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愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL
日時: 2025/10/15 23:15
名前: 極彩の魔女 (ID: s26dq553)






「 待ちくたびれたよ、お姫様 」



たくましく精悍な佇まい。

白い花の香りが漂うような甘いマスク。

獲物を狙うようなアルカイックスマイル。

庭師が鋏を手にするように、コックが刃物を手にするように、皇子たちは鎖と首枷を手に笑った。


【 皇子と姫と魔女 / 一風変わった跡目争い / 仄暗いファンタジア / 1:1 / 換骨奪胎 】


: 指名式トピ
: 提供は男性のみ
: 募集は"魔女に創られたお姫様"、男性Cも姫と呼ばれ歓迎されます
: 世界観を大切に
: マナー・良識を守れる中級者様以上優遇
: 参加者様以外の横槍禁止
: 即レス・置きレス切り替え可能
: 指名変更、指名被り、連続指名可能
: 上下の空白必須
: 短〜中ロル推奨、筆が乗れば長文も歓迎

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Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.31 )
日時: 2025/11/09 16:36
名前: 極彩の魔女 (ID: 1866/WgC)


あ、偽りの記憶ではあっても今後物語によっては魔女の思惑で今迄の交流をリセットしようとする事はあるかと思いますが、今迄の悲しさや痛みなどの感情は貴方だけのものとなると思います。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.32 )
日時: 2025/11/10 09:00
名前: ざざ (ID: CeAlR7mw)

 

 受け取った名刺の重みが、懐の中で確かに脈打っていた。
皇子は冗談めかしてサムズアップをしてみせたが――
国の一大事でも起こらぬ限り、こちらから易々とかけてよいものではないだろう。

「何かお耳に入れたいことがありましたら……遠慮なくおかけいたしますわ」
そう言って、動揺を隠すように微笑みを浮かべる。


 握られた手に、わずかに力がこもるのを感じた。
王宮で一夜を過ごすか、それとも馬車で帰るか
その二択を前に、胸の奥が静かに揺れる。

 この王宮で迎える夜は、きっと夢のように美しい時間となるだろう。
貴重な書物や、滅多に目にできぬ美術品もあるに違いない。
その誘惑は、もし叱責を受け唯一の自由を奪われるとしても、なお惹かれてしまうほど甘美だった。

けれど、彼にこれ以上の手間をかけるわけにはいかない。
「これ以上ご迷惑をおかけするわけにはまいりませんわ。
ですので…お言葉に甘えて、馬車のご用意をお願いいたします。」

 どちらかを選ぶなら、すぐに済む方がきっとご負担も少ない。
そう考えての選択だったが、
“この二つ以外は選択させない”とでも言いたげなその瞳の前では、
もはや断るという選択肢など存在しなかった。


ーーー


質問に答えていただきありがとうございます!
王宮で過ごすのも楽しそうだな…と思ったのですが今回は馬車の方を選ばせていただきます。
補足もありがとうございます。
交流の次第にはなると思いますが極彩の魔女様も個人的に好きでして…いつかお話しできたら嬉しいです。
引き続きよろしくお願いします、ご返信不要でございます。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.33 )
日時: 2025/11/10 09:53
名前: ジーク/第一皇子 (ID: s/RKTKvj)


>>リンデン姫( >>32)

__あなたはとても優しいひとですね、リンデン姫。
(耳に入れたい事があったら、と王宮での多忙を慮り人を気遣える心の暖かさに触れれば触れるほど、こんなに素晴らしい女性をあの魔女が作ったなんて信じられないと素直に抱く。彼女が本当に異国の王族の姫であったならば、何の打算も迷いも無くきっと恋に落ちていただろう。そんな浅ましさと、悍ましい目の隈の両方を隠すように少しだけ顔の向きを変えて、どうかこの隈について触れないでくれと内心で願いながら「 あなたの為ならば喜んで時間を空けますから、色んな秘密を作りましょう 」大きく動かない上品な表情が、柔らかく笑みの形を描くのが嬉しくて。もっと笑った顔を見せて欲しいだなんて身勝手な想いは堪えがたく、ふと傍にあった医師が生けているであろう小さな花瓶に一輪だけ挿さっていた鈴蘭を手に取り、彼女へ差し出し「 これも、二人だけの秘密。 」いつの間にか花が消えている事に気が付いて驚く医師の姿が目に浮かぶよう。慣れぬ悪戯の楽しさに綻ぶように、初めて白い歯を見せるように口角の上がった笑みを向けて。彼女の選択に満足そうに首肯し「 勿論。では門までお送り致します 」決して離さないように手を握ったまま、そうっと一歩踏み出して歩みを進め医務室を後にして。場を繋ぐための他愛ない世間話に花を咲かせながら、出来るだけ使用人も利用しないひと気の少ないルートを選びながら城門に辿り着き、近くにいた御者へ二言三言告げて彼女を家まで送るよう申し付け。そうして名残惜しそうに手を放しながら彼女へ対面し「 残念ながら、本日 私が御一緒出来るのはここまでです。どうか安静になさって下さいね、リンデン姫。 」御者に彼女を引き渡そうと半身を引いて、馬車に乗り込む直前になって追い縋るように手を掴み。直ぐにはっと瞠目し、自嘲するようにかぶりを振って微笑み「 …いけませんね。次 あなたに会えるまで待てなくて__引き留めてしまうところだった 」言い終えて、今度こそするりと手を放し一歩退いて。「 お休みなさい。どうか素敵な夢を。 」胸元へ手を添え一礼、去っていく馬車が見えなくなるまでその場で彼女を見送ろう)

___
区切りが良さそうでしたので一旦回収をさせて頂きました!其方からも〆て頂ければ。THE・お姫様な指先まで淑やかで上品な振舞の中に、ふと垣間見える女性らしい魅力に皇子共々惚れ惚れしてしまいました…!是非是非、ある程度王宮に慣れてきたタイミングで魔女とも対面してみて下さいませ!さてさて、早速続く交流についてですが、ジークとの電話交流は如何でしょうか?次回の絡みは他の皇子とも絡ませようと思っています。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.34 )
日時: 2025/11/10 13:09
名前: ざざ (ID: iCAwesM8)



 一輪だけ挿してあった鈴蘭の花を、皇子がそっと手に取る。

その瞬間、初めて――悪戯っぽく歯を見せて笑った。

どこか凛とした面差ししか知らなかった私は、不意に胸が温かくなり、思わず笑みを返してしまう。

 「とても素敵な秘密ですわね」



そう口にしたとき、心の奥にふわりと嬉しさが灯った。

差し出された一輪の鈴蘭を、両手で受け取る。



握られた手はそのまま離されず、皇子はゆるやかに歩みを進めた。

きっと、私の足を気遣ってのことなのだろう。

男性の歩みとは思えぬほど穏やかな速度と、交わされるたわいのない世間話――

それらが、胸の奥を静かに解いていくようだった。



 どれほどゆっくりと歩いたのだろうか。

それでも、城門までの道のりはあっという間に過ぎてしまった。


皇子が御者に二、三言葉をかける。

その後に、繋がれていた手が離された。

ふと、思い出したように懐へと手をやる。

取り出したのは、リンデンの葉と花で作ったハーブティーの包み。

隅に控えめに自宅の番号を書き

 「どうぞ……ほんのささやかな物ですし、お口に合うかは分かりませんが」


眠れぬほどに公務に追われる皇子へ。

きっとこんな物よりももっと良い物を普段から口にしてはいるのだろうが

せめて安らかな夜が訪れるようにと願いを込めて、両手でその包みを差し出した。





 馬車へと乗り込もうとしたそのとき

温かな手の感触が、もう一度私の手を包む。



 「……ジーク様?」



振り向けば、驚いたような表情で皇子が立っていた。

引き止めてしまうところだった――

その言葉が本音なのか、それとも別の想いを隠しているのか、私には分からなかった。

やがて手が離れ、わずかな空気の震えが残る。



 「ジーク様も……どうか安らかな夜を迎えられますよう。

  おやすみなさいませ」



そう告げて、私は静かに馬車へと乗り込んだ。

車輪の振動が足元から伝わり、世界が少しずつ遠のいていく。



 膝の上に置いた鈴蘭の花を、そっと見つめる。

白く細やかな花弁が、夕陽のオレンジに透けていた。

 「――再び幸せが訪れる。

  本当に素敵な秘密ですわ」

 小さく呟いた声が、馬車の中に優しく溶けて消えた。

ーーーー

ありがとうございます!!こちらも〆ることができました!
ジーク様の優しさと稀に滲み出る魔女様への恨みに心が掴まっております…
電話交流お願いします!リンデンからはなかなかかけられそうになくて…もしよければかけてあげて頂けると嬉しいです…。
他の皇子様とも!とても贅沢させてもらってます…嬉しいです。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.35 )
日時: 2025/11/10 18:29
名前: ジーク/第一皇子 (ID: s/RKTKvj)


>>リンデン姫( >>34)

【幕間。】

(贈られた包みに、柔らかく一度両手で包み込めば片手にて形良い口唇へと寄せひとつキスを落とし、健気な贈り物の包みへと口付けをしてみせた。姫を乗せた馬車が水平線に消え、王宮の中へ戻ろうと踵を返した瞬間『 流石ジーク兄さん。その優男テク分けて欲しいな 』どこから見ていたのか知らないが、ニマニマ楽しげな笑みを浮かべた弟の一人に話しかけられて。揶揄になど取り合うまでもないとふっと微笑みだけを返して大人の対応で歩を進め、弟の横をすれ違う刹那『 そんなに魔女に勝ちたい? 』波紋を投じられてはピタリ足を止め、肩越しに振り返り「 当然だろう 」ピシャリと言い切った顔から笑みは消えていた。肩を竦めた弟を後目に今度こそ第一皇子は王宮の中へと消えた)

___
ご丁寧に〆レス有難う御座います!魔女が絡む事で一筋縄ではいかない姫と皇子たちの関係性を、今後とも楽しんで頂ければ嬉しいです…!次回は電話交流として、複数の皇子とお話して頂いた方が世界観も広まると思いますし、電話交流が終わって約束の当日、早めに待ち合わせ場所に着いて待機しているところを、丁度通りかかった他の皇子様が" 姫 "であるリンデンを見掛けて…と考えてみたのですが如何でしょうか?上記の幕間でジークにちょっかいをかけた皇子も態と暈しておりますし、長男から姫を奪う遊びを目論む不届きな性格の皇子も複数おりますので、最大限王宮での暮らしをご堪能頂ければ幸いです…!前置きが長くなってしまい申し訳御座いません、次ぐ電話交流のため此方から掛けても良いのですが、良ければ王宮での過ごし方の背景描写を回そうと思えば長ったらしくなりそうなのと、其方が掛けようにも数日間は中々掛けれなかったのをスパイスに、其方から掛けて頂ければ新たな声音の一面を覗けれるかと思いますが…、陽が傾いてきた頃、ジークにコールする場面を先出しして頂いても宜しいでしょうか?難しいようでしたら、此方から掛けてみますので!是非、検討してみて下さいっ。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.36 )
日時: 2025/11/10 17:57
名前: 極彩の魔女 (ID: s/RKTKvj)


あ、若し先レスが叶うようならば、電話を掛け繋がる前迄で良いので!

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.37 )
日時: 2025/11/10 19:15
名前: ざざ (ID: 04PJI6mD)

 

 陽が傾き始めた頃、黒い電話の前で、本日何度目かの往復を繰り返していた。
目の前で立ち止まり、深く息を吸い込み、受話器へと手を伸ばす。
けれど、回そうとした指は途中で止まり、そのままそっと引っ込めてしまう。
離れようとしては、いや、やはり――と戻る。
先ほどから、この調子で落ち着かない。


家主のいない今こそが、絶好の機会だというのに。
気が付けば、ただ時間ばかりが過ぎていた。

 (……あの方は第一皇子ですのよ。おいそれと軽々しくお電話して良い立場ではありませんわ、リンデン)

 自分にそう言い聞かせながらも、胸の奥は静まらない。
柔らかな桃色の瞳の下に刻まれた夜の跡
あの、かすかな影が頭から離れなかった。

ハーブティーは飲んでくださっただろうか。
どうか、よく眠れたのなら……。

 別れたあの日から、そのことばかりが気になって仕方がない。

 (……もし眠れたのなら、それは皇子のお身体のため。尊き方のご健康のためですわ)

 そう心の中で繰り返しながら、本日何度目かも分からぬ深呼吸をする。
静かな部屋に響き渡りそうな心音を必死に抑え、懐から名刺を取り出した。
小さく並ぶ数字の列を指先でなぞり
震える指で、ゆっくりとその番号を回した。


ーーーー

心臓がばくばくリンデンですが…!!電話交流開始よろしくお願いします!
お約束当日ぜひ他の皇子様とも会わせていただきたいです、リンデンはきっと約束の時間よりも早く待機しているタイプだと思うので…。
ジーク様の過ごし方とても気になります…!!主様が面倒にならない程度に見せていただけたらすごく嬉しいです!
引き続きよろしくお願いします。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.38 )
日時: 2025/11/10 19:50
名前: ジーク/第一皇子 (ID: s/RKTKvj)


>>リンデン姫( >>37)

(魔女の襲来で変わってしまったのは王宮の中だけ。ハーブティーを飲んだあの日は良く眠れたが、国の方々からやってくる仕事の話は今日も今日とて絶える事なく、やれ税金を見直せだの、やれ公道を引けだの、国民からの要望がびっしりと書き連ねられた書状に目を通す。他にも様々な儀式や式典に足を運ぶのも最高王位継承者たる第一皇子の役目で、毎日あちらこちらへ出張っては夜には魔女に床へ呼び出される、そんな日々をこなしていれば隈もこびりつこうというもの。今日は久々に早めに公務が片付き、自室にてゆったりとしたシルクのチュニックへ着替えようと上裸になった瞬間、鳴り響く直通電話のベルにそちらを恨めしそうに睨む。きっと魔女からの電話だ、そう決め付けていたからこそアンティーク調の受話器を手に取り耳へ添え、一拍の沈黙を置き「 ……今夜は早いね。 」覚悟を決めて愛人の仮面を被りとびきり甘い声音で応えたが、どうにも違和感を禁じ得ない。魔女が相手ならば、あの性悪は間髪入れずに思うがままの言葉を吐き出すだろうに、今日はやけに上品な間を持つではないか。相手が魔女でないならこの電話の向こうに居るのは一体…?考えを巡らせること一秒、はっと思い出したのは先日彼女へ渡した名刺の事で「 __リンデン姫…? 」もし電話口の向こうの誰かが肯定を返してくれたのならば「 とんだ失礼を、申し訳ございません。もうあなたからの電話は頂けないものとばかり…。 」はにかむようなニュアンスを混じらせて謝意を告げ、最後に会ってから数日空白が空いているという事実に託けてまるで今夜もと言わんばかりに先約があり電話相手を勘違いした事を誤魔化そう)

___
文章の先出し有難うございます、完璧で非の打ち所もございません!ついつい筆が伸びてしまいましたが、背景描写はどうぞ適宜聞き流して頂ければ…!
皇子たちに闇を抱えていない者はおりませんので、徐々にそういった仄暗い面にも触れつつ今後も楽しんで下されば何よりの幸せでございます。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.39 )
日時: 2025/11/10 20:41
名前: ざざ (ID: 42vEC8Xu)



 少しの間をおいて、受話器の向こうから声が届いた。
それは、先日お会いしたあの穏やかな皇子のものとは、わずかに違っていた。
誰かと約束…?と言うよりも毎夜会っているような言葉と甘い声音に思わず息を呑む。

 驚きのあまり、名を名乗ることさえ忘れてしまった。

 電話の向こうの皇子も、何か違和感を覚えたのか、短い沈黙のあとでそっと言葉を落とした。

「__リンデン姫…?」

自分の名を呼ばれはっとして我に返る。
「あ……名乗らず申し訳ありません。
リンデン……ですわ」

慣れない電話の受話器が、なぜだか重く感じられる。
先ほどから胸の奥で騒ぐ心臓の音が、言葉を邪魔してしまう。

 「もう、あなたからのお電話は頂けないものとばかり…」

 皇子の静かな声音に、どこか安堵を覚えてしまった。
その言葉が胸に沁み、罪悪感が少しずつ広がっていく。

 「……ジーク様が、きちんとお休みになれているかどうしても気になってしまいましたの。
あの…、茶葉はいかがでした……?」

口にしながら、思わず声が小さくなっていく。
こんな些細なことで電話をしてしまうなんて。
けれど、確かに気になってしまったのだ。

 あの日、名刺を懐へ忍ばせた瞬間から
あの方の夜が、どうか安らかであってほしいと、そればかりを祈っていたのだから。


ーーー

ジーク様が引っ張りだこな様子にちょっと笑顔になってしまいました…。
ハーブティーも拾ってもらえてすごく嬉しいです!
主様の文章が本当に読みやすくて、すごく楽しいです…!!
これからの皇子様達との交流にずっとわくわくしております!
こちらで私は引っ込ませていただきますのでご返信等蹴ってくださいませ。

Re: 愛しきプシュケの式日に、ルサンチマンは嘯いた_指名式、BNL ( No.40 )
日時: 2025/11/10 21:21
名前: ジーク/第一皇子 (ID: s/RKTKvj)


>>リンデン姫( >>39)

今晩わ、……何だか少し照れ臭いですね。
(表情も仕草も見えず、在るのは静けさの中に緊張感と色めきを湛えた美しい声だけで。あまりに耳触りの良い柔らかな口調で応答があれば知らず知らずのうちに表情筋が緩み、高揚感によく似た恥じらいを取り繕うように吐息だけで笑って。「 改めて、お電話を有難うございます。正直に申し上げると諦めかけていたので__今夜はとても幸せな気分です 」腕に持ちっぱなしだったジャケットを置く場所を探して数度きょろりと周囲を見回し、電線の長さの関係でワードローブまでは届かないと判断すれば近くにあった椅子の背凭れにぱさりと掛けて。若し先約がある事に察せられたならば用があるならとこの後切ろうとされるかもしれないが、取り敢えず心配と茶葉の呼び掛けの声があり「 あぁ、久方振りにハーブティーのお陰であの夜だけはびっくりするくらいよく眠れましたよ 」魔女に床に呼び出され、ザラついた逆毛立つ心にすとん、とストレスが軽減されあの夜だけと口にするのはあのハーブティーが無ければ眠れない、其れ程効果覿面だったと云う事だろう)

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