大人オリジナル小説
- 死んでしまったあなたに伝えたかったことですが、
- 日時: 2013/11/17 22:55
- 名前: noeru
あんなにブラックな話書いてるくせに実は社会派もシリアス・ダークも書いてなかったnoeruですー!自己紹介長いっすー!!
二次小説じゃないと長続きしないからですかね?
そのせいで二次小説がお先真っ暗な絶望集になってるのはメカクシしときましょー
何かあると書いてる小説にそれが影響して話がどんどんどん底に落ちていくのが悪い癖なので
嫌な事があったり書きたくなったり→ここに書く!とにかく小説にするのだ!!→安定したシナリオで二次創作!!→全体的にスッキリ!!
という、まあ短編や思ったことの書き溜め的役割です
どっちかって言うとエッセイに近いかな?
もちろん全部タイトルに関係することでっせ
!※※※!
・よく分かりませんが鬱症?とかパニック障害?な気もします、多分。本当にそういう方申し訳ござらん
・ガチで極限で書くときは誤字脱字酷いかも(後日暇な時直すかもです)
・似たような話ばっかだったらスマソ
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- 音楽の話 ( No.14 )
- 日時: 2013/12/07 14:20
- 名前: noeru
平凡で劣等な私にとって、唯一誇れるものが歌うことだ。
祖母も母も歌がうまくて、遠いご先祖様までは知らないけど、例にも漏れず私も遺伝した。残念ながら妹はいつまでたっても子供っぽい歌い方が治らず苦戦しているが、私は妹くらいの頃から他人に褒められ選曲をリクエストされるほどのうまさはあった。
友達から貰ったプロフィール帳の特技欄に本気で迷う程不器用で何もない私だけど、歌うのは本当に大好きだし特技だと思っている。
でも歌うことは同時に、最大のコンプレックスでもあった。
基本的に私の特技というか特異点というか、他とは違うのは「なんでも真似てしまう」ところだ。
特技に「〜してしまう」を付けるなんて嫌味に感じられて自分でも不快なのだけど、この特技は本当に困ってしまうのだ。
何せ自分の思い通りにならない―――特に歌うことに関しては、幼い頃は自分の歌声が分からないくらいに。無意識にアーティストに合わせてしまって、歌によって声質が激変してしまう。それに気付いてからは長年の夢だった歌手も諦めた。いくら歌うのがうまくても、ぴったり歌い始めを合わせても、聞き慣れただけでいきなりハモれても、怖い位音程が外れなくても「真似をする音がない」、これが致命傷でとてもなろうとは思えなかった。
この特性は友達には羨ましがられるけど、私にとっては疎ましい。人に自慢できる特技も趣味もないのに、人真似だけのオリジナリティのない、無個性なモブキャラの塊のようだ。歌だけじゃない。創作物だってオリジナルのものは長続きしないし、どうしても誰かのアイデアが、他人の作品の要素が見え隠れしてる。そもそもあの子たちだってそんなものだ。自分らしさが、個性が私には欠如しているように思えて心苦しい。
あんなにほめてもらえた歌さえも、今では家族に『雑音』『近所迷惑』と笑われるようになった。テレビのお笑いを見る時と同じ素敵な笑顔。
中学になって、友達に勧められてボカロを聞くようになった。今までのどの歌手とも違う、真似できない歌。機械独特のとんでもない高音も低音もとても歌えない。コメント欄には「歌えるようになった」とか「サビだけ歌えた」とか、悔しいけど心躍った。勉強だってそうだったけれど、私は高みを目指すのがもともと好きだったからすぐ夢中になった。
追い付けないような速さも、初めて聞くようなリズムも、歌っているボカロやボカロPの調教ごとに声を変えてみたりした。歌えるようになれば友達に聞いてもらう。驚いてくれて喜んでくれた。その間にも新曲が投稿されて、私の声は手遅れなぐらい人間離れしていった。それがまた嬉しいんだ。
これが私の歌が『雑音』と呼ばれる理由。私の家族は両親の離婚もあってか、ヲタクな父にそっくりな私もまたサブカル大好きなのを激しく嫌ったんだ。
そもそも私が歌いだしたのがこの話の生まれた理由にも繋がってくるのだけど。
奇跡も偶然も、国や世界を揺るがす大事件も、根本的因果や結末は「恋」や「愛」なのが全世界共通のオチだ。誰もが心の奥の普遍的無意識で共感できる。(普遍的無意識を知らない方はぜひフロイトやユングの思想をググってもらいたいと思う、この後もちょくちょく出てくるから)
だったら、私のように特技とコンプレックスから生まれる恋も愛も、それはそれで素敵なのではないか。
恋や愛が始まりのドラマと、恋や愛を生んだ個人の趣味は、どこがどう違うのか。
あの子たちも、何を隠そうあなたが生まれたきっかけ―――因果でも理由でもないけど、些細なきっかけが、世間から日の目を浴びず批判的な意見を投げつけられる文化でもいいではないか。
「個体」ではなく、「意識」と「想い」を生んでいいじゃないか。
どんな理由であれ―――愛は世界から等しく祝福されるのだから。
少女漫画のようなのは、いか好けないけど。
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