大人オリジナル小説
- ショコラにはコーヒーを添えて完結(BLR18)
- 日時： 2022/11/17 20:22
- 名前： 白楼雪
ショコラにはコーヒーを添えては、BLR18短編です。
ただただ、作者が好きに書くものなので、その辺ご了承下さい。
とある大型犬系ショコラティエとドライ系サラリーマンの恋愛です。
2021/10/3 閲覧数500突破 いつも読んでくださりありがとうございます。
今年の9/7から少し多忙な日々を過ごしておりまして、なかなか更新出来ずに申し訳ありません。
あともう少ししましたら落ち着く予定ですので、それまでお待ち戴ければ幸いです。
2022/2/10 ショコラにはコーヒーを添えて。完結いたしました。
甘甘なラストとなりましたが、まあまあ王道かなと。
今後は官能小説の方で主従NLR18を書いていく予定です。
過去作今作共々新しい作品もぜひよろしくお願いします。
2022/11/17 閲覧数1000突破 何時も皆様読んで下さり、ありがとうございます。
最近は私自身筆のペースも落ちてしまい、現在更新中の
官能小説やBL小説の進みが遅くなり申し訳ない限りです。
ですが、今も誰かが読んでくれている事を幸せな宝物として、
これからも頑張ろうと思います。
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- Re: ショコラにはコーヒーを添えて(BLR18) ( No.36 )
- 日時： 2022/02/09 00:29
- 名前： 白楼雪
「はぁ…シャワー借りて良いですか?浴びたら帰りますから」
上半身を起こし、自身の衣服を片手で取り集める。
そんな服をかき集める宮谷の手を、麻生が握り疑問を匂わす声を囁いた。
「もう少しゆっくりしていけば良いじゃないですか。それとも、俺そんなに下手でした?」
優しく触れる麻生の手の温もりに、服を掴む宮谷の手が握力を僅かに強めてしまう。
優しい麻生が好きだった。けれど、今は彼の優しい温もりが心に痛みを染み渡らせていく。
好きでもないのなら、情事の後に優しくなどしないで欲しい。
言葉に詰まり動けずにいると、麻生も上半身を起こし耳元に囁きを落とした。
「聡さんが嫌だったなら、申し訳なかったと思います。俺も男同士でのやり方なんて初めてだったので」
そうではない、嫌ならば身体を重ねたりなんてしない。宮谷自身も初めて受け入れたのだ。受け入れられたのは、麻生緑という愛しい男が相手だからだった。ただ、片想いでしかない相手の隣に居る事は今の宮谷にはつらいものがあった。
「あまり、優しくしないでください。貴方の優しいところが好きですが、俺の事を好きではない貴方に優しくされるのは…」
苦笑を溢す宮谷の身体は、悲しみで小さく震えていた。
そんな彼に麻生は何かを察したのだろう。震える宮谷をふわりと抱き、頬に雫を伝わせた宮谷の唇に淡い口づけを重ねる。
先ほどまでの激しい悦楽とは違う、柔らかで温かな温度が唇に伝う。
「好きですよ。好きじゃなければ、途中でやめてます。聡さんだから欲しいと思ったんですから」
瞳を僅かに開き呆けている宮谷に、麻生は困ったように微笑んだ。
「確かに店に居た時、俺はまだ聡さんの事を恋愛として好きになれるかわからなかったです。でも、部屋に誘って貴方の素肌を見て、胸が高鳴った。純粋に綺麗だと思ったんです」
宮谷の頬に優しく手を触れ、涙の跡を拭う。
「それに、貴方が俺のモノに口づけて、俺も貴方の身体に触れて…。その時にはもう、聡さんを好きだと分かってしまったんですよ。ですが、ほら、あのまま貴方にキスしてたら、まるで流れでしたみたいになりそうで嫌だったんです」
涙を拭う手は宮谷の腰を抱き、もう片方の手で宮谷の髪を撫でた。
囁かれ、綴られる麻生の言葉は宮谷の心に温かな心地好さを与えていく。
触れたかった温もり。触れたかった唇。触れたかった麻生の心に充たされていく感覚がした。
情事など比べるもなく、これほど充たされるものはない。
「改めて言います。宮谷聡さん、俺は貴方が好きです。愛してます。俺の、恋人になってくれませんか?」
麻生の微笑みに、宮谷は苦笑交じりに頷いた。
「俺も、麻生緑さんが好きです。貴方の恋人になりたい」
潤んだ瞳で告げた言葉は、紡ぎ終えたと同時に淡い口づけで結ばれた。
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