大人オリジナル小説
- 境界性人格障害製造過程
- 日時: 2010/08/01 22:45
- 名前: みやび
境界性人格障害と戦う私と、その私を支えてくれる私の大切な家族のノンフィクションです。
最近やっと「死神」と遠くなったので、自叙伝を書いてみたいと思って書き始めました。
幼少期から書き始めるので、長くなると思いますが、よろしくお願いします。
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- Re: 境界性人格障害製造過程 ( No.14 )
- 日時: 2010/08/02 17:44
- 名前: みやび
母に悪魔(=以降「F」)を紹介されてからすぐに、
Fは家に住み着いた。
集落ではFの存在はすぐに広まった。
その頃にはもう、集落の家々と一線を引いていた母には、主婦達の会話など聞こえていないかのように、涼しい顔をしていた。
しかし、私達姉妹は、隣家の幼馴染と遊んでもらうことは出来なくなり、やがて幼馴染もすぐに引越してしまい、あの優しかったおばさんも話しかけてこなくなってしまった。
でも学校だけは、私を普通の小学生に戻してくれる場所だった。
学校では、家の事も忘れて友達と遊べた。
私は成績も相変わらずトップだったし、学級委員や生徒会、友達も多く、先生にも気に入られていた。
誰もが私の家で起きている事など、微塵にも気付いてなかったのである。
集落の人間以外は・・・。
Fと母の喧嘩が始まったのは、Fが住み着いて間もない頃からだった。
真夜中、Fと母は怒鳴りあい、Fは母を大声で罵倒し、母に暴力を振るっていた。
私達は何度か止めに入ったが、ある日を境に止めることをやめた。
相変わらず毎晩続けられる喧嘩の止めに入った時、
Fはムスっと外に出て行った。
母はそれを追いかけた。
10分後、母は一人で帰ってきた。
午前2時頃のことだったので、母が戻ってきて
(しかも一人で)
私達は、ほっとした。
しかし、母は鬼の形相で私達に言った。
「あんた達が止めるから、あの人怒っちゃったじゃないの!!
余計な事しないでよ!
今、○○の空き地にあの人いるから、謝りに行きなさい!!!!」
え・・・?
ママ?
私達はママが傷つけられるから止めたんだよ?
ママ?
ママは私達よりあの人のが大事なの???
幼い姉妹は、真夜中2時に、二人きりで外に出され、悪魔の待つ暗い空き地で、理不尽なごめんなさいを言わされた。
それを鼻で笑い、ほくそ笑みながら、
ゆったりと家へと戻る悪魔の後姿に吸い寄せられるように、私達姉妹もヘドロの家へと帰った・・・。
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