大人二次小説(BLGL・二次15禁)

※題変更文スレ 太芥 置き場 R18あり
日時: 2016/07/31 12:31
名前: 黒兎

まず初めに観覧ありがとうございます(^^)
この作品はR18指定・多少の暴力・緊縛シーンなど多々はいる予定です

気分を害される恐れのある方は申し訳ございませんが観覧をお控え下さい
それでも構わない方はごゆるりとお楽しみいただければ幸いです(*´∀`*)


文才皆無・キャラ崩壊・誤字脱字等ございますが何卒生温かな目で応援していただければ励みになります
だから石は投げないで…:(´;Д;`):

いつの間にか観覧1000突破!ありがとうございます

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Re: ※題変更文スレ 太芥 置き場 R18あり ( No.52 )
日時: 2016/07/05 10:39
名前: 黒兎

肌をジリジリ焼くほど強い日差しが照りつける街路の木陰を1人の影が歩いていた

季節外れな漆黒の外套を見に纏うその細い青年は見るからに具合いの悪そうな青白い肌に汗をかくこと無くゴホッゴホッと乾いた咳を掌で隠した

横浜湾のすぐ近くであるので時折吹く潮風は心地いいが日光に熱せられた車道の土瀝青(アスファルト)から吹く風はゆらりゆらりと陽炎が蠢く熱風を巻き上げ青年を襲う
青空に現れた入道雲はただ愚かな青年を嘲笑う様に見下ろしていた

………暑い……

頭ではそう思うものの青年は漆黒の外套を脱ごうとはしなかった
その外套が青年が師と仰ぐ人物から唯一貰ったモノであり武器であり何よりも青年が肌身離さず大切にしている宝物だったからだ

次第にズキズキと微かな頭痛とクラクラと歪む視界に違和感を感じた時には既に遅かった
ぐるぐると回る世界の端でこちらに駆け寄る歪んだ人物を最後に青年はどさっとその場に倒れた

Re: ※題変更文スレ 太芥 置き場 R18あり ( No.53 )
日時: 2016/07/08 11:56
名前: 黒兎

心地いい風が肌を撫でザワザワと木葉が風に揺れ動く音が遠巻きに聞こえ
時折現れる木漏れ日の眩しさに顔を顰めた

「おや?気が付いた?」
「?…」

頭上から忘れる事の出来ない聞き覚えのある声が青年に落とされあやふやな意識でその人物を確認する

「……?…っ!…だ…ざい……さん……?」
「なんだい?その鳩が豆鉄砲喰らったみたいな顔は?」
「っ!」
「具合は?ってまた起きちゃダメ」
「!!?」

状況処理が飲み込めずバッと起き上がろうとする青年を太宰と呼ばれた蓬髪の青年が牽制させ尚も話し続ける

「君さぁ莫迦なの?こんな猛暑の中で長袖とか…それにろくに飲み食いしてないでしょ?」
「………貴方にはもう関係のない事です」

木陰に設置された木製の長椅子で敬愛した師であり元上司である青年に膝枕されているこの状況に今だ混乱しつつ太宰からふいっと顔をそらせた

「関係ない?まぁ確かに関係ないねぇ…でも君の自己管理の無さで私は今身動きが取れなくなったのだけど?」
「…うっ…あの儘放っておけば良かったのでは?」
「目の前で知り合い…元とは言え自分が育てた部下が倒れてたら放っては置けないでしょ?それに君莫迦だから派手に立ち振る舞って顔の割れた指名手配犯だし」
「………」

Re: ※題変更文スレ 太芥 置き場 R18あり ( No.54 )
日時: 2016/07/10 23:15
名前: 黒兎

(…この人が部下を態々助けるなんて真似…今まで一度たりとも見た覚えは無かった…使えなければ切り捨てる非情さに当時幾度と畏怖した…少なからず僕は貧民街で拾われたあの時しか…)と黒髪の青年は頭上の太宰を訝しんだ何か企みがあるのではと…すると下からの刺す様な鋭い視線に気づいたのかニコッと人好きの良い笑みを浮かべると「別に私は何も企んではいないよ?」と心の内を読まれ見透かされたようでドキッとした

「何せ今我々武装探偵社とポート・マフィアとは冷戦協定中だろ?私だって社長の許可なく勝手な行動もできないよ!それは君も同じだろ?芥川君…」
「…それは…っ…」
「それよりお茶を飲みなさい君好きだったでしょ?」
「否、敵である貴方からの施しは受けない」
「飲みなさい…じゃないと無理やり飲ますよ?」
「……ぐっ…」

頭を軽く持ち上げられペットボトルに入った冷えたお茶を飲まされた
ゴクッゴクッっと喉を液体が通る度全身に水分が染み渡るようで心地よかったが冷たさに気管が刺激されケホッケホッと咳が漏れた

「大丈夫?」
「…っ…平気です」
「君の体は相変わらず軟弱だねぇ」
「………万年傷だらけの貴方には言われたくないです」
「フフフ君も言うようになったねぇ昔は口答えなんかしなかったのに」
「……四年前と今とでは違います」
「………そうだねぇ」
「!」

Re: ※題変更文スレ 太芥 置き場 R18あり ( No.55 )
日時: 2016/07/10 23:22
名前: 黒兎

そっと頭を撫でられ芥川は驚愕した
髪を掴まれ自分を殴った手が
自分に銃口を突きつけ躊躇いなく引金を引いた指が
自分を散々傷付け弄んだこの人が
今自分の頭を優しく撫でている事に酷く心を乱され嬉しさと恥ずかしさに顔が熱を帯びた気がして咄嗟に左手で口元を隠した
「………っ…」
「どうしたの?」
「何でも…ないです」
「そぅ……」

火照る暑さの中(この儘時が止まってしまえばいいのに…)なんて女々しい事を頭の片隅で思ってる自分に嫌気がしたが全てはこの暑さのせいだと芥川は己に言い聞かせた
「……もぅ大丈夫です…」
「なんだもういいの?」
「僕とて暇ではない」

名残惜しく思いながら太宰の手を振り払い立ち去ろうと上半身を起こし立ち上がろうとする芥川に太宰はニコニコと笑いながら声をかける
「君って相変わらず嘘が下手だねぇ」
「…?……なんですか?」
「これなーんだ?」
「?!それは……いつの間に…」
「君が気を失ってる間に」

太宰の手には色付きのレンズのメガネがありそれは芥川の私物だった
「こんな伊達メガネ持っていて護衛のあの子も居ないし君今日非番でしょ?」

徐にメガネをかけると洗練された容姿と相まって中々様になっていて芥川は呆れたように「返してください」と告げた

「厭だと言ったら?」
「…はぁー…何が希望です?」
「ん?話が早いねぇ♪私も暇だからさぁ私に一寸付き合い給え」
「?」
「鈍いなぁーじゃあ…こう言った方がいいかな?」

太宰も流れる様な動作で立ち上がると芥川の手を自分の方へ引き寄せ近付いた芥川の耳に甘いテノールがそっと囁く


「私とデートしよ」


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