大人二次小説(BLGL・二次15禁)

※題変更文スレ 太芥 置き場 R18あり
日時: 2016/07/31 12:31
名前: 黒兎

まず初めに観覧ありがとうございます(^^)
この作品はR18指定・多少の暴力・緊縛シーンなど多々はいる予定です

気分を害される恐れのある方は申し訳ございませんが観覧をお控え下さい
それでも構わない方はごゆるりとお楽しみいただければ幸いです(*´∀`*)


文才皆無・キャラ崩壊・誤字脱字等ございますが何卒生温かな目で応援していただければ励みになります
だから石は投げないで…:(´;Д;`):

いつの間にか観覧1000突破!ありがとうございます

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Re: 文スレ 太芥 腕に抱かれ R18  ( No.27 )
日時: 2016/05/19 23:55
名前: 黒兎

◇空仰グ君ハ何ヲ思フ

↓全年齢です

敦君とのバトル後意識不明だった芥川の夢を夏目漱石原作夢十夜でモロパクリ!OKなら下に
すくろーる∠( ゚ω゚)/☆





…寒い…冷たい…暗い…
肺が酸素を欲して息苦しい
闇色の泥沼に沈まぬ様に必死にもがくが
もがけばもがく程目に見えない圧で体力を消耗するだけで次第に手足の先は痺れ低酸素状態になり意識が朦朧として

徐々に徐々に意識がなくなった



僕は瞳を開き天を仰ぎ見た
酷く青い空と白い入道雲は現実世界ではないのだと僕に必然的に思わせた

僕は警戒しつつ起き上がり辺りを見回す
地平線の彼方まで何もない
左右前後の区別のつかぬ平行された虚無の世界
唯一僕が立つ地が写鏡の様に空を写す水面だという事は理解出来た
「………羅生門」
「……?…チッ」
異能力が発動しない事から敵の結界や策略の類か或いは本当に夢なのかと僕は思考を巡らせた

目を覚ます前の記憶がやけに曖昧で妙な胸騒ぎに心が揺れる
1歩前進する
その1歩が左右前後どの方角に前進したかは分からない
前進とは裏腹に後退しているのか今の僕にはほとんど差がなかった

水面が揺れ僕を中心として静かに波紋が拡がる
更に1歩また1歩と歩を進める度に揺れる波紋は互いにぶつかり写す僕の姿を酷く歪ませた

ふと後ろを振り返る先ほどと同様何も変わらない景色に不気味さを微かに感じた

前に向き変えるとどこから現れたのか1輪の白い蕾のままの花が突如と足元に現れる

罠かと一瞬警戒するも近付いても触れても何も起こらない
花に興味など無く僕はその花の側を通り抜けまた歩を進める

しかし前方にあの蕾がやはり1輪の水面にその姿を表す
驚き後ろを振り返ると通り過ぎた辺りに花はなかった
手品には仕掛けが必ずある
しかしこの現実味のない空間に仕掛けは無いのだろうと直感する

Re: 文スレ 太芥 腕に抱かれ R18  ( No.28 )
日時: 2016/05/19 23:58
名前: 黒兎

「……」
僕は訝しみその花に向かい合う様にしゃが見込み「ここは何処だ?」と話しかけてみた
無駄かも知れないがこの花以外何も無いのだ

『ここは君の心の中だよ』と花が答えた
「!……心の中だと?」
『そうだよ君の心の中』
「………」
『信じなくてもいいよ?…けどこの真実は足掻いても変わらない』

どこか懐かしさを感じる男の声

「貴様はなんだ?」
『私は私だよ…それ以上でもそれ以下でもない君の道標』
「道標……?そんな物必要ない」
『必要だよ』
「なぜ言い切れる?」
『わかるよ…ずっと見てきたから』
「?」
『君は道標がなくては進めない、目標がなくては壊れてしまう…敵を切り裂く度に自身も傷付ける諸刃の剣』
「否、貴様に僕の何が分かる?」
『わかるよ…君は私によく似ているから』

花が揺れる
風が吹いた訳では無い
花が意識のある一つの生命体として自ら動いた

「…似ている?僕に貴様の様な知り合いなど居らぬ」
『君の心の中だからこの姿なだけだよ君は私を知っているまた私も君を知っている』
「戯言を…貴様の存在など知ったことか」
『そうやって拒絶しても本当は独りが寂しいくせに』
「!!馬鹿な寂しくなどない貴様の存在など認めぬ!」
目の前の花を模した男の言葉に思わず怒りを露にした
花は別段怒っている事を気にしたそぶりもなく語る
『でも…私は確かに今君と対話し君の心の中に存在しているつまり私が存在するという事はそれなりの理由がある…違うかい?』
「……っ…」
『君にとって不要なら私の存在はこの世界から不要とされ存在する事は不可能だ…でも君に私は必要とされ君の目の前に居る』

存在するには理由がいる…そう言われてその言葉がまるで僕に対し【お前は何のために存在する?】と花に問いかけられた錯覚に陥り無性に泣きたくなった

Re: 文スレ 太芥 腕に抱かれ R18  ( No.29 )
日時: 2016/06/15 23:44
名前: 黒兎

僕の存在とは何か?存在する理由はなにか?誰に問うても誰も答えを知らぬ
そんな問を求めさ迷う度に胸の中にずっしりと重い鉛が枷の様に溜まっていく
尚語る男の話を静かに聞いた

何が答えが見つかる様な…

この声の主に縋る様に…

男は語る僕の追い求める答えとは異なる事を紡ぎ語る
『しかし存在する事自体に本当は理由などないのかも知れない…それは私にも分からないからねぇ…しかし存在したからには色々な選択をし行動して結果が出るその過程において理由が必要になるそれだけの話』
「……矛盾しているな」
『世の中矛盾ばかりだよ善意が過ぎればエゴにも悪意にもなる悪意が人によっては善意にも聖者に変わるそんな両極端の物とは良くも悪くも紙一なのだよ』
「……」
『君が求める答えは君が己の力で見つけなくてはならない事だ私はその為の術を君に授けただけ』
「術……」
『あぁ誰よりも残忍な強く脆い哀れな君に術を与えた』
「…して…それはなんだ」
『力の使い方…間違った使い方をしたら君は己の狂暴な力に呑み込まれ身を滅ぼすそうならない為の術』
「貴様は一体……」
『百年待てば自ずと答えは見えてくる』
「…百年…だと?」
『ああ君なら大丈夫待つのは得意なはずだよ?…飼主を待ち侘びる忠実なる狂犬』
「……飼主など居らぬ…敬愛するあの方は僕を置いて去ったそれだけの話」
『敬愛ねぇとてもいい響きだ…しかし果たしてその人物が君の思う様な尊敬に価する価値のある人物ではなかったけどねぇ』
「貴様……あの方を愚弄するか?ならば許さぬ!!!花如きに何が分かる?あの方は!!!あの方は!!!」
『まぁまぁ落ち着き給え君には私を破壊できない私の存在を否定出来ない…』
「五月蝿い五月蝿い花如きにあの方を愚弄するなど許さぬ!!!」
僕は立ち上がり花を踏み付ける
何度も何度も何度もそれでも怒りは収まらなかった
花は語る『無駄だよ』と見ると確かに踏み付けた筈の花は無傷だった

Re: 文スレ 太芥 腕に抱かれ R18  ( No.30 )
日時: 2016/05/20 00:09
名前: 黒兎

「っ…何故だ!!…僕は確かに」

力なくその場に座り込むと花を忌々しげに睨みつけるしかし花は気に求めず飄々と僕に語る
『確かに君は私の姿を踏み付けた
でも無駄なのだよ何度踏みつけ私を傷付け様としても意味がない何故なら私の存在は此処にあって此処にないから
私は君から消える事はない君の心の1番奥に私は存在してるから』
「ならその存在事僕のなかから抹消してやるっ!!!」
『君は莫迦な子だそれも不可能だよ』
「僕に出来ねことなどっ」『君には出来ないよ』
雄叫びは冷静な男の声により寸断された
威圧的に冷たく切り裂く鋭利な刃の様な鋭さを含んだ懐かしい声で

『言ったはずだ私の存在を消し去ることは君には不可能だと…君はここで百年待てばいい』
「…………」
『さすれば私の姿が必ず見える』
「貴様は一体……」
百年待てと僕に言い残して男は何も言わなくなた
此処から出るにはあの男の言う通り待つしかないのだろう…
僕は諦めて膝を抱え男の言うように花の傍らで時が流れるのを待った
すると髪が揺れ風か吹き抜け雲が頭上を移動する
止まっていた時間が動き出した無音の世界

何もすることのない退屈な時間だけが静かに過ぎていく

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