大人オリジナル小説
- ショコラにはコーヒーを添えて完結(BLR18)
- 日時： 2022/11/17 20:22
- 名前： 白楼雪
ショコラにはコーヒーを添えては、BLR18短編です。
ただただ、作者が好きに書くものなので、その辺ご了承下さい。
とある大型犬系ショコラティエとドライ系サラリーマンの恋愛です。
2021/10/3 閲覧数500突破 いつも読んでくださりありがとうございます。
今年の9/7から少し多忙な日々を過ごしておりまして、なかなか更新出来ずに申し訳ありません。
あともう少ししましたら落ち着く予定ですので、それまでお待ち戴ければ幸いです。
2022/2/10 ショコラにはコーヒーを添えて。完結いたしました。
甘甘なラストとなりましたが、まあまあ王道かなと。
今後は官能小説の方で主従NLR18を書いていく予定です。
過去作今作共々新しい作品もぜひよろしくお願いします。
2022/11/17 閲覧数1000突破 何時も皆様読んで下さり、ありがとうございます。
最近は私自身筆のペースも落ちてしまい、現在更新中の
官能小説やBL小説の進みが遅くなり申し訳ない限りです。
ですが、今も誰かが読んでくれている事を幸せな宝物として、
これからも頑張ろうと思います。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37
- Re: ショコラにはコーヒーを添えて(BLR18) ( No.5 )
- 日時： 2021/03/13 19:18
- 名前： 白楼雪
金メッキ加工のドアノブを押し開くと、真鍮のドアベルが『カラン、カラン』と心地好い音色を響かせる。
宮谷は店内に足を踏み入れると、周囲を見渡し小さく息を吐いた。
ダークウッドを基調とした落ち着いた店内。決して広くはないが、外を見ながらお茶を楽しめそうな、窓際のカウンターテーブルと椅子。
天井には年代物だろうか。少し黄ばんだファンがゆっくりと回っており、店内に香るチョコレートとコーヒーの香りが鼻孔を擽る。
「いらっしゃいませ」
店内の雰囲気に惚けていると、ふと男性の柔らかな声が聞こえた。
柔らかな声は小さなホールと、調理場等を挟むように作られた、ショーケースカウンターに立つ男性店員の物だったらしく、宮谷は慌ててそちらへと向かう。
「いらっしゃいませ。お持ち帰りですか?」
はにかむような笑顔を浮かべるその男性店員は、宮谷と比べると体格が良く身長も高く見えた。
しかし、それでも威圧感はなく、例えるなら大型犬を思わせるように人好きのする雰囲気を醸し出していた。
「あの、店内で食べる事は出来ますか?」
ちらり背後を振り返り、カウンター席を目線で捉え問うと、店員は頷きオーダー表を片手に取る。
「はい、かしこまりました。ご注文はお決まりですか?」
「ええと、コーヒーと…。それに合うおすすめのショコラを二種類ください」
店内と目の前の店員の醸し出す空気に圧倒されていたせいか、彼が答えられた言葉はそれが精一杯だった。
歩道越しに見えた外観。店内の装飾。そこにこの大型犬のような店員と、宮谷の思考はそれらを纏め消化する事に染まっていたのだから、目の前のショーケースに並べられた小さな宝石のようなショコラにまで意識がいかないのは無理もないだろう。
昔は、甘い物はそれほど好んで食べなかった。
コーヒーは学生の頃からの好物だったが、宮谷が甘い物を口にするようになったのは、数年前に大学を卒業して社会人になってからだった。
慣れない仕事に追われていたある日。職場で缶コーヒーを飲んでいた時に、同僚に手渡された小さなチョコレート。
それを口にした時、すぅっとチョコレートの糖分が疲れた身体に染み渡り、その優しい甘さに救われた気がしたものだ。
それ以来、彼の好物はコーヒーと、甘味になった。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37