官能小説(オリジナル18禁小説)

ウルトラ怪獣擬人化オーブ
日時: 2017/04/30 15:04
名前: たくと七星

 皆さん、またお会いします、たくと七星です。今回もこのサイトで新しい小説を書いていきたいと思います。これから書く物語は私も大好きなウルトラシリーズ、その怪獣をメインにしたお話です。

<大まかな概要>
 舞台は現在放送されている新作のウルトラマン、「ウルトラマンオーブ」(2016年12月に放送終了)の世界観、復活した魔王獣や怪獣が倒されてから数年、数十年、数百年なのかは置いとくとして、オーブのその後のストーリーとして描きます。そこでは怪獣達が擬人化して人間社会に溶け込んでいて、または自然で暮らしていたりするものもいて、ひょんなことから主人公が魔王獣の封印を解いてしまい、その魔王獣からある物を渡されて、人と怪獣の絆の架け橋となって自分だけのハーレム・・・ではなく、怪獣軍団を作っていくと言うストーリーにしてみたいと思っています。
 ウルトラシリーズのファンも見ていただけたらなと言う淡い期待を持ちつつも書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。

<登場人物紹介>

・王武マガタ
 本作の主人公。おとなしくて控えめな優しい少年。ある時、不思議な声に導かれてある神社に足を運び、そこで魔王獣の封印を解いてしまう。

・マガバッサー
 かつて突風を巻き起こして人々を恐怖に陥れた風ノ魔王獣。マガタが封印を解いたことで現世に蘇ってしまう。マガタが最初に手にすることになる怪獣。魔王獣だが、かつて恐れられていた恐ろしさは控えめになっており、むしろマガタに怪獣の知識を与えたり、サポートしたりと献身的で優しい性格になっている。額にはマガクリスタル、鳥の皮膚の手先足先、羽をはやしているが、胸や秘所をギリギリ隠した際どい裸に近い格好をしている。魔王獣であるがベジタリアンで野菜と果物が好物。肉や魚は生ものが血の色をしていて怖いと言うことで苦手である。そのため野菜と果物の料理しか作れない。イメージは妖鳥シレーヌとウルトラマンコスモスのリドリアス(性格面)


・江戸川アキコ
 マガタの友達の女の子。竹中淳と西条一平と常に一緒にいる明るく行動的な性格。一人ぼっちなマガタを心配したりかばってあげたりとお姉さん的な面が強い。名前は「ウルトラQ」の江戸川由利子と「ウルトラマン」のフジアキコ隊員から。


・竹中淳
 アキコ、一平と行動している、子供ながらも冷静で知識のある少年。面倒見のある性格で一平からは兄のように慕われていて、マガタのことも気にかけている。名前は「ウルトラQ」の万城目淳と「ウルトラセブン」のタケナカ参謀から。


・西条一平
 アキコ、淳と常に一緒な明るくひょうきんな少年。愛嬌があって気の優しい性格で淳のことを兄のように慕い、アキコのことも気にかけている。名前は「ウルトラQ」の戸川一平と一平を演じた役者さんの名字から。


・嵐シゲル
 マガタのクラスメートの一人。子供とは思えない力自慢で義理人情に熱い。名前は「ウルトラマン」のアラシ隊員と「ウルトラセブン」のフルハシ隊員の本名、シゲルから。


・伊達ミツヒロ
 マガタのクラスメートの一人。シゲルと常に一緒にいる明るく陽気でおっちょこちょいな少年。名前は「ウルトラマン」のイデ隊員の本名、ミツヒロと「ウルトラマンマックス」のダテ博士から。

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Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.19 )
日時: 2017/09/30 20:23
名前: たくと七星

円盤生物の襲撃を退けた後、マガタはトイレを済ませて眠りについていた。だが、苦悶な表情をして何かに苦しんでいた・・・。
「はあ・・・はあ・・・」
 辺り一面が血のような真っ赤な空に覆われた街、マガタは自分を追いかける何かから必死に逃げていた。
『殺せ・・・殺せ・・・殺せ・・・その子供を殺せ・・・』
 ノーバが赤いガスを放出して人間達に囁いている。多くの人間が邪悪な笑みを浮かべてマガタを追いかけていた。
「来ないで、来ないでよ・・・」
 マガタは泣きながら怯えて必死に逃げていた。その時、前にいた誰かにぶつかった。助かった、きっとマガバッサーが、と思いきやそこにいたのは、
「くふふふふふ、つ〜かま〜えた〜」
 狂気的な笑みを浮かべるシルバーブルーメだった。舌なめずりをして腕から液体を垂らして今にもマガタを喰らいつくそうとしている。
「うわああああああ!!!」
 マガタが叫んだ。気付くとそこはベッドの上で隣でマガバッサーが心配そうに見ていた。
「夢、だったんだ・・・」
 マガタはホッと安心したが、体中に汗が滲んでいた。
「マガタ様、どうしました?」
「マガバッサー、僕、僕・・・・うわああああん!」
 マガタは泣き出してしまい、マガバッサーが泣いている少年を抱きしめた。
「マガタ様、怖い夢を見ていたのですか?」
 マガバッサーが尋ねるとマガタは泣いて、二度頷いた。
「あの円盤生物が夢に出てきたんだ・・・、それで僕を・・・。僕、怖いよ・・・。あの時見た夢も現実になった。今度もそうなったら・・・」
 魔王獣の胸の中で少年は怯えていた。マガバッサーは少年を優しく抱きしめて、翼でマガタの体を覆った。
「怖かったのですね・・・、何て痛ましいのでしょう・・・。でも、大丈夫ですよ・・・。マガタ様には私がいます。そして貴方と絆を紡いだ怪獣達もいます。どんな事が待っていても、私が貴方を守ります。貴方の不安な気持ちも、恐怖に怯える心に、光を灯し続けます。だから、安心してください」
 マガバッサーはマガタの頭を優しく撫でてあやし続けた。マガタも優しい温もりに包まれて恐怖の気持ちが和らいでいく。
「マガタ様、下の方が固くなってます・・・」
「あ、その・・・」
 マガタが慌てるもマガバッサーは穏やかな笑顔をしていた。
「甘えたい気持ちは正直ですね。遠慮しないでいいですよ、貴方の不安な心を癒してあげます・・・」
 マガバッサーは主人の男の子に優しいキスをし、抱きしめて仰向けに倒れた。
「マガタ様、吸ってもいいですよ・・・」
「う、うん・・・」
 魔王獣に導かれてマガタは豊満な胸の桃色の突起を口に含んで片方の手で柔らかい感触のする胸を揉んでいく。
「きゃう、くうん・・・」
 マガバッサーは電気が流れたように体を仰け反らせて快感に悶えている。少年に胸を吸われていると思うと、その少年への愛情が増してしまいそうだった。
「はあん、うふふうん、マガタ様、あん!おっぱいをそんなに吸って赤ちゃんみたいで可愛い。解りますわ、私にとても甘えたいのが、怖い夢を見ていたんですもの・・・。いっぱい甘えていいですよ・・・」
「ちゅ、ちゅ・・・マガバッサーのおっぱい、甘い・・・。もっとしたい・・・」
 マガタはすっかりマガバッサーに甘えていた。不安な心を忘れたい気持ちで美しく愛しい風ノ魔王獣の胸を吸っては揉みしだいた。
「ああん、きゃああん、凄い、おっぱいを吸って、モミモミされていいの・・・。可愛いマガタ様、愛しいマガタ様、もっと甘えて、貴方の幸せな気持ちが私の幸せになりますから・・・、ああん、もっと触ってええ・・・」
 魔王獣の甘い言葉に流されるように少年は胸を吸い、胸を揉む動きを早くした。
「いやん!あ、あ、あ、あ、ん!あふん!揉まれてる、おっぱいがモミモミされちゃってますわ!いい、マガタ様あ、もうダメ、そんなに揉まれたら、いやああああん!!!イっちゃうーーーーーーーっ!」
 絶頂を迎えた魔王獣は秘所から液体を放出した。液体はマガタの腹にかかって彼の寝巻きを濡らした。
「は、あああ、ごめんなさいマガタ様!大切なお洋服を、私・・・」
「いいんだよ、少し濡れただけだもん」
 謝るマガバッサーにマガタは笑って心配ないと言った。もう不安な気持ちは無いようである。
「マガタ様、何てお優しい・・・。貴方の下僕になれて私は幸せです・・・」
 マガバッサーは嬉し涙を浮かべて少年を優しく抱きしめた。そして仰向けに倒れて少年に耳元で囁く。
「マガタ様、遠慮なく貫いてください・・・」
 風ノ魔王獣に導かれるように少年は自分の固い分身を秘所に挿入した。
「くん、やああああん!マガタ様の固いのが、奥に・・・!」
「はあ、マガバッサー・・・!」
 少年は腰を動かしながら、マガバッサーのふくよかな胸に顔を埋めて桃色の突起にしゃぶりついた。
「やん、マガタ様ったら、赤ちゃんみたいに吸っちゃって・・・、可愛い、とても不安だったのですね。何も怖がらなくていいのですよ。これから先もこの私が貴方様を守っていきます。貴方様の幸せを、安息をこれからも守っていきますから、もっと激しく求めて、マガタ様!」
「うん、マガバッサー、好き、好き!」
「はい、私もマガタ様だけをお慕いします。私の可愛いご主人様、私の、愛くるしいマスター!!!」
 
 快感を感じた後、マガバッサーはマガタを翼で包んで抱きしめていた。
「温かいですか?」
「うん、まるで僕を守ってくれてるみたいで・・・」
「マガタ様、貴方のお命はどんなことがあってもお守りします。私は、貴方に永遠の忠誠と、永遠の愛を誓ったのですから・・・」
「うん、ありがとう、マガバッサー・・・。でも、僕もマガバッサー達を守れたらな・・・」
 少年と魔王獣は恋人のようなキスをして再び眠りについた・・・。


続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.20 )
日時: 2016/11/20 13:04
名前: たくと七星

 一日を告げる朝がやって来た。窓から太陽の光が差してまどろんでいる少年に起きるよう光を浴びせる。
「ううん・・・」
 太陽に照らされてマガタはゆっくりと目覚めた。体を起こして背筋を伸ばす。マガバッサーはいないことに気付いたが、先に起きて朝食を作っているのだろうとすぐに理解して二階の階段を下りて居間に入ろうとした。
「あれ・・・?」
 居間のドアのとってを開けようとしたが、何かに気付いた。居間で何かの声が聞こえる。昨日ザンドリアスが居候することになったのだが、一人ではなく複数の声がするのだ。ドアを開けてみると、
「え・・・?」
 真っ先にあの怪獣と顔が合った。
「マガタくん、こんにちゴモ!」
「ゴモラちゃん!」
 そう、降星ツリーで出会ったゴモラだった。
「久しぶり、会えて嬉しいゴモ!」
 ゴモラは嬉しそうにマガタの手を握った。
「どうして僕の家に・・・?」
「僕だけじゃなくて、皆も来てるゴモ!」
 マガタが廻りを見ると、ゴモラの他にも色々な怪獣達がいた。宇宙怪獣の被り物をかぶったショートパンツを履いた褐色肌の子はソファーに寝転んで「かっとびランド」と言う漫画を見ていた。トリケラトプスのような子はメガネをかけたロボットのような子と将棋をしていて、もう一人の丸い角を生やした黒髪のザンドリアスと同じように制服を着た小柄の女の子は楽しそうに紙にクレヨンで絵を描いていた。
「え、誰?」
 マガタは驚いていた。自分の家に見知らぬ怪獣達がいて、平然とくつろいでいるからだ。何でだろうと呆然としていた。
「あ、この家の家主さんですか?挨拶が遅れました。おはようございます」
 マガタに気付いたようでロボットの子がマガタに敬礼して挨拶した。
「あ、どうも・・・」
 お辞儀をするマガタ。他の怪獣達も声を掛ける。
「気にしないで着替えていいよ。くつろいでるだけだから・・・」
 何とも眠そうな顔をしているトリケラトプスのような子はそう言って将棋の方に目をやった。
「家主さん、おはよう!家主さんがどんな人なのか絵を書いてみたの!」
 丸い角を生やした小柄の子が描いていた絵をマガタに見せた。
「あれ、僕と全然違う感じだね・・・」
「うん、家主さんって大人の人なのかなって思ってたんだけど、男の子だったんだね」
「君、名前は?」
「あたしはバルちゃん。あっちで漫画を読んでるのがベムスターちゃん」
「ソファーでくつろいでる人のこと?」
 マガタが尋ねるとバルは元気よく頷いた。
「で、こちらは・・・」
「ウインダムと言います。以後、お見知りおきを」
「僕は、アギラ・・・君の名前は?」
 ウインダムとアギラが自己紹介をした。
「僕は、王武マガタ」
「マガタさん、いい名前ですね」
「うん、でも、いるのは僕達だけじゃないよ」
「それって・・・」
 マガタが聞くと、アギラはキッチンの方を指差した。見てみると、二人の怪獣娘がマガバッサーが料理しているのを練習していた。
「あちゃあ、また失敗しちゃった・・・」
 褐色肌に太いグローブとブーツ。露出の高い、無邪気な顔をした怪獣がフライパンを上げてパンケーキをひっくり返そうとしていたが、中々後ろ向きにならず、悔しそうな顔をした。
「マガバッサーさん、うまく出来ないよ」
「大丈夫ですよ、こう言うのは、こうやって・・・」
 マガバッサーは綺麗にパンケーキをひっくり返して見せた。
「わあ、凄い!マガバッサーさん、上手!あたしより器用だね!」
 褐色肌の怪獣娘はマガバッサーの器用さに感嘆していた。
「貴方も、練習を続ければ私のようになれますよ」
「本当?!じゃああたし、もっと練習しよ!」
「マガバッサーさん、料理上手ですね。私達とはえらい違いです・・・」
 もう一人の怪獣娘、尖った耳に黒いボディ鋭い爪を生やした女の子、彼女を見てマガタは気付いた。
「あれ、君、もしかして・・・ホー?」
 そう、星川神社に足を運んだ時に出会った、硫酸怪獣のホーである。ホーもマガタに気付いて笑顔になった。
「マガタくん、久しぶり!」
「うん、元気だった?」
「ええ、いいシェアハウスがあるって聞いて来てみたらマガタくんの家だったんだね」
「そうなんだ、ってちょっと待って、シェアハウスって、どう言う事?」
 ホーの言葉にマガタはどう言う事、と首をかしげた。自分の家がどうしてシェアハウスと呼ばれてるのか理解できなかった。
「あはは、この漫画面白い。主人公、100点満点取るほどなのにやってることが凄い滅茶苦茶すぎる」
 ベムスターが漫画を見て笑い出したが、すぐにこんなことを言ってきた。
「そうそう、ここってそう言う家なんでしょ。丁度いい寝床があるって聞いたから来たんだけど」
「え、え?」
「私達もそう聞いてここへ来たんです」
「僕も・・・」
「バルちゃんも!」
 ウインダム、アギラ、バルが頷いた。
「ま、まさか、この人と、ホーも・・・」
「そうだよー、ちなみにあたしはミクラスって言うの、よろしくね!」
「だってザンドリアスちゃんがそう言ってたから・・・」
 ホー達が言っていると、
「どう、けっこう賑やかになったでしょ?」
 そこへザンドリアスが家の中を飛んでやって来た。
「ザンドリアスちゃん、ここにいる怪獣さん達は君が?」
「そうよ、ゴモラやホー、ここにいる人達はあたしの友達なの。丁度いい家があるから暮らしてみたら、って言ったら本当に来ちゃってね」
 ザンドリアスは悪気もなさそうに、一回転してみた。
「でも、こんなにいると・・・」
「まあまあ、そう硬いこと言わないでよ。くつろぐだけなんだからさ。それに君、これを集めてるんでしょ?」
 ベムスターは漫画を閉じてマガタに近寄り、光を呼んで自身のカードをマガタに渡した。
「カード?」
「それを渡せばいいんでしょ、詳しいことはそこで飛んでる子に聞いたから」
「それでは互いの親睦も兼ねてこれをお渡しします」
「僕も、君にあげるね。はい、カード・・・」
「バルちゃんもプレゼントしちゃうね!」
「待って待って、あたしも!」
 ベムスターに続き、ウインダム、アギラ、バル、ミクラスもマガタにカードを渡した。
「まあ、そこそこ期待には応えてあげるから」
 ベムスターはそう言うとソファーに戻って寝転び漫画を読み戻した。
「何かあったらいつでもこのカードで呼んでくださいね。いつでも力になりますから」
 ウインダムは笑顔でマガタに敬礼した。
「ふふ、どう。あたしを住ませて正解だったでしょ?」
「うん、そうだね。何だか賑やかになって楽しくなりそう、ありがとうね」
「な、べ、別にあんたのためって訳じゃないからね。こいつらに寝床があるよ、て声をかけただけなんだから・・」
 ザンドリアスは恥ずかしそうに頬を赤くしそっぽを向いた。
「マガタ様、皆さん、朝食が出来ましたよ」
 マガバッサーは朝ごはんを運んだ。サラダと果物をたくさん入れたヨーグルト、そして積み上げたパンケーキである。怪獣達は喜んで駆け寄った。
「わーい、ってまた野菜ばっかじゃん!!」
 当然、ザンドリアスが野菜中心の朝食に怒ったのは言うまでもないことである・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.21 )
日時: 2016/11/20 14:06
名前: たくと七星

「はあ・・・はあ・・・!」
 降星街、一人の怪獣が何かに追いかけられていた。白いピッチリとした羽毛の露出の高いサンバドレスのような際どい衣装を着た鳥の足のハイヒールの美しい美女怪獣が必死で逃げている。
「はあ、はあ、いや・・・、やめて・・・追いかけて来ないで・・・」
 逃げている怪獣は追ってくる何かに怯えていた。その時、
「きゃあ!!」
 一本の剣が飛んで彼女の足を切りつけ地面に転ばせた。美女は転んで足をつまずいてしまう。
「ふっふっふ、追いついたわよ・・・」
「あ、ああ・・・あああ・・・」
 怯える彼女の前に、バラバ、ドラゴリー、キングクラブ、ハンザギラン、ルナチクスが現れた。バラバは剣を頭に戻して装着し、鎌をその美しい怪獣に突きつけた。
「さあて、どうやって切り刻んであげようかしら・・・ふふふ」
「いや、いやあ!やめて!これ以上追いかけて来ないで!どうして私を傷付けるの?私が何をしたって言うの?!」
「何って・・・、あんた、人間の子供に風車をあげたでしょ?」
 ドラゴリーが入って、その怪獣に風車をプレゼントしたことを非難してきた。
「それは・・・私だって、可愛い人間の子供達と仲良くしたいから・・・」
「それがいけないんだよーん!」
 ハンザギランが体を弾ませて言った。
「いいかしら、怪獣と人間は昔から敵同士だったのよ。仲良くなれるわけなんてないの。それなのに最近になって人間と仲良くしてる恥さらしな奴等が増えていることを、ベムラー様はひどく怒っておられたわ」
 ルナチクスが耳をたなびかせて睨んでくる。
「そんな・・・・でも、そんな考えは古いわ!私の他にも人間と仲良くしたいと思う怪獣はいるのよ!」
「心配ない、そいつらもまとめて消してあげるから・・・。まずは、あんたからね・・・!」
 ドラゴリーが唸り声を上げて美しい怪獣に迫った。
「い、いや!いや!いやあああああ!やめてええええええ!」
 哀願も虚しくドラゴリーの牙が彼女の腕に噛み付き、毒を流し込んだ。
「あ・・・ああ!あ、あ、あ、あ、あ、!!!」
 噛み付かれた美女は体を仰け反らせて痙攣した。だが、持っていた風車の先をドラゴリーの腕に刺して何とか離そうとする。
「痛、痛た!!!」
 ドラゴリーは痛がって離してしまった。その隙にその美女は毒に苦しみながらも逃げていった。
「ドラゴリー、何してるの!!あんたが油断したせいで逃げられたじゃない!」
 キングクラブはドラゴリーが逃がしてしまったことに憤って、ドラゴリーにビンタした。
「ごめん・・・、あいつの風車、痛かった・・・」
「どうするーん?」
 ハンザギランがバラバに聞くと、バラバは余裕の表情を崩さなかった。
「まあいいわ。あいつの居場所なんてすぐにわかる。ドラゴリー、あんたが調べてくるのよ・・・」
 
 その頃、
「ふう、ひと段落したね・・・」
 マガタはお茶を飲んで一息していた。アギラ達は外に出かけて人間界での生活ライフを満喫するために出かけていた。家にいたのはマガバッサーとベムスターである。ベムスターは雑誌を見ながらたい焼きを食べていた。
「お、今日のラッキーカラーはグリーンじゃん。ラッキー、丁度あたしグリーンだし」
 ベムスターは頭に被っている帽子を見て言った。
「ベムスターさん、僕の運勢はどうなってるの?」
「うん、君?どれどれ、お、ラッキー後アンラッキーだね」
「それってどう言う事?」
「いいことが今日起きるんだけど、同時に悪い事もおきるみたい」
「えー、そんなまさか・・・」
 マガタは苦笑いしつつも、もらったカードを見た。カードは前よりも増えていてある程度充実していた。
「マガタ様、カードが更に増えて、私も嬉しい限りです」
 マガバッサーが隣に来て、マガタに手作りのクッキーを乗せたお皿を置いた。
「ありがとう、皆、よろしくね」
 マガタがカードを見て声をかけた。これから先、彼女達が自分の力になるかもしれない。そう思っていた矢先、
ドンドンドンドン!
「あれ?」
 突然、家のドアから音が聞こえてきた。ドアを強く叩く音である。
「何だろう、一体?」
「ザンドリアスさんが忘れ物をしたのでしょうか・・・?」
「どうだろう、でも、何か慌ててるような感じがするね・・・」
 マガタは不思議に思いつつも、玄関に来てドアを開けた。すると、突然人が倒れてきた。
「え、何?!」
 マガタが目にしたのは、5匹の超獣に襲われて逃げていたあの美しい美女怪獣だった。
「はあ、はあ、お、お願い、かくまって・・・助けて・・・」
「大変だ、マガバッサー!」
「はい!」
 二人は急いで彼女を居間に運んだ。
 ソファーに寝かせてあげるが、怪獣は息を切らして苦しんでいた。
「この人は、誰なんだろう・・・」
「この怪獣は、宇宙鶴のローラン。腕に怪我をしていますね。誰かに噛み付かれて・・・?」
 マガバッサーがローランの腕を持つと傷口から毒々しい液体が付いていた。
「どうやら毒を流し込まれたようです」
「ええ、何とかならないの?」
 マガタが言うと、ベムスターが手を上げた。
「はいはいー、それならあたしに任せて。毒を消してくれる良い奴がいるんだけど、そいつの居場所を知ってるんだよね」
「それって誰なの?」
「取り敢えず、今から連れてくるから待ってて、さあ、あんたも」
 ベムスターはマガバッサーに付いてくるよう言って窓を開けると、空を飛んで探しに行った。
「マガタ様、待っていてくださいね・・・。すぐに帰ってきますから」
「うん、僕は大丈夫だから」
 マガバッサーはベムスターの後を追って飛んでいった。マガタは応急処置はしようと薬箱を探そうとしたが、
「あ、ああ〜ん、いやん、だめえ〜・・・」
 美しい宇宙鶴が甘美な声を上げ始めた。目が合うと、美女怪獣は苦悶な表情を浮かべて悶えている。
「ああ、ダメ・・・どうして体が疼くの・・・、あん、きっと、あの毒に媚薬が盛られてああああ、あああん!」
 気付くとその美女、ローランは自分の胸を触り揉みしだき、もう片方の手で秘所に指を抜き差ししていた。
「きゃ、いやああ・・・・!ダメ、ダメよローラン。こんないやらしいことを、年下の男の子が見ている前でこんなことをしちゃ、耐えるの、耐えるのよ、耐えてああああん、ダメえ、止まらない!」
 ローランの手は止まることなく自慰行為を続けていた。桃色の突起は高く尖っていて、秘所から甘い液体が流れ出していた。
「ああん、いやああああ・・・私、こんなことして感じちゃうなんて・・・ああ、ああ!きゃああああん!」
 ローランは絶頂を迎えて甘い声を上げた。秘所から蜜が飛んで、美しい怪獣は体を仰け反らせて倒れ込んだ。
「はあ、はあ、ダメ・・・、全然、疼きがおさまらない・・・・」
 ローランは戸惑っているマガタに目を向けると、突然、その少年に駆け寄って抱きつきキスをした。
「うわ、ちょっと、むうう・・・」
 ローランは少年の口内に舌をねじ込ませて少年の舌や上あご、歯などを舐めしごいて口を離した。
「はあ、はあ・・・ボク、気持ちいい?ごめんなさい、もう我慢が出来ないの・・・」
 ローランは艶っぽい大人の女性のような声でマガタに言うと少年の前で仰向けに倒れて足を開き、秘所を広げてみせた。
「ボク・・・、お姉さんと、気持ちいいことしない・・・?私の疼きを鎮めて欲しいの・・・、貴方しか、頼れる人がいないから・・・、一緒になりましょ?お・ね・が・い・・・」
 美しい宇宙鶴の甘美な誘い。ローランは頬を赤く染め、甘く綺麗な顔で少年を誘ってきた。マガタはこれに堪えきれなくなり彼女の体にのしかかって胸に顔を埋めた。
「ローランさん・・・」
「あん、飛び込んでくるなんて・・・可愛い男の子・・・いいこと、しましょうね・・・」

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.22 )
日時: 2016/11/27 16:31
名前: たくと七星

 気が付けば、少年は綺麗な宇宙鶴のふくよかな胸に顔を埋めていた。胸から甘い、心が安らかになるような匂いがして少年の甘えたい心を刺激させる。
「ローランさんのおっぱい、凄くいい匂いがする・・・」
「うふ、可愛い坊や・・・・、ああ、愛らしいわ・・・」
 ローランは自分の胸に顔を埋めるマガタを翼の腕で優しく包んで抱きしめた。顔は小さな甘えん坊の男の子を暖かく受け入れる、母性溢れる穏やかな女性の笑みを浮かべていた。マガタの頭を力を込めないように撫でて、少年と顔を合わせた。
「ねえ、ボク?お姉さんと、キスしてみる・・・?」
「キス・・・?」
「そうよ・・・、でも口を・・・ちゅっ・・・て合わせるキスじゃないの・・・」
「それって、どういう・・・?」
 少年が解らないと首をかしげると、ローランはマガタの耳元に囁いた。
「私がしたみたいに・・・お口の中に舌を入れて、舐めたりしていけばいいのよ・・・・」
「でも、どこを舐めればいいの・・・?」
「難しいことじゃないわ。私の舌や歯、上あごとか歯茎を好きなように舐めていけばいいのよ・・・、ボク、やってみて・・・・は・や・く」
 ローランの甘いお願い事にマガタは緊張しながらも頷きローランに口づけをして口内に舌を入れた。自然に宇宙鶴の舌が触れた。少年は美しい怪獣の舌を舐め合い、絡め合った。舌から綺麗な白い歯を舐めしごき刺激のする上あごをつついたりした。
(ああ・・・私・・・年下の男の子とキスしちゃってる・・・。ああ、あああ、凄い、口の色んな場所を舐められて、感じちゃう・・・。いいわ、その調子よ)
 お互いの口内を味わい尽くすと、二人は口を放して見つめ合った。
「ボク・・・、凄く上手よ・・・」
「あ、ありがとう、ねえ、疼きって言うの、治まった・・・?」
 マガタが言うと、ローランは首を横に振った。
「ううん、まだなの、まだ、疼きが治まらない・・・。今度は私のおっぱいを、揉んで、吸ってみて・・・?」
「うん・・・」
 マガタはローランの胸の左側を揉んで右側の桃色の突起を吸った。
「きゃあ!あん!いい、いい、おっぱい揉まれてるわ、あ・あ・あん!」
 美しい怪獣は頬を赤くして首を左右に振り、太ももをもじもじさせた。少年に胸を揉まれると体に電気が走ったような衝撃に襲われ、宇宙鶴はその刺激に体を震わせていた。
「ああ〜ん!ああん、凄くいいわ・・・。ボク、おっぱいを触るの凄く素敵よ。いやあ、こんなにされたら、ボク、ちょっと待って、止まって・・・」
 ローランが待って欲しいと言うと、マガタは胸を触るのを止めた。宇宙鶴は柔らかい弾力のある太ももを開いて両手で秘所を開いて哀願してきた。
「なあに・・・?」
「そろそろ、君の固くて太いのを・・・私のこ・こ・に・・・入れて。一緒に一つになって気持ちよくなりましょ・・・?」
 少年はすっかり美しいプロポーション抜群の怪獣に虜になってしまっていた。少年は欲情にかられるままにローランに自分のを秘所に当てた。
「急がないでね・・・、ゆっくり、入れて?」
「うん・・・」
 マガタはローランの秘所にねじ込んだ。半分まで入ると中で硬い膜にぶつかる感触がした。ローランは目を強く閉じて、痛みに耐えていた。
「く、きゃううう・・・・、い、痛い・・、ああ、串刺しにされちゃう・・・」
「痛いの?やっぱり止めた方が・・・」
「ああ、ダメ・・・やめちゃダメよ・・・私は大丈夫だから・・きゃ!あああーーーーーーん!!!ああ、入った。私の奥に、いやあ痛い!!!」
 固い何かが膜を破る音がした。少年と結合した宇宙鶴は痛みに耐えて少年を強く抱きしめていた。秘所から混じり気のない赤い血が流れていた。
「ああ、痛い!痛いわ!いやああん!」
「ローランさん、大丈夫・・・?」
「だ、大丈夫よ・・・痛かったけど・・、すぐに楽になるから・・・さあ、一緒に気持ちよくなりましょ・・・」
 マガタが心配すると、ローランは目に涙を浮かべながらも笑顔を作り、腰を動かすようお願いした。少年は突き動かして美しい美女怪獣と共に快感を味わった。
「くう、くうう!あああーん、気持ちいい、気持ちいいの!私、年下の男の子とエッチしちゃってるの!」
 宇宙鶴の美女は少年の突きに快楽を感じていた。少年にしがみついて交わりながらキスをして、その少年はローランの胸にかぶりついた。
「はあ、きゃん、君の固くてギチギチのが私の膣内で擦れてる!まあ、おっぱいを吸っちゃって・・・ああん、愛しさが増しちゃう、情が湧いちゃう!いいわよ、もっと突いて、私をもっと気持ちよくしてえええええええ!」
「うわあ、あああ・・・!ローランさん、僕もう・・・!」
「はあ、はあん、我慢できないのね。いいのよ、このまま膣内に出して!貴方の子種で私の疼きを鎮めて!いやーーーーーーーん!!!」
 ローランの膣内に少年の精が流れ込んだ。彼女は口を開けて舌を伸ばして痙攣した後、ぐったりと倒れ込んで息を切らした。少年も疲れてローランの胸に顔を埋めるように横になった。
「あううう・・・・、ボク・・・、ありがとう・・・」
 ローランは息を切らしながら、マガタにキスをした・・・。

 その後、ローランは優しく少年を抱きしめていた。小さくて愛らしい少年を翼で包み穏やかな笑みをしていた。
「ボク、温かい?」
「うん、温かいよ・・・」
「ありがとう・・・、そして、ごめんなさい・・・。まだ小さな男の子なのに、私の都合のためにこんなことを・・・」
「そんなことないよ。始めは、びっくりしちゃったけど・・・、ローランさんが元気になったなら大丈夫だから」
「ああ、優しいのね。貴方と交わったら、疼きも治まったみたい。本当にありがとう・・・。まだ、名前を聞いてなかったわね。ボク、君の名前は?」
 ローランが聞くと少年も自分の名前を言った。
「僕は、王武マガタ」
「マガタくん・・・。ねえ、貴方にお礼がしたいの。いいかしら・・・」
「え、いいよお礼なんて」
「ううん、そう言う訳にはいかないわ。だって貴方は私を助けてくれたんですもの。私にとっては命の恩人も同然。せめて、恩返しをさせて・・・」
 ローランは混じり気のない輝く瞳でマガタに恩返しをしたいと言ってきた。
「じゃあ、カードをいいかな・・・」
「カード・・・。解りました。貴方にカードを渡すことを貴方の恩返しにする・・・」
 ローランは光を呼んで、マガタに自分のカードを渡した。
「これで私は、貴方の怪獣になりました。これからは、貴方のお側にいさせてね・・・」
 ローランは可愛らしい笑みをしてマガタに優しいキスをした。
「それって、一緒に暮らすってこと・・・」
 マガタが言うと、ローランは艶やかな顔で頷いた。
「ええ・・・。だって、私は、貴方を愛してるから・・・。こんなにも貴方の側にいたい。大好きでいたい。そう思ってしまうほど、マガタくんを愛しく感じるの・・・」
「そ、そうなんだ・・・。あの、これから、よろしくね、ローランさん・・・」
「うふ・・・顔を赤くして・・・、愛らしいわ。大好きよ、マガタくん・・・」

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.23 )
日時: 2016/11/27 17:26
名前: たくと七星

 ローランは頬を赤くして照れる少年にもう一回軽く触れる優しいキスをした。その時・・・、
「くふふふふふ・・・・」
「!」
「だ、誰・・・?!」
 二人が上を見ると、そこには一回りも大きな緑色の蛾が飛んでいた。その大きな蛾は蛾超獣ドラゴリーに姿を変えて着地した。
「みーつけた・・・」
 ドラゴリーは舌なめずりをしてローランとマガタに狙いを定めようとしていた。
「ああ・・・、貴方は・・・、私に怪我を負わせた。まだしつこく追ってくるの?」
 蛾超獣を前にしてローランは体を震わせ、怯えだした。
「ふふふ、超獣は執念深い。狙った獲物は決して逃がさない・・・!」
 ドラゴリーがそう言うと、空間にヒビが割れて、バラバ、キングクラブ、ハンザギラン、ルナチクスが一斉に現れた。
「ようやく見つけたわね、ドラゴリー」
「うん、ドラゴリー、ちゃんと見つけた。蛾の姿になって忍び込んで・・・」
 バラバが言うと、ドラゴリーはどうやってマガタの家に入ったかを説明して、小踊りして喜んだ。
「お、しかもラッキー、お目当ての子供までいるじゃん!」
「運がいいわ。早速この子供を消してしまいましょ・・・」
 キングクラブは拳を叩き、ルナチクスは不敵に笑った。五体の超獣は近付き出すと、ローランはマガタの前に立ち。彼女達の前に立ちはだかった。
「待って!お願い、この子に危害を加えないで!貴方達の狙いは私でしょ!」
「安心して、その子供を消したら貴方も始末してあげるから・・・」
「それは、どういう事なの・・・」
 ローランが言うと、バラバは自分達の目的を説明した。
「ベムラー様は人間と仲良くしている怪獣を始末しろと言われた。でもそれは二の次のこと。本当の目的は、その子供を消すことなのよ」
 バラバがそう言うと、キングクラブが牙をぎらつかせて言い始めた。
「そいつは人間と怪獣を仲良くさせるためのリングを持っている。そしてカードを手にしてるじゃない。そうなったらあたし達が一番困るのよ!」
「まあ、そういう事よ。その子供を始末すれば私達超獣の名前が格段に上がり、シルバーブルーメ達よりも上位になれる・・・ふふふ、さあ・・・覚悟はいいかしら・・・」
 バラバ達は邪悪な笑みをして迫ってくる。ローランが必死で懇願する。
「やめて!この子にひどいことをしないで!私のことは好きにしていいから、お願い!」
「問答無用よ・・・!」
 バラバが鎌で二人に止めを誘うとした。その時、怪獣リングが光りだした。
「うわあ!」
「なんだよーん!」
 ドラゴリーとハンザギランは光の反動に吹っ飛ばされた。
「く、何、この光・・・?」
 バラバ達も怯みだした。
『マガタ様・・・!』
「マガバッサー・・・?!」
 怪獣リングからこえが聞こえてきた。それはマガバッサーの声だった。
『今こそ、怪獣リングを使う時です』
「使う?」
『怪獣リングに私達怪獣のカードを読み込むのです』
 マガバッサーの声を聞いてマガタは強く頷いた。少年はカードを取り出してリングに近付けて読み込ませた。
『セット完了、マガバッサー、ホー、ゴモラ、ザンドリアス!』
 リングから光が放たれた。光の中から読み込んだ四体の怪獣が出現して地面に降り立った。
「ゴモーーーーっ!!!」
「なあに、急に呼び出して!!!」
「マガタくん、助けに来たよ!」
「マガタ様、後は私達にお任せください」
「マガバッサー、皆!」
 マガバッサー達は超獣達の前に出て対峙した。
「マガタくんはゴモラちゃんが守るゴモ!」
「私も、戦う!」
「折角、楽しい時間を過ごしてたのに、たっぷり礼をさせてあげるわ!」
「貴方達は私達が退けます!」
 向かい合う怪獣達、ローランもマガバッサー達に並んだ。
「貴方は?」
 マガバッサーが尋ねると、ローランは力強い瞳をして言った。
「私も一緒に戦うわ。この子に助けてもらった恩を返したいの。お願い」
「解りました、共に戦いましょう!」
 マガバッサー、ホー、ゴモラ、ザンドリアス、ローランは超獣軍団と対峙した。超獣軍団は激しくいきり立っている・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.24 )
日時: 2017/03/20 15:49
名前: たくと七星

「邪魔、された・・・」
「こんな奴らが現れるなんて想定外の事態だよーん!」
 ドラゴリーとハンザギランは地団駄を踏んでいた。
「ふん、数が増えても相手は私達、超獣よりも格下の怪獣達・・・、すぐに始末してその子供を消してやる・・・!」
 バラバは鎌を突きつけて、前進してきた。
「来ましたよ!」
「やっつけちゃうゴモ!」
「はい!」
 マガバッサー、ゴモラ、ホー、ザンドリアス、ローランも突撃してバラバ達に向かって行った。
「ふん、でや!」
 バラバが鎌を振るってマガバッサーに切り裂きに出た。マガバッサーは舞うように動いてこれをかわしていき、バラバに回し蹴りを二回して、鎌を持つバラバの腕を掴むと、それを蹴り上げ、後ろ蹴りを見舞った。
「ちい、さすが魔王獣だけあって強い、なら!」
 バラバは片方の手に持つ鉄球からムチを伸ばしてロープのように回して、マガバッサーを巻き付けに出た。
「そうはさせません!」
 マガバッサーはムチを掴んで強く引っ張り、バラバのバランスを崩した所を、ジャンプキックで転ばせた。
「むん、むん、うおらあ!」
 ザンドリアスはキングクラブに連続してパンチを浴びせた。最後の一振に強力な一撃を浴びせた。
「ぎりり!」
 キングクラブは反動で後退した。ザンドリアスの強さに恐々してしまった。
「こいつ、チビのくせして何てパワーしてるのよ・・・!」
「チビって言うな!ママとの喧嘩で鍛えてきたから強いのよ!」
 ザンドリアスはへへんと仁王立ちして見せた。キングクラブは歯ぎしりして怒り狂うと突進してきた。ザンドリアスも走り出した。
「小娘、くらえ!」
 キングクラブが拳を振り上げようとした。その時、ザンドリアスはねこだましをしてキングクラブを怯ませた。そして懐に入り込み、キングクラブを持ち抱えて、思い切り投げ飛ばした。キングクラブの背中に乗ってパンチを連打した。
「この、チビが!締め付けてやるよ!!!」
 怒ったキングクラブが尻尾をザンドリアスの首に巻き付けてた。
「ぐうう、苦しい、でも、これぐらい・・・!」
 ザンドリアスは首を絞められながら、マウントを解くと、尻尾が首に巻き付いたままキングクラブをジャイアントスイングをして吹っ飛ばした。
「ゴモゴモーっ!」
 ゴモラは尻尾を連打してドラゴリーを滅多打ちにした。ドラゴリーが黒色の光線を飛ばすと、超振動波を放ってこれを打ち消した。
「行くよーん!」
 ハンザギランがホー目掛けて襲いかかって来た。
「うう、ひっく、いじめるの・・・?」
 するとホーが泣き出した。ハンザギランはそれを見て攻撃を躊躇ってしまったが、
「なーんて!」
 ホーは振り向き様に光線を放ってハンザギランを攻撃した。
 ルナチクスがウサギのように跳んでキックをしてきた。ローランはルナチクスの足を掴んで投げ飛ばすと、ルナチクスは見事に着地した。そして目を光らせて光弾を飛ばしてきた。
「ええい!」
 ローランは翼を前に出してこれを防いだ。ルナチクスと蹴り合いをして、ビンタをかわして両腕を突き出したパンチでルナチクスを吹っ飛ばした。
「マガタ様、私達に必殺技を!」
「うん、この怪獣リングで!」
 マガタは怪獣リングのスイッチを押して、怪獣達の必殺技のエネルギーをチャージした。マガバッサー達はエネルギーを溜めて必殺技を超獣達に放った。マガバッサーはマガ嵐でバラバを吹き飛ばして叩き付けて、ゴモラは超振動波でドラゴリーを吹っ飛ばして、ザンドリアスは、だだっ子ヘルファイアで炎を回りに吐き飛ばしてキングクラブを、ホーはホーフラッシュでハンザギランを攻撃して、ローランは風車乱れ打ちと言う連続攻撃でルナチクスにダメージを与えて吹っ飛ばした。これが決め手となって超獣軍団は戦闘不能になった。
「勝った!」
「やったゴモ!」
 マガタとゴモラ達の勝利、怪獣達は飛び回ったり、腕を上げたりして喜んだ。
「くう、信じられない・・・・。私達、超獣がこんな下等な怪獣ごときに・・・」
 バラバは悔しそうに顔を歪ませた。
「超獣だからと怪獣より強いとは限りませんわよ」
「そうよ、もうそんな考えは古いの!」
 マガバッサーとザンドリアスが言うと、バラバ達は起き上がって、
「覚えておきなさい、次はこうはいかないわよ・・・!」
 捨て台詞を吐いて空間の裂け目の中へと消えていった。
「マガタ様、お怪我はありませんか?!」
 戦いが終わるとマガバッサーがマガタの元へ駆け寄った。
「うん、大丈夫だよ。皆が来てくれたから助かった」
「でも、申し訳ありません。私の不明でマガタ様を危険な目に合わせてしまって・・・」
 マガバッサーは悲しい顔をしてマガタから放れてしまったことを謝ったが、少年は変わらない優しい笑顔をしていた。
「そんなに気を病まないでいいよ。マガバッサー、それに皆のお陰で僕やローランさんが助かったんだ。ありがとう」
「マガタ様、何てお優しい・・・」
 マガバッサーは嬉し涙を浮かべて、マガタを抱きしめた。
「マガタくんに感謝されて、ゴモラちゃん、とても気持ちいいゴモ!」
「マガタくんが喜んでくれるなら、私・・・」
「ふ、ふん、別にお礼を言われることなんかしてないわよ!」
 ゴモラとホーは嬉しそうに微笑み、ザンドリアスはツンとした言い方をした。ローランは温かい目でマガタ達を見ていた。
「おーい、お待たせーっ!」
 そこへ、ベムスターが窓から入って戻って来た。
「ベムスターさん!」
「よ、マガタくん、怪我を治癒してくれる怪獣を連れて来たよ」
「あの、でも・・・」
「早く来てーっ!」
 マガタが説明する前にベムスターはその怪獣を家に入れた。その怪獣は白い長髪に水色の瞳、背中を大きく露出した白のドレスを来た美女のような怪獣だった。
「こんにちは、貴方が怪我をしてるの?」
 その怪獣はドレスのスカートを持って優雅に挨拶した。マガタやザンドリアス、ゴモラはその仕草に美しさを感じた。怪獣はマガタが怪我をしているのではと思っていた。
「あの、違うんです。あちらにいる宇宙鶴さんがそうなのです」
「そうだったの。初めまして、私はシェパードン、地底聖獣よ。でも、その鶴さんも元気そうだけど・・・」
 シェパードンはローランを見てすぐに何とも無さそうだと理解した。
「あれえ、その人、凄く辛そうにしてたんじゃ・・・」
「ああ、あの後、すぐに元気になってね・・・」
 マガタは苦笑いしていた。あの事があったとはさすがに言えなかった。
「うーん、ベムスターに呼ばれてきたけれど、でも、何もしないのも申し訳ないわ。せめて私に頼めることはないかしら?」
「それじゃあ、カードはダメかな・・・?」
「カード・・・、うんうん、そのリングを持っていると言うことは、貴方に特別な何かがあるみたいね。私でよかったら・・・」
 マガタの頼みを受け入れてシェパードンは光を呼んで自分のカードをマガタに渡した。
「ありがとう、シェパードンさん」
「どういたしまして、可愛い子ね。よろしく」
「あらあら、こんな展開になるなんて。君って他の人間と違って何かあるのかな?」
 ローランを治癒するはずが、カードをもらって仲間になると言う話の進み方にベムスターは少しマガタに不思議な何かを感じていた。
「そうだ、ローランさん」
「なあに、マガタくん?」
「ローランさんはどうしてあの超獣達に襲われていたの?」
「そうだったわね・・・」
 ローランは何故、超獣達から襲われていたのかをマガタと怪獣達に説明した・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.25 )
日時: 2016/12/18 18:15
名前: たくと七星

「マガタくん、私達怪獣が人間の姿になってこの世界で暮らしているのは知ってるかしら?」
「うん」
「私、人間の子供達が本当に大好きなの。仲良くなりたくて、風車を渡していたら、その帰りに・・・」
「あの超獣さん達に・・・」
 マガタが聞くとローランは静かに頷いた。
「でも、どうしてローランさんだけが・・・」
「いいえ、私だけじゃないの。私以外の人間と仲良く暮らしたいと心から思っている怪獣達が、今もどこかで襲われているかもしれないの・・・」
 ホーが言うと、ローランは自分だけではなく、他の怪獣達も、人間との共存を快く思わない怪獣達に襲撃されていることを話した。
「襲われてる、怪獣達に?」
「そんなのあんまりゴモ!ゴモラちゃんだって人間さん達と仲良くしたいのに、非道いことをする奴等がいるなんて・・・」
 ゴモラは地ならしをして怒り出した。
「でも、どうして怪獣が、同じ怪獣を襲うんだろう・・・」
「解りません、ですがローランさんを襲うのですから、何かしらの組織がいるのかもしれません・・・」
 マガバッサーは裏で何かの陰謀が働いているのではないかと考察した。
「皆ーっ、ちょっといい?!」
 そこへ窓から、バルが飛んで来て帰ってきた。
「バルちゃん?」
「あら、この子は?」
 シェパードンは初めて会う怪獣に誰だろうと言った。
「この子はバルちゃんで、他にも僕の仲間の怪獣さん達がいるんだ」
 マガタはシェパードンにバルを紹介した。
「そうそう、ちょっとこれを見て欲しいの?」
 そう言うとバルは持っていたノートパソコンを開いて何かを調べていた
「バルちゃん、それって・・・?」
「こう見えても機械の扱いは得意なんだよ。これをこうして、ああして、よし」
 バルは画面から降星街のマップを出した。すると、街中に赤いマークが様々な場所に添付された。
「これって・・・?」
「大変、この街には多くの怪獣達がいるみたい」
「ええ、まさかそんなわけが・・・テレビだってそんなこと」
 ザンドリアスは汗をかいて、ありえないとテレビのリモコンのボタンを押した。しかしそこで放送されていたのは、
『臨時ニュースをお伝えします。降星街で怪獣の群れが出現して、人々を襲い始めています。現在、ビートル警察部隊がこれを阻止すべく動いています』
 怪獣達が街を襲撃していると言う日常ではありえないニュースの内容だった。
「うっそ・・・街を襲っているなんて・・・」
「マガタくん、大変なことになったゴモ」
 ザンドリアスは愕然とし、ゴモラも両手を頬に押し付けてショックを受けた。
「マガタ様、私達も動くべきでしょうか?」
「うん、怖いけど、でも、何も悪いことをしていないのに襲うなんて良くないよ。怪獣さん達を助けに行かなきゃ」
「マガタ様・・・、とても素晴らしいお言葉です。街の人々や怪獣達をお救いしましょう」
「ゴモラちゃんもお手伝いするゴモ!」
 マガバッサーは勇気を出したマガタに感激していた。ゴモラは頑張るよ、と腕を上げる。
「まあ、流石にここはやる気にならないとね」
「あんたがそう言うなら着いてくわよ!」
「私も全力でお手伝いするわね」
 ベムスター、ザンドリアス、シェパードン、ローラン達も強く頷いて降星街の危機に立ち向かっていくことを決めた。家から出ると、アギラ、ミクラス、ウインダムの三人が走ってきた。
「マガタさーん!」
 ウインダムがマガタと彼の怪獣達に声をかけた。
「ウインダムさん、街が大変なことに・・・」
「うん、僕達も、それを伝えに来たんだ」
 アギラがマガタに自分達も同じだったと話した。ミクラスが腕をバタバタさせて言う。
「そうそう、大変なの!この街で怪獣達が現れて、人間の人達だけじゃなくて人間と仲良くしてる怪獣達も襲われてるの!」
「それを伝えようと大急ぎで戻ってきたのです」
「マガタくん、君は安全な場所に逃げて。僕達が何とかするから」
 ウインダムが言って、アギラはマガタに避難するよう勧めた。
「ありがとう、でも、僕も皆と戦うよ」
「え、君も?」
 アギラは目を丸くして驚いた。
「それはいけません、相手は強大な力を持った怪獣達、生身の人間が近くにいては危険です!」
「そうだよ、危ないからほとぼりが覚めるまで隠れた方がいいって!」
 ウインダムとミクラスも驚き危険だからと言うが、マガタは強い決意で言った。
「アギラさん達が言う通り危険なのは承知だよ。でも、マガバッサーから怪獣と人間の間に絆を紡いで欲しいって頼まれたんだ。それで色んな怪獣さんと友達になれたんだ。その友達が戦うのに、それを安全な場所で眺めるなんて出来ないよ。僕も、皆の役に立ちたい。だから一緒に行かせて!」
「マガタ様・・・」
「マガタくん・・・」
 マガタの胸に秘めた思いを聞いてマガバッサーは感涙し、アギラも考えを変えた。
「小さいのにしっかりしてるんだね・・・。君は強い子だよ。解った、一緒に戦おう。ミクさん、ウインさんもいいよね」
「了解しました。マガタさんも同行させましょう」
「いいよ、この子はきっとやってくれる、そう思うしさ」
 アギラが言うとウインダムとミクラスもマガタを連れて行くことを決めた。マガタと怪獣達は急ぎ街を襲う怪獣達を止めに向かった・・・。


Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.26 )
日時: 2016/12/20 21:39
名前: たくと七星

 降星公園で、怪獣のバリケーンが空を浮いて竜巻を飛ばして人間の子供達を巻き込んで宙に浮かせていた。子供達は口々に助けてと悲鳴を上げて泣いていた。バリケーンが薄笑いを浮かべていると、
「どりゃああああああ!」
 ミクラスがジャンプしてバリケーンに力のこもったナックルをお見舞いした。怪獣は地面にぶつかってフラフラした。子供達が地面に落下してしまう。
「マガバッサーっ、あの子達を!」
「はい!」
 マガタの頼みでマガバッサーは風を飛ばした。風は子供達を捕らえると優しくゆっくりと浮遊させてゆっくりと着地させた。
「マガタ様、うまくいきました!」
「さあ、早くこっちへ!」
 シェパードンが子供達を安全な場所へ避難させた。
「ふん・・・折角子供達をまとめて消してやろうと思ったのに・・・」
 バリケーンが起き上がって空に浮いた。そして、マガタと仲間達に狙いをつけた。更に小さな怪獣の群れも現れる。
「あのちっこいの何?!」
「測定します、あの翼、あの形、ドビシの群れです!」
 ザンドリアスの言葉にウインダムはドビシと言う怪獣の群れだと説明した。
「こいつらと一緒にあんた達も消してやるから・・・・」
 バリケーンとドビシの群れは今にも襲いかかろうとしていた。身構えるマガタ達、マガタが前に出ようとすると、アギラがこれを制した。
「アギラさん?」
「ここは僕達に任せて」
「私とミクさん、アギラさんでここを食い止めます!」
「大丈夫、これぐらいでへこたれるほど、やわじゃないわ」
「と言う訳で他をお願いね〜」
 アギラ、ミクラス、ウインダム、そしてベムスターがこれに向かうことになった。
「マガタ様、彼女達を信じて先へ行きましょう」
「解った、頼んだよ、アギラさん、ミクラスさん、ウインダムさん、ベムスターさん!」
 アギラ等カプセル組はドビシの群れに、ベムスターは空を飛んでバリケーンと対峙した。
「怪獣のくせして何人間の味方なんてしてるのよ・・・」
「別に深い理由なんて無いかな〜、まあただ、あたしは人間と仲良くする方が気に入ってるのよね、だから好き放題されたらこっちが困る訳、と言う訳でやっつけちゃいま〜す」
「その変な自信、竜巻で消し去ってあげる・・・」
 ベムスターとバリケーンが激突した。

 その頃、商店街の街、ケルビムがアーストロン、ゴーストロン、ゴキネズラに襲われていた。
「やめてえ、何で同じ怪獣なのに襲ってくるの?!」
「解ってないのね、人間と仲良くする恥さらしな奴等が気に入らないのよ、ベムラー様は。これはベムラー様の命令よ、恨むなら人間と仲良くしようなんて考えた自分を恨むのね」
 アーストロンはゴーストロンとゴキネズラにケルビムを始末するよう目配せをした。ケルビムに襲いかかる二体。
「お待ちなさい!」
 そこへ、子供達を避難させたシェパードン、バル、ホーが走って来て、バルとホーが攻撃してゴーストロンとゴキネズラを吹っ飛ばした。
「同じ怪獣をいじめるなんて許さないよ!」
「私達が相手をする!」
 バル達はケルビムを守るように前に出た。
「ちい、邪魔が入ったわね。まあいいわ、まとめて消せばいいだけのことよ!うおおおお、潰してやる!」
 アーストロン等三体はシェパードン達に突撃してきた。
「仕方ありません、お痛が過ぎると堪忍しませんよ」
「マガタくん、ここはバルちゃん達に任せて!」
 バルが自分達がここを何とかするとマガタに先へ行くよう言った。
「解った、頑張ってね!」

 そしてここ、降星ツリー前では、
「ぐふふふ、このバスどうしちゃおっかジャミ〜」
 彗星怪獣ジャミラがバスを持ち上げて投げ飛ばそうとしていた。中で子供達が泣いて助けを叫んでいた。そして遂にバスを投げ飛ばしたその時、突風が吹いてバスを浮かせて静かに地面に着けた。
「な、何ジャミ?」
 ジャミラが何が起きたか解らない顔をしていると、
「たあーーーーーっ!」
 上空からマガバッサーがジャンプキックをしてジャミラを急襲、ジャミラは蹴りを受けて地面に転んだ。
「何とか間に合ったね」
 マガタとゴモラ、ザンドリアス、ローランもすぐに駆けつけた。
「ぐ、ぐぬううう、邪魔者が現れたジャミ・・・・!」
「私達がいる限り、貴方達の好きにはさせません!」
「何でこんなことをするの、今すぐやめなよ!」
「断るジャミ、この世界の人間とそれと仲良くしている怪獣を始末するのがベムラー様の命令だジャミ、それを邪魔するならお前達も容赦しないジャミ!」
 ジャミラは起き上がって、マガタ達と対峙した。
「皆、力を貸してくれる?」
「もちろん、マガタくんと皆のためにゴモラちゃん、頑張っちゃうゴモ!」
「君に恩返しをしたかった。今がその時なの」
「こんな手長怪獣、あたし達にかかれば何ともないわ!」
「さあ、マガタ様、攻撃の指示をお願いします!」
 マガタの言葉にマガバッサー達は強く頷く、そして一斉にジャミラに向かって行った・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.27 )
日時: 2016/12/27 21:30
名前: たくと七星

「ジャミー、何体かかってこようがねじ伏せてやるジャミ〜っ!」
 ジャミラは体をくねらせてから咆哮を上げて怪獣軍団達に突撃した。
「ゴモ!」
 ゴモラは尻尾を振って攻撃に出た。しかしジャミラは尻尾を掴んでゴモラを宙に投げ飛ばした。
「ゴモ?!」
 ゴモラは投げ飛ばされて地面に叩き付けられた。
「だりゃああああ!」
 ザンドリアスが飛びかかって取っ組み合いに出た。振り払われるも再び掴みにかかり、ジャミラにパンチを連打した。しかしジャミラにダメージを与えられず引っかき攻撃の連打を受けて吹っ飛ばされる。それでもジャンプして飛びかかろうとしたがジャミラが背をかがめたことでかわされてしまい、転んだところで蹴りを浴びてしまう。
「ジャミ〜、相手にならんジャミ〜」
 ジャミラはせせら笑って歩き出した。
「今度は私よ!」
 ローランが出て止めに入ったが、火炎放射を浴びてしまう。
「きゃああああ、熱い!!」
「ジャミ、燃えて苦しめジャミ〜っ!」
 ジャミラが炎を吐き続けた。
「たあーーーーっ!」
 マガバッサーが飛び蹴りをしてこれを止める。ジャミラはバランスを崩して転んでしまった。
「大丈夫ですか?」
「え、ええ・・・」
 ローランを抱えて起こし、ゴモラ達も起き上がった。マガタはジャミラの強さに恐さを感じていた。

 その頃、ベムスターはバリケーンと空中戦を展開していた。バリケーンの飛ばす竜巻をベムスターは避けていき、角からベムスタービームを発射したがバリケーンに吸収されてしまう。
「ほうほう、さすがに一筋縄ではいかないってこと」
 一方、カプセル怪獣達はドビシの群れに思わぬ苦戦を強いられていた。群れで襲ってくるドビシが体にこびりついて身動きを取れなくしようとしてくる。
「ふん、この!」
 アギラやミクラスは怪力で群れを叩き落としていくが群れは次から次へと自分達にまとわりついていく。
「うわあ、体中こんなに・・・!」
「これじゃあ、あたし達の方がやられちゃう!」
「アギさん、ミクさん、こうするのです!!」
 大ピンチのアギラとミクラスにウインダムが声をかけた。ウインダムも体中にドビシがまとわりついている。二人に見てて、と言うと体中にエネルギーを溜めて体内放射をしてドビシの、群れを消滅させた。
「ウインさん、よし、僕も、う・・・・うおおおおおおおお・・・・!」
「あたしだって、どりゃああああああ!!!」
 アギラとミクラスも体内放射をしてドビシの群れを四散させる。しかし、ドビシの群れは未だに屯していた。
「振り払っても、これじゃあキリが・・・」
「それなら、私にお任せです!」
 アギラが群れの多さにどうすればいいか悩むと、ウインダムが名乗り出た。
「私のとっておきの必殺技があればあの群れを倒せます」
 ウインダムはエネルギーを溜め込むと、それを解放して必殺技に出た。
「火力、出力共に最大、レーザー乱れ打ちです!」
 体の上半身をフル回転させて東部のランプからレーザーをあらゆる方面に飛ばし続けた。レーザーの乱れ打ちを食らってドビシの群れはあっという間に壊滅した。
「やりました!」
「ウインちゃんやる!」
「待って、空から何かが来る・・・」
 アギラが上空を見上げると、ドビシの集合体とも言うべき怪獣、カイザードビシが降りてきた。
「こいつが親玉ですね・・・」
 ウインダムがカイザードビシを見据えた。
「折角の大群が台無しになったわ、まあいい、今度はあたしがあんた達に直々に引導を渡してあげるわ」
 カイザードビシが突撃してきた。カプセル組もこれに向かっていく。アギラとミクラスが両腕を掴んだが振り払われてしまう、腕の鎌を振るってくるカイザードビシにウインダムは素早くかわして的確にパンチをして攻撃した。
「ぐ、こいつ!」
 カイザードビシが地面を削って、岩を飛ばすと、アギラとミクラスがこれを掴んで投げ飛ばした。すると、カイザードビシは胸の部分にある口のような飾りからインナーマウスを伸ばしてウインダムの首に巻きつけた。
「うう?!」
 ウインダムは巻き付かれて、カイザードビシに振り回されたが、
「ええい!」
 額からレーザーを飛ばしてインナーマウスを焼き切った。
「ぎゃひい!」
 カイザードビシはダメージを受けて苦しんだ。
「アギちゃん!」
「うん、どりゃああ!」
 アギラとミクラスは渾身のダブルパンチを放ってカイザードビシを突き上げた。
「あれええええええ!」
 カイザードビシは空高く吹っ飛ばされていった。
「ふん、ドビシの奴、役に立たないじゃないの・・・!」
 バリケーンは怒りに震えて竜巻をベムスターに飛ばしてきた。
「ふふ、来た来た」
 ベムスターはほくそ笑んだ。そして腹部の口から竜巻を吸引させて飲み込むと、その吸収した分のエネルギーをバリケーンに放って大ダメージを与えた。
「やりー」
「うう、こんな人間と仲良くするちゃらちゃらした奴なんかに・・・ここは退却ね・・・」
 バリケーンは悔しさを滲ませて撤退していった。カプセル組がベムスターにサムズアップをすると、彼女もそれをお返しした。

 一方・・・、
「ふん、てい!」
「させません!」
 シェパードンはアーストロンと戦っていた。アーストロンのパンチを華麗に動いてかわしていくと、平たい手で、アーストロンをはたき、蹴り上げて転ばせた。バルはゴーストロンを持ち上げて回してから投げ飛ばし、飛びかかって風車状態でパンチを浴びせて、体重をかけて地面に落とした。ホーも光線を飛ばしてゴキネズラを吹っ飛ばした。
「皆、息を合わせましょう!」
「はい!」
「任せて、バルちゃんの一撃、お見舞いしちゃうよ!」
 シェパードン、ホーは光線を、バルは角を光らせて衝撃波を一斉に飛ばしてアーストロン達を倒すのだった。
「ちい、覚えてな!」
 アーストロンは捨て台詞を吐いて二体の仲間を連れて逃げ去っていった。
「あ、ありがとうございます・・・」
 ケルビムはシェパードン等三体にお礼をした。
「いえ、どういたしまして・・・」
 シェパードンはドレスのスカートを持って優雅にお辞儀をした。
「マガタくんや他の皆は大丈夫かな?」
「心配です、早く行きましょう!」
 
続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.28 )
日時: 2017/01/01 18:46
名前: たくと七星

「尻尾ビンタ!」
 ゴモラが尻尾を振るってジャミラを攻撃した。転んだ所で、連続して尻尾の叩きつけ攻撃をした。ジャミラは転がって避けると、炎を吐いてきた。
「きゃああああ!」
 ゴモラとザンドリアスは炎に苦しむが、これを耐えて、超振動波と火炎をジャミラに吐いた。ジャミラはこれを直撃したが、全く効いていない。
「炎が、効かない?」
「当たり前ジャミ。ジャミラは水のない灼熱の世界で生きてきた。そんなジャミラに炎が効くと思っていたジャミか?」
 マガタが驚くと、ジャミラはひっひっ、と笑い出した。火が効かないとすれば何か弱点はないのか・・・。
「マガタくーん!!!」
「え?」
 マガタが考えていると、空からバルが飛んで来ているのが見えた。
「バルちゃん?!」
「マガタくん、水だよ!そいつの弱点は水なの!」
 バルに言われてマガタは辺りを見渡して水場がないかを探した。そして噴水があるのを見てマガバッサーに頼んだ。
「マガバッサー、竜巻で水を飛ばして!」
「解りました!」
 マガバッサーは羽ばたくと、噴水に風を飛ばした。風に巻かれて水が舞い上がり、雨のように降り注いでジャミラの体を濡らしていった。
「ジャミ〜、水は嫌いだジャミ〜!」
 水を浴びたジャミラは苦しみだした。
「ゴモラちゃん!」
「任せてゴモ!」
 マガタの指示でゴモラは超振動波をジャミラに放った。一直線に放たれた波動はジャミラを直撃して、ジャミラは吹っ飛ばされて地面に叩き付けられた。
「う、ううう〜、認めたくないが敗北ジャミ・・・。水さえ無ければ勝てたかもしれないけど、今回はそちらの勝ちにしてやるジャミよ・・・」
 ジャミラは敗北を認めて煙のように姿を消した。
「マガタくん!」
 バルが空から下りてマガタと怪獣達の無事を確認した。
「バルちゃん、ありがとう」
「えへ、どういたしまして、パソコンで色々調べているからそれなりに知識はあるの」
「そうなんだ。バルちゃんがいなかったら僕達の方が負けてたかもしれない。本当に感謝するよ」
「いいんだよ、そんなにお礼しなくても、皆が無事でハッピーだったらバルちゃん幸せだもの」
「お気楽だぞこいつ、でもそこが可愛くて憎めないのよね。このこの〜」
 ザンドリアスは小さい子を可愛がるようにバルの頭を撫でると、くっ付いてくすぐり始めた。
「わ〜、ザンドリアスちゃん、そんなにくすぐっちゃ、あはは、ダメだって!」
「何言ってんのよ、こうされて嬉しいんでしょ、こちょこちょ・・・」
「あ、そうだバルちゃん、シェパードンさん達は・・・」
 マガタが同行していたシェパードンとバルはどうしたかを聞こうとしたその時、突然空が割れだした。割れた空から五体の怪獣娘、ノーバ、シルバーブルーメ、ブルトン、アントラー、メルバが現れた。
「わわ、何?!」
 ザンドリアスはからかいを止めて、バルと共に身構えた。
「お姉さん達・・・、あの時の・・・」
「わ〜お、あたしとノーバのことを覚えてくれてたんだ、ありがと、王武マガタく〜ん!」
 シルバーブルーメは無邪気そうに手でハートの輪っかをマガタに向けて作ってみせた。だが、その瞳からはこれから少年とその仲間の怪獣をいたぶってやろうと言う残虐な気持ちで溢れていた。
「全く・・・、他の奴等は何をしていたというの。よりにもよってこんなおこちゃまに従っている腑抜け怪獣共に負けているなんて・・・」
「どう言う事・・・」
 マガタが聞くと、シルバーブルーメが話しだした。
「教えてあげる〜、この街を怪獣達に襲わせていたのは私達なのよ〜、私達五人はベムラー様に凄く信頼されていてね、その指揮官としてこの世界にやって来たの」
「そう、あんたと・・・・、この世界にいる人間と仲良くしようなんて考えてる奴等を始末するためにね・・・・」
「ブル〜ブルブルブル〜!」
「ですが想定外にも貴方がたの抵抗にあい計画は頓挫してしまいましたとブルトンは言っています」
 アントラーがブルトンの言っていることを通訳した。
「で、ですから私達が貴方達を完膚なく叩きのめしてやることに、し、したのです!」
 メルバは緊張した感じでおどおどしながらマガタ達に最終目的として自分達が直々に相手をしてやると言った。
「きゃはははは〜、今度こそこっちの本気を見せてやるよ〜!!!」
「行くわよ・・・!」
「ブル〜!!!」
 シルバーブルーメ等五体の怪獣達が一斉に襲いかかって来た。
「行くよ、皆!」
「はい、マガタ様!」
 マガタが怪獣リングを突き出してマガバッサー達に前進の指示を出した。
「後輩のスキンシップを邪魔して、覚悟しなさいよ!」
 ザンドリアスはひと吠えして走り出した。マガバッサー、ローラン、ゴモラも前進して突き進む・・・。


続く・・・。

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