大人二次小説(BLGL・二次15禁)

オリジナルBLちょっとH?な続編です2(完)
日時: 2015/12/30 00:23
名前: ハル

ハルです。

BLGL……から移転しました。
なので、続きになってしまいます……申し訳ありません(>_<)
「オリジナルBLちょっとH?な続編です」と、書き方の違う最初の作品「サクラサク」の続きになりますので、初めての方には、読みづらいかと思います。
本当に、申し訳ありません(;>_<;)

ただ、作品への愛情だけで書いてます(汗)
読んで下さったら、光栄です。
よろしくお願い致します(T^T)


現在までの登場人物
*颯(そう)……皆から愛されている、超美形の高校生。世界的に有名な神崎グループの御曹司の一人。頭も良く、仲間への想いは人一倍強い。
*海(かい)……颯のいとこ。颯を溺愛する、IQ180の天才。颯に似てかなりの美形だが、性格は颯以外には冷徹。同じ歳だが、既にグループの事業に関わり、大きな存在感を出している。飛び級で、今は大学院生。
*大和(やまと)……関西を拠点とする、全国でも随一の組織、竜童会組長を父親に持ち、自分も若頭を名乗る極道者。組長の指示で関東へ乗り込み、親父としての指示で高校だけは卒業する為に、颯のいる高校へ転入。颯に一目惚れする。いつも真っ直ぐな大和に颯は翻弄される。
*淳(じゅん)……颯とは古い付き合い。ずっと、密かに颯を想っていた。大和が現れて、少しずつ変化していく。生徒会をしたり、サッカー部でもエースで、優しく人望も厚い。
*翔太(しょうた)……中学からの同級生達に、ずっと弄ばれていた。颯が、そんな翔太を助ける。翔太も、颯には頭が上がらないが、心の底では淳が好き……?
*田城一真(たしろかずま)……淳と同じ生徒会、サッカー部。淳が好きで気持ちは伝えている。颯の事が好きでも、支えてやりたいと思っている。
*早川拓実(はやかわたくみ)……神崎グループに次ぐ巨大財閥早川グループ御曹司。颯達の先輩。一見人当たりは良いが、内面はプライドが高く、負けず嫌い。自分より優秀な海に敵対心?がある。




「…………はぁ……」
西校舎の屋上、お気に入りの場所に颯はいた。
給水塔のコンクリートの土台に座り、一人、深い溜め息をつき、空を見上げる。
「駄目だな………最近、溜め息ばかりだ……」
そう呟き、遠くを見つめる姿もまた、艶やかで美しかった。颯自身、気付いてはいないが、海達のような周囲から羨望の眼差しを受ける男達に愛され、求められている事が、颯をますます綺麗で色香漂う人間へと成長させていた。
「ホンマやで。ここんとこ、俺が見つけた時は、溜め息しか出てへんやん」
「大和………っ」
いつからいたのか、給水塔の鉄柱に寄りかかり、笑顔を見せる大和が立っていた。
「……………久し振りやな、この場所。初めて……ここでお前を見た時は、向こうの山に桜が咲いとって、お前の姿と桜の色がホンマようマッチして綺麗やったっけ………。思わず、見とれたの今でも覚えとるわ」
大和は懐かしそうに、向かいの山に目を向け颯に語りかけた。
制服をいい感じに着崩し、シルバーのリングやブレスをオシャレに付けた大和は、一見すると背中に彫り物をした極道者だとは思えない、格好いい男子校生にしか見えなかった。
「ま…今の颯は、桜なんかのうても、十分過ぎる程綺麗やけど」
「な……なに言ってんだよっ。ホントにお前は、そう言う事を平気で言う………っ」
満面の笑みを向ける大和に、颯は顔を赤くして目を反らした。
「だって、綺麗なもんは綺麗なんやから仕方がないやん。美人は3日で飽きる言うけど、アレ嘘やで。1分、1秒でも会う度に惚れていくねんから」
「ば…………」
馬鹿か!?……と、叫びそうになったのを、颯は飲み込んだ。大和のこんな所に、いつも調子を狂わされる。
颯は、立ち上がりながら、再び小さな溜め息をついた。
その溜め息が終わらないうちに、大和は颯の腕を引っ張り、抱き寄せた。
「やま………と!?…」
一瞬の事に、颯は身動きが取れなかった。
自分より、少し背の高い大和の胸の中に、吸い込まれるように入ってしまった。
「……………その、溜め息の原因の一つは、俺か?………溜め息ばかりついとったら、俺が食べてまうで」
「………大和…………」
さっきまでの大和とは、明らかに声のトーンが変わっていた。
颯の身体に、緊張が走る。
「………前にも言うたやろ。誰も、お前を責める気なんかないて。俺達が、勝手にお前に惚れとんねん。お前が苦しむ必要ないんや」
大和の、静かに話す言葉が、颯の中に染み込んでいくようだった。
「……んな………そんな訳にはいかないよ。淳も……お前も、皆………凄くモテて、人としても素敵なのに、俺一人がハッキリしないせいで、皆を留めてしまってる……。皆の……これからを台無しにしている気がするんだ。………欲張りで、卑劣で、絶対に許されない……………」
大和の胸の中で、颯は顔を埋め、苦しそうに心の内にあるものを吐き出した。
「アホ………。お前より、ええ女がおらんのやからしゃーないやん。俺らは、お前やないとあかんねん。お前やないと、何も楽しゅうない。焦って結論出さんでええから、頼むから………自分を責めんでくれや」
「大和………」
いつからだろうか……気付いたら、苦しい時にはいつも大和が現れていた。大和流な優しさが、何度自分を暖めてくれただろうか………颯は、海の前でしか泣いた事がなかった目が、潤んでいる事にハッとした。
「…………ご……めん………」
絞り出す颯の声に、大和は胸が熱くなった。
「しつこいで。お前は、悪くない。…………悪いんは、お前に惚れてもうた……俺らや。いや、ベタ惚れした俺か?」
冗談っぽく、大和が颯に笑いかける。そんないつもの大和の冗談が、颯に笑みを呼ぶ。
「…………ばか………」
照れくさそうに言う颯を、大和は愛しい目で見つめる。
「………馬鹿や……お前に、全部持ってかれてしもうた、大馬鹿野郎や………。…………かんにんな………お前に惚れてもうて」
大和の手が、颯の手を優しく握りしめた。
「大和……………。………海と………海と、同じような事言うんだな…………」
颯の中で、海から言われた愛の言葉が、今の大和の言葉と重なっているように思えた。
「………え………」
颯の話に、大和の表情が一変した。
「海に…………海に、惚れてるって言われたんか……?」
心臓が、嫌な高鳴りを呼び起こすのがわかった。
颯を握る手に、自然と力が入っていた。
「……あ……………いや……」
大和の様子に、颯も不安を募らせる。
言ってはいけない事を、言ったのかもしれない…………。
「正直に言えや。海が、お前に惚れてるって言うたんやな!?」
「大和………痛い…………」
今まで、自分の感情を隠していた海が、颯に気持ちを伝えた?………一番警戒して、一番ライバルにしたくなかった奴が、ついに動き始めた………!?
大和の奥深くで、今まで以上に強い感情が沸き上がろうとしていた。


続く………





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Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.6 )
日時: 2015/05/04 22:42
名前: ハル

「待って………大和っ。どこ………行くの……」
颯の手を握りしめ、校門を出る大和に、颯は声を掛ける。
「………俺のマンション、この近くやねん。朝起きるの弱いさかい、近くを借りてんねや。…………そこは、ホンマの側近中の側近しか知らんさかい、邪魔されんには丁度ええねん」
「…………大和の……家…」
初めて見る、大和のプライベート……そう考えたら、颯の心は、何故か少しドキドキした。
「何や?ドキドキしとるん?」
「…………え………」
自分の胸の内を読まれて、颯は恥ずかしそうに戸惑いを見せた。
完全に、大和に主導権を握られたみたいに、大和の一言一言に颯は動揺していた。
「はぁ…………あかん、そないな顔ばかりされたら、ムラムラが抑えられへん。マンションまで、我慢出来ひんやん」
「大和………?…」
大和はそう言うと、颯の手を引き寄せ校門の前でキスをした。
「………っ…!?…んんっ…………っ」
大きな道路に面した校門の前………近くを通る人達が、突然起きた、イケメン男子高校生同士のキスシーンに目を奪われた。
ただでさえ目立つ二人のキスは、周りから見ても、不思議と嫌悪感など無い、綺麗なものだった。
「……や……やめっ…………人が……見てる………っ」
いきなりの、思いもしない大和の行動に、颯は大和の胸を叩いて抵抗するも、大和は全く動じず颯の手を掴み、ますます唇を絡ませてくる。
「……………ええやん。見せつけたれや………惚れたら、男も女もないやろ。ましてや、こんな美人…………その辺の女なんか、目やないで……」
「そっ………そう言う問題じゃない………っ!」
颯は、必死の思いで大和から身体を離した。
「ぶーっ、ケチ…………」
ちょっとふて腐れて気味に、大和は自分の唇に付いた唾液を指で拭った。
「ケチって……………」
その拭う仕草が、妙に色っぽくて、颯は自分の身体が疼くのを感じ取っていた。
自然と、颯の手が大和のシャツの袖を軽く握り、艶々しい表情を大和に向ける。
「…………大和の家、早く………行きたい……」
これから、大和にされる事を考えると、全身の火照りが収まらなくて、颯自身も限界だった。
「颯……………」
普段見ない颯の甘え方に、大和は嬉しさで胸が熱くなった。
「………せやな、早よう二人きりにならんと、あかんかったな」
大和は、再び颯の手を優しく握りしめて、歩き出した。


閑静な住宅街の一角に、大和の高級マンションはあった。
重厚な玄関の扉を開けると、モノトーンを基調とした広い玄関フロアが目に飛び込んできた。
「………意外……オシャレだな」
綺麗に磨かれたフローリングに、壁には近代アートの絵画が飾られ、大きな観葉植物がシンプルな室内にいいアクセントとなって置かれていた。
想像以上にインテリアに凝った住まいに、颯が思わず呟いた。
「失礼やな。最近は、ヤクザもオシャレやで。………そもそも、これでも俺はオシャレ好きやし」
部屋に上がり、制服のネクタイを取りながら、大和が言った。
「あ……ごめん。確かに、大和はシルバーアクセとか、オシャレにつけてるよね」
何気に颯は大和の手を取り、リングやブレスを観察するように見た。
そんな颯を見つめて、大和が一つのリングを指から外した。
「…………コレ、お前にやるわ」
「………え?………」
大和の顔を見上げる颯に、大和が笑顔でリングを差し出す。
「エンゲージリング………」
「……………はい……!?」
颯は、驚いて聞き返した。
「クスッ………冗談やて。エンゲージリングやったら、こんな安物用意せえへんわ。…………てか、そんな問題でもないか」
「もうっ…………大和っ」
大和の冗談に、颯は軽く頬をふくらませた。
「クスクス………怒んなて。真面目な話………コレ、俺の御守りやねん。15ン時、刺青入れて帰る途中に、露店のおっちゃんから買うた、大事な御守りのリングやねん」
「……御守り?」
「そうや………ほら、見てみ。このリング、内側に龍が彫ってあるやろ?これ見た時、今の俺みたいやなって思うてん。…………だってそうやろ?たかだか15の悪ガキが、勝手な勢いだけで背中に龍彫りくさって、まだその龍を堂々と人前にさらせる程、人間出来てへんかったし。隠しとる言うんが、似とる気ィしてん。いつか、背中の龍に恥じへん人間になれるまでは、こいつが俺の生き写しや思うて、肌身離さず身に付けたろうて決めとったんや。…………色んなアクセ買っても、コレだけは外せへんかったな。いつの間にか、俺の御守り的な存在になっとったわ」
大和は、大事そうにリングを手にして、颯の人差し指にはめた。
「大和………そんな大事なリング………」
「俺の龍は、この先………お前以外に見せるつもりはないさかい。俺の分身、お前に持っとって欲しい」
俺の龍は、この先お前以外に見せるつもりはない…………その意味を、颯が理解するのに時間はかからなかった。
「ホンマは、薬指にしたらええんかもしれへんけど、ベタ過ぎるやろ」
微笑みながら、リングをはめた颯の指にキスをする大和に、颯は自分から抱き付いた。
「颯…………」
「…………嬉しい………嬉しいよ………大和」
震えるような颯の声に、大和も愛しさを募らせた。
お互いが、どちらともなく唇を求め重ねた。
「………颯……………お前に会うまで、こんなに人を好きになれるやなんて、知らんかったわ…………」
大和は颯の身体を抱き、寝室へ引き寄せた。
「大和………っ……」
大和の手に引かれるように、颯の身体がゆるやかに、寝室の中央にある大きなベッドに沈んだ。
サテン生地の黒いシーツが、颯の綺麗な肌を際立たせて、大和の身体を欲情させる。
「…………帰さへんよ、今日は」
「……や…………まと……」
颯の上に覆い被さり、大和は片手で颯のネクタイを外し、優しく唇を首筋に伝わせながら、シャツの前を開けていく。
無駄のない、締まった颯の身体が露になって、大和は胸元を舐めた。
「ぁあ…………」
たまらず、颯は声を上げる。
「…………エロい声やな…………。俺の、大好きな声や…………なあ、颯………今日は一杯聞かせてな………」
「大和………っ…」
颯の顔を笑みを浮かべて覗き込む大和に、颯は高揚した表情を浮かべて大和の身体にすがった。
大和は、そんな颯に熱く激しい口づけをする。互いの舌が、離れるのを惜しむ様に絡み合い、縺れ、興奮を高めた。
「は……っ………んっ……」
静かな寝室に、颯の声が響いた。
そんな颯の唇から流れる唾液を、大和は舐めて、颯の下半身に手を忍ばせた。
「……ぁっ……やだ………やっ…」
大和が下半身を攻めてきた事に、颯は思わずシーツを掴み身体を反らそうとした。
「あかん………逃がさへん」
シーツを掴む颯の腕を取り、大和は颯の下半身に指を滑り入れる。
自分の中に入って来る大和の指に、颯は既に涙目になりながら悶えた。少しずつ、奥に入り込む指が、颯の敏感になった細胞を刺激し、絶え間ない快感に溺れるようだった。
「っやぁぁ………っ……んっ」
「何本………入るやろうな……。なあ、颯………」
大和にすがり付いてもがく颯のズボンを脱がし、下着をずらして、大和は攻める事を緩めなかった。
「だめ………だめ……っ…はぁっ」
半泣きで大和に訴える颯の口を塞ぐように、大和は口づけをした。
「ん………っ……んんっ……」
大和に押さえつけられて、一本、二本……と、大和の指が颯の中をかき乱し、唇が火照る身体を舐め回す。
「………まとっ……ぁぁ……っ……イク……ホントに、イキそ……っ」
肩からシャツがずれ落ち、淫らによがる颯の姿は、大和の欲情をますます駆り立てる。
「ええよ、イッても……。まだ、先は長いさかい。いくらでもイカしたる………」
「……はぁぁっ……大和…っ!大和………っ……やだっ、離さないでっ……大和っ……!」
頭が真っ白になるような感覚に襲われ、颯は何度も大和の名前を呼び、その身体に抱き付いた。
自分を求める、愛しく可愛らしい颯の姿に、大和は一層の愛を颯に感じていた。
「これから、もっと…………溺れさせたる……。二度と抜けられへんよう、俺の身体に溺れさせたるからな……」
そう呟く大和の背中を、窓からの陽射しが照らし、シャツから覗く刺青を美しくも妖艶に魅せていた。


続く………








Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.7 )
日時: 2015/05/07 15:03
名前: ハル

高級マンションの一室、モダンでオシャレなインテリアに囲まれた部屋に、ベッドの軋む音と共に、颯の乱れる息と艶やかな声が漏れていた。
「ぁ……はっ……ダメ………ほんと……に、イッちゃった……よ……大和……ぉっ」
大和の首筋に顔を埋め、自分の指を唇にくわえながら、身体を震わせた颯が呟く。
「………ホンマ、イッちゃったな………。めっちゃ、可愛らしかった………悶える、颯」
顔を赤らめ、潤んだ目の颯は、誰が見てもそそられるものがあった。
大和は、そんな颯のおでこに優しくキスをする。
「……ごめ………シーツ、汚した………」
大和に一気に攻められ、イカされた颯の体液が、黒いサテン地のシーツに点々と落ちていた。
恥ずかしそうに話す颯に、大和は自分の手を颯の体液が流れ出た半身にやり、軽く握りしめた。
「やっ………あぁっ…な、何……大和っ……」
過敏になっている半身を握られ、颯の身体が嫌でも極度に反応する。
「シーツなんか、ええよ。これからもっと、出すやろ?……それより、こっちは俺が、キレイにしたるよ………」
そう言うと、大和の口が、颯の半身をゆっくりと包み込んだ。
「やっ……大和……っ………ぁぁあ………止めてぇ……汚ない…からぁっ………あ…ぁっ……ぃやぁ……」
大和の舌が、颯の半身を丁寧に舐め回し、温かい口の中が颯の興奮を呼び起こす。
「全部、お前のもんやで?汚ない訳ないやん………なんぼでも、食べたるわ………」
ジュポジュポと、大和はいやらしい音をたてて、颯の体液を吸い込みながら口を上下に動かした。
「はっ……はぁああ………また、イッちゃうからぁ……っ…やぁ……本当に…やだっ」
続けてくる絶頂の感覚に、颯は意識がおかしくなるような気がした。
それでも、大和は颯の身体を攻める事を緩めない。
「イッて………お前のイク顔、何回でも見たいねん………」
「やだ……っ……イキたぃの………俺……は、次は大和と………はっ…ぁあ……っ………大和と……一緒が………いぃっ……大和とイキたいっ…………」
大和の攻めに喘ぎながら、声を振り絞るように颯は訴えた。
「…………颯……」
颯の甘えた可愛い台詞に、大和は全身が一段と熱くなった。
「…………ねがい………大和と…イカせて………っ」
大和の唇に付いた、自分の体液を颯は舐めり取り、自ら舌を大和の中に絡め入れていった。
「アホ…………どこまで、惚れさすねん。底がなさ過ぎて、頭イカれてしまいそうや………」
大和は、ベッドの背板に寄りかかり、颯の身体を抱き寄せて自分の腰の上に跨がせた。
「……大和……っ」
「入れてええな?今までで一番、イカせたるわ。…………一緒に、イこうな」
大和の言葉に、颯の顔が憂いを帯び、ますます高揚していく。
「ゆっくりでええから、俺の上に下りてきて……」
大和は颯の腰を掴み、自分のモノの上にハメ込ませる。
「あぁ……すご……っ………ぁぁあっ……深いっ…はっ……あああっっ……大和っ……はあぁぁっ………当たって……るぅ……やっ、やぁぁっ…あぁっ」
大和の上で、自分の奥深くに入ってくる大和の半身に、颯はたまらず顔を歪め大和の腕を必死に掴んだ。
「っ……颯……っ……お前の中、やっぱ最高やな……めっちゃ、ええ……っ…」
大和も、颯の身体の心地よさに酔いしれた。
「んっ……はぁあ……だめ………動いちゃ……やっ…………腰が、腰が砕けそぅっ……」
「どう………したい?颯の気持ちええように、したらええよ。少しずつ、動いてみいひん?」
自分の上でよがる颯に、大和は優しく優しく諭すように、声を掛ける。
「……まと……大和………っ……大和っ………」
颯は目を潤ませ、大和の名前を呼んだ。もう、何も考えられないくらいに、大和の事しか頭に浮かばなかった。
「ん?痛いんか?颯………止める?辛ない?」
自分を呼ぶ颯を、大和は愛しそうに頬に手を添えて心配する。
「はぁ………あぁっ……ぃや、止めたくなぃ………大和と、イキた……ぃ……イキたいよ………っ」
「颯………っ」
颯の唇が、大和を求めて重なってくる。大和は、嬉しさのあまり、激しい口づけで唇を求め返した。互いの重なった唇から唾液が糸を引き、垂れる前に再び唇をからませ合った。今まで以上に、二人は淫らなキスを交わした。
「やま……と………好き…………好きだ……っ。好きだ……よっ」
颯は、大和の首に腕を回し、少しずつ腰を動かし始めた。
「……っ……颯………。あかん…………嬉し過ぎて、泣きそうや………」
自然と口にした、颯の二度目の『好き』に、大和はたまらず颯を抱きしめた。
お互いがゆっくりと腰を動かし、颯の中を徐々に強く刺激していった。
「あっ……ああぁっ………ぃい……気持ちいぃっ……すご……いいっ…………ぁんんっ……っ…大和………大和…っ」
颯は突き上げられる快感に、次第に身体が痺れるように堕ちていった。
「颯……っ……もう、痛ないんな………痛ないなら、もっと堕としたる…………っ」
大和は颯の身体を引き寄せると、腰を掴んで逃げれないように上下に激しく動かした。
「はあぁぁっ……やっ……ぁんっ……や…まとっ………ぁああんっ……大和…っ………」
「……颯っ………気持ちええか?…」
「気持ちいぃ………大和の……あぁっ………気持ちいいよぉっ…大和………んっあぁぁっ……」
もう、まともに話せない程、颯は快楽に溺れていた。全身が、大和の攻め方に飲み込まれて、大和の荒々しくも優しい身体を欲した。
「やま………とっ……ダメ……イキそぅ……大和は……はぁっ…大和は……まだ……?……まだイカなぃ?……っ」
颯の手が大和の手を握り、潤んだ目で見つめながら、問い掛けた。
「ええよ……一緒にイこう……。俺も、お前とイキたい………。………颯…………愛しとるよ」
大和は颯の身体を抱き寄せ、キスをした。
お互いの身体が、同じ瞬間の為により激しく求め合った。



「颯が、大和に連れ去られたらしいよ……」
高層ビルが建ち並ぶオフィス街に、一際目立つ神崎グループの本社ビル高層階で、聞き慣れた声が閉ざされた一室から聞こえてくる。
「…………気になる?海」
床から天井までが窓の、高級家具で統一された部屋は、今や神崎グループでも大きな権力を持つ、海の部屋であった。
「そんな報告を、わざわざしに来たのか?………淳」
キレイに整理されたデスクの前に立ち、書類を片付けながら、フランス製のソファに座る淳に目をやった。
「クス………いや。でも、大和の事はさすがのお前も、気になるかと思って」
淳は、手元に出されている珈琲を口に運び、笑顔で言った。
「それを言うなら、お前だろう?最近、忙しくて颯に会えてないみたいだしな」
「んー、まあ……ね。ここのとこ、学校の行事が続いてて、生徒会も忙しくなってきたし、部活の全国大会の予選も始まったし…………おまけに、全日本U-18の代表メンバーに選出されてしまって、正直………今、首回らないんだよね。颯に会う時間、全く取れないわ」
ソファに寄りかかり、溜め息混じりに淳は天井を見上げる。
「………お前は、人望も厚いしな……。サッカーは、才能がある証拠だし…………どれも、簡単には削れないか………」
手にした書類をデスクに置き、海は淳の前に腰掛けた。
「つくづく、お前の凄さを思い知らされるよ。グループの仕事に、大学院の勉強に…………颯の身の回りの事。本当に、海がいると劣等感を感じずにはいられないね。よくこなしてるよ」
目の前に座る海を見つめて、淳は嘆いた。
「珍しく、弱音か。お前は、表に苦しさや疲れを出さずに、黙ってやる事はやる男だと思っていたけどな」
常に冷静で、常に完璧、そんな海だからこそ、壁にぶつかった時、淳は自然とここへ足を運んでいた。
「…………もう、無理かも……」
「無理?」
俯き、呟く淳に、海は聞き返す。
「…………颯と、距離を置こうかと思っているんだ」
「…………え?」
淳は、ニコリと海に微笑みかけた。
「俺は、海や大和みたいに強くない。これ以上、あいつの側にいて、あいつを悩ませたくないんだ」
「淳…………」
淳の優しく切ない想いが、颯の気付かない所で動き出そうとしていた。


続く……




Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.8 )
日時: 2015/05/10 16:39
名前: ハル

「…………本気なのか?」
突然の淳の告白に、海は問い掛ける。
これまで長い間、淳が颯の側にいて、どれ程颯を支えて来てくれたか知っているだけに、さすがの海にも、淳の発言は予想外のものだった。
「…………海だって、わかっているだろう?颯が、俺や大和の気持ちに結論が出せず、ずっと苦しんでいること………。俺達を大切に想うが為に、自分ばかりを責めていること………。俺は、見てて辛いんだ。あいつが悪い訳じゃないのに、一人で抱えてしまっているのが、辛い。だったら、俺が引く事で少しでも軽くしてやれるなら、距離を置いた方がいいんじゃないかと思って………」
心優しく、自分よりも周りを一番に考える淳にとって、好きな颯を苦しめる事は、耐え難いものがあった。自分を犠牲にして済むなら、そうしたいと思った。
そんな淳の胸の内を悟った上で、海は冷静に口を開いた。
「逃げるか…………颯や、自分の気持ちから。…………お前は、颯が最初に受け入れた男だろう?」
海の言葉が、淳の心に突き刺さる。
「海……………」
颯を抱いた日の記憶が、淳の脳裏に蘇ってきた。今まで、自分の気持ちを誤魔化すように、何人もの彼女を作って来たが、誰よりも大切に抱いたのは………やっぱり、颯だった。
「確かに、颯は悩んでいる。簡単に人に気を許す事が出来ないあいつにとって、お前も大和も、かけがえのない仲間だからな。気持ちに順位なんか、あいつがつけれる訳がない。でも、そのせいで、お前達がこの先出来るであろう新しい恋へ進むチャンスを、自分が摘んでしまっていると、思っている。……………本当に、悪循環な気持ちの流れに飲み込まれてしまっているよ。弱くて、脆い………颯らしい苦悩だ」
海は、愛しそうに颯を思い浮かべて、淳を諭すように話を続ける。
「でも…………それでも、お前が自分の想いを初めてぶつけてくれた時は、颯は嬉しかったんじゃないか?お前が、ずっと自分よりも颯を優先にして、助けて来てくれていた中で、やっと聞けたお前の本心だからな……。誰かは知らないが、お前が友人から想いを伝えられたとかで、お前を失うかもしれないと、颯が不安がっていた時は、泣いて大変だったんだぞ?今までお前が作った女とは、何か違うものを感じたんだろうが………。それだけ、あいつにとって、お前は必要な存在になってるんだ。そんなあいつを置いて離れたら、お前達の気持ちは救われるのか?違うだろう………」
どんな時も颯を守り、颯の全てを受け止めてきた海の語る内容は、とても的確で、淳の胸を締め付けた。
「…………それは……」
淳に、反論する言葉は見当たらなかった。
何かに詰まるように、淳は立ち上がり、大きな窓の方へ近寄った。高層階から眺める青空が、目に痛く、眩しく感じた。
「……………大和か?」
淳の背中に、重い海の声が響いた。
「お前の迷いの本当の原因は、大和の存在にあるんじゃないのか…………」
…………ああ、ホントに……この人は、どうしてこんなに鋭く人の心を読んでしまうのか………淳は、海の方を振り返る勇気がなかった。今、自分の目を見たら、心の全てを見透かされるようで、怖かった。
「…………海……俺は…………」
「不安なんだな。物凄いスピードで、颯の中に入っていく大和の存在が。颯の全てを奪い去りそうな、大和の勢いが…………見ていて、不安で仕方がないんだな」
ドンッ…………思わず、淳はビルの窓を拳で叩き、顔を窓に傾けた。
「…………お前も、気付いているだろ?颯の変化を………いや、颯だけじゃない、俺達の変化を………。不思議な奴だよ、大和は。無鉄砲で、滅茶苦茶で………真っ直ぐで怖いもの知らずで………どんどん俺達を変えていく。自分でも悔しいけど、あいつの言動に惹かれている。嫌いになれないんだよ…………嫌いになれないから、余計に苦しい………颯の心を掴んでいく大和を見ているのが。…………苦しくて、不安なんだ……」
仲間として認めている反面、大切な人を奪い去ろうとするライバル…………知れば知るほど、大和の大きさを痛感してしまう自分に、淳は負けてしまう不安に押し潰されそうな気がしていた。
「…………そうだな。この俺でさえ、大和の存在は脅威かもな………」
想像もしなかった海の反応に、淳は驚いて後ろを振り返った。
「………海………!?」
「クス…………まあ、渡す気はないけどな。颯は、俺のものだ」
颯に似た、美しい海の微笑みは、今までの颯への果てしない愛情を感じさせる余裕さが表れているように見えた。
海から颯を奪える奴なんて、この世にいるのだろうか?例え大和と言えど、それは不可能にしか思えないと、淳は海を見て思った。
「それに…………今、大和を相手にしている程、俺も余裕がない。ああ見えて、あいつは、あの歳で竜童会若頭を張るほどの人間だ。中途半端に相手をしたら、さすがに俺も軽傷では済まない。でも…………」
何かを考えるように言葉を止めた海に、淳は少し嫌な空気に触れた気がした。
「…………何か、起きてるのか………?」
心配して、淳は訊ねた。
「ん…………最近、ちょっとな………。早川グループが、やたらと絡んでくるんだ」
早川グループ…………その名前に、淳も心配を募らせる。
「拓実さんか………!?やっぱり、拓実さん……帰って来てたのって………」
「相当、俺が気に入らないらしい。ウチが入札しようとしていた開発事業への介入から始まり、昨日は買収予定にしていた企業の株を買い占めだした。いちいち邪魔してきて、足を引っ張ってくる。正直、最近はグループの事業から目を離せないんだ」
只でさえ多忙を極める海が、ますます忙しくなっている事に、淳もさすがに言葉がなかった。
「颯は………颯は、知っているのか?その事………」
「颯には、言うつもりはない。グループには、まだ関わらせたくないからな。これは、俺の問題だ。ただ…………学校は別だ」
「学校…………?」
海は、自分を気遣う淳に近付き、顔を見つめた。
「早川拓実は、俺を潰す為には何をするかわからない。俺が側にいてやれない学校では、せめて淳…………お前か、大和には颯の側にいてやって欲しい。颯は………あいつは、俺の唯一の弱点でもあるからな」
「海…………」
本当は、自分が守りたくて仕方がないであろう海の気持ちに、淳は胸を熱くした。
「だから、俺の勝手な要望だが、颯と距離を置くなんて………言わないでくれ。俺の…………命令だ」
そう言うと、海は淳にキスをした。
「………っ……か………!?」
「聞けるよな?俺の、命令…………」
甘い海の声と、優しい口づけが、淳の心を溶かしていく。
「………ルい……………ズルい、命令だな………」
淳は、火照る身体を海の懐に埋めた。
「…………相変わらず、可愛いな………お前は」
海の温かい手が、淳の頭を撫で、ゆっくりと包み込んだ…………。

Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.10 )
日時: 2015/05/11 21:54
名前: ハル

「…………ん……………」
大和のベッドの中、颯は、いつの間にか眠ってしまっていた自分に気が付いた。
「あ…………俺………」
力の入らない身体をゆっくりと起こしてみると、窓の外はすっかり日が落ち、微かに星が瞬く夜空へと変わっていた。
「………と…………大和は………」
周りを見渡し、部屋に大和の姿がない事に、颯の顔はみるみる不安にかられていく。
「大和…………っ……」
ベッドの脇の椅子に掛けられた自分のシャツを羽織り、痺れの残る身体をベッドで支えながら、立ち上がる。
「………ぁ………はぁぁ………っ…」
大和に激しくイカされた身体は、その余韻と共に床に崩れてしまいそうな程、全身の力が奪われていた。
「………っ………今までで、一番身体にキテるかも………。大和のバカ………ホントに覚え込ませるなんて…………」
颯は、大和の身体を思い出し、疼く身体を自らの腕で握り締める。
本気で大和に抱かれ、大和の全てを受け止めた颯の姿は、今まで以上に色気を増し、美しさが際立っているように見えた。
『ガチャ……』
「あれ…………颯、起きたんか?」
ドアの開く音と共に、大和の関西弁が部屋に広がった。
グレーのスウェットを履き、上半身裸の大和は、右手に500mlのペットボトルを二本持って部屋へ入って来た。
「大和……っ……」
大和の姿を見つけるやいなや、颯は大和に抱きついた。
「……颯っ…………!?」
突然の颯の行動に、大和は驚いてペットボトルを落としそうになった。
「どないしたん?何か、あったんか?」
自分の胸に顔を埋める颯を、覗き込みながら大和が訊ねる。
「…………とが………大和が、いないから………」
「…………え………?」
「大和が、いないから…………不安になった。俺を置いて、どこかに行ったのかと思って…………」
頬を赤く染め、憂いを帯びた表情を見せ答える颯は、何とも言えず可愛らしかった。
そんな颯を、大和はたまらず抱きしめ返した。
「アホやなあ…………こないに愛しいお前を置いて、どこ行くねん。喉乾いてへんか思うて、飲み物取りに行ってただけや」
そう言うと、大和はペットボトルを近くのテーブルに置いて、赤く艶やかな颯の唇を優しく求めた。
「……………や……まとっ……」
颯の手が、大和の刺青に触れ、求められるままに大和の唇を受け入れる。
「………………高校おる間だけの、恋やって決めとったのに………そんなん、やっぱり無理やな…………」
「…………!?………どう言うこと………!?」
重なり合う唇の間から、漏れる吐息と一緒に、思いもしない大和の言葉が発せられ、颯の心を動揺が走った。
「…………前に、淳には話しとったんやけど……俺は高校出たら、竜童会一本で生きて行かなあかん。超エリートのお前とやったら、住む世界が違い過ぎるさかい、側におったら迷惑になるだけや思うて、姿消さなあかんって……ずっと考えとったんや」
「なに………馬鹿な事言ってんだよ。お前の後ろのものなんか、俺には関係ない……っ。そんな事…………冗談でも聞きたくない………。俺の事………愛してるって、言っただろ………………」
大和の口から出た颯を気遣う言葉に、颯は大和にしがみつき、今にも泣きそうな顔で言った。
「淳も似たような事言うてたわ。ホンマ、お前の周りは出来た人間が多いな。お前は、人を見る目があるわ…………」
「大和っ………今、そんな話してるんじゃ………」
颯の言葉を遮るように、大和の唇が颯の唇を塞いだ。
「…………わかっとるよ。だから、言うてるやん。やっぱり無理やて…………」
「………大和………」
大和の目が、真っ直ぐに颯を見つめ、颯の身体を愛しそうに包み込む。
「極道者は、極道者のやり方で、お前を愛していくわ。綺麗事なんか、くそ食らえや………。俺の命…………お前に預けたさかいな」
「……………っと……」
これ以上にない……大和の覚悟が、颯の瞳に熱い涙を溢れさせる。こんなに愛されている事に、胸が震えた。
「………やま………と………」
「クス…………最近わかったけど、颯って……結構な泣き虫なんやねんな。小さいガキんちょみたいやわ」
大和は笑顔でそう言って、颯の目から流れる涙を指で拭う。
「………あ………」
自分の涙に触れ、颯は気付いた。いつの間にか、海以外には見せた事のない涙を、大和には見せていた事を…………。
その変化が、どれ程の意味を示しているか、颯自身も言葉にならない位に大きな衝撃だった。
「………颯?……」
「あ………ん………ごめ、何でもない……」
「大丈夫なら、ええけど………」
不思議そうな顔をして、スウェットの上を手にする大和を見て、颯は自分の中の大和の存在が、本当に大きくなっている事を思い知らされた。
「家………送るわ、颯」
「家…………?」
スウェットを着て、微笑みかける大和に、颯は聞き返した。
「帰えさへんとは言うたけど、お前の事は大事にしたいさかいな。…………いきなり外泊は、あかんやろ?」
「………ぷ…………ヤクザが、真面目だな」
大和の誠実さに、思わず颯にも笑みが溢れる。
「な…………失礼やなっ……。俺は、ちゃんと筋は通すで」
「可愛い……………大和……」
照れる大和が、また可愛くて、颯はますます笑顔になった。
「か………っ……。それ、俺がお前に言う台詞やろ………っ」
「クスクス…………ごめん…………つい………」
大和といると、自然と笑顔になれる事が、なんだか颯には幸せに感じた………。


続く…………。




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