大人二次小説(BLGL・二次15禁)

オリジナルBLちょっとH?な続編です2(完)
日時: 2015/12/30 00:23
名前: ハル

ハルです。

BLGL……から移転しました。
なので、続きになってしまいます……申し訳ありません(>_<)
「オリジナルBLちょっとH?な続編です」と、書き方の違う最初の作品「サクラサク」の続きになりますので、初めての方には、読みづらいかと思います。
本当に、申し訳ありません(;>_<;)

ただ、作品への愛情だけで書いてます(汗)
読んで下さったら、光栄です。
よろしくお願い致します(T^T)


現在までの登場人物
*颯(そう)……皆から愛されている、超美形の高校生。世界的に有名な神崎グループの御曹司の一人。頭も良く、仲間への想いは人一倍強い。
*海(かい)……颯のいとこ。颯を溺愛する、IQ180の天才。颯に似てかなりの美形だが、性格は颯以外には冷徹。同じ歳だが、既にグループの事業に関わり、大きな存在感を出している。飛び級で、今は大学院生。
*大和(やまと)……関西を拠点とする、全国でも随一の組織、竜童会組長を父親に持ち、自分も若頭を名乗る極道者。組長の指示で関東へ乗り込み、親父としての指示で高校だけは卒業する為に、颯のいる高校へ転入。颯に一目惚れする。いつも真っ直ぐな大和に颯は翻弄される。
*淳(じゅん)……颯とは古い付き合い。ずっと、密かに颯を想っていた。大和が現れて、少しずつ変化していく。生徒会をしたり、サッカー部でもエースで、優しく人望も厚い。
*翔太(しょうた)……中学からの同級生達に、ずっと弄ばれていた。颯が、そんな翔太を助ける。翔太も、颯には頭が上がらないが、心の底では淳が好き……?
*田城一真(たしろかずま)……淳と同じ生徒会、サッカー部。淳が好きで気持ちは伝えている。颯の事が好きでも、支えてやりたいと思っている。
*早川拓実(はやかわたくみ)……神崎グループに次ぐ巨大財閥早川グループ御曹司。颯達の先輩。一見人当たりは良いが、内面はプライドが高く、負けず嫌い。自分より優秀な海に敵対心?がある。




「…………はぁ……」
西校舎の屋上、お気に入りの場所に颯はいた。
給水塔のコンクリートの土台に座り、一人、深い溜め息をつき、空を見上げる。
「駄目だな………最近、溜め息ばかりだ……」
そう呟き、遠くを見つめる姿もまた、艶やかで美しかった。颯自身、気付いてはいないが、海達のような周囲から羨望の眼差しを受ける男達に愛され、求められている事が、颯をますます綺麗で色香漂う人間へと成長させていた。
「ホンマやで。ここんとこ、俺が見つけた時は、溜め息しか出てへんやん」
「大和………っ」
いつからいたのか、給水塔の鉄柱に寄りかかり、笑顔を見せる大和が立っていた。
「……………久し振りやな、この場所。初めて……ここでお前を見た時は、向こうの山に桜が咲いとって、お前の姿と桜の色がホンマようマッチして綺麗やったっけ………。思わず、見とれたの今でも覚えとるわ」
大和は懐かしそうに、向かいの山に目を向け颯に語りかけた。
制服をいい感じに着崩し、シルバーのリングやブレスをオシャレに付けた大和は、一見すると背中に彫り物をした極道者だとは思えない、格好いい男子校生にしか見えなかった。
「ま…今の颯は、桜なんかのうても、十分過ぎる程綺麗やけど」
「な……なに言ってんだよっ。ホントにお前は、そう言う事を平気で言う………っ」
満面の笑みを向ける大和に、颯は顔を赤くして目を反らした。
「だって、綺麗なもんは綺麗なんやから仕方がないやん。美人は3日で飽きる言うけど、アレ嘘やで。1分、1秒でも会う度に惚れていくねんから」
「ば…………」
馬鹿か!?……と、叫びそうになったのを、颯は飲み込んだ。大和のこんな所に、いつも調子を狂わされる。
颯は、立ち上がりながら、再び小さな溜め息をついた。
その溜め息が終わらないうちに、大和は颯の腕を引っ張り、抱き寄せた。
「やま………と!?…」
一瞬の事に、颯は身動きが取れなかった。
自分より、少し背の高い大和の胸の中に、吸い込まれるように入ってしまった。
「……………その、溜め息の原因の一つは、俺か?………溜め息ばかりついとったら、俺が食べてまうで」
「………大和…………」
さっきまでの大和とは、明らかに声のトーンが変わっていた。
颯の身体に、緊張が走る。
「………前にも言うたやろ。誰も、お前を責める気なんかないて。俺達が、勝手にお前に惚れとんねん。お前が苦しむ必要ないんや」
大和の、静かに話す言葉が、颯の中に染み込んでいくようだった。
「……んな………そんな訳にはいかないよ。淳も……お前も、皆………凄くモテて、人としても素敵なのに、俺一人がハッキリしないせいで、皆を留めてしまってる……。皆の……これからを台無しにしている気がするんだ。………欲張りで、卑劣で、絶対に許されない……………」
大和の胸の中で、颯は顔を埋め、苦しそうに心の内にあるものを吐き出した。
「アホ………。お前より、ええ女がおらんのやからしゃーないやん。俺らは、お前やないとあかんねん。お前やないと、何も楽しゅうない。焦って結論出さんでええから、頼むから………自分を責めんでくれや」
「大和………」
いつからだろうか……気付いたら、苦しい時にはいつも大和が現れていた。大和流な優しさが、何度自分を暖めてくれただろうか………颯は、海の前でしか泣いた事がなかった目が、潤んでいる事にハッとした。
「…………ご……めん………」
絞り出す颯の声に、大和は胸が熱くなった。
「しつこいで。お前は、悪くない。…………悪いんは、お前に惚れてもうた……俺らや。いや、ベタ惚れした俺か?」
冗談っぽく、大和が颯に笑いかける。そんないつもの大和の冗談が、颯に笑みを呼ぶ。
「…………ばか………」
照れくさそうに言う颯を、大和は愛しい目で見つめる。
「………馬鹿や……お前に、全部持ってかれてしもうた、大馬鹿野郎や………。…………かんにんな………お前に惚れてもうて」
大和の手が、颯の手を優しく握りしめた。
「大和……………。………海と………海と、同じような事言うんだな…………」
颯の中で、海から言われた愛の言葉が、今の大和の言葉と重なっているように思えた。
「………え………」
颯の話に、大和の表情が一変した。
「海に…………海に、惚れてるって言われたんか……?」
心臓が、嫌な高鳴りを呼び起こすのがわかった。
颯を握る手に、自然と力が入っていた。
「……あ……………いや……」
大和の様子に、颯も不安を募らせる。
言ってはいけない事を、言ったのかもしれない…………。
「正直に言えや。海が、お前に惚れてるって言うたんやな!?」
「大和………痛い…………」
今まで、自分の感情を隠していた海が、颯に気持ちを伝えた?………一番警戒して、一番ライバルにしたくなかった奴が、ついに動き始めた………!?
大和の奥深くで、今まで以上に強い感情が沸き上がろうとしていた。


続く………





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Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.35 )
日時: 2015/08/17 21:37
名前: ハル

「全く……………やる事が無茶苦茶だな………拓実さんは」
早川が去った資料室で、淳は溜め息混じりに口を開くと、床に落とされた颯のネクタイを拾い上げ、颯の首元に回しかけた。
「…………淳が本気で怒ったとこ、久々に見た………」
当たり前の様に、手にした颯のネクタイを結んでくれる淳に、颯は少し緊張した様子で、さっき見た淳を重ねた。
「クス………何?恐かった?」
颯の言葉に、いつもの優しい淳が、笑顔で颯を見つめる。
「怖いだなんて………」
咄嗟に顔を上げ否定した颯は、自分を真っ直ぐに見てくる淳の瞳に、息を詰まらせた。
……………抱かれた日の事が、つい昨日のように脳裏に甦り、颯を戸惑わせる。
俺が好きなのは、大和なのに…………久し振りに会う淳は、やっぱり誰が見ても万人に頼りにされ、好かれている、大人な雰囲気の格好いい男だった。
「まあ…………俺が動かなくても、拓実さんはもう終わりだな………。海を怒らせて、ただで済む訳がない。近く…………海が、動くよ」
そんな颯の感情を気付いているのか、気付いていないのか、淳はさり気なく颯の頭を撫でて微笑む。
「俺は、最終手段。……………政府を、利用するから………」
「淳……………」
どんな大企業でも、国の力には敵わない。
将来、国政進出を期待されている淳には、それだけの人脈が既に叩き込まれていた。
「お前を守る為なら、一族でも使えってね。喜んで、腹黒い政治家にでもなるよ」
「馬鹿…………何言って…………っ!…」
淳の話に焦る颯の身体を、淳はたまらず抱き寄せた。
「じゅ…………」
「ごめん………ダメだ…………抑えられない。目の前にすると、愛しさが増してくる………どうしても、諦められない………」
颯を抱きしめ、その首筋に顔を埋め、淳は我慢していた想いを吐露した。
「ずっと………ずっと考えてた。自分の事、周りの事………お前の事……………考えてたけど、お前への『好き』は、変えられなかった…………」
「…………淳………」
颯になかなか会えず、忙しさに苦悩し、田城や翔太の事も真剣に悩んだ末の、淳の苦しい胸の内から出た言葉に、颯は淳から身体を離す事が出来なかった。
「……ドい………ヒドいよ………今、そんな事言うなんて……………あの日から、全然会う時間も作れてなかったのに………。俺は………俺は、大和を好きになってるんだよ……?」
「………ん………うん…………知ってる。知ってるよ…………知ってて、卑怯な事言ってるのも、わかっている。…………だから、俺も覚悟を決めた」
「覚悟…………?」
淳は身を起こし、颯と目を合わせる。
「時間がかかったけど、日本代表の辞退を受け入れてもらった」
「……………え……」
「生徒会も………田城とも色々あったから、ちゃんと話をして、副会長を降ろしてもらう事にした。皆から推薦されて引き受けた分、キチンとお詫びはする。…………ただ……部活だけは、皆と全国に行きたいから、辞める訳にはいかなかったけど………」
「いや………淳、代表を辞退って…………小学生の時からサッカーを続けて来て、才能を認められた結果だろ!?そんな大事な話…………生徒会だって、淳だから皆推薦して………」
思いもしない淳の出した結論に、颯は淳の腕を掴み、驚いて問い掛ける。
「いいんだよ、もう…………他人の評価なんか………。優等生でいる事に、疲れたんだ。…………そんな事の為に、欲しいものを手に入れられなくなる方が、辛過ぎるから………」
「じゅ………ん……」
欲しいもの…………淳が大切にしていた、サッカーや生徒会をも捨てて、手に入れたいもの…………その決意に、颯は胸の鼓動が、一気に大きな音を立てるのを感じ取った。
「もっと早く、こうしてたら良かった。本当に、ごめんな…………確実に、またお前を苦しめるね…………」
動揺を隠せない颯に、淳は哀しそうに笑みを浮かべると、ゆっくりと唇を重ねた。
「………っ………駄目っ………じゅ………俺には、大和が……………んっ…」
「…………わかってる………」
「ぁん……っ………大和が………好き………なの………んん…っ…」
「わかってるよ……………でも、愛してる………」
大和を想い、淳の身体に手を突く颯の身体に腕を回し、淳の唇は一段と颯の唇を求める。
優しく絡んでくる淳の舌が、颯の力を奪っていく。
「やっ…………あぁ……ずるい…………こんなキス……んっ………俺が、淳を突き放せないの…………知ってて…………じゅ……んっ」
「うん…………それも、わかってて…………キス、してる…………」
颯の腰を引き寄せ、潤んだ颯の瞳を見つめ、愛しさを込めた淳の口づけに、颯は耐えかねて、火照り出した身体を淳の中へ沈める。
「………大和が、良くなったら話しようと思っていたけど、偶々とは言え、今日颯に会ったら……………セーブ出来なくなっちゃったな………」
「大和の事…………知ってたの!?」
自分にしがみつくように、力の入らない身体を委ねる颯の髪に触れながら、淳は大和の話を持ち出した。
「翔太が、最近大和を学校で見ないって言うし、お前はスマホ出ないし…………仕方がないから、海に電話して事情を聞いた。今日、見舞いに行こうと思ってたんだ。…………大和が大変な時にこんな事したら、抜け駆けしてるみたいだろ?」
「あ…………ごめん、気が動転してて…………最近、スマホ見てない…………」
「こっちこそ、大和やお前が辛い時に、気付いてやれなくて悪かったな…………」
着信に全く気付いてなかった自分に、気まずそうにする颯を、逆に淳は優しく気遣った。
仲間を想う淳の気持ちが、颯の心をあたたかくする。
大和も淳も翔太も………海も、友を大切にしてくれる仲間である事が、颯には何よりも誇りだった。
「ありがとう…………淳………」
「仲間だろ…………当然の事。……………だから、余計に大和には話もしたいしね…………凄く、怒ると思うけど」
「……………俺も、そう思う」
大和の事を考え、苦笑いする淳に、大和がどれだけ自分を想ってくれているかわかるだけに、颯も腹を立てる大和の姿が目に浮かんだ。
「でも、あいつは聞いてくれる人間だから……………お前が選んだだけあって、妬ける位………イイ男だよ」
「淳…………」
淳の大和を褒めてくれた言葉に、颯は自分の事のように嬉しさが込み上げた。
「だけど…………」
何かを言いかけて、淳は颯の顔に手を添える。
「…………負けたくはない………」
「………………な……」
「愛してる……………お前が、欲しい……」
戸惑う颯を包み込むように、淳は再び颯を抱きしめた。
「俺……………どうしたらいいか、わからないよ………わからないよ、淳…………」
海に愛され、大和に愛され……………忘れようとしていた淳の気持ちまで、改めて知らされた颯の心は、混乱で一杯一杯になっていった。
「俺が、全部悪いんだ…………謝っても、謝りきれないね…………」
「…………淳……………」
辛そうに言う淳の声が、颯の耳に愛しく響く。
幼馴染みとして、長きに渡り颯の側にいてくれた淳を、拒む術を颯は考える事など出来なかった。
「……………颯、本当に…………ごめん………」
そう呟き、唇を重ねてくる淳に、颯は自ら自分の唇を合わせた。
「大和に……………怒られちゃう……………」
「…………俺が、全て被るから………………今は、俺を見て………」
淳の想いの強さに、颯は久し振りに絡まる淳のキスを味わった…………。







Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.36 )
日時: 2015/07/03 19:17
名前: ハル

「ホンマに大丈夫ですか?若………」
海の経営する病院の特別室、その扉の向こうから、大和を気遣う男の声が漏れる。
「医師も、一応外出許可は下さいましたが、まだ大事にされとった方がええとは言われとりましたし…………もし、傷口が悪化でもしはったら………」
「アホ。こう言うんは、あまり間空けん位がええねん。お前らが、あのチンピラから聞き出してくれたお陰で、今回の件に菱川が関わっとんのがわかったんや。組員になりたがっとる、イカれた薬中そそのかして、バレへん思うとる連中に、竜童会の力見せつけたらなあかんやろ」
特別室の中では、お腹回りに何重にも包帯を巻き、刺青の眩しい背中にシャツを羽織る大和が、ベッドに軽く腰を掛けながら口を開く。
その大和の脇には、若頭を心配そうに見つめる、あの30代位の側近が立っていた。
「……………で、チンピラどないしてん?サツには引き渡してないやろ?」
大和は黒の細身のパンツに、釦をはめたシャツを入れると、男の持った細身の黒ジャケットを受け取り、何気に訊ねた。
「それは…………私らの大事な若に、こないな深手を負わせたんです。それなりの、責任は取ってもらいました。若は、気になさらんでええ事です」
大和の問い掛けに、男は笑顔で答えると、箱からタイトな黒いネクタイを出し、大和に渡す準備をした。
「ふーん………そうか。なら、聞かへんわ」
それなり………男の笑顔の裏には、相反する意味がある事を大和は理解し、病室の鏡を見て、ネクタイを結んだ。
「…………それで、菱川の居場所はわかっとるんやろな?」
「はい。若がいつ動かれてもええように、24時間交代で見張りを付けとります」
「さすがやな、高橋。やっぱ、お前連れて来て正解やっ………っう……」
ネクタイを結び、簡単に茶髪の髪をセットした大和が、男の方へ振り向こうとした瞬間、腹部の痛みに顔を歪ませた。
「若っっ…………」
高橋と言われたその男は、脇腹を押さえる大和に慌てて駆け寄る。
「大丈夫や………ちょっと、痛みが走っただけや…………」
「しかし…………」
「………………高橋、すまなんだな」
「…………はい?………」
素早く大和の身体を支えるように手を差し出す高橋に、大和は肩に掴まり呟いた。
「ホンマやったら………お前が、若頭になっとった筈やのに、俺が邪魔してしもうて……………おまけに、こんなザマで……無駄に手間かけたわ………」
「何言うてるんですか、若!怒りますよ?私は、若の下で動けて心底幸せです。…………15の時、若が刺青を入れられて、親父に殴られても立ち向かっていかれた姿を見た時、私は『この方やったら、親父よりデカくなる。この方を、極道の世界で一番にしたる』って思ったんです。私には、若を超える器はありません…………二度とそないな事言わんで下さい……………」
高橋は、大和に頭を下げ、懇願するように言った。
「高橋……………」
「皆も、同じ気持ちやと思います。わずか10代で組に入って、私ら以上にナメられへんように、想像絶する努力をされとるのを、皆見てきましたから…………付いて来たんです。そして、ちゃんと結果を出されてはる…………私らには、若やないとあかんのです」
熱く語る高橋の言葉に、大和は苦笑いをして、身を起こした。
「なんや、照れるわ。熱過ぎるで、高橋」
「す、すいません。つい……………」
まだ痛む身体を根性で立つ大和は、細身の黒いスーツがよく映え、男前さが際立った。
そんな大和を、高橋は立派な若頭として見とれた。
『コンコン……』
その時、病室の扉がノックされ、ゆっくりと颯が姿を表した。
「大和、いる…………え……」
「颯…………っ」
病室を見渡して入って来た颯は、まだ退院でもない大和がスーツを着ている事に驚いて、止まった。
「スーツ………何で?あ…………ごめん、来客だったんだ………じゃあ、俺………」
「いえ、私は失礼します。若、いつでも出れる準備はしときますんで、ゆっくりなさって下さい」
高橋を見つけ、病室を出ようとする颯を引き止めると、高橋は一礼をして身を引いた。
「ああ………悪いな、高橋」
「いいの?俺の方こそ、大した用でもないよ?」
病室を出た高橋を気遣い、颯は大和に近付いて聞いた。
「お前がおる事が、用やん。何言うとん」
「…………っ……」
颯の顔を覗き込み、サラッと言ってのける大和に、颯の顔は一瞬で赤くなる。
「クス…………久々やな、こうしてお前見るの。しばらく、動かれへんかったし…………見下ろすんが、一番気持ちええわ。お前の全部が見えるさかい」
「な……なに言って…………身長差、そんなに激しくないだろっ………。それより、何でスーツ……!?」
大和にマジマジと顔を見られ、颯は俯きながら疑問を投げ掛けた。
「あー、少し外出許可が出たさかいな。組の用で片付けたい事あって、ちょっと出てくんねん」
「組の用…………?だ、大丈夫なの…………」
組の用と聞いて、颯はまた不安を募らせる。
大和のスーツの袖を握り、大和を見上げた。
「心配すな。……………すぐ終る。同じヘマは、せえへん」
「大和…………っ……」
大和の言葉に、颯はみるみる目を潤ませていく。
颯の綺麗な瞳に、涙がにじんで、溢れそうになる。
「もう…………そないな顔したら、抱きしめとうなる言うたやん。ま、今日は抱きしめられるからええけど」
「だって……………」
大和は、今にも泣き出しそうな颯を抱き寄せると、脇腹の痛みを押し殺して、思い切り抱きしめた。
「……………辛い思いさせて、ホンマに悪かったな。お前の不安を拭い去ったる言うといて、俺が不安にさせてどないすんねんって話やで。……………はあーっ、お前の温もり………………ずっと、恋しかったわ。愛しとるよ………愛しとる、颯」
「……………ま……と……」
耳元で囁く大和の声に、颯の身体は幸せで満たされた。
「…………極道になるって決めた時、クソガキなりに腹くくらなあかん思うて、組の為に死ぬ覚悟しとった。いつでも死ねるて、意気込んでやって来たつもりやった………。俺の世界は、極道一色やってん。……………でも、お前に会うて変わったわ」
「大和…………」
「刺されて、薄れていく意識の中で、頭にあるんはお前だけやった。初めて………まだ死にとうない思うたわ。人を、本気で愛していくて、凄いな…………クソガキの世界が、お前一色に変わってしもうとったやなんて…………。お前が、俺を変えたんやな…………。また、お前に会わせてくれた神様に、感謝やで………」
颯を抱きしめ、今回の事件を振り返りながら、大和は改めて思い知った颯への想いを静かに語った。
大和の深い愛情に、颯は全身が熱く包まれていく。
「…………大和、俺…………」
そんな大和に、颯は淳との事が頭をよぎり、胸を苦しさで詰まらせた。
「………………そう言えば、昨日淳が見舞いに来たわ。近くで、全国大会の予選があって、顧問に頼んで試合後に淳だけ寄り道させてもろうたって」
「………淳が……!?」
淳の名前に、颯は思わず大きく反応する。
顔を見上げた颯を、大和が何かを悟ったような目で見つめている事に、颯は息を飲んだ。
「あ……………」
「………なる程、そう言う事か…………。淳が真面目な顔して、退院したら話がある言うさかい、お前の事しかない思うたんや………。何か、あったんやな?」
「いや…………その………」
颯は思わず、大和から身体を離し、俯き加減に壁の方へ向きを変えた。
『バンッ!!』
「ビクッ…………やま……と」
壁の方へ逃げる颯の後ろから、大和が力一杯壁に手を突いた。
「こっち向けや、颯」
低い大和の声が、颯を後ろから攻める。
「………………やだ………怒ってる……」
「こっち向けってっ!!」
大和の怒鳴るような言い方に、颯は恐る恐る顔を大和に向けた。
「やまっ……………っんんっ!?」
その途端………颯の身体を壁に押し付け、両手を壁に突いた大和の唇が、強引に颯の唇を奪った。
「はぁっ………なにっ……んぁっ……まっ……て…………あんんっ……やぁっ」
「他の男に何かされたか思うたら………理性吹っ飛ぶわ…………っ」
大和は颯のネクタイを無理矢理ほどき、荒々しくシャツを引き裂くように引っ張った。
バチッ………力強く引っ張られたシャツから、いくつかの釦が床に飛び散る。
「止めて……っ……いやっ……ぁあっ………大和っ………んっはぁああっ……」
「あかん…………俺の身体、叩き込んだる…………!」
「やだ………やっ………あぁっんっ……いやぁ」
大和のジャケットを掴み、抵抗する颯の身体を、大和はシャツを肩からずらし、唇を首筋から舐めるように這わして、その手を下半身へと滑り込ませた。
「あっあぁぁっ………やま………とっ……んんぁっ………ねがいっ…………あんっ……止めて…っ………嫌だ………嫌だ、こんなのっ………」
半泣きで大和にしがみつく颯を、大和はたまらず力の限り抱きしめた。
「はぁっ…………クソッ!!何で皆、お前やねんっ!誰にも触れさせとうないのに、皆お前に惚れくさりよって………俺………狂うてしまいそうや………!!」
「大和…………っ……」
死にかけたからこそ思い知った颯の大切さに、大和もまた、苦しさを募らせた。








Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.37 )
日時: 2015/08/17 21:43
名前: ハル

「…………………ごめん…………最低やな、俺……」
静まり返った病室で、颯の乱れる吐息と、大和の辛そうに呟く声が重なる様に広がった。
「………はぁ………や……まと………っ…」
釦の取れたシャツの襟元を握り締め、大和の胸に身体を沈めた颯は、目に涙を一杯に浮かべて、やっとの思いで大和の名を口にした。
「ち……違う……………俺が、悪い…………俺が、大和の想いを傷付けた。ちゃんと、淳の事も、言えなかったから……………ごめん、大和………」
「……颯…………」
これまで、大和は颯の為にどれ程の言葉や行動で、その想いを表して来てくれただろうか…………そんな事は、誰よりも颯自身がわかってた筈なのに、淳の事も大切に感じてしまう自分の弱さに、颯は罪悪感で押し潰されそうだった。
「ごめん……………」
大和の顔を見上げる事も出来ず、自分の胸の中で俯き謝罪を繰り返す颯を、大和は頬に手を添え、ゆっくりと唇を重ねた。
「…………っ………!?」
「……………惚れた弱味やな…………何があっても、お前への気持ちはビクともせえへん。…………謝らんでええ…………俺が、お前がよそ見出来ひん位、ええ男になったるわ」
「大和……………」
優しく、力強く見つめてくる大和の瞳が、我慢していた颯の涙を一気に溢れさす。
「…………しかし…………ホンマ、嫌になるな………お前の周りは、色男揃いで」
「………え………?」
颯の頬を伝う涙を指で拭いながら、大和は苦笑いして言った。
「海も、淳も………顔は最高、頭も最高………オマケに性格も男前。モテる要素あり過ぎやろ?そりゃ、あんなんに好きや言われたら、さすがのお前も気持ち揺れるわ。……………俺なんか、何や?喧嘩が強いんと、えっち位しかええとこないやんか。もっと、努力せえ言う事やな」
そう冗談っぽく続ける大和が、自分を責めて落ち込んでいる心情を和らげる為に話してくれている事に、颯は大和の愛の大きさを感じた。
「そんな事………大和は、充分格好いいよ………。格好良すぎて………逆に、俺には勿体ない……………勿体ないよ………」
常に自分に正直で、迷いのない大和の姿は、弱くて脆い颯には眩しく輝いて見える。
「アホか…………勿体ないんは、俺の方やん。こないに外見も中身も綺麗な奴、今まで見たことも無いねんぞ?そんな奴を愛せるやなんて…………俺、最高に幸せやで」
「……………大和………」
「純粋過ぎて、弱いだけや。皆が支えたい思うてんねんから、しっかり甘えたれ。…………まあ、取られるんは勘弁やけどな」
落ち込む颯に笑顔を向けると、大和は颯の腰を抱き寄せ、首筋にキスをした。
「やま………っ……」
「誰にも、負けへんからな…………お前の一番になったる………。海だろうが、淳だろうが、かかって来いっちゅうねん………!」
そう言うと、今度は颯の艶やかな唇を求め、緩やかに唇を滑らせた。
「……………好きや…………颯………」
「ぁんっ…………んっぁっ…………大和っ……」
身体を包み込む、大和の甘い囁きが、颯の心をとろけさせる。
「やっぱ、ええな…………お前のエロい声………」
「……ぁっ……だ……め…………身体が、欲しくなる………んっ……」
「ええよ…………俺の身体、お前の好きにし……………あっ!」
「え?…………」
互いの身体が熱く火照りだし、求め合おうとした瞬間、大和が思い出したように叫び声を上げた。
その声に、颯も大和の顔を見上げる。
「忘れとった……………下に、高橋待たせとったわ……………あかん、今日無理……」
「あ…………そう言えば、何か言ってたね…………」
大和はバツが悪そうに颯を見ると、抱きしめたまま颯の肩におでこを付けて項垂れた。
「最悪…………身体が疼くわ………ホンマ、すまん。颯…………」
「ぷ…………いいよ、そんなにへこまないで。それより…………用事の方、大丈夫?」
組の用だと言っていた事を思い出し、颯はその方が気になった。
「そっちは大丈夫やて言うたやろ。お前が、気にする事やない。……………と言うか、お前の制服…………ソレでは帰されへんな…………」
頭に血が登ったとは言え、颯のシャツの釦を引きちぎってしまった事に、大和は今更ながら反省した。
「ああ…………今日、海が早く帰るって言ってたな…………」
「マジか!?ヤバいやんかっ!俺、殺されるわ…………。……………うん……とりあえず、俺のスウェット着て帰ろうか………?」
自分のシャツを見つめ、気まずそうに海の事を呟く颯に、大和は動揺しながら対策を練った。
「いいの?大和、困らない?」
「心配いらん。この前、高橋に新しいの買って来させたさかい、それ着て帰り。あと、タクシーで帰らなあかんで。……………これ、タクシー代」
大和を気にする颯に、病室のロッカーからまだ袋に包まれたブランド物のスウェットを出すと、大和は自分の財布から抜いたお札と共に、颯に手渡した。
「いや、お金なら…………。それに、タクシーって………」
「前にも言うたやろ、お前に金は出させとうないって。タクシー使わすんは、俺が心配やから。ええな?」
「あ………うん……………なんか、彼女みたいな扱いだね………」
手際よく動き、指示する大和に、颯は圧倒されるように従った。
「みたい………やなくて、そうやろ。大事に扱うんは、当たり前や」
「は………はい………」
そんな大和の横で、真新しいスウェットに袖を通すと、颯は帰る用意を済ませた。
「…………大和…………」
荷物を手にし、颯の目が不安そうに大和を振り返る。
「戻ったら、必ず連絡する」
颯の言わんとする事を、大和は笑顔で答えた。
「お前の方こそ、マンション着いたら一言入れといてな?電話は、出られへんかもしれんさかい。気ィ付けて帰るんやで」
「……………うん……」
「愛しとる……………」
「………うん…………」
病室の扉の前で、大和は暗い顔の颯にもう一度キスをすると、そっと扉を開けて背中を送り出した。
「……………かんにんな……颯。……………これは、俺のケジメやさかい…………」
そう言う大和の目は、颯に見せるものとは違う、厳しく鋭いものへと変化していった。




Re: オリジナルBLちょっとH?な続編です。2 ( No.38 )
日時: 2015/07/05 17:39
名前: ハル

「あのビルの三階です。菱川組が、関東で拠点にしとるんは…………」
街角の路地裏、道沿いに黒塗りの外車を数台停め、一角のビルを指しながら高橋が大和に説明していた。
大和の周りには、大和を守るかの様に部下達が肩を並べている。
「そうか。今、若頭もおるんやろな?」
「はい……………確認済みです」
ビルを見つめ、高橋に手を差し出し訊ねる大和に、高橋は懐から拳銃を一丁覗かせると、大和の手の上にソレを乗せた。
『ガチャッ……』
高橋から手渡された拳銃の弾を、大和は慣れた手つきで確認すると、自分のジャケットの内側へ静かに入れた。
「ほな……………行こか。竜童会、ナメたらどないなるか…………教えたらなあかんさかいな」
「はいっっ…………!!」
低く、重い大和の呼び掛けに、部下達の血気が一気に昂った。


『バンッッ!!…………ドカッッ……』
「ぐはぁっ………」
菱川組が関東で事務所を構える部屋の扉が、激しい音と共に勢いよく開き、同時に見張りに立てさせていた菱川の組員が血まみれで室内へ投げ込まれた。
「何じゃあ!?何事やっ……これは………っ!?」
血まみれで苦しそうに転がる組員の突然の登場に、室内にいた菱川の者達が一斉にどよめき出す。
「誰の仕業やっ!!どこのもんが…………」
「動くなっ!竜童会じゃあ!!竜童会のお出ましや!!」
動揺する菱川の組員を前に、拳銃を構えた高橋を先頭にして、大和の部下達が怯むことなく押し入った。
「竜童会やて…………!?」
『竜童会』と言う叫び声に、奥でソファに腰を掛けていた菱川組の若頭が顔色を変える。
「おう…………久し振りやな。菱川の若頭さんよ」
「お前…………」
自分の部下達に囲まれ、後ろから姿を現した大和を見て、菱川の若頭は言葉を詰まらせた。
「なんや…………死にかけの顔見て、ビビっとんのか?組の若頭が、ビビる訳ないか………?」
大和は冷めた顔に笑みを浮かべると、菱川の若頭が座るソファの前に置かれたテーブルに腰を下ろし、懐に入れていた拳銃を若頭の頭に向けた。
「貴様ぁ!うちの若頭に何やっとんのや!!」
自分達の若頭に拳銃を向ける大和に、菱川の組員達が食って掛からんと言わんばかりに動き出す。
「動くな言うたやろがっ!!一歩でも動いてみぃっ………若頭の頭ブッ飛ばすで!俺がガキや思うて、出来ひん思うとんか!!ナメたらあかんぞっっ!!」
菱川の若頭を睨んだまま、微動だにせず叫ぶ大和の気迫に、菱川の組員達も思わず立ち止まった。
「お前ら動くな……っ。こいつは、本気や。……………止めとれ」
大和の評判も、大和の若頭としての実力も、関西にいた頃から嫌な程思い知らされてきた菱川の若頭は、冷静に組員達を宥めた。
「ふん……………ようわかっとるやないか。せやったら、話も早う片付きそうやな」
「話…………?」
銃口を向け、不敵に笑う大和に、菱川の若頭が眉をひそめて聞き返す。
「そうや……………俺の腹に穴開けといて、何も責任取らへんのはおかしいやろ?…………薬中の狂うたんつこうたら、ワケわからん事言うてバレへん考えたか?………………浅いねん。うちの連中、軽う見過ぎやで。竜童会の拷問、ごっつえげつないんやわ…………お前らの名前、キレイに吐いてしもうたわ」
「……………っ………」
わずか10代でその名を広め、全国一の規模を誇る竜童会と言う組織の若頭に上り詰めた実力は、伊達ではなかった。
淡々と話す大和の恐ろしさに、菱川の若頭の表情が徐々に凍りついていく。
「なあ?………勿論………落とし前、つけてくれんねんな?」
「…………な………何を、せえ言うんや…………」
「せやなあ……………俺と同じように、腹かっさばくか?」
楽しそうに考え、若頭のお腹に目を落とす大和に、菱川の若頭は焦りを露にする。
「ま、待て!あれは、早川の御曹司の指示や!私らは、お前んとこと抗争は避けたいさかい、渋ってたんや!なのに、あいつは…………」
「早川……………やっぱり、そうか…………」
菱川の若頭が慌てて口にした名前に、大和の中で早川に対する怒りが沸々と沸き起こって来た。
「何から何まで、あのゲス野郎が…………っ」
「若……………なんなら、早川の御曹司も…………」
大和が抑えのきかない程の怒りを抱えている様子に、つかさず高橋が声を掛ける。
「あかん、早川は無理や。ぶっ殺したいのは山々だが、あいつは………神崎が手を下す。海には世話になったさかい、俺が邪魔する訳にはいかへん」
早川に対しては、自分よりも海の方が先に動いている事を知っているだけに、大和は震える怒りをぐっと耐えた。
「まあええわ…………今日は、手を貸した菱川に………来とるんやからな」
そう言うと、大和は菱川の若頭を睨み返す。
「…………まさか、ホンマに私の腹を差し出せ言わはるんか………」
「ようわかっとんな。でも、俺も人間や…………情けかけたるわ」
「情けやて……………?」
大和が簡単な話を持ち出すとは、到底思えない菱川の若頭は、探るような目で大和を見つめた。
「関東から、尻尾巻いて撤退せえ」
「…………なんやと…………」
関東から撤退…………血を流さない、大和からの提案。それは、一見すると優しく聞こえる提案かもしれない言葉だが、大和同様、組織から関東進出を一任され、組の名前を背負って出て来た菱川の若頭にとっては、深手を負う以上に恥をかかされる行為だった。
「アホ抜かせえっ!何言うとるんや!!このガキがっ………」
大和の提案に、若頭を思う組員達が怒鳴り声を上げた。
『バン………ッ!』
「ぐわぁぁっ………!?」
「足が、10p動いたな。動くな言うたやん。……………耳も悪いんか、ここの連中は」
菱川の若頭を真っ直ぐ見たままの大和が、表情一つ変えず、脇で意気がる菱川の組員の足を拳銃で撃ち抜いた。
「おいっ!大丈夫か!?」
「………嵩原……………っ…」
撃たれた組員を抱える組員達を脇目に、菱川の若頭は大和の恐ろしさに絶句した。
「どないすんねん。帰るか、帰らんか…………さっさと答え出さんかいっ!!帰らへんのやったら、今ここで腹切る覚悟せえっっ!!」
大和の凄みある圧力に、菱川の若頭を含め、その場にいた誰もが、将来大和が竜童会のトップに君臨する事を考えずにはいられなかった。
…………この日から、間もなくだった。菱川組が関東進出を断念した事が、裏社会で耳にする事となったのは…………。




ハルです。
この回は、全くBL要素がなくてすみません(汗)
多分、あと2、3回?位で一段落すると思います。
終われるかな…………と。終わらせようと、珍しく怒濤の勢いで書きました。酷い内容になってたら、申し訳ないです(>_<)
さて、その後は…………前も書きましたが、模索中です。ボヤァッとしてるだけで…………はい、すみません(-_-;)力尽きてましたら、笑ってやって下さい。
本当に、長い話にお付き合い下さいました事、ありがたいです(涙)

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