大人オリジナル小説

境界性人格障害製造過程
日時: 2010/08/01 22:45
名前: みやび

境界性人格障害と戦う私と、その私を支えてくれる私の大切な家族のノンフィクションです。
最近やっと「死神」と遠くなったので、自叙伝を書いてみたいと思って書き始めました。
幼少期から書き始めるので、長くなると思いますが、よろしくお願いします。

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Re: 境界性人格障害製造過程 ( No.16 )
日時: 2010/08/02 20:39
名前: みやび

小学4年生になると、新しい友達グループが出来て、
私はより活発に、より目立つようになっていった。

そのグループは割りとみな活発で、みな可愛い顔をしていた。

私もそのグループの一員になれたことは嬉しかったし、とても毎日が楽しかった。

その頃から漫画を読むことを覚えて、もともと絵を描くのが得意だった私は(ペンテル主催の絵画展で受賞経験アリ)、
すぐに漫画の世界に溺れていった。

だが、その当時、図書館に漫画などなく、
古本屋も存在せず、お年玉で買える漫画などは限られた数しかなかった。


そして私は、犯罪を犯した。


本屋に行っては、万引きを繰り返した。

当時、防犯カメラもなく、小学生が万引きするなんて頭にもなかった大人達・・・。

私は、そんな大人達をあざ笑うかのように、一回に5冊以上は万引きしていた。

その数は百冊は下らないだろう。


そのうち、その本屋の漫画には、ビニール袋が被されるようになり、私はその本屋に行かなくなった。


そして次に私の目を引いたのは・・・


当時、コンビニなどなかった頃、
酒屋さんなどの外には漫画やエロ本などがラックに置かれていた。


私は、その本がどうしても見てみたかった。


それは、、、、、、


エロ本。


私はまた万引きを始めた。


外にも関わらず、人目を忍んで、エロ本を万引きしていた。


そのエロ本を家の裏庭で、昼真っからコッソリ読み、
その場で自慰行為をしていたのだ。


そして読み終わったエロ本は、裏の家に投げ捨てていた。


そのうち、その酒屋は、ラックを外に出さなくなった。

しかし、お醤油やらお菓子やらを買いに行く度に、
私は店主の見えない位置で、
店内に山積みにされていたエロ本をスカートとシャツの間に忍ばせ、
あどけない少女の笑みで買い物を済まして、
家の裏で自慰行為をしていた。


小4の女の子が、エロ本を万引きして、白昼、外で自慰行為をしているなんて、誰が想像できるだろうか。

でも、ここにその本人がいる。

それはまぎれもない事実であり、まぎれもない異常行動である。


激しい衝動化や衝動行為、逸脱した性行為。

これは、境界性人格障害(=以降ボーダー)の人に多くみられる行為である。

大人であれば、アルコール依存や、薬物依存、乱れた性依存や自傷行為等であろう。


のちに私はこれらも体験するが、
最初に現れた症状としては、
このことが一番初めであろう。


私は、誰にも気づかれずに、自分でも気付かずに、
ボーダーになっていた。

しかも11歳という年齢で。


だから私は、たとえ小さなあどけない子供でも、百パーセントは信じない。

自分では感じていない悪意を持ち合わせていないとは、端からでは誰も解らないからだ。


私の子供時代よりも性交渉の年齢が下がっていたり、
万引きする子供達が増えている今はなお、
たとえ小学生にあがらない子供にでさえ、
大人と同じ衝動や、悪意を持ち合わせてるかもしれないと思っている。



私だって、そんな犯罪を、そんな行為を、

11歳から感じていたくなかったのに。



だが、その行為は中学1年まで続いた。
誰にも知られずに、誰にも疑われずに。

それでも私は、学校では
〔いい子〕で〔頭がよくて〕〔明るく友達も多くて〕〔リーダーシップがあって〕〔男子にも人気があって〕〔先生にも信頼される〕
とても《イイコ》であったのである。

小学校の担任からは、中学はぜひ私立を受験しないかと進められたが、
私の母はかたくなに断った。
それは、お金がないから。

私も特別、私立への想いがあったわけでなく、
そのまま地元の公立中学校に進んだ。


中学に入学してまもなく、
ある朝、裏の住人と母が揉めていた。

「ウチには女の子しかいませんから!!」

母がわめいて、ガラス戸をピシャリ!と閉めた。



どうやら、私が投げ捨て続けていたエロ本の山を
裏の家の人が気付いて文句を言ってきたらしい。


「あんた達も気をつけなさいよ?変質者が裏にいたのかも?」

と私と妹に忠告する母。


私は心の中で笑った。


馬鹿母が!

犯人はお前の子供だよ!


こうした一連の行為や出来事、
頼れない両親や大人達に
私は自分はイイコで、自分だけを信じて生きることを
植えつけられていった。

そして13歳にて、私は大人を騙せる、大人を操れる、などと
冷めた小さな大人になっていた。

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