官能小説(オリジナル18禁小説)

ウルトラ怪獣擬人化オーブ
日時: 2017/04/30 15:04
名前: たくと七星

 皆さん、またお会いします、たくと七星です。今回もこのサイトで新しい小説を書いていきたいと思います。これから書く物語は私も大好きなウルトラシリーズ、その怪獣をメインにしたお話です。

<大まかな概要>
 舞台は現在放送されている新作のウルトラマン、「ウルトラマンオーブ」(2016年12月に放送終了)の世界観、復活した魔王獣や怪獣が倒されてから数年、数十年、数百年なのかは置いとくとして、オーブのその後のストーリーとして描きます。そこでは怪獣達が擬人化して人間社会に溶け込んでいて、または自然で暮らしていたりするものもいて、ひょんなことから主人公が魔王獣の封印を解いてしまい、その魔王獣からある物を渡されて、人と怪獣の絆の架け橋となって自分だけのハーレム・・・ではなく、怪獣軍団を作っていくと言うストーリーにしてみたいと思っています。
 ウルトラシリーズのファンも見ていただけたらなと言う淡い期待を持ちつつも書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。

<登場人物紹介>

・王武マガタ
 本作の主人公。おとなしくて控えめな優しい少年。ある時、不思議な声に導かれてある神社に足を運び、そこで魔王獣の封印を解いてしまう。

・マガバッサー
 かつて突風を巻き起こして人々を恐怖に陥れた風ノ魔王獣。マガタが封印を解いたことで現世に蘇ってしまう。マガタが最初に手にすることになる怪獣。魔王獣だが、かつて恐れられていた恐ろしさは控えめになっており、むしろマガタに怪獣の知識を与えたり、サポートしたりと献身的で優しい性格になっている。額にはマガクリスタル、鳥の皮膚の手先足先、羽をはやしているが、胸や秘所をギリギリ隠した際どい裸に近い格好をしている。魔王獣であるがベジタリアンで野菜と果物が好物。肉や魚は生ものが血の色をしていて怖いと言うことで苦手である。そのため野菜と果物の料理しか作れない。イメージは妖鳥シレーヌとウルトラマンコスモスのリドリアス(性格面)


・江戸川アキコ
 マガタの友達の女の子。竹中淳と西条一平と常に一緒にいる明るく行動的な性格。一人ぼっちなマガタを心配したりかばってあげたりとお姉さん的な面が強い。名前は「ウルトラQ」の江戸川由利子と「ウルトラマン」のフジアキコ隊員から。


・竹中淳
 アキコ、一平と行動している、子供ながらも冷静で知識のある少年。面倒見のある性格で一平からは兄のように慕われていて、マガタのことも気にかけている。名前は「ウルトラQ」の万城目淳と「ウルトラセブン」のタケナカ参謀から。


・西条一平
 アキコ、淳と常に一緒な明るくひょうきんな少年。愛嬌があって気の優しい性格で淳のことを兄のように慕い、アキコのことも気にかけている。名前は「ウルトラQ」の戸川一平と一平を演じた役者さんの名字から。


・嵐シゲル
 マガタのクラスメートの一人。子供とは思えない力自慢で義理人情に熱い。名前は「ウルトラマン」のアラシ隊員と「ウルトラセブン」のフルハシ隊員の本名、シゲルから。


・伊達ミツヒロ
 マガタのクラスメートの一人。シゲルと常に一緒にいる明るく陽気でおっちょこちょいな少年。名前は「ウルトラマン」のイデ隊員の本名、ミツヒロと「ウルトラマンマックス」のダテ博士から。

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Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.59 )
日時: 2017/05/07 16:33
名前: たくと七星

 森の中を歩いていると、木の上でカサカサと音がして葉っぱが落ちてきた。上を見上げると、リトラが木の枝に乗っていた。
「あ、見つけた!」
 マガタがリトラに見つけたと指を差した。
「わー、見つかっちゃった。木の上なら見つからないと思ってたのに・・・」
 リトラが見つかり、ゴモラが喜んだ。次に小さな祠を見てみると、お尻を出したまま隠れているジヒビキランを見つけた。
「おはん、見つけるのが上手でごわすな。絶対見つからないと思っちょったのに」
 次に竹林の中に紛れているイダテンランを発見した。
「アウチ、見つかったよー、競争だったら負けないのにーっ」
 近くに水場がありよく見ると丸い何かが浮かんでいた。
「君、もしかして、かわのじ?」
 マガタが聞くと、水からバシャンと音を立てて、かわのじが出て来た。
「やっぱり!」
「見つかっちゃいました。頭隠して皿隠さずです、水泳だったら負けないのですが・・・」
 次に切り株の穴の中に隠れているヤマワラワを見つけた。最後に近くにある草むらで頭隠して尻隠さずの状態でいるファルマガンを見つける。
「見っけ!」
「ワラ〜、うち、見つかっちゃいました〜っ」
「ひいいやああ、バレた〜っ!」
 
「皆見つけちゃうなんて、君、凄〜い!」
 リトラ達を全員見つけて、原始怪鳥が楽しかったよ、と一回転した。
「まさか全員を見つけてしまうなんて、さすがマガタ様です」
 マガバッサーが主人のマガタの頭を優しく撫でて褒めた。
「いやあ、久々に人間と遊んで楽しかったでごわす」
「な、なんじゃ、こんなみっともない私を見るでない!」
 ジヒビキランは四股を取って人間と遊べたことを喜んでいた。一方、ファルマガンは相変わらずビクビクとしている。
「人間さんと遊べて嬉しかったです、あの神様も貴方のことを喜んでいるかもしれないです」
「神様?」
 ヤマワラワの言葉にマガタは淳の言葉を思い出した。竜ヶ森には森を守護する神様がいると・・・。
「その神様とは、どなたでしょうか?」
「それはねー・・・」
 マガバッサーが神様について質問した。イダテンランが答えようとしたその時、
「あ、あれは・・・」
「わーい、来た!」
 かわのじが何かを発見した。神々しい光を放ちながら彼女達に近付いていく何かの存在。リトラはそれが誰なのか知っているようでクルンと回って喜んだ。他の森の民達も同じだった。
「あれって・・・」
「もしかして、あれが森の神様ゴモ?」
「何て、神々しくて綺麗な・・・」
 ゴモラとシェパードンはその綺麗に光る存在に美しさを感じていた。それはやがて姿を現した。灰色と銀色の混ざった十二単にひどくくねっている羽衣を乗せ、折れた巨木のような突起が肩に付いていた。木の切れはしの角に銀色の長髪、白い美しい肌をした美しい怪獣だった。
「何年ぶりでしょうか、この森に客人がやってくるとは・・・。親切にもリトラ達と遊んでくれたようですね」
 神秘的な面持ちのする怪獣が静かに口を開いた。
「あの、貴方が、この森の神様ですか?」
 マガタが聞くと、その怪獣は静かに頷いた。
「いかにも、私はニルワニエ、この竜ヶ森の民を治めるものです」
「ニルワニエ・・・?」
 マガタは思い出した。淳が言っていた。流王仁恵と言う竜ヶ森にいると言う神様の存在、その神様が今、自分の目の前にいるニルワニエその人だということに。
「ふふ、何と純真で裏表がない少年なのでしょう・・・」
「え?」
 マガタがその顔を見るとニルワニエは優しく微笑んでいた。
「人間というものは己の利と我が身可愛さしか考えないのがほとんどですが、貴方は違うようですね。リトラ達の遊びに付き合ってあげるなど親切にしてくれました。この子達に変わってお礼の言葉を言います」
「そんな、僕はお礼を言われることなんかしてません」
「何とも欲がなく謙虚です。でも、やはり貴方の頼みだけでも聞かせてください」
 謙虚に振舞う少年に感心したのか森の民の神はその少年に望みはないかと聞いた。
「はい、実は僕達、探している怪獣さんがいるんです。ベムラーって言う怪獣で・・・」
「ベムラー?」
「それってどんな怪獣でしょうか?」
「おいどん、始めて聞く名前でごわすな」
「知らん、知らん、そんな怪獣、知らん!」
 リトラとかわのじが首をかしげるが、ジヒビキランとファルマガンは知らないと言った。イダテンランとヤマワラワも同じである。
「ベムラー・・・」
「ニルワニエ様、知ってるんですか?」
 リトラが聞くとニルワニエはゆっくりと首を縦に動かした。
「この竜ヶ森に現れたとされている怪獣です。そして始めて人間の前に現れたとされる人の姿をした怪獣・・・そう聞いています」
「じゃあ、どこにいるか解るの?」
「ええ、この森の奥にあるとされる竜ヶ森湖、その湖に彼女のものと思われる波導を感じます。恐らくそこにいるでしょう・・・」
「そこに行けば、ベムラーに会えるゴモね!」
「ではマガタ様、早速、その湖に行きましょう1」
 ゴモラとマガバッサーが先を行こうとするがニルワニエが待ったをかけた。
「お待ちに、竜ヶ森湖は人が滅多に足を運んだことがないと言われる未踏の地です。案内役を連れて行きましょう。リトラ、その役を引き受けてはくれませんか?」
「はーい、解りましたーっ!」
 ニルワニエが言うと、リトラはそれを快く引き受けた。
「えへへ、それじゃあリトラちゃんが皆を竜ヶ森湖に連れてってあげるね。その前に」
 リトラは光を生み出すと、自分のカードをマガタに渡した。
「これ、くれるの?」
「もちろん、森の民の交流も兼ねてだけど、これからよろしくね」
「うん、よろしくね。ありがとう、ニルワニエさん」
 マガタが礼を言うとニルワニエとその森の民達はニッコリと微笑んでマガタ達を見送った・・・。
 

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.60 )
日時: 2017/05/21 19:05
名前: たくと七星

 その頃、降星公園では、
「アギラさん達もマガタくんにお世話になってるの?」
 アキコ達がアギラ達がどんな生活をしているのかを聞いた。
「うん、あの子にお世話になっていてね。でもそれだけじゃただの居候になっちゃうから、戦いにも出させてもらってるんだよ」
「へえ〜」
 アギラが言うとアキコは感心する。一方、淳は一冊の本を取り出した。
「あれ、この本は?」
「ああ、俺が書いてみたSF小説なんです。良かったら見てくれませんか?」
「アギラさん、見ない方がいいですよ。淳ちゃんが書く小説は下手くそすぎてつまらないと思うから」
 淳が見せようとするとアキコは淳の前に出てやめたほうがいいですよとアギラ達に言った。
「マガタくん、いい友達がいるんだね。僕も聞くけど、マガタくんってどんな子なの?」
 アギラが主人の少年はどんな子なのかと聞いてきた。
「マガタくんのこと?マガタくん、どちらかと言うと、大人しい子かな?」
「そうそう、入学当初はあまり喋る子じゃなかったよね」
 アキコと一平は昔の彼を思い出してこんな子だったと言った。
「マガタくんが、確かに、あの子、喋るときは受身が主だったよね・・・」
「ええ、自分から進んで喋るって言う訳でもなかったですし・・・」
 アギラとウインダムはマガタと一緒に遊んだ時を思い出してその時の彼の様子を思い浮かべていた。
「でも、追い詰められたり、大変なことが起こった時は途端に強くなるところがあったね」
 淳の言葉にアキコは思い出した。
「あ、そう言えば、50キロ走で早くトイレに行きたくて700キロくらいの速さで走ったことがあったよね」
「他にも高い木に登って、降りれなくなった猫を助けてあげたこともあったっけ?」
 マガタの友達はそれぞれに少年の意外な一面を話し始めた。
「700キロ?!小学生なのにそんなに早く・・・!」
「何だかんだで凄い子ですね・・・」
 ミクラスはびっくりしていて、ウインダムは笑顔で冷や汗をかいていた。
「でも、いざという時は決断できて勇気があることは共通するかな?」
「ああ、確かに」
 アギラはアキコ達の話からマガタの性格を分析した。ミクラスは納得した。地底に落ちた時、大蟻超獣に追い詰められてピンチに陥ったことがあった。そんな時に勇気を出して自分達を助け出そうとしたのが彼だった。追い詰められた時、そして決断を迫られる場面で思わぬ真価を発揮する、ピンチの時に強さを見せる子かもしれないと。
「マガタくん、やっぱり心配だわ。竜ヶ森に入って大丈夫かしら?」
 アキコはやはり心配だった。マガバッサーが付いているとは言え、ベムラーが関わっているとなるとどうにも落ち着いていられなかった。そんな彼女を見てアギラがその頭を優しく撫でた。
「アギラさん?」
「大丈夫だよ、あの子は強い子、きっと無事に帰ってくる・・・」
 穏やかな眼差しをするアギラにアキコは笑顔になる。カプセル怪獣の彼女の笑顔を見ると、安心感が出て大丈夫になれる気持ちになった。

 その頃・・・、
「リトラちゃん、竜ヶ森まであとどのくらい?」
「うーん、まだまだかかるかな?」
 マガタ達は竜ヶ森の中を歩いていた。奥へ進む度に陽の光が届かなくなり、空気も重く感じてきた。
「うう、何か臭わない?」
 ゴモラは何かの匂いを感じて鼻を塞いだ。
「匂いって何ですか?」
 マガバッサーが言うとゴモラが森から溢れる異臭を話した。
「何か、凄く臭い匂いがしてくるゴモ。鼻を塞いでも辛いくらいの匂い・・・」
「言われてみれば、何だか変な匂いがしてくるわ」
 シェパードンも異臭に気付いて落ち着かなくなる。
「あれ、皆、どうしたの?」
「マガタくん、貴方は気にならないの?」
「僕は、何ともないけど・・・」
 ローランが鼻を塞いで喋るとマガタは何ともなさそうな感じだった。
「あ、そうそう、言い忘れてたけど・・・」
「何ですか?」
 マガバッサーが振り向いた。リトラはこの先にあるものを説明する。
「ここから先にね泉があるんだけど、そこには凄く臭い匂いのする怪物がいるんだって」
「怪物?」
 マガタが聞くとリトラは頷いた。
「うんうん、何でも、どんな綺麗な水も汚くしちゃう怪獣なんだって」
「ふーん」
 マガタとリトラの話を聞いてマガバッサーはもしやと思っていた。そして奥に進むにつれて悪臭はひどくなっていき歩くのもやっとの状態になってきた。
「うう〜、臭い〜。早くここを抜けたい〜」
「はあ、はあ、何だか、めまいがしてきたわ・・・」
 ゴモラは顔が青くなっていた。ローランも気絶しそうである。所がマガタ一人だけは何故か平気だった。
「マガタ様、こんなにひどい匂いがするのに平気なのですか?」
「あれ、皆、凄く辛そうにしてるね・・・。これ、そんなに臭いのかな」
「マガタ様、私の五感が何かを伝えています・・・。この匂い、この気、もしや・・・」
 話の途中、カードホルダーが光りだした。カードを取るとマガグランドキングのカードが光っていたのだ。
「もしかして、呼んでるのかな?」
 カードをリングに読み込むと、マガグランドキングが出現した。
「来たよ、って臭!何だいこの匂いは!」
 土ノ魔王獣も匂いに耐えられず鼻をつまんだ。
「け、けど、確かに感じるよ。この気配は・・・」
「はい・・・、私達と同じ、魔王獣の気です」
「マガバッサーやマガグランドキングさんの他にも魔王獣がいるの?」
 少年が聞くと、何かが聞こえてきた。
「うう、くす、ひっく、ううううう・・・・・」
 誰かがすすり泣いている声がする。マガタと仲間の怪獣達はその声のする方向へと歩いて行った。進むと悪臭はよりキツくなっていく。そしてその怪物がいる泉に付いた。そこにいたのは、
「うう、ああう、ひどい、ひどいの・・・どうしてみんな私を避けて・・・」
 タツノオトシゴのトサカにラッパのような突起、青緑の丸型のヘアーにビキニスタイルの露出が高いムチムチ感のある肌をしたいかにも可愛い系の怪獣が涙を流していた。
「あれが、その怪物?」
「やはり、彼女でしたか・・・」
「ああ、そうだったね・・・」
 その怪物?と言うよりも可愛い女の子のような彼女を見て風と土ノ魔王獣はやはりという顔をする。マガタはその怪物の近くへと歩いて行った。
「ああ、マガタ様、いけません!その魔王獣は!」
 マガバッサーが止めようとしたが、少年とその魔王獣は視線を合わせてしまう。
「ひっく・・・、うん?貴方、何で私の近くまで来るの・・・?」
「え、だって凄く泣いてるから、心配になって。悩みでもあるなら聞いてあげるよ」
「でも、ううん、言えないわ!そしたら絶対貴方も私を避けるに決まってるもの!」
 彼女は首を振って自分の悩みを打ち明けようとしなかった。
「言ってみて、僕、絶対逃げたりしないから」
 少年は混じり気のない瞳で言った。その魔王獣は涙に溢れた目で少年を見つめる。
「本当なの、こんなにも臭くて嫌われてる私を受け入れてくれるの?」
「うん」
 少年はニッコリと頷いた。
「ああ、嬉しい!優しくて可愛い坊や!」
 感激の涙を流してその少年を抱き締めた。それを見てマガバッサー達は慌てふためいた。
「ああ、ちょっと貴方!マガタ様から、うう!」
 近付くも凄まじい強烈な匂いがしてたじろいでしまう。
「うう、この匂い、玉ねぎが腐ったような匂いですわ・・・」
「こいつは、食葉怪獣のおならの匂いみたい、だね・・・おえ・・・」
「何だか、硫黄が焦げたような匂いだわ・・・」
「これ、ラーメン屋のダクトから出るとんこつスープの臭い匂いゴモ・・・」
「これは、あれね・・・、私を追いかける汗まみれのあの暴君の匂い・・・」
 マガバッサー、マガグランドキング、シェパードン、ゴモラ、ローランが流れ出る匂いの感想をそれぞれ言い出した。
「あれ、皆どうしたの。鼻をつまんじゃって?こっちにおいでよ」
 マガタはどういう訳か平気でいた。彼には何故、怪獣達が動けずにいるのかよく解らずにいた・・・。続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.61 )
日時: 2017/05/27 15:25
名前: たくと七星

「うう、服に匂いが染み付いてますわ・・・」
 マガバッサーはマガタに付いた服の匂いを嗅いで鼻を摘んでしまう。それもそのはず、あの怪獣が抱きついた時に匂いが染み込んでしまったからだ。
「はうう、ごめんなさい・・・悪気があってやったんじゃなかったのよん・・・」
 さすがに悪いことをしたと思ったのかムチムチ肌の露出の高い怪獣はマガバッサーに謝った。
「けど、まさかあんたがここにいたなんてねえ・・・」
 その怪獣を見てマガグランドキングが呟いた。
「ねえ、この人を知ってるの?」
「はい、彼女は水ノ魔王獣、マガジャッパ。あらゆるものを腐らせる力を持った・・・」
 台詞を続けようとしたが腐らせると言う言葉にマガジャッパは目を潤ませてきたので少年が何とか宥めてあげた。
「まあ、アタイ達の仲間でね、妹分みたいなもんさ・・・」
「はい、彼女のお世話をよくしていたものです」
「そうなんだ」
 風と土ノ魔王獣は昔を思い起こしていた。光の戦士達との戦いでは彼女は妹のように可愛い存在だった。ただ、ドジでおっちょこちょいだったため、マガグランドキングは足でまとい同然のように見下し、その度にマガバッサーが慰めていた。ただ風呂の時はかけ湯をしないで入ってしまうのでよく注意をしていたものだと思い出した。
「でも、どうしてマガタくんは臭わないんだろう・・・」
「きっと純真な心を持った人にしかない特別な力があるんじゃないかしら」
 ゴモラは何故、マガジャッパの匂いが少年には平気なのだろうと言うとシェパードンがその理由を心清い人だけが持ってる力が関係してるのでは、と言った。
「でも、まさかここにいたとは思ってもみませんでした」
「はい〜、私も、お姉様がたにここで再開するなんて、思わなかったわ・・・」
 マガジャッパはマガバッサーを見て喜んでいた。昔の記憶ではいつも自分に優しくしてくれていいお姉さんだった。ただ、昔はちょっと上から目線な所があったが今はすっかり優しさに満ちている。だが、マガグランドキングを見てビクッとする。
「や、やだわ、貴方もいたのね。ああん怖い!」
 マガジャッパは怖がって少年に抱きついた。
「うわ、何でマガグランドキングさんを怖がるの?」
「だって〜、この人は・・・」
「ああ、そいつはアタイが言うよ・・・」
 マガグランドキングは額に手を当てため息を吐いて言った。
「こいつのことは、よくいじめまくってたもんさ。近付くなよ、って平手打ちしたり、かけ湯をしなかった時はケツ叩きをしたりしたもんさ。それですっかり怖がられちまってね・・・」
「や〜ん、私、またいじめられちゃう〜、助けて〜ん」
 泣きじゃくる水ノ魔王獣にマガタはすっかり困ってしまっていた。ムチムチの肌の質感が服から伝わって熱が上気してくる。
「マガジャッパ、マガタ様を困らせてはいけませんわ。私が今の関係を話しますから」
 マガバッサーは水ノ魔王獣に今、自分達魔王獣がどうなっているのかを説明した。
「そうだったの〜?」
「はい、私とマガグランドキングはマガタ様の怪獣となったのです。それにマガグランドキングもマガタ様のお陰で少しは丸くなれたのですよ」
「ちょい、何勝手に解釈してんだい、アタイはこいつのための魔王獣になってあんたと仲良くなっては・・・」
 マガグランドキングはツンとして仲良くなったわけじゃないとそっぽを向いた。それを見てマガジャッパをびえええんと泣き出した。
「あ〜ん、やっぱり昔のままじゃな〜い!でもいいわん、だって今の私にはこの子がいるものん、決めた、今日から私、この子だけの怪獣になるわん!」
 にっこり笑うと水ノ魔王獣はマガタをムッチリ肌で強く抱きしめた。
「よろしくね〜、可愛い坊や〜、貴方のお名前は?」
「ぼ、僕、王武マガタ、もう離れてもいいかな・・・」
「や〜だ、マガタくんの側から私、放れない〜ん!」
 抱きつく度に臭い臭気が辺りを漂う。それを見てマガバッサー達は苦しそうに鼻を摘んでしまうのだった。
 
 そして、マガジャッパを仲間に加えて、マガタ達は竜ヶ森の中を歩いていた。マガタは歩きながらマガジャッパから貰ったカードを見ていた。でも落ち着かない。それもそのはず、何故ならマガジャッパがベタベタとくっついているからだ。
「ねえ〜ん、マガタく〜ん、どこに行くかは解らないけど〜、マガタくんのお家に帰ったら一緒にお風呂に入って牛乳飲まない〜?」
 水ノ魔王獣は艶のある色っぽい声で少年の耳元に囁いた。少年は困り果ててしまっている。マガグランドキングが注意する。
「おいおい、あんまりこいつを困らせるなよ、迷惑がってるじゃないか」
「そんなことないわ〜、私にもう夢中よね〜ん、マガタく〜ん?」
 マガジャッパはマガタの頬を指でクルンとなぞってチュッと頬にキスをした。
「あ、こいつ!キスしやがった!」
 匂いが少年についちゃうだろうと土ノ魔王獣が怒るも水ノ魔王獣はふふ〜んと笑った。
「ふっふ〜んだ、貴方に何言われようと平気よ〜ん、だって私にはこの子がいるし〜ん」
「こ、このやろ、あの時みたいにケツをぶっ叩いてやろうかい・・・?」
 マガグランドキングは黒いオーラをまとって今にも襲いかかろうとしたが、ローランとシェパードン、ゴモラが必死で抑えた。
「あ、皆、見てみて、付いたよ!」
 羽ばたいていたリトラがクルンと回って一行の方を向いた。
「リトラちゃん、どうしたの?」
「見えたよ、竜ヶ森湖が!この森を抜ければすぐに」
 マガタ達は光が見える先を抜けた。
「ここが、竜ヶ森の湖なんだ・・・」
 マガタ達がようやく足を運んだその湖はとても霧が深く景色がとても見えない、静寂に満ちた場所だった。けれど湖は透明に透き通っていて、心の清らかさを表しているようだった。
「マガタ様、この湖ですね」
「うん、ここだよ、夢の中に出て来た湖とそっくりだ」
 少年は辺りを見て夢に見た風景と同じだと確信した。怪獣達も湖の廻りを眺めていた。
「霧が深いゴモ、廻りが見えへん」
「けど、何故かしら、どこか心が安らぐような気になれる・・・」
 シェパードンは胸に手を当て心が落ち着く気分になった。
「マガタくん、この湖にベムラーが出たのよね」
 ローランが身をかがめて声をかけると少年はしっかりと頷いた。
「うん、でもベムラーさんはどこに・・・」
 少年は廻りを見てベムラーを探した。すると湖に何かが泳いでいるのが見えた。透き通った綺麗な湖、そのイメージと真逆の禍々しい、悪魔のような怪獣が美しく背泳ぎをしていた。
「はあ・・・はあ・・・」
 泳ぎを止めて仰向けの状態で水の上を浮かび、息を吐いて再び背泳ぎをして、仰け反るように体を水の中に沈めて水中で回りながら泳ぎ、再び浮き上がって上半身を反らして出てくる。そして陸地に出て濡れた体で地面を歩いた。
「うん・・・?」
 その宇宙怪獣、ベムラーはマガタとその怪獣達がいることに気付いた。マガバッサー達は身構えたが、少年は押しとどめて一人、ベムラーに近付いた。
「あ〜ん、マガタく〜ん、私も〜」
「あんたはここにいな」
 マガジャッパも付いていこうとしたがマガグランドキングが押しとどめた。今はあの少年と宇宙怪獣、一対一での話し合いが大事だと。
「ベムラーさん!」
 マガタがベムラーに声をかけた・・・・。

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.62 )
日時: 2017/05/27 16:35
名前: たくと七星

「何の幻影かしら、こんな所に人間の子供が、それも人間と怪獣を繋ごうとする子供が出てくるなんて・・・。いえ、幻じゃないわね。貴方、どうしてここに?」
 ベムラーは怪獣達がいることに気付いて身構えた。
「待って、あの人達は何もしないよ!」
 マガタがそう言って何もしないよ、と言うとベムラーは彼女達に敵意がないのを見て戦闘態勢を解いた。
「ふん、それにしても何のようかしら、私の憩いの場に来て?」
「僕、話があって来たんだ・・・」
「話?どうせ、仲間になれって言う簡単なものでしょう?」
「違うんだ、ただ気になることがあって・・・」
「何が?」
 ベムラーは睨んで少年を見下ろした。少年は怖さを感じるも、怯まずベムラーに言った。
「ベムラーさんはどうして人間が嫌いなの?」
「え、何故って・・・」
 予想してなかった質問にベムラーはどう答えていいか迷った。この場合、仲間に誘う文句を言うのが普通だと思っていたのに少年が言ったのはそれとは違う内容だったからだ。
「・・・・・・。そうしたくても、無理に決まってるからよ・・・」
 視線をそらしてベムラーは言った。
「無理って、何で?」
「私達怪獣はいつも人間達に攻撃され、迫害された・・・。共存などと言ってもいずれはどこかの星に追いやられたり、自分達の都合で共存するものを選ぶだけ・・・。知ってる。ある宇宙の世界では、怪獣は死に絶えて絶滅したのよ。老いも若きも幼い命も人間によって容赦なく根絶やしにされた。無慈悲に何の感情もなく・・・。所詮怪獣は人間には受け入れられない悲しい存在なのよ。だから私は信じるのをやめた。そのために怪獣達だけの楽園を作る。そう決めたのよ・・・」
「・・・・・・・」
「もういいかしら、今日は見逃してあげるけど、次は・・・」
「僕、見たんだ・・・」
「見た・・・?」
 ベムラーが視線を向けると少年は夢の内容を語りだした。
「夢の中でこの湖と、ベムラーさんが出てきたんだ・・・」
「それが、何?」
「襲いかかってくる、そう思ったけど、そうならなかったんだ。夢の中でベムラーさんはとても優しい瞳をしていたんだ。優しく僕に語りかけて、優しく抱き締めてくれたんだ・・・」
「それが・・・何なの・・・」
「あの夢が何を意味するのかは解らないけど、でも、もしかするとベムラーさんと解り合える、それが現実になるんじゃないかって気がするんだ」
「あ、貴方、さっきから何を・・・そんなはずがないわ。現実が夢に見た通りになるはずがないもの・・・、そうよ、ただの夢に決まって・・・」
 宇宙怪獣は戸惑っていた。自分の目の前にいる少年は真剣な眼差しをして見た夢のことを言っている。けれどもそれは自分を引き込むための嘘なのでは・・・と勘くぐってしまう。こんなにも純真な人間を自分は見たことがない。そんな人間にどう接していのかベムラーは解らなかった。
「迷っているみたいね・・・・」
 シェパードンが歩み寄ってベムラーに声をかけた。
「迷う?この私が・・・?」
「ええ、でも迷い過ぎて悩んじゃうのは体に毒よね。だから、ここは一つ私達と戦ってみない?」
「戦う?」
「そう、私達の誰か一人で・・・。そうすれば、心のモヤモヤも吹き飛ぶんじゃないかしら」
 シェパードンが言うとベムラーはフッと笑って手を青く燃やした。
「そうね、その方が手っ取り早いわ。それに貴方達に一人の時間を邪魔されてイラついていた所よ」
 ベムラーはニヤリと笑って襲いかかって来た。
「マガタくん、私に任せて」
「シェパードンさん、大丈夫なの?」
「ええ」
 シェパードンは少年に微笑むと、すぐにベムラーに向かって行った。飛び上がる二体、ベムラーが切り裂きに出るとシェパードンはかわして平手打ちをして地面に落とした。
「く!」
 ベムラーが腕からペイル熱戦を飛ばしてくる。シェパードンは両腕を縦に合わせてこれをガード、ベムラーが尻尾を振るうとジャンプして避けて青い光線を飛ばした。ベムラーはジャンプ、そしてペイル熱戦を飛ばした。
「そーれ!」
 シェパードンは両手を水平にしてクルンと動いてこれをかわした。二体は走り出すと肩をぶつけ合いシェパードンが薙ぎ払いをし、ベムラーが腹部にパンチをした。
「さあ、お楽しみはこれからよ!」
 ベムラーは飛び上がると青い球体に入って四方八方から熱戦を連射した。
「うわああ、来た!」
 ゴモラ達は伏せてそれをしのごうとする。だが、熱戦が地面にぶつかった衝撃でマガタが吹き飛んしまった。
「うわああああ!」
「マガタ様!」
「は!」
 球体にいたベムラーに何かのイメージが脳内によぎった。そこはどこかの水場だろうか。溺れている少女を懸命に助けようとしている青い髪の女性・・・少女に感謝され人に喜ばれることを知った瞬間・・・・。
「マガバッサー・・・、べ、ベムラーさん・・・?」
 気が付くと、ベムラーは少年を抱えていた。何の考えもなく、気付くと体が動いて少年を助けていた。ベムラーは地面に降り立ち、マガタを下ろしてあげた。
「はあ、はあ、今、私は何を・・・?」
 ベムラーにはよく解らなかった。何故、あの時自分は少年を助けたのか、どうして体がそう動いてしまったのか、何故・・・。
「貴方、やはり心の中では・・・」
「!」
 ベムラーが身構えるとシェパードンは待って、手を出した。
「心の中では、人間を信じようとしている、そう思っているのに素直に受け止められない。それで迷っているんじゃないかしら」
「そんなことはない!私は!私は・・・」
「それなら何故マガタくんを助けたの?貴方の中にも優しい気持ちがあるんじゃない。確かに貴方の言う通り、全ての人間は善人じゃない。けど、貴方と真剣に向き合おうとしているこの子だけは信じてもいいんじゃないかしら?」
 シェパードンは優しく微笑んでベムラーに言った。
(私が・・・、この子と。私は、この子と仲良くなりたいの・・・?この子と友達になりたいの?)
 ベムラーが迷っていると、突然だれかのテレパシーが聞こえて来た。
『ベムラー様、ベムラー様!』
「シルバーブルーメ、どうしたの?」
『早く戻って来てえ〜っ!大変なんです〜っ!!!』
 テレパシーはここで途絶えた。
「シルバーブルーメ、まさか私のいない間に何かあったの!!」
 ベムラーは急いで戻ろうとした。
「待って!僕達も行くよ!」
「何ですって?」
「何か困っているのでしょう、私達も力を貸すわ。いいのよ、あの時のことをそこまで気にしていないわ。この子を信じてあげてもいいんじゃない」
 自分達も行くというマガタと仲間達にベムラーは考えた。彼女達、そしてこの少年を本当に信じていいのだろうか。けれども迷っている時間はない。少年と怪獣達の可能性にかけていいのかもしれない・・・。
「いいわ・・・。お願い、力を貸して・・・」
 ベムラーに頼まれてマガタは嬉しく頷いた。青い球体にベムラーに抱えられて、仲間と共にそのアジトへの空間に入っていった・・・。

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.63 )
日時: 2017/05/28 16:20
名前: たくと七星

「え〜っ、あいつ竜ヶ森に行ったの?」
 ザンドリアスが至近距離でアギラにマガタがその森へ行ったことを聞いた。
「ちょっと、顔が近いよ・・・」
「ああ、ごめんごめん・・・」
 公園にはザンドリアスの他にベムスター、ホー、ケルビムも来ていた。
「それにしてもあのバカ、居候のあたしを置いて勝手にどこかに行っちゃうなんて・・・」
「どうせなら、私も連れてって欲しかったな・・・」
 ふくれっ面をするザンドリアス、ホーはどこか寂しそうだった。
「何でも、今日見た夢を確認するために行ったそうですよ・・・」
「夢?」
 ウインダムの言葉に夢がどうしたの、ザンドリアスが言うと、ミクラスがその訳を話した。
「うん、マガタくんが言うにはね、夢の中であたし達と戦ったベムラーが現れたんですって、それであの子、ベムラーと何か関わっているんじゃないかって言ってマガバッサーさん達と一緒に・・・」
「それで!でも相手はあのベムラーよ、それにあいつは敵じゃない!敵だった奴の所へ自分から足を運びに行った訳?!」
 ザンドリアスはビックリしてカプセル組に聞いた。ベムラーとはついこの間、地球の未来をかけて戦った因縁の相手である。街を破壊し自分達怪獣だけの世界を作ろうとした連中、そんな奴等がまともに話を聞いてくれるのか。彼女の言葉にカプセル組は揃って首を縦に降った。
「かーっ、呆れるくらいのお人好しよね。帰って追い返されるに決まってるわよ・・・」
「そうかな・・・?」
 呆れ返ってしまっているザンドリアスにアギラは首を傾けて静かに語った。
「あの子に期待してもいいんじゃなかな?それに・・・あの子の見た夢は、現実になることがあったし・・・」
「現実?」
「あ、そう言えば、マガタさんが見た夢って必ず現実になるっていう法則がありますもんね!」
 ウインダムが言うと、ミクラスもマガバッサーから聞いた話を思い出した。
「そうそう、マガバッサーさんがマガタくんを助ける話でしょ、それと怪獣達が襲ってくる夢と、あたし達を勇敢に助けてくれた夢とか・・・!」
「まさか、そんなの偶然よ・・・あら?」
 ザンドリアスがそんな馬鹿な、と言った矢先、上を見上げると晴れ渡っていた空が曇り始めた。
「あらら、空が・・・」
「おかしいな。今日の天気は満天の晴れだったはず・・・」
 ザンドリアスとアギラが首をかしげていると、
『ウジュイカ・・・』
「うん、誰?今誰か独り言言った?」
 ザンドリアスがムスっと言うがアギラ達怪獣とアキコ、一平、淳の三人は自分たちじゃないと言った。
『ウジュイカ・・・』
「またあの声・・・!」
「一体何なの?」
 ウインダムとケルビムが辺りを見て警戒した。その声は大きくなり、
『ウジュイカ・・・・レエガミヨ・・・!!!』
 空からおぞましい黒雲が落ちてきた。アギラ達は怪獣の姿になって身構える・・・。


 その頃、マガタ達はベムラーと共に彼女の拠点に到着していた。荒れた荒野にある黒い砦、それがベムラーのアジトだ。
「ここが、ベムラーさんの・・・」
「な〜んだか薄暗くて殺風景ね〜」
「そんなことを言ってる場合・・・?」
 マガジャッパが錆びれていると言うとベムラーは少しイラッとした。
「余計なこと言いやがって!」
 マガグランドキングが平たい手でマガジャッパの頭を叩いて彼女はマガタに泣き付いた。
「や〜ん、いじめられたの〜!」
「はあ、先が思いやられそうです、あら・・・」
 マガバッサーが歩いてくる何かに気付いた。近付いてきたのはボロボロになって力なく歩くシルバーブルーメだった。
「シルバーブルーメ!」
「べ、ベムラー様・・・!」
 ベムラーが傷だらけの彼女を支える。
「何があったの!」
「ベムラー様・・・ひぐ、ふえ、皆が、皆が・・・」
「皆が大変なのね、解ったわ!」
 シルバーブルーメをマガタ達に託すと急いで砦の中へと入っていった。
「あ、ベムラーさん!」
「行っちゃったゴモ」
「行っちゃったね・・・」
 ゴモラとリトラが呆然とした。
「まあ、ひどい傷・・・、何かで陵辱されたみたいね・・・」
 衣服がボロボロになっていて不浄の液体がかけられているのを見てローランは何かに犯されたのではないかと推測した。
「けど、このままの状態も可愛そうだわ、ここは私に任せて」
 シェパードンは両手に光を集めてそれをかざし、シルバーブルーメに浴びせて彼女を回復させてあげた。
「はあ、はあ、あれ?元気が出てきた」
 元通りになった円盤生物を見てマガタ達が安心する。しかし当のシルバーブルーメ自身は目を丸くしていた。
「え、ええ?!あんた達、何でここに!」
 シルバーブルーメは反転して身構えた。
「大丈夫よ、私達は敵じゃないわ。貴方の主に助けて欲しいって言われて着いて来たのよ」
 シェパードンがニコやかに語りかける。偽りのない、邪気のない微笑みにシルバーブルーメも構えていた手を下ろした。
「何で、あたしを助けたの・・・?」
「私達は姿形は違うけれど、皆同じ怪獣同士、共に手を携えていく道だってあるはずですもの。この子もそれを望んでいるわ。貴方達も悪いことをしたとは言え、仲間を想う優しさがある。その優しさを違う方へ使えばきっと・・・」
 シェパードンは未来を語りだした。それは人間も怪獣も全てが支えあって共に生きていける未来を、少年も笑顔で言った。
「僕、お姉さんに襲われたことなんか気にしてないよ。僕は皆を受け入れる。だから、ベムラーさんもここにいる怪獣さん達を守ってあげたい!」
 裏表のない言葉を聞いて円盤生物は戸惑ってしまう。人間といえば自分勝手で自分と異なるものを平気で差別して攻撃してくるはず、けれどこの少年はそんな気を感じない。信じてもいいのだろうか・・・。
「お、お願い・・・、ベムラー様を・・・皆を助けて・・・、お願い、します・・・」
 普段の飄々な態度からは考えられない、目に大粒の涙を流して円盤生物は哀願した。
「うん、きっと助けるから、行こう!」
 少年と仲間の怪獣達はベムラーを追って急いでアジトへ入っていった。
「わ、何これ?!」
「やだ〜っ、怖いわ〜っ!」
 少年とマガジャッパは身震いがした。目の前にはおぞましい風貌をした魚人が辺りを彷徨いていたのだ。
「これは・・・」
 マガバッサーが警戒する。シルバーブルーメが怯えながら話した。
「砦にこいつらが無数にやって来て・・・、それで、皆を襲い始めて・・・」
「なるほどねえ、ならこいつらを倒せばいいんだろ!任せときな!」
 マガグランドキングは走り出して、魚人の群れに向かって行った。
「ちょっと、仕方ありませんね・・・。マガタ様、お側を放れないでくださいね」
「うん!」
 マガバッサー達も動き出した。マガバッサーは回転してキックをして魚人を吹っ飛ばし、回し蹴りをして二体を蹴散らし、嵐を飛ばして魚人を舞い上がらせる。
「どりゃああああ!」
 ゴモラは取っ組み合いになって魚人一体を投げ飛ばした。すぐに無数の魚人が群がって押さえ込もうとする。
「ぐぐ、ゴッモーーーーーっ!!!」
 ゴモラは宙を舞って拘束を解いた。リトラも羽ばたいて魚人達を牽制する。
「きゃああああ!こないで!」
 ローランとシルバーブルーメが襲われている。シェパードンがすぐに動いて平たい腕で魚人達を吹っ飛ばした。
「や〜ん、こないで〜、あっち行って〜ん!」
 マガジャッパもマガ臭気を飛ばして魚人達を気絶させていき、急いでベムラーの後を追った・・・。 続く・・・。 

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.64 )
日時: 2017/06/11 17:43
名前: たくと七星

 アジトの広間では多くの魚人達が無差別に怪獣達を犯していた。主のいない広間で彼女達の悲鳴や悲痛な泣き声が響いていた。体中をナメクジのような舌で舐め回され、牙で乳房を噛まれて陵辱されている。
「ブル・・ブル・・・!」
 ブルトンがすすり泣いていた。魚人達に両手を拘束され、乳首や秘所をいじられて怯えていた。舌で舐められる感触に体を震わせてただ泣くことしか出来ない。
「やめて!ブルトンにひどいことしないで!」
 メルバやその仲間達が魚人に掴まれながらも懇願したが魚人達は構うことなく異次元怪獣を犯していく。すると秘所を舐め回していた魚人の下半身に何かが伸びて、固い棒のようなものが出て来た。それを見てブルトンは顔面を蒼白にする。
「ブル〜っ!ブル〜っ!(やだ、やだやだ!入れないで、怖いよ、怖いよ!)」
 嫌がって暴れるブルトンだが、拘束は固くほどけない。そうしている間に棒が秘所にくっついた。
「ブル〜っ!ブルブル〜っ!(助けて、助けて〜っ、ベムラー様〜っ!!!)」
「ブルトンーっ!」
 仲間達が叫ぶ、その時、青い光線が飛んでブルトンを襲う魚人達を消滅させた。ノーバやメルバ、アントラー、そして多くの怪獣達が、見上げた先、彼女達に希望の笑顔を取り戻す存在があった。
「ごめんなさい、待たせたわね・・・」
「ベムラー様・・・?」
「ブル?ブル!(ベムラー様・・・?ベムラー様だ!)」
 彼女達の主人、ベムラーは降り立って魚人達を睨んだ。
「私の可愛い子供達を・・・!容赦しない!」
 ベムラーは力を溜めて角を生やし強化モードにチェンジした。飛び上がってハイパーペイル熱戦を周囲に飛ばして魚人達を壊滅させた。
「皆、大丈夫?」
 ベムラーは周りの怪獣達を見て声をかけた。
「ベムラー様、ベムラー様!」
「わーいベムラー様!」
 配下の怪獣達がベムラーに駆け寄った。
「ブル〜っ!」
 ブルトンが飛び上がってベムラーに抱き着いた。
「怖かったでしょ、もう大丈夫よ・・・」
 悪魔の怪獣の呼び名が嘘のように優しい眼差しをしていた。その怪獣はハンカチを取り出してブルトンの涙を優しく拭いてあげた。角から光を放出させて、自分の仲間の怪獣達を治癒させる。
「皆、これで大丈夫、もう心配ないわ」
「ベムラー様、ありがとうございます」
 アントラーがベムラーに感謝した。
「皆、何があったの?」
「そ、それは・・・」
「実に素晴らしい強さでした。あの魚人達を残らず殲滅するとは・・・」
 アントラーが説明しようとすると、どこからかあざ笑うような声が聞こえて来た。見上げると、そこにはおぞましい姿をした魔人の姿があった。
「貴方は、何者?まさかあの魚人を生み出したのも・・・」
「ふっふっふ、察しがいいですね。その通り、魚人を生み出したのはこの私、恐怖の魔人、またの名を・・・」
 魔人の体が光りだした。それは姿を変えて降り立った。紫のスーツに虫の羽が燕尾のようになっていて手には鋭いレイピアを持っていた。
「では自己紹介を、私は破滅魔人ゼブブ、我が偉大なる創造主様の命によりここへ訪問しに参ったのです」
「その割には随分と荒れた真似をしてくれるじゃない・・・」
 ベムラーが睨むと魔人はふっふと笑って言う。
「ええ、彼女達が易々と操り人形にはならないですからね、魚人に快楽を味わわせて傀儡にさせてしまおうと思っていましたが、貴方の登場で失敗に終わりましたよ」
「一体、何をしようとしたの・・・」
「我が偉大なる創造主様は全世界を我が物にしようとしています。そのためには手駒となる怪獣が必要なのです。と言う訳でここにいる怪獣達をいただこうとしたのですが・・・」
 ゼブブが辺りを見ると、ベムラーの配下の怪獣達が自分を睨んでいるのが解った。
「私達はベムラー様の怪獣よ!」
「ブル、ブル!」
「そうぞうしゅだか何だか解らないけど、あんた達の仲間にはならないと言っています!」
 メルバやブルトン、アントラー達はこぞって仲間にはならないと言った。
「やれやれ、心などというつまらない物さえなければうまくいったんですが仕方ありませんね・・・」
 ゼブブはレイピアをひと舐めしてベムラーに突き付けた。
「この子達を傷付けたことを死ぬほど後悔させてあげるわ」
 ベムラーは宙に浮かんでゼブブに向かった。レイピアで飛ばした衝撃波を避けると切り裂きを一閃、ゼブブを転ばせた。
「ぐう!」
 怯んだ所で回し蹴りを二度振るい、ハイパーペイル熱戦を放って吹っ飛ばした。
「かは!ひいい、申し訳ありません、命だけは!」
「今更命乞いなんて見苦しいわよ!」
 ベムラーが走り出した。しかし、
「なんてね・・・」
 魔人は振り向きざまにレイピアをベムラーの右足に突き刺した。配下の怪獣達が驚愕する。
「きゃあああ!ああ、あああ!ああ!」
 苦しむベムラー、切られた右足からヤセルトニウムの成分が流れだした。ゼブブはベムラーを回し蹴りしてレイピアで切り裂いた。
「ブル〜っ!!!!!(やめてええええええええ!!!)」
 ブルトンの悲痛な叫びが響いた。ベムラーは崩れ落ちて苦しみ出す。
「ふっふっふ、とどめですよ?」
 ベムラーは何とか起き上がろうとしたが、ダメージが大きく起き上がることが出来ない。ゼブブはゆっくりと歩いて迫ってくる。
「たああああああ!」
 その時、何者かがジャンプキックで急襲してゼブブを怯ませた。現れたのは強く美しい心優しき魔王獣、マガバッサーだった。
「え、あいつは?!」
「確か、あの子供の・・・」
 マガバッサーの姿を見て怪獣達が話し出すと、
「マガバッサー、ベムラーさんは?!」
 そこへその少年、マガタと仲間の怪獣達が駆け付けた。
「怪我をしているみたいね・・・・」
 シェパードンは光を放ってベムラーの傷口を治癒した。ローランが彼女の体を起こしてあげた。
「もう、一人で無茶して。でも、この子達を守ろうとしたのよね」
「あ、貴方達・・・」
「喋らない方が傷に触らないゴモ」
「さて、こいつが元凶のようだね・・・」
 マガグランドキングが言うと、マガバッサー、シェパードン、ゴモラ、マガジャッパ、リトラ達はその魔人、ゼブブと対峙した。
「やれやれ、まだいたようですね。それもこの少年がお相手とは・・・」
「マガタ様を知っているのですか・・・?」
 マガバッサーが言うとゼブブは頷いた。
「ええ、知っていますとも。その子供がカードを集めて人間と怪獣の繋がりを作ろうとしていることは創造主様はお見通しです」
「その創造主様って誰?」
 マガタが聞くとゼブブは薄く笑って話した。
「そうですねえ、我が創造主様は全宇宙を支配出来るほどの力を持ったとても素晴らしい偉大なお方、と言っておきましょう。折角ですから、少年、君の怪獣達をいただきましょう」
「私はマガタ様の怪獣です。貴方達の道具にはなりません!」
「悪をくじいて平和をもたらすのがあたし達ゴモ!」
「そうだよ、リトラちゃんだって同じだもん!」
「おいおい、そこまでは言ってないけどね・・・」
 マガグランドキングが突っ込むがすぐにゼブブに視線を向けた。
「では仕方ありません、倒されてもらいます!」
 破滅魔人がレイピアを掲げて走り出した。
「マガタ、行くよ!」
「うん、皆、頑張って!」
「はい、マガタ様!」
 マガバッサー達もゼブブに向けて駆け出した・・・。

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.65 )
日時: 2017/06/11 20:10
名前: たくと七星

「てい、たあっ!」
 ゼブブの切り裂きをかわしてマガバッサーが回し蹴りを二発振るった。突き攻撃をバック転して避け、後ろ蹴りを見舞った。
「今度はアタイだよ!」
 マガグランドキングが前に出て剣を左手で防いで尻尾を振るったがゼブブにジャンプでかわされる。魔人が衝撃波を飛ばしてくるとマガ一閃で牽制、目の前に出て右手のアームで強烈なパンチを放った。
「次はあたしよ〜ん」
 魔人が怯んだ所でマガジャッパがマガ臭気を飛ばした。
「ぐむむ、何と不快な・・・!」
「次はあたしゴモ!」
 ゴモラが尻尾を振るって攻撃、更にリトラも火炎を吐いて追撃した。
「おのれ小癪な〜っ!」
 立て続けに攻撃を受けて魔人は怒り狂い、腕から光線を飛ばして来た。ゴモラとリトラは直撃して吹っ飛ばされた。魔人が突き刺しに出ようとすると、その剣を受け止める怪獣がいた。
「何?!」
「シェパードンさん?」
 ゼブブの剣をシェパードンがクリスタル状の剣で受け止めていたのだ。
「剣を持って戦うなんていつ以来かしら・・・」
 シェパードンは剣を二三回振るって走り出した。魔人ゼブブと剣の払いを展開、魔人の振りをかわして突きに出るがかわされると地面に突き刺して衝撃波を飛ばし、怯んだ所で薙ぎ払いをして魔人の剣を割り、更に頭にある触覚を切り落とした。
「とどめと行くよ!」
 マガグランドキングがマガ閃光を放った。閃光は魔人に命中して爆発する。
「うぎゃああああああ!!!」
 魔人ゼブブの断末魔が響いた。勝利したと思われたが、
「ふっふっふっふ、はーはっははははは!」
 煙が消え視界が晴れた先にはかすり傷一つもない無傷の魔人の姿があった。
「な、何だって?!」
「あれだけダメージを受けたのに何で・・・?」
 土塊の魔王と少年が驚いていると魔人はニマニマと笑って語り始めた。
「私は魔人、先程の攻撃もこの能力があれば、どうということもないのです」
 よく見ると、魔人の体を電流が流れるようなバリヤーが張られていた。先程の光線もこれでガードされたのだ。
「そんなバリヤーなんて!」
 ゴモラがメガトンテールをしたがこれもバリヤーでふさがれてしまう。
「いかなる攻撃をしようともこのバリヤーの前には無力、剣が無くとも恐ろしいことなどないのです!」
 ゼブブは光線を発射してマガタの怪獣達にダメージを与えた。
「きゃあああああ!」
 少年の怪獣達は吹っ飛ばされてしまう。その隙に魔人は少年に目をやりニヤリと笑った。そして走り出そうとしたが、
「のわ!」
 近くにいたブルトンにぶつかって転んでしまう。
「く、邪魔者め!」
 魔人がその異次元怪獣に光線を飛ばして来た。
「ブルーーーーっ!!!」
 悲鳴をあげるブルトンだったが、走る影が彼女を掴んで光線から反らした。
「よかった、大丈夫?」
 気が付くと目の前にはあの少年、敵だと思っていた子供が無事を喜んでいる姿が見えた。自分を助けた少年にブルトンは思わず頬を赤くしてしまった。
「ふふ、丁度いい、まとめて始末してあげましょう!」
 魔人は今度こそ仕留めてやると光球を飛ばそうとした。
「ブ、ブルーーーーっ!」
 ブルトンが起き上がって来ないで、と腕から波状の光線を飛ばした。
「うがああああ、目、目が、目が、目がーーーーーっ!!!」
 目に命中して魔人は目を押さえて苦しみだした。
「もしや・・・」
 マガバッサーはすぐに気付いた。魔人を守るバリヤーが張ることが出来ない場所を。
「なるほど、目だけは守ることは出来ないってことかい!」
「それならあたし達に勝てるチャンスがあるってことよん!」
 マガグランドキングとマガジャッパはマガ閃光とマガ水流を魔人の目に向けて放った。今度こそ魔人は爆発してボロボロになった。
「私も、はあっ!」
 マガバッサーがマガ嵐を飛ばしてゼブブを地面に叩き付けた。
「ぐ、ぐぬう、仕方がありません。ここは退却しましょう・・・」
 魔人は空間を生み出すとその中に入って退却していった。
「マガタ様、お怪我はありませんか?」
 風ノ魔王獣が駆け寄り、少年の体を起こした。
「僕は大丈夫だよ」
「ああ、良かった・・・」
 マガバッサーは少年を優しく抱き締めた。マガグランドキングや仲間の怪獣達は微笑んでいる。
「あ〜ん、お姉様ばっかりずるい〜ん、あたしもハグしたいわ〜ん」
 マガジャッパは飛びつこうとしたがマガグランドキングが雰囲気を壊すなと羽交い絞めした。
「ブルーっ!」
 ブルトンが少年に飛びついて来た。驚くマガタだったが、ブルトンは警戒することなく少年に抱き着いていた。
「あれ、どうしたの、この子?」
「恐らく、マガタ様に懐いてしまったのだと思います・・・」
 マガバッサーが言うと、ベムラーの怪獣達がどよめき始めた。
「ブルトン・・・・?」
 ノーバは何があったのか理解出来ずにいた。
「ブルトン、近付いちゃダメ!その子供は・・・!」
 アントラーが言うがブルトンは構うことなく子犬のように少年の服に頬ずりしていた。
「あれ、まだ僕達、敵だって思われてるのかな・・・?」
 少年は周りの空気を察した。どうも歓迎されているわけじゃない。
「まあ、突然出て来たんだからそうなるわな・・・」
 マガグランドキングも状況を察してため息を吐いた。
「で、どうするゴモ、どうやって話を・・・」
 ゴモラがどう話そうか悩んでいると、
「何だか解らないけど、丁度いいわ・・・。消してやる・・・」
 ノーバが鎌を向けて襲いかかろうとした。
「ブ、ブル、ブル!」
 気付いたブルトンが少年の前に出て守ろうとした。
「ブルトン、どいて・・・。その子供は敵よ・・・」
「ブル、ブル!」
「この子は敵じゃない、だってベムラー様や皆を助けてくれたと言っています」
 アントラーがブルトンの言葉を通訳したが、ノーバはまだ信じようとしない。
「だから何、助けなんて余計よ・・・。もしやあの敵もこいつらが・・・!!!」
 円盤生物はゼブブを呼び出したのもマガタ達ではないかと疑った。
「ノーバ・・・、この子達はあいつらの味方じゃないわ・・・。私達のためにここまで来て・・・、助けてくれたの・・・」
 主人であるベムラーは息を切らしながらもノーバにマガタとその仲間の怪獣達は自分達を助けるために来てくれたのだと話した。
「お願いノーバ、この子達は本当にあたし達を・・・だから、信じて・・・」
 珍しく、シルバーブルーメも神妙な面持ちでノーバに言った。けれどノーバは戸惑いを隠せない。ついさっきまで敵だったはずの少年とその怪獣達が、どう言う風の吹き回しで来たというのか。罠なのか、それとも信じていいのか・・・。
「あ、ああう・・・」
 突然、ベムラーが苦しみだした。
「べ、ベムラー様?!」
「ブ、ブル?!」
 シルバーブルーメやブルトン、配下の怪獣達が心配して様子を見た。
「ベムラーさん、大丈夫なの?!」
 少年も心配になる。一方、彼女を担いでいたローランは何かに気付いていた。
「もしかしたら・・・マガタくん、ちょっといいかしら?」
「なあに?」
 首をかしげる少年に宇宙鶴と地底聖獣は顔を合わせて微笑んでいた・・・。

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.66 )
日時: 2017/06/18 17:26
名前: たくと七星

 その後、ベムラーは寝室に運ばれた。だがベッドでも彼女は悶えていた。
「はあ、はあ・・・あああん、ああ・あ・あ・あ・・・」
 体に毒が回っているのか、宇宙怪獣はまだ苦しんでいる。そしてそのベッドで・・・、
「ねえ、僕、どうして裸なの?」
 少年は戸惑っていた。ベムラーの近くで裸になって宇宙鶴と地底聖獣の二人に愛撫されていた。
「ふふ、恥ずかしがって、可愛いわ・・・」
 少年と舌を絡め合い、小さな桃色の突起を地底聖獣は口で吸い上げた。
「やう!やうう!」
 少年はシェパードンの愛撫を受けて悲鳴をあげる。宇宙鶴は指を唾液で濡らすと少年の尻穴に指を入れた。
「や!や・あ・あ・あ・あ!」
 電気が走ったような感覚がして体が震えてしまう。
「うふふ、本当に可愛い。痛くないから大丈夫よ。素直に感じて・・・」
 少年の耳元で宇宙鶴が甘い囁きをする。生き物のように指をくねらせて腸壁を刺激して、爪で更に責めていく。
「あああ!怖い、僕、怖いよ!」
「大丈夫、怖がらないで。段々気持ちよくなって幸せに感じちゃうから・・・」
 怯えてしまうマガタをシェパードンが頬を優しく撫でて安心させた。
「僕、出る、出ちゃう・・・!いやああああ!」
 可愛い悲鳴と同時に白い精が放たれた。少年は息を切らして涙を流している。
「怖かった?怖かったらごめんなさい。でも、君が可愛くて好きだからしちゃったの・・・」
 後ろから優しく抱いてローランが少年の涙を舌で舐めた。
「ああ、あああ、怖いけど、でも凄く優しい感じがする・・・」
「そう、そう思ってくれて良かったわ・・・」
 シェパードンが少年の潤んだ唇にキスをした。けれども二人は乳首を両手で引っ張ったり、尻穴を指で責めていく。
「あいつら、二人がかりであんなこと・・・」
「あ〜ん、あたしもしたいのに〜ん!」
 寝室のドアでマガタの怪獣、マガグランドキングとマガジャッパ達、そしてベムラーの配下の怪獣達が覗きみをしていた。主人の少年が女攻めされる光景に恨めしそうになる。
「やだ、あ・あ・あ・うん!ね、ねえ、ベムラーさんは助けないの・・・?」
「心配しないで、ちゃんと考えてるわよ・・・」
 ローランが少年の手を繋いで仰向けに倒れ少年を自分の体に乗せた。
「まず私達が愛し合う姿を見せてあげるの。そうすれば彼女も貴方を必要としてくれるわ・・・」
「本当に・・・?」
「ええ、だからまずは、一杯、私と愛し合いましょ・・・ちゅ」
 少年の頭を抱えてキスをした。そして彼の口内に舌を伸ばして唾液や歯のサラサラ感を味わっていく。
「うん!ううふん、うむううう!」
 キスで責められて少年はうめいた声を上げる。一方、シェパードンはベムラーの様子を見ながら二人の行為を見守っていた。
「ぷは、はあ、はあ、はあ・・・」
 口を放してマガタは息を切らしていた。
「マガタくん、このあと、どうしたい?」
「ローランさんのおっぱいをさわりたい・・・しゃぶりたい・・・!」
 二人に責められる快感で少年は虜になってしまっていた。ローランが恥ずかしそうに胸を露わにすると無我夢中で柔らかく丸い豊満な胸に顔を埋めた。
「うふふ、気持ちいい?」
「うん、気持ちいい。ローランさんのおっぱい温かくて甘い匂いがして・・・、僕、変になっちゃう・・・」
「いいのよ。素直になって。おっぱい、しゃぶってみて・・・」
 母性溢れる優しい眼差しをしてローランが囁くとマガタはローランの右側の乳房を口で含んで吸い始めた。母乳を吸い上げるように突起を吸っていく。
「ローランしゃん、ローランひゃん・・・んちゅ、ちゅう、ちゅう・・・」
「可愛い・・・、まるで赤ちゃんみたい・・・。ああ、可愛すぎて欲情しちゃ、きゃ!きゃ・あ・あああ・ああ・んんう!」
 下の辺りで固い感触がした。それは自分の秘所で滑るように擦れている。少年が腰を動かして自分の性器に固く熱い棒を擦りつけていたのだ。
「あ・あ・ああ・ああん!もう、そんなに動かしちゃって・・・、解るわ、我慢できないんでしょう、ね?」
「はあ、はあん!僕、僕・・・!」
「言葉で言ってみて・・・」
「入れたい!ローランさんの中に入れたいよ!ローランさあん!」
 涙を流して少年はお願いした。ローランは涙を手で拭って優しく囁いた。
「泣かないで、意地悪をしているわけじゃないの、さあ、おいで、私の中にいらっしゃい・・・」
 導かれるように少年は自分の性器を宇宙鶴の性器に入れていった。
「ああ、入ってくる・・・。きゃ、きゃああ!ああーーーーーん、来たあ!」
 ローランは甘い悲鳴を上げて舌を伸ばし両足を少年の腰に絡めた。マガタは腰を動かしに来ると、
「待って、マガタくん。ゆっくりやりましょ・・・」
 宇宙鶴がいつもの行為ではない性交をしてみましょうと言ってきた。
「それって・・・、なあに?」
 解らないと少年は首を傾けた。ローランがどういうふうにすればいいか話した。
「激しくやると疲れちゃうでしょ?だから君とゆっくりと愛し合いたいの。教えてあげるから、やってみて・・・」
「う、うん・・・」
「じゃあ・・・キスして、体を擦り合いましょう・・・」
 ローランに言われるように少年は宇宙鶴の口内に舌を入れた。目を閉じて舌を絡め合いお互いの体を重ねていく。体をゆっくりとくねらせると、肌が擦れ合う刺激が感じられて震えてしまうようになっていく。ローランのふくよかな丸みのある胸が少年の胸板を這うように動いて艶のある突起が刺激していく。
「ローランさん、気持ちいいよ・・・。いつものより、凄く気持ちよくなっちゃうよ・・・」
「ああう、あああん、あん、私もよ・・・。マガタくん、貴方のが凄く固くて脈を打っているのが膣内で凄く感じて、電気が走るみたいで、ああ、ああ、あああ!ああああ!ダメエ、私、ゆっくりされてるのに、イク、イク!あああああん!」
「ローランさん、ローランさん!」
「マガタくん、一緒に、一緒に!繋がったままイっちゃいましょ!あ、あああああん!!!うっふううううううううん!」
 お互いを強く抱きしめたまま絶頂を迎えて、二人はぐったりと息を切らした。
「やう?!」
 すると少年の手が引っ張られる。振り向くと今度はシェパードンが少年の顔を自分の胸に埋めてきた。
「うぷっ?!」
「マガタくん、私にもしてくれるかしら・・・?」
「うん・・・」
 少年は口を開けて地底聖獣の豊満な胸を吸い出した。更に手で揉んでいく。
「きゃっ!ああん!!」
 胸を揉まれて悲鳴を上げてしまう。そのショックで仰向けに倒れてしまい少年がその柔らかい体に乗った。
「ちゅ、ちゅ、ちゅぱ・・・」
 少年は無我夢中で胸を吸っていた。
「可愛い・・・、何だか、本当の赤ちゃんみたい・・・きゃああ!」
 すると少年は地底聖獣の腋を舐め始めた。
「きゃあああん、ダメ、ダメエ、腋を舐めちゃ、そこは凄く臭いの・・・」
 少年に腋を舐められて聖獣は涙を潤ませてイヤイヤと首を振った。
「はあ、シェパードンさんの腋、甘い香りがする。もっと舐めていたい・・・」
「ああん、もう、困った子ね。でも、凄くいいわ。ねえ・・・」
 シェパードンは少年を抱きしめてキスをして耳元に囁いた。
「そろそろ、いい?」
「うん・・・」
 少年は導かれるように今度は地底聖獣の膣内に自分の猛りを挿入した。
「あはああああん!!!入って来たああん!」
 甘い声を上げ、両足を高く上げて、ぐったりと下ろして少年の背中に両手を挟んで再び口付けをした・・・。  続く・・・。
 

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.67 )
日時: 2017/06/18 18:56
名前: たくと七星

「ああうん、マガタくん、ローランが教えたこと、私にもいい・・?」
 少年は頷いてシェパードンと口付けをした。キスをしながら胸を揉みしだき、ゆっくりと腰を動かしていく。
「ぷはあ!や!いい!これ、いいわ!モミモミされてゆっくりジワジワとされちゃうの、いいよ!きゃううん!」
 普段の落ち着きからは考えられないくらいよがった顔をして地底聖獣は嬌声を上げていた。
「はあ、あああ、あああ〜ん、やう・・・は・・・」
 悶えていた宇宙怪獣が少年と聖獣の性交を目の当たりにしてしまった。少年は目に涙を浮かべて快感を堪えていた。それを見てベムラーは胸に何かが刺さる感じがしてしまった。
「はあ、はあ、ねえ、お願い・・・私にもさせて・・・。疼きが止まらないのよ〜・・・。私にもして、お願い、お願い・・・」
 目に涙してだらしなく口を開けているので涎が垂れていた。少年はそれに気付いてシェパードンの乳首に噛み付いた。
「きゃああああああああ!痛い!優しいのに痛いことされちゃったーーーっ!ああううううううううん!」
 甘い悲鳴を上げてシェパードンはぐったりと倒れてしまった。息を切らしたローランとシェパードンが余韻に浸ってぐったりとしている。
「おいで、ベムラーさん・・・」
 少年はベムラーに両手を差し伸べた。ベムラーは頬を染めて、少年を抱きしめる。そして堪えきれなくなった感情が爆発して少年の口を吸い、舌を絡めていく。口を離すと二人の間を透明な糸が垂れていた。
「マガタ・・・くん・・・私にも、いい?」
 少年の手を掴んで仰向けに倒れ、再び甘い口付けをして、艶のある声でお願いする。
「舐めて・・・」
「え、どこを・・・?」
「私の・・・、く、首筋を・・・」
 途切れるような小さな声で哀願する。マガタはベムラーの小麦色の首筋に舌を伸ばして線をなぞるように舐め始めた。
「あう!きゃ、きゃん!いや!」
 体中に電気が走り宇宙怪獣は少年の頭に抱き着いてしまう。
「あの、嫌?」
「ご、ごめんなさい、気持ちよすぎて爆発しちゃいそうになって、気にしないでいいのよ・・・。あの・・・」
「なあに?」
「今度は、おっぱいを、いいかしら・・・?」
 両腕で挟んで胸を強調して、少年に欲情を掻き立てさせた。少年は顔を真っ赤にさせて無言で頷き、ベムラーのスーツから突き出てる胸の突起を吸い出した。
「ひゃん!あああ・あ・あ・あ・あ・あ・んんん!いいわ、いい、スーツ越しにチューチューされちゃうの、いいよお!あの子達にもさせてもらっているけど、貴方のも、素敵、素敵よ!ああいい、もっと吸って!もっとよ、もっと!」
 これがあの自分を消そうとしていた宇宙怪獣なのか、そう思ってしまうほど宇宙怪獣は可愛い、愛くるしい声を出してよがっていた。
「いいの、やん!マガタくうん、乳首、もう片方をいじって・・・」
 ベムラーに言われて片方の突起を指でつついたり引っ張ったりする。
「あああ!やああ!乳首、いい!乳首を責められてるーっ、疼いちゃう、あそこが疼いちゃうの!マガタくん、マガタくん!」
 両足を広げるとスーツから秘所が浮き出ていた。ベムラーは涙を流して少年に言った。
「来て、マガタくん。私と・・・一つになって・・・」
「うん・・・」
 少年はベムラーの哀願を受け入れ、再び怪獣と結合した。
「あ、あああはああっはああ!凄い、凄く素敵ーーーーっ!」
 口を開けて舌を突き出し、だらし無い顔をしてしまうとすぐに泣き顔になって抱き着いて来た。
「見ちゃった?!今の私の顔を!ああ!いや!お願い、淫らな子だなんて思わないで!お願い!」
「そんなこと思ってないよ、ベムラーさんは凄く綺麗だから・・・」
「ああ・・あああ・・・嬉し、い・・・・」
 ベムラーは嬉し涙を流して少年に抱き着き甘いキスをした。少年の背中を優しく撫で回して両足を腰に挟み舌で少年の鼻や頬、首筋を舐めていく。少年もベムラーの突き出た突起を吸い両手で揉みしだいていく。
「ちゅぱ、はうううん、いい、いい、あああいい!ダメ、ダメなの!もう、イク、イっちゃう!優しくされながらイっちゃうの!」
「ベムラーさん、ベムラーさん!」
「来てえ、マガタくううううん、貴方の熱いのを、私に一杯、来て、来て、来て、ああああああん、来てえええええ!」
「ああああああああ!やあああああああ!ベムラーさああああああん!」
「きゃあああああああ!いやああああああああん!熱いの来ちゃったああああああああ!」
 熱い精が流れてベムラーはベッドのシーツにしがみついて何度も体を痙攣させた。しばらく余韻に浸り、少年の軽く触れる優しい口付けをした。
「好き・・・。好きよ・・・。マガタ、くん・・・」
「ベムラー、さん・・・」

 続く・・・。 

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.68 )
日時: 2017/06/25 19:15
名前: たくと七星

「は、はあ・・・あ・・・あ・あああ・・・」
 少年は仰向けにされて喘いでいた。ベムラーは少年の首筋にキスをして、喘いでいる少年の乳首を爪で弾いたりつついたりしていた。
「怖がらないで、貴方はそのままでいてね・・・。ねえ、乳首をいじられて気持ちいい?」
 ベムラーはクスクスと笑ってマガタの桃色の突起を爪で強くつねっていた。
「きゃ!や!はあああああん!気持ちいいよ、ベムラーさん!いやあああああうう・・・!」
 責められて少年は甲高い可愛い悲鳴を上げている。それもつかの間宇宙怪獣は彼の腰を持ち上げて来た。
「や、いや!ベムラーさん、何?!」
「ふふ、可愛いお尻の穴・・・ヒクヒクしているわ・・・」
 ベムラーは片手の指を唾液で濡らして、
「ひ、ひうう?!きゃ・あ・あ・あ・あ・あ・ああああ・ああ!」
 少年はまた可愛い悲鳴を上げた。ベムラーが指を尻穴に入れて来たのだ。電気が走るような刺激が走り、少年の脳髄を麻痺させていく。
「やあああ!ベムラーさん、やめて!やめてよお!こんなの僕、怖いよお!」
「怖がらないで、男でもこうされると快楽を感じるのよ・・・ほら、もっといじってあげる・・・」
 尻穴に指を抜き差しする動きを早くしていく。ベムラーはニッコリと笑い、責め立てていく。
「やああああ!やだあ、やだよ!ベムラーさん!やめてええええええ!」
 少年の瞳に涙が流れだした。明らかに恐怖している、怖いことをされて怯えてしまっているひよこのように。
「は・・・!」
 ベムラーはハッとして拘束を解いた。よく見ると少年は泣きじゃくっていた。
「ひぐ、ふえ、う、ううう、うわあああはああああん!ひどいよ、ひどいよおおおおお!僕、凄く怖かったのに、ふええええん、怖いのやだあああああ!」
「あああ・・・」
 少年の瞳は涙で濡れて宝石のように輝いていた。すっかり怖がって怯えている小動物のようなしぐさにベムラーの頬が赤くなった。
(あああ・・・ダメ・・・・この感情に、逆らえない・・・・抗えないわ・・・。この子・・・人間だけど、凄く可愛い・・・愛くるしくて、守ってあげたいくらい可愛いわ・・・)
 微笑むと、泣いている少年を起こして抱きしめてあげた。
「泣いちゃダメよ・・・」
「やだあ、やだ・・・ふえ、ベムラーさん?」
 少年は戸惑ってしまう。今の彼女から初めて会った時の氷のような冷たさは感じられない、優しく暖かく包んでくれる柔らかい肌の感触が感じられた。
「ごめんなさい、怖がらせるつもりは無かったのよ。貴方のことが、私、好き・・・。だからもっと仲良くなりたくて、あんなことをしたの・・・」
「僕と?」
「そうよ」
「じゃあ、あれを気持ちよくなればベムラーさんとも仲良くなれるの?」
 マガタが澄んだ目で見つめると、宇宙怪獣はいけないことを教えてしまうかもしれないと思いつつも隠して、囁いた。
「ええ、だから、続きをしていいかしら?」
「う、うん、僕、頑張って我慢してみる・・・」
 宇宙怪獣は少年を仰向けに寝かせてか細い足を開き、少年の尻穴に指を当てた。
「怖くなったら、言って・・・」
「う、うん・・・」
 ベムラーの指が少年の穴に挿入されていく。
「きゃ、きゃう!く、くううううううん・・・!」
 入れられる感触に少年は堪えてベムラーの指を自分の中に受け入れていく。
「動かすわよ、一杯気持ちよくなって・・・・?」
「うん、いいよ、ベムラーさん、きゅう、くひ、くひいい!」
 指を抜き差しする動きが腸内で感じられる。マガタは歯を食いしばってこれを耐えてベムラーの愛撫を受け入れようとした。
「辛い、辛かったら言っていいのよ?」
「だ、大丈夫、ベムラーさんと仲良くなれるなら、僕、我慢するよ・・・!」
(私のために、必死で頑張ってるんだわ・・・。待ってて、早く終わらせるから・・・)
 ベムラーは指を二本差し込み指を早く動かした。
「うわあああ、いやああああ、ダメええええええ!僕、もうイっちゃうよおおおお!きゃああああああああああ!!!」
 少年は我慢の限界になり白い精を放出してしまった。精は少年の腹に落ちて可愛く愛くるしい彼を汚していく。
「はあ、はあ・・・やううう・・・」
 少年は涙と精にまみれて息を切らしていた。ベムラーはニコリとして少年の腹についている精を指ですくうとそれをひと舐めした。
「ふふ、甘い・・・」
「ああ!ダメだよベムラーさん、そんな汚いのを、ご、ごめんなさい・・・」
 少年が泣きじゃくるとベムラーは彼の頬を優しく撫でてやる。
「大丈夫よ・・・貴方のは甘くて美味しいから・・・ねえ、気持ちよかった?
「うん・・・気持ち、良かった・・・」
 ベムラーが耳元で囁くとマガタはコクりと頷いた。
「素直でいい子ね。じゃあ、ご褒美に・・・」
 ベムラーは仰向けに倒れて少年に両手を差し出した。
「ベムラーさん・・・?」
「おいで・・・、マガタくん。今度は私をいじめて可愛がって・・・」
「でも、どうやればいいの?」
「じゃあ、私の胸から出てる乳首を、つまんで、引っ張って・・・は・や・く・・・」
 甘い囁きに少年は理性を抑えられなくなる。気が付くと少年はベムラーにのしかかって黒いスーツから出ている乳首をつまんでいた。
「きゃあ!ああ、あああ!ああーああーーあああああ!」
 乳首を責められてベムラーは太ももを小刻みに動かし悶えて、甘い声を上げていた。
「ベムラーさん、気持ちいいの?」
「あああ!あん!きゃあんん!ええ、凄くいいわ。とっても上手よ!マガタくん!あん、やああ、やあーーーん!いい、いい!もっとよ、もっと!つまむだけじゃなくて引っ張って!伸びちゃうくらい強く!お願い!」
 ベムラーのお願いを受け入れて彼女の乳首を引っ張った。
「きゃん!いやああああ!ああ、いいわ、凄くいい!ああ、ああ、ああ、ああ、ああああーーーああーーーーっ!いやああああああ!」
 絶頂を迎えてベムラーは悲鳴を上げて秘所から暑い潮が流れた。
「はあ、はあ、いいわ・・・すごく素敵よ、マガタくん、でも、まだ、た・り・な・い。ねえ、マガタくん・・・また、貴方のを、い・れ・て・・・」
「うん・・・ベムラーさん・・・」
 少年はベムラーの覆いかぶさり自分の性器をベムラーの秘所にくっつけた。
「行くよ・・・ベムラーさん・・・」
「ええ、いらっしゃい・・・、マガタくん・・・」
 少年と悪魔と恐れられていた怪獣が再び結合する。
「ああああーーーーーーっ!また来ちゃった!可愛くて愛くるしい男の子の太いの、素敵・・・!」
 ベムラーは少年を抱きしめてキスをして、少年を見つめた。そこにはかつて少年を亡き者にしようとした残忍な悪魔の姿はなかった。母性に溢れる慈愛に満ちた優しい眼差しをしていた。
「マガタくん、また、動いて、愛し合いましょう・・・」
「うん、ベムラーさん!」
 少年は腰を動かした。少年の性器が膣内で擦れて少年とベムラーに強い刺激と快楽をもたらした。
「ああ、あああ!いい、いいの!凄くいい!可愛い男の子に責め立てられてるの、いいわ!」
「はあ、はあ!ベムラーさん!ベムラーさああああん・・・」
 ベムラーが見ると少年は気持ちよさで涙目になっていた。宇宙怪獣はまた頬を赤くしてしまう。
「やだ、可愛い。気持ちよくて感じちゃってるのね・・・。ああ、可愛い、放したくないわあ、可愛い坊や!マガタくーん!」
 ベムラーは少年を抱きしめ両足を腰に絡めた。絶頂を迎えるのも遅くはなかった。少年の性器から再び精が膣内に流れていく。
「ああああああああ!!!流れてる!可愛い男の子の精・・・、素敵、素敵、凄く、素敵よ・・・・」
「はあ、はあ、ベムラーさん・・・」
「マガタくん、ありがとう・・・、ちゅ・・・」
 ベムラーは少年の唇に優しいキスをした・・・。 続く・・・。

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