めたものではなく、麻生から詰めてくれた結果でしかない。
その事を宮谷は戸惑いながらも、嬉しいと感じていた。
だが数分前に麻生への思いに気づいた事で、宮谷の心には新たな不安という濃霧が渦巻き始めていく。
麻生が宮谷に距離を詰めてくるのは、何故なのか。
麻生にとって他人と直ぐに距離を詰めるのは、日常で普通の事。誰にでも彼はあの優しい微笑みで、容易く距離を詰めてしまうのかもしれないのだ。
麻生にとって、宮谷はただの常連客でしかない。
嫉妬したり、麻生が誰と親しくしていたとしても、宮谷が気にすべき事ではない。
その事は分かっているつもりだ。だからこそ、伝えたくとも言葉に出来ない思いが浮かび、その思いから目を伏せるしか宮谷出来ることはない。
スマホに再びメールが届く。
送信者は麻生。内容は来週の日曜日の夕方、共に出掛けようというもの。
その事に納得したメールを返信して、宮谷はスマホをベッドの枕元に落とす。
ぎしりと音を立て、宮谷は再びベッドに寝転がる。
そして来週の日曜日に想い、瞳を閉じた。

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