大人二次小説（BLGL・二次15禁）
- オリジナルBLちょっとH？な続編です2(完)
- 日時： 2015/12/30 00:23
- 名前： ハル
ハルです。
BLGL……から移転しました。
なので、続きになってしまいます……申し訳ありません(>_<)
「オリジナルBLちょっとH？な続編です」と、書き方の違う最初の作品「サクラサク」の続きになりますので、初めての方には、読みづらいかと思います。
本当に、申し訳ありません(;＞_＜;)
ただ、作品への愛情だけで書いてます(汗)
読んで下さったら、光栄です。
よろしくお願い致します(T^T)
現在までの登場人物
＊颯(そう)……皆から愛されている、超美形の高校生。世界的に有名な神崎グループの御曹司の一人。頭も良く、仲間への想いは人一倍強い。
＊海(かい)……颯のいとこ。颯を溺愛する、IＱ１８０の天才。颯に似てかなりの美形だが、性格は颯以外には冷徹。同じ歳だが、既にグループの事業に関わり、大きな存在感を出している。飛び級で、今は大学院生。
＊大和(やまと)……関西を拠点とする、全国でも随一の組織、竜童会組長を父親に持ち、自分も若頭を名乗る極道者。組長の指示で関東へ乗り込み、親父としての指示で高校だけは卒業する為に、颯のいる高校へ転入。颯に一目惚れする。いつも真っ直ぐな大和に颯は翻弄される。
＊淳(じゅん)……颯とは古い付き合い。ずっと、密かに颯を想っていた。大和が現れて、少しずつ変化していく。生徒会をしたり、サッカー部でもエースで、優しく人望も厚い。
＊翔太(しょうた)……中学からの同級生達に、ずっと弄ばれていた。颯が、そんな翔太を助ける。翔太も、颯には頭が上がらないが、心の底では淳が好き……？
＊田城一真(たしろかずま)……淳と同じ生徒会、サッカー部。淳が好きで気持ちは伝えている。颯の事が好きでも、支えてやりたいと思っている。
＊早川拓実(はやかわたくみ)……神崎グループに次ぐ巨大財閥早川グループ御曹司。颯達の先輩。一見人当たりは良いが、内面はプライドが高く、負けず嫌い。自分より優秀な海に敵対心？がある。
「…………はぁ……」
西校舎の屋上、お気に入りの場所に颯はいた。
給水塔のコンクリートの土台に座り、一人、深い溜め息をつき、空を見上げる。
「駄目だな………最近、溜め息ばかりだ……」
そう呟き、遠くを見つめる姿もまた、艶やかで美しかった。颯自身、気付いてはいないが、海達のような周囲から羨望の眼差しを受ける男達に愛され、求められている事が、颯をますます綺麗で色香漂う人間へと成長させていた。
「ホンマやで。ここんとこ、俺が見つけた時は、溜め息しか出てへんやん」
「大和………っ」
いつからいたのか、給水塔の鉄柱に寄りかかり、笑顔を見せる大和が立っていた。
「……………久し振りやな、この場所。初めて……ここでお前を見た時は、向こうの山に桜が咲いとって、お前の姿と桜の色がホンマようマッチして綺麗やったっけ………。思わず、見とれたの今でも覚えとるわ」
大和は懐かしそうに、向かいの山に目を向け颯に語りかけた。
制服をいい感じに着崩し、シルバーのリングやブレスをオシャレに付けた大和は、一見すると背中に彫り物をした極道者だとは思えない、格好いい男子校生にしか見えなかった。
「ま…今の颯は、桜なんかのうても、十分過ぎる程綺麗やけど」
「な……なに言ってんだよっ。ホントにお前は、そう言う事を平気で言う………っ」
満面の笑みを向ける大和に、颯は顔を赤くして目を反らした。
「だって、綺麗なもんは綺麗なんやから仕方がないやん。美人は３日で飽きる言うけど、アレ嘘やで。１分、１秒でも会う度に惚れていくねんから」
「ば…………」
馬鹿か！？……と、叫びそうになったのを、颯は飲み込んだ。大和のこんな所に、いつも調子を狂わされる。
颯は、立ち上がりながら、再び小さな溜め息をついた。
その溜め息が終わらないうちに、大和は颯の腕を引っ張り、抱き寄せた。
「やま………と！？…」
一瞬の事に、颯は身動きが取れなかった。
自分より、少し背の高い大和の胸の中に、吸い込まれるように入ってしまった。
「……………その、溜め息の原因の一つは、俺か？………溜め息ばかりついとったら、俺が食べてまうで」
「………大和…………」
さっきまでの大和とは、明らかに声のトーンが変わっていた。
颯の身体に、緊張が走る。
「………前にも言うたやろ。誰も、お前を責める気なんかないて。俺達が、勝手にお前に惚れとんねん。お前が苦しむ必要ないんや」
大和の、静かに話す言葉が、颯の中に染み込んでいくようだった。
「……んな………そんな訳にはいかないよ。淳も……お前も、皆………凄くモテて、人としても素敵なのに、俺一人がハッキリしないせいで、皆を留めてしまってる……。皆の……これからを台無しにしている気がするんだ。………欲張りで、卑劣で、絶対に許されない……………」
大和の胸の中で、颯は顔を埋め、苦しそうに心の内にあるものを吐き出した。
「アホ………。お前より、ええ女がおらんのやからしゃーないやん。俺らは、お前やないとあかんねん。お前やないと、何も楽しゅうない。焦って結論出さんでええから、頼むから………自分を責めんでくれや」
「大和………」
いつからだろうか……気付いたら、苦しい時にはいつも大和が現れていた。大和流な優しさが、何度自分を暖めてくれただろうか………颯は、海の前でしか泣いた事がなかった目が、潤んでいる事にハッとした。
「…………ご……めん………」
絞り出す颯の声に、大和は胸が熱くなった。
「しつこいで。お前は、悪くない。…………悪いんは、お前に惚れてもうた……俺らや。いや、ベタ惚れした俺か？」
冗談っぽく、大和が颯に笑いかける。そんないつもの大和の冗談が、颯に笑みを呼ぶ。
「…………ばか………」
照れくさそうに言う颯を、大和は愛しい目で見つめる。
「………馬鹿や……お前に、全部持ってかれてしもうた、大馬鹿野郎や………。…………かんにんな………お前に惚れてもうて」
大和の手が、颯の手を優しく握りしめた。
「大和……………。………海と………海と、同じような事言うんだな…………」
颯の中で、海から言われた愛の言葉が、今の大和の言葉と重なっているように思えた。
「………え………」
颯の話に、大和の表情が一変した。
「海に…………海に、惚れてるって言われたんか……？」
心臓が、嫌な高鳴りを呼び起こすのがわかった。
颯を握る手に、自然と力が入っていた。
「……あ……………いや……」
大和の様子に、颯も不安を募らせる。
言ってはいけない事を、言ったのかもしれない…………。
「正直に言えや。海が、お前に惚れてるって言うたんやな！？」
「大和………痛い…………」
今まで、自分の感情を隠していた海が、颯に気持ちを伝えた？………一番警戒して、一番ライバルにしたくなかった奴が、ついに動き始めた………！？
大和の奥深くで、今まで以上に強い感情が沸き上がろうとしていた。
続く………
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- Re: オリジナルBLちょっとH？な続編です2(R-注) ( No.52 )
- 日時： 2015/08/18 14:48
- 名前： 雪原 紺子
あ、気分落ちてるんですか？
何でしょう......お大事に？
小説楽しんで読みました！頑張ってください！応援してます。
『学校中の『腐』率が一気にUPする事となる。』に笑。
ちなみにうちの学校ではオタクand腐率高いです。
女子校だから......!?（gl！な人たちもいる...///)
卒論を、書いてるふりして、コメしてる。
- Re: オリジナルBLちょっとH？な続編です2(R-注) ( No.53 )
- 日時： 2015/08/21 13:48
- 名前： ハル
↑紺子ｻﾝ
いつも、本当にありがとうございます。
また、お邪魔させて下さいね。紺子ｻﾝの小説も、待ってます(’-’*)♪
紺子ｻﾝの優しさに、感謝。
『守るべき人』ー№１．男色家ー
「ほぅ………これはまた、随分とレベルの高い一族ですな………」
政界の有名所が多く集まる高級ホテルでのパーティー。
壁にもたれ、会場の一部を見つめる一人の男が呟いた。
五十代位の中肉中背と言った具合の、いやらしい笑みを浮かべるその男は、今や政界のドンとも言うべき存在、森下戒明(もりしたかいめい)だった。
そして、森下の見る先に佇んでいるのは、このパーティーに招待され、周囲の視線を釘付けにしている海と、颯の姿…………。
「…………また、悪い病気ですか？森下殿。彼らは、駄目ですよ………危険です」
森下の腹の中を探るように、見慣れた男が意味深な言葉を掛ける。
数人の秘書を従え、森下の前に現れたのは、淳の父であり、現政権の重鎮でもある観月外務大臣であった。
「危険？神崎グループのご子息が？まあ………確かに、名前はデカい家柄だがな…………ヘマはせんよ。大体、あんな上玉…………捨て置くのは勿体無い」
観月大臣の忠告を無視するように、森下は自分の欲望を露にし、薄ら笑いを向ける。
「森下殿………っ。ご存じないのですか？早川グループの件………」
「早川グループ？ああ………最近株が暴落して、一時経営難に陥って危なかったな………」
「それ……噂では、早川の人間が神崎海を怒らせたからだと言われています。唯一の跡取り息子も、表舞台から消されたとも…………あそこの御曹司には、関わるべきではない。…………それに、彼らはうちの息子の友人でもある。何かあれば、うちの息子も黙っていませんよ」
観月大臣は、自分の権力に自信を持ち、耳を傾けようとしない森下に、内輪な話をして警告した。
「……………そう言えば、大臣の子息も………結構な色男でしたな」
「森下殿…………っ」
ニヤリと笑い、淳にまで色目を使おうとする森下の発言に、観月大臣は顔色を変え、睨み付けた。
「颯…………っ」
放課後の生徒も疎らな校舎の玄関で、翔太が颯を呼び、引き止める。
「翔太………これから帰るの？」
自分に近付いて来る翔太を見つめ、颯は笑顔で振り向く。
「うんっ！颯も帰るとこ？一緒に帰らない？」
「そうだね。今日は大和や淳もいないし、久々にデートする？」
「えぇ！颯とデート！？行く行くっ！…………あ、でも後から大和の嫉妬が凄そう………淳は部活だってわかるけど、大和は何でいないの？」
優しい颯の誘いに、胸踊らせる翔太は、近くにいない大和の姿に警戒して、質問を被せた。
「んー………なんか、お父さんが関西から仕事で出て来るみたいで、色々準備しに早々と帰ったんだ。今日はもう会わないから、大丈夫だよ。………デートしよ」
「やったぁ～♪じゃあ、今日は一杯颯に甘えよぉ」
颯の説明を聞いて、翔太は安心したように満面の笑みで喜ぶ。
「いいよ、翔太の我が儘聞いてあげる」
嬉しそうな翔太を見て、颯も楽しい気持ちで満たされる。
「あっ！俺、教室に携帯忘れた！………直ぐ戻るから、ちょっと取って来てもいい？」
「勿論。…………俺は、門の所で待ってるね」
自分の鞄を探り、忘れ物をした事を申し訳なさそうに話す翔太に、颯は微笑んで頭を撫でた。
颯にとって、翔太はいつまでも可愛い存在。
駆け足で教室に向かう翔太を見送り、颯は校門へ足を向けた。
「…………神崎、颯様ですね？」
「は…………？」
颯が門へ辿り着くと、突然見知らぬ黒スーツの男に声を掛けられた。
「誰…………ですか？貴方は」
普通………とは言い難い雰囲気を出す男に、颯は一瞬で意識を張り詰め聞き返す。
「私の主が、あなた様にお会いしたがっております。どうか、一緒にお出でいただけないでしょうか？」
キツい目付きで男を見定める颯とは逆に、男はあくまで冷静に颯へ微笑みかける。
「主………？申し訳ありませんが、見知らぬ方にお会いする程、俺は開けた人間ではありません。いきなり来て、失礼ではないですか？これから約束もありますし、お帰り願いたい」
怪しい男を前にして、颯も一歩も引かずハッキリと言ってのけた。
そんな颯の態度に、男は感心した様子で息を漏らす。
「さすが、世界の神崎グループのご子息。しっかりと教育されていらっしゃる…………しかし、私も仕事です。同意頂けないのなら、少々荒いですが………」
そう言うと、男は颯の腕を掴み、引き寄せようと動いた。
「なっ………！？止め………」
いきなりの出来事に、颯は顔を青ざめ、男の手を振り払おうともがく。
しかし、何かの訓練でも受けたのか、男の力は見た目以上に強く、身体が引っ張られる。
その時だった。
「オイ、神聖な学校の前で何やっとんねん。その子の手ぇ、離さんかい」
揉み合う二人の間に割って入る、落ち着いた関西弁が静かに響き渡った。
驚いた二人が声の方を見ると、颯が見覚えのある男性が立っていた。
「あ………や、大和の……お父さんっ！！」
思わず叫ぶ颯の前に、火の点いた煙草を手にし、以前見たスーツとは違う、私服姿の大和の父親が目に飛び込んできた。
相変わらず、若い………黒のジャケットに白いＶネックTシャツをインナーに着て、デニムを履いた姿は、前回会った以上に一段と若く見えて、ますます組長と言う肩書きを忘れそうになる。
「だ、誰だ…………お前」
男は、ただならぬ空気を持つ大和の父親に、全身の神経を集中させた。
「誰？別に、名乗ってやってもええけど………聞くからには、タダでは帰えさへんで？覚悟出来んねんな？おたく………」
ゆっくりと煙草を吹かし、余裕を見せる大和の父親の貫禄が、颯には大和以上の強さを感じずにはいられなかった。
「何…………」
「それに、その子はウチのガキの大事な友人や。ウチのがおらん今は、俺が守る義務があんねん。どないする？相手したっても構わへんで」
大和の父親の実力………。
緊迫した場でありながら、颯はとても興味が湧いた。
「お父さん…………」
「…………嬉しいなぁ…………颯くんみたいな可愛い子に、お父さん言われるやなんて。これは、頑張って守ったらなバチ当たるわ」
多くの修羅場を見て、体験して来たであろう父親の、冗談を交えた笑顔が、颯には何よりも頼もしく、心から安心出来た。
「さあ、どないすんねん。俺、これからここの理事長に会う約束してるし、時間ないさかい、早う結論出してんか」
「…………っ………」
貫禄が違う。
笑顔の間から、フッと見せる真顔が、ゾクッとする程恐い。
たまらず後退りする男を尻目に、颯は目の前に将来の大和を見た気がした。
№２へ続く。
いつもありがとうございます。
前から話していた続きもの始めましたが、話…………大丈夫でしょうか？(汗)
とりあえず、やってみます(ーー;)
あと、武者修行？に行って参ります(汗)
カキコ様で、皆様に暖かく見守って頂いた(←と勝手に思ってますが)のを胸に、違う場で、こいつらを引き連れ、小説書いてきます。
自分の視野を広げて、また一からしてみようかと。ベースは崩さず、内容は変わっていくようになると思います。
タイトルも変わります。でも『ハル』は変えないので、もしどこぞで見掛けましたら、ああ……やってるわ…………と、思って下さい(>_<)メンタル弱いので(汗)
でも、こちらも仕上げていくので、どうかよろしくお願いいたします。
本当に、いつもありがとうございます。
- Re: オリジナルBLちょっとH？な続編です2(R-注) ( No.54 )
- 日時： 2015/08/21 14:54
- 名前： エリチ
うわあああああああああ！！自分はすごい文才さんを見つけてしまったようです。
どっから来るんですか？！そのスペック！
・・・勉強になります。
(お誘い→)よかったら自分のとこ(オリキャラ、スクールBL(R-18有り))に来てください！！！
あと、これからも活動がんばってください！応援してます！
- Re: オリジナルBLちょっとH？な続編です2(R-注) ( No.55 )
- 日時： 2015/08/22 15:08
- 名前： 紺子
ハルさん武者修行頑張ってください！
あと、おとっさん強い......素敵です！(中年好き)
長文おつかれさまです。見習いたい...けど私には無理。
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