官能小説(オリジナル18禁小説)

ウルトラ怪獣擬人化オーブ
日時: 2017/04/30 15:04
名前: たくと七星

 皆さん、またお会いします、たくと七星です。今回もこのサイトで新しい小説を書いていきたいと思います。これから書く物語は私も大好きなウルトラシリーズ、その怪獣をメインにしたお話です。

<大まかな概要>
 舞台は現在放送されている新作のウルトラマン、「ウルトラマンオーブ」(2016年12月に放送終了)の世界観、復活した魔王獣や怪獣が倒されてから数年、数十年、数百年なのかは置いとくとして、オーブのその後のストーリーとして描きます。そこでは怪獣達が擬人化して人間社会に溶け込んでいて、または自然で暮らしていたりするものもいて、ひょんなことから主人公が魔王獣の封印を解いてしまい、その魔王獣からある物を渡されて、人と怪獣の絆の架け橋となって自分だけのハーレム・・・ではなく、怪獣軍団を作っていくと言うストーリーにしてみたいと思っています。
 ウルトラシリーズのファンも見ていただけたらなと言う淡い期待を持ちつつも書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。

<登場人物紹介>

・王武マガタ
 本作の主人公。おとなしくて控えめな優しい少年。ある時、不思議な声に導かれてある神社に足を運び、そこで魔王獣の封印を解いてしまう。

・マガバッサー
 かつて突風を巻き起こして人々を恐怖に陥れた風ノ魔王獣。マガタが封印を解いたことで現世に蘇ってしまう。マガタが最初に手にすることになる怪獣。魔王獣だが、かつて恐れられていた恐ろしさは控えめになっており、むしろマガタに怪獣の知識を与えたり、サポートしたりと献身的で優しい性格になっている。額にはマガクリスタル、鳥の皮膚の手先足先、羽をはやしているが、胸や秘所をギリギリ隠した際どい裸に近い格好をしている。魔王獣であるがベジタリアンで野菜と果物が好物。肉や魚は生ものが血の色をしていて怖いと言うことで苦手である。そのため野菜と果物の料理しか作れない。イメージは妖鳥シレーヌとウルトラマンコスモスのリドリアス(性格面)


・江戸川アキコ
 マガタの友達の女の子。竹中淳と西条一平と常に一緒にいる明るく行動的な性格。一人ぼっちなマガタを心配したりかばってあげたりとお姉さん的な面が強い。名前は「ウルトラQ」の江戸川由利子と「ウルトラマン」のフジアキコ隊員から。


・竹中淳
 アキコ、一平と行動している、子供ながらも冷静で知識のある少年。面倒見のある性格で一平からは兄のように慕われていて、マガタのことも気にかけている。名前は「ウルトラQ」の万城目淳と「ウルトラセブン」のタケナカ参謀から。


・西条一平
 アキコ、淳と常に一緒な明るくひょうきんな少年。愛嬌があって気の優しい性格で淳のことを兄のように慕い、アキコのことも気にかけている。名前は「ウルトラQ」の戸川一平と一平を演じた役者さんの名字から。


・嵐シゲル
 マガタのクラスメートの一人。子供とは思えない力自慢で義理人情に熱い。名前は「ウルトラマン」のアラシ隊員と「ウルトラセブン」のフルハシ隊員の本名、シゲルから。


・伊達ミツヒロ
 マガタのクラスメートの一人。シゲルと常に一緒にいる明るく陽気でおっちょこちょいな少年。名前は「ウルトラマン」のイデ隊員の本名、ミツヒロと「ウルトラマンマックス」のダテ博士から。

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Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.1 )
日時: 2016/11/27 09:13
名前: たくと七星

「第1話 魔王獣の声」(タイトルネタ「ウルトラマンX第一話星空の声」


 遥か昔、地球で猛威を振るっていた魔王獣と呼ばれていた存在。光の戦士達によって封印されていたが、現代に復活、一人の若き光の巨人によって倒され、再び平和が訪れてから、幾年月の日が立っていた・・・。


 ここ、降星公園・・・、四人組の子供達が何かを話していた。
「ねえねえ、昨日のニュースを見た?」
 江戸川アキコは高くはっきりとした口調でテレビで見たニュースを話していた。
「見たって、何を?」
 陽気な顔をした西条一平が首をかしげていった。
「何って、あれよあれ、イーリアン島で巨大な猿が目撃されたんですって」
「ああ、見たよ、確か第一発見者の名前は、五郎って言う人だったよね」
 竹中淳はそう言うと、何かを思い浮かんだ。
「淳兄さん、どうしたんだい?」
「その顔をしてるってことは、どうせまたつまらないSF小説を書こうとしてるんじゃないの?」
「それは言いすぎじゃないかアキちゃん、僕の夢は将来SF作家になることだからね。こう言う現実では考えられない出来事も記憶しておかないとね」
「淳ちゃん、淳ちゃんは面白いと思っても現実はそうはいかないこともあるのよ。マガタくんはどう思う?」
「え、僕?」
 マガタはどう答えていいか迷った。思えば、淳の書いたと言うSF小説は何回も見てきたが、そのほとんどは取るに足らない下手くそなものばかり。でも彼をがっかりさせるわけにも行かずどう言っていいか解らなかった。
「おーい、お前等!」
 そこへ嵐シゲルと伊達ミツヒロの二人がやって来た。
「どうも仲良し三人とマガタくん、とっても明るくチャーミングな伊達ミツヒロが・・・」
「はあ、長い能書きはいいわよ・・・」
 アキコは呆れてため息を吐いて言った。
「やあ、嵐くんに伊達くん」
「やけに嬉しそうだね、何かあったの?」
「そりゃそうさ、皆に見せたいものがあってさ」
 淳と一平が言うと、シゲルはある物を取り出した。
「あ!それってもしかして!」
 一平が喉から手が出そうなくらい指を指した。
「そう、シゲルくんが持っているのは、今テレビで放送してるアニメ、科学特捜隊ベムラーに出てくる正義の怪獣、ベムラーのレアカード、しかも中々出てこないスーパーレアなんだ!」
「うわあ、凄いなあ・・・」
 マガタは羨ましそうに見ていた。
「マガタもカードを集めてるけど、さすがに手に入らないだろ」
「まあこう言うレア物は運の高い人にしか手に入らないからね」
 シゲルとミツヒロは得意満々になっていた。マガタも言い返す言葉が無かった。
「ちょっとよしなさいよ!マガタくんが落ち込んでるじゃない!」
 アキコは怒って二人に吠えた。
「マガタくん、気にしなくていいんだからね」
「そうそう、あいつらは見せびらかして目立ちたいだけなんだからさ」
「何かあったら相談してくれるといいよ。君の力にもなるしさ」
「うん、ありがとう、淳くん、一平くん、アキコちゃん・・・」


 三人と別れたあと、マガタは一人で家路に着いていた。でも、足取りは重かった。家に帰ってもマガタには心安らげる場所がないのだ。そんな時だった。
(マガタくん・・・)
「え、何か、声がした・・・?」
 突然、彼の脳裏に、何者かの声が聞こえてきた。艶のある女性の声だ。気のせいだろうか、と思っていたが・・・、
(おいで・・・おいで・・・私のいる場所へおいで・・・) 
 その声は彼の脳内に響き続けていた。気がつくと、マガタはその声に導かれるようにある場所へ歩いて行った・・・。そこは街の外れにある森の中、その中を、マガタは歩いていた。陽の光がかすかに届く森の中を進んでいくと、
「あれ、ここ・・・」
 そこである社を目にした。人もいないのかかなり荒廃していて、鳥居も片方の柱が折れて傾いてしまっていた。
「ここって確か、星川神社だったよね・・・」
 マガタは携帯を取り出して、ここが星川神社であることを確認した。その神社の外れに目をやると、そこには大きな木、そしてその下に不思議な物が置かれていた。
「何だろこれ、カードダスの、ガシャガシャ?」
 マガタが目にしたのはガシャポンで目にする、カード用のガシャポンマシン、すると、
(うふふ、来てくれたのね・・・)
「え、また、あの声だ・・・!」
 自分を呼ぶ声が聞こえてきた。
(ああ・・・、お願い、私をこの中から出して・・・。狭くて窮屈で寂しいの。貴方にしかお願いできないの。早く、私を出して、ここから自由にして・・・)
「どうしよう、何かの、幽霊かな。ここは、言うとおりにした方が、いいよね・・・」
 マガタは不気味に感じつつも、そのガシャマシンに取り敢えず100円入れてみた。しかし、回らない。
「もう100円入れなきゃダメなのかな、でも、今の一個しかない。これで許してくれますように・・・」
 そう言って50円玉を入れてみると、今度はちゃんと回って取り出し口から一枚のカードが出て来た。それは青を基調とした鳥のような怪獣のカードだった。
「これは、怪獣の、カード・・・?」
 マガタが首をかしげたその時だった。突然カードが光出して宙に浮いた。マガタは驚いて尻餅をしてしまった。そして光に包まれて、中から一体の鳥のような人間が出てきて、ゆっくりと地面に倒れた。
「な、何があったんだろう・・・?」
 目を向けると、そこには青い羽に裸に近い際どい衣装の白い肌の美女が仰向けで目を閉じていた。息をしていて白い腹が上下に動いていた。
「もしかして、さっきのカードから・・・、でも、凄く、綺麗な人・・・」
 マガタは頬を赤くして息を呑んだ。目の前には豊満でグラマラスな体つきをした不思議な美女が無防備に寝ているのだから。すると、その美女の目が開かれた。驚くマガタにその美女はゆっくり体を起こして青く綺麗な羽でマガタを自分の胸に抱き寄せた。
「え、ちょっと、その、うわ・・・」
 マガタの顔に柔らかい感触が一面に広がった。そしてその美女はマガタと顔を近づけると、少年の唇に優しい軽く触れるキスをして、バサっと、飛んで声をかけた。
「助けてくださったことと封印を解いてくれたことに感謝します・・・。私はマガバッサー、風ノ魔王獣です」
「はあ・・・」
 一人の少年と怪獣の出会いが始まろうとしていた・・・。

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.2 )
日時: 2016/11/06 11:01
名前: たくと七星

 マガタは目の前にある現状を理解できずにいた。謎のガシャマシン、そのカードから出て来た青い羽を生やした美女が、自分の前で羽ばたいていると言う非日常な光景。ただ、呆然とするしかなかった。
「ようやくこの外から出れました。何ということでしょう。封印されたのもこれで三度目です」
 マガバッサーと言う怪獣のような美女は羽ばたきながら過去のことを思い出していた。
(気付いていない、取り敢えず、ここから出なくちゃ・・・)
 マガタは関わらないよう抜き足差し足と逃げようとしたが、
「あ、お待ちになって!」
 マガバッサーは素早く飛んでマガタの前に立った。
「うわ、あの、僕に何か?」
「封印を解いてくださって悪いのですが、私を置いていくつもりでしたか?」
「それって、どういうことなの?」
「貴方様は私の封印を解いて自由にしてくださいました。今日から私は貴方様の下僕、私のマスターです」
「ええ、僕が?!」
「はい、そうですよ」
 マガバッサーは綺麗な微笑みで語りかけた。マガタはまだ解らない。目の前にいるこのマガバッサーと言う怪獣は自分を主人と呼んでいる。警戒心もなく、疑いのない顔で自分を見ていた。
「あの、お名前は?」
「え、僕、王武(おうぶ)マガタ・・・」
「マガタ様、素敵なお名前・・・」
「あの、一ついいかな?」
「何でしょうか、マガタ様?」
「マガバッサーさんの言う魔王獣って何?」
「あ、そうですね、マガタ様はまだ知らないようで、お話しましょう。魔王獣と言うのは、遥か昔、地球を滅ぼさんと災いをもたらしていたのが私達、魔王獣です。しかし光の戦士によって長きに渡って封印されていました」
「光の戦士?」
「そうです、あの憎(にっく)き光の戦士達です。思い出すだけでも腹立たしい・・・!」
 マガバッサーは歯ぎしりをして握り拳を作った。マガタは今にも暴れそうだな、と不安になった。
「しかししかし、ある方の力によって再び復活し、地球に滅びをもたらそうとしましたが・・・」
「が・・・?」
「またもや光の戦士によって倒され、色々あってまた封印されてしまったのです!またしても、あの光の戦士に!」
「そ、そうなんだ・・・」
 怒りに震えるマガバッサーにマガタは苦労したんだな、と冷や汗をかいて苦笑いした。
「マガバッサーは魔王獣なんだ、てことは・・・・!」
 マガタは突然恐怖を感じた。マガバッサーは魔王獣、魔王獣は地球に災いを招き滅びをもたらすという。と言うことは、自分は恐ろしい存在を蘇らせてしまったのか、と不安になった。
「待って!」
 マガバッサーは羽でマガタを抱きしめた。
「恐がらないでください。封印を解いてくれた方にそんなことはしません」
「本当に、破壊したり、殺したりはしない・・・?」
「はい、マガタ様の命なら断じて」
「そ、そうか、良かった・・・」
 マガタはホッとしたが、マガバッサーは突然こんなことを言ってきた。
「マガタ様、私にご下知を与えてください。貴方様の命なら、この地球を貴方様の物にすることも出来ますよ」
「え、また、それって地球征服のこと・・・?」
「はい」
「はい・・・てそんな軽く?!」
 マガタは仰天した。マガバッサーは自分を地球の支配者に出来ると言ってきたからだ。余りの斜め上の行く考えにマガタは冷や汗をかいてどう答えていいか迷った。
「ちょ、ちょっと待って、僕、そんな地球征服しようなんて思わないよ!」
「またまたご謙遜を、人間なら欲の一つや二つはあってもおかしくありませんわ」
「本当だよ、そんなたいそれたことには・・・」
「まあ、なんて欲のない方。益々惚れてしまいました」
「惚れる?」
 マガバッサーは頬を赤くしてマガタを見た。
「マガタ様、それでしたら他に何か望んでおられることはないですか?」
「他に?カード集めくらいで・・・」
「それではマガタ様、それよりも、もっといいものを集めてみませんか?例えば、怪獣とか」
「ええ、怪獣?!」
「ご心配なく、怪獣といっても女の子の姿をした怪獣、怪獣娘と言うものです」
「怪獣娘?」
「はい、まずはこれを差し上げますわ」
 マガバッサーはマガタにある物を渡した。それは何かのリングのようなアイテムだった。
「これは?」
「それは怪獣リング。怪獣のカードを収集し、怪獣軍団を編成できるのですが、まずはこれで怪獣を探してみましょう」
「え、これで探せるの?」
「はい、この怪獣リングは怪獣の存在を察知できる特別な機能があるのです。それからこれも」
 次にマガバッサーのカードを渡された。
「これで私も貴方様の正式な怪獣になりました。さあ、一緒に怪獣を探しに行きましょう」
 マガバッサーはレッツゴーと言わんばかりに張り切っていた。マガタは少し戸惑いを感じつつも、森の中で怪獣を探し始めた・・・。

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.3 )
日時: 2017/08/05 20:29
名前: たくと七星

「ねえ、本当にこれで怪獣が見つかるのかな?」
 マガタは怪獣リングを見ながらマガバッサーに問いかけた。それもそのはず、突然渡された何とも不思議なアイテムで、いるのかどうかも解らない怪獣なんかが見つかるのだろうか。
「ご心配なく、このリングには怪獣の存在を確認すると反応するようになっているのです」
 マガバッサーは飛んでマガタにリングの性能を説明した。マガタは飛べる彼女に楽そうだな、と思いつつ目のやり場に困っていた。胸と大事な場所をギリギリ隠した羽を生やした何とも不思議な美女が目の前で飛んでいるという光景。今にも局部が見えそうでマガタは頬を赤くした。
「あれ?」
 すると、怪獣リングが点滅し始めた。
「リングが光ってるよ?」
「これは、近くに怪獣がいると言う反応です。もう少し奥まで行ってみましょう」
 マガバッサーに進められてマガタは奥へと進んでいった。歩いていくと、誰かが泣いている声が聞こえて来た。それに導かれるように歩を進めていくと、木々の中にある物が目に見えた。
「あれは?」
 マガタの前に、黒い耳に黒のボディ、鋭い爪を生やした怪獣が涙を流して泣いていた。体をかがめてメソメソと泣いている。
「しくしく、うう、ぐす・・・」
「もしかして、あれが怪獣?」
「何とマガタ様、早速怪獣を発見されるとは」
「でも、本当に怪獣なのかな、コスプレした女の子みたいだけど・・・」
「いえいえ、あれこそ本当の怪獣、怪獣娘です。あの姿から怪獣は硫酸怪獣のホーです」
「ホー?何か単調な名前だね・・・」
 マガタは苦笑いをしていたが、
「ぐす、ひっく、誰なの・・・、貴方達・・・?」
「あ・・・」
 すぐにホーが反応してマガタ達に振り向いた。
「いや、あの、お邪魔だったよね、すぐに・・・」
「ふえええええ、失恋してフラレた私を笑いに来たのねーっ!!!」
 ホーは泣きながら涙を飛ばしてきた。涙は木の枝や草に当たり、木々が火傷したような音を立てて溶け出した。
「うわわ、何か溶けてる?」
「大変です、ホーの涙は硫酸が入っていて当たれば溶けてしまうのです!」
「えええ?!」
 マガタが驚いている刹那、ホーの硫酸の涙がマガタの方に飛んできた。
「わ、うわあああ!」
 マガタは両手を突き出して目を閉じた。もう当たった。死んだ、そう思っていたが・・・、
「あれ?」
 見てみると、自分の体は無傷で何とも無かった。前を見てみると、
「・・・・・・・・」
「マガバッサー?」
 マガバッサーがマガタの前に出て翼を盾にして守ってくれたのだ。
「はあっ!!!」
 マガバッサーは翼を羽ばたかせてマガ嵐を飛ばした。
「ふえええええええええええええ!!!」
 ホーは嵐の中に飲み込まれ、体を回された末に、地面に叩きつけられた。
「す、凄い・・・・」
 魔王獣と呼ばれるだけあってか、怪獣をいともたやすく倒してしまったマガバッサーにマガタは力強さと恐ろしさを感じた。
「さあ、まだ来ますか?」
「ひいいい、やめてえ、もう降参よ!何もしないから許して!」
「そうですか、では許す代わりにマガタ様の怪獣になってくれませんか?」
「え?」
 戸惑うホーにマガバッサーはマガタを差してマガタの怪獣になるよう言った。
「ええ、そんな、男の子と恋人になったことなんか無いのに・・・」
 ホーはドキドキして迷った。
「待って待って、まだ早いと思うから、友達でいいよ。(ていうか男の子と恋人になったことが無いって、どういう事なんだろう?)」
「あ、う、うん、じゃあ、最初は友達で、ね・・・」
 ホーは涙を拭うとマガタに自分の怪獣カードを渡した。
「ごめんなさい、フラレたショックでヤケになってしまって・・・」
「いいんだよ。こっちも落ち込んでいるのに突然割ってはいるようなことをして、これから仲良くしていこう」
「うん、こちらもよろしくね、貴方、名前は?」
「僕は、マガタ」
「マガタくん、何かあったらいつでも呼んでね」
 ホーはそう言って光に包まれ姿を消した。
「どうですか、マガタ様。怪獣について、少しはご理解いただけたでしょうか?」
 マガバッサーの言葉にマガタはどう答えていいか解らなかった。突然現れた魔王獣、そして怪獣リング、目の前に現れた女の子の姿をした怪獣。今までの日常から外れた今日の出来事をまだ受け止められずにいた。
「ううん、まだ、実感がわかないよ。それに、怪獣が本当にいるなんて・・・」
「この地球には怪獣の姿をした女の子、怪獣娘が多く存在しています。ある時は人間に化けて人間社会に溶け込みある物は山や海に暮らし、この地球で人間達と共存しているんです」
「本当に、そうなの?」
 マガタはまだ不思議な気持ちだった。マガバッサーの言葉では怪獣が人間社会に紛れて暮らしている、そして自然の中で暮らしているものなど多数いる、マガタが言うと、マガバッサーは静かに、美しい笑で頷いた。
「マガタ様、少しいいですか?」
「え?」
 マガバッサーはマガタを後ろから抱きかかえた。後ろから柔らかく暖かい胸の感触に戸惑っていると、マガバッサーは羽ばたきだした。そして上空に飛び上がりマガタをしっかり掴んで空を飛んだ。
「うわああわああああ、飛んでる、空にいる!」
「しっかり掴まっていてくださいね」
 マガバッサーはマガタを離さないようしっかり掴んで空を羽ばたいた。
「わあ、街が見える、それに、色んな所が、よく見える!」
 マガタは驚いていた。空中では見られない街の景色、緑で生い茂る山々、広がる青い海に小さな島々、今までにない新鮮な空気を感じていた。マガバッサーは嬉しそうにしているマガタに語りかけた。
「この地球には怪獣の姿をした女の子、怪獣娘が多く存在するのです。あそこに・・・」
 マガバッサーがある方角に首を向けた。マガタが見ると、そこには大阪城の天守閣の頂上で嬉しそうに吠えるゴモラがいた。
「あそこにも」
 次に街に目を向けると、マンションの屋上でちゃぶ台にあぐらをかいてストローでアルミ缶製の眼兎龍茶(メトロン茶)を飲んでいるメトロン星人がいて銀行の近くではカネゴンがお金を食べて喉を詰まらせていた。工事現場ではスカイドンがグテーっと横になって昼寝をしていて、ビルの上ではシーボーズが空を見上げて何かを恋しがっているようだった。そして上めがけてジャンプしたが失敗して落下したことは見ないでおこう。そして海ではタガールとガンザが水の掛け合いっこをしていた。
「そう、この地球には数多くの怪獣娘が存在するのです」
 空の上でマガバッサーはマガタを自分に顔を合わせるように抱えて言った。
「マガタ様、マガタ様は多くの怪獣達を仲間にして、貴方だけの怪獣軍団をお作りになるのです」
「僕が、怪獣軍団を?」

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.4 )
日時: 2017/08/11 17:22
名前: たくと七星

マガバッサーから怪獣軍団を束ねて欲しいと言われたあと、マガタはマガバッサーに自分の家まで送ってもらえることになった。空は夕焼けで日も暮れようとしていた。色んな出来事があった一日が終わり、マガタはドアを開けると、マガバッサーも入ろうとしていた。
「ま、まさか、家にも入るの?」
 マガタが言うと、マガバッサーはキョトンとした顔をしていた。
「もちろんです。私はマガタ様の下僕。下僕はどんな時でもマスターと一緒にいるものです」
「そうなんだ・・・」
「ああ、マガタ様のおうちがどうなっているのか楽しみです」
 何とも楽しそうな怪獣娘にマガタは、これが本当に人々を恐怖に陥れようとした魔王獣なのだろうかと疑問になったが、取り敢えず、彼女を家に招待することにした。マガバッサーは家中を見て回ってマガタに言った。
「とても広い作りですね、ですが、ご両親はいらっしゃらないのですか?」
 肝心の家族がいないことを指摘されると、マガタは重い表情で答えた。
「実は、いないんだ・・・」
「いない?何故ですの?」
「お母さんは小さい頃に死んじゃって、お父さんも仕事人間だから家には全く帰ってこないんだ。だから家にいても僕一人しかいないんだ・・・」
「まあ、なんて・・・」
 マガバッサーは悲しい顔をしてマガタを抱きしめた。
「マガバッサー?」
「ずっと、寂しい思いをされていたのですね・・・。何と可哀想な」
 鳥乙女の魔王獣は少年を精一杯抱きしめてあげる。羽毛の柔らかい感触と暖かい匂いがした。
「可哀想?」
「可哀想ですもの、甘えたい存在がいなくてずっと一人ぼっちであったと思うと、涙が出てしまいます・・・」
 水晶のような瞳からひと雫の涙が流れていた。
「私に、何かお願いできることはありませんか、マガタ様」
「でも・・・」
「遠慮しないで仰ってください、私は貴方様の下僕、下僕は主の願いを叶える責務がありますわ。どうぞ仰って・・・」
「あの、じゃあ、僕の親代わりになって、くれない・・・?」
「うふ、いいですよ。私がマガタ様の親のような存在になりますね。ですから、私に甘えて、おねだりしてもいいですよ」
「本当?」
「ええ、そうですわマガタ様、夕食は何がいいですか?私が作って差し上げますわ」
「え、いいの」
「はい、今すぐ作ってきますので、待っていてくださいね」
「わあ、何か楽しみだな」
「マガタ様、やっと笑ってくれましたね」
「あ、夕飯が何が出るか期待しちゃって・・・」
 マガタは照れて頭を掻いた。マガバッサーは期待を裏切らないよう美味しい夕食にすると言って台所に飛んでいった。それでマガタが部屋では飛ばなくていいと突っ込んだのは言わないでおこう。
「お待たせしました、マガタ様」
 夕食の時間、マガバッサーが翼を広げて、マガタに作った料理を見せた。出来たのはカレーライスとあんこのおはぎ、そして焼きたてのパン。何となくおはぎがミスマッチのようにマガタは思えた。
「カレーに、おはぎ?」
「はい、ガシャにいた怪獣から地球の人間はこういうのを毎日食べていると聞いたので、お気に召さなかったでしょうか?」
「あ、いや、そんなことないよ。じゃあ、いただきまーす」
 手を合わせて、おはぎを口にしてみた。
「どうですか?」
 風の魔王獣が反応を気にするように見ていた。
「うん、美味しいよ・・・」
 マガタの目から涙が流れ落ちてきた。
「あ、お気に召しませんでしたか?」
「ううん、そうじゃないんだ・・・、こうして誰かと一緒にご飯を食べるなんて無かったから・・・」
「マガタ様・・・。私に他にしてやれることはありませんか?」
「じゃあ、一緒にご飯を食べよ。一人だと、寂しいんだ・・・」
「解りました、私もいただきます」
 料理を食べてマガタは幸せな気持ちになれたような気持ちになった。
「マガタ様、よく食べておられましたね。子供はしっかり食事して大きくなるのです、あら?」
 マガバッサーはマガタの頬におはぎのあんが付いているのを見た。マガタの頬をペロッと舐めてあんを取る。
「マガバッサー?!」
 マガタは頬を赤くして驚いた。
「甘いあんこがついてました、ふふ」
「ぼ、僕、お風呂に入ってくる!」
 マガタは胸のドキドキを抑えて風呂場に向かった。浴室に入りお湯を自分にかけていると、
「マガタ様」
 マガバッサーが入ってきた。
「ええ、ちょっと、入ってくるの?!」
「はい、お背中をお流しします」
「いいって、僕一人でもやれるから」
「そう遠慮なさらないで、洗ってあげますわ」
 マガバッサーは体中に泡を塗り、マガタの後ろに座った。
「あの、何して洗おうとしてるの?」
「心配なさらないで、優しく洗ってあげますわ、マガタ様は私に身をゆだねていてください」
「委ねるって、うわ!」
 マガタの背中に何かの感触がした。後ろでマガバッサーが泡を塗った胸で自分の背中を磨いていたのだ上下に胸が擦れて突起と思える所が背中で動いているのが解った。
「マガバッサー、何か背中に当たって・・・」
「気持ちいいですか?前も洗ってあげます・・・」
 そう言って両手でマガタの体をまさぐって泡を塗りたくっていった。マガタは今まで感じたこともない快感を感じていた。
「うわあ、いいよもう、これ以上は・・・」
「待って、お次は下を、きゃっ!」
 突然何かに驚いた。手で触れてみるとそれは何故か異様に固く感じたのだ。硬くなった棒のような物。マガバッサーも頬を赤くする。
「マガタ様も男の子でしたね。こうなってしまうのも解ります。じゃあ、続きは・・・」

 寝静まった夜、洗ってもらった後、マガタは寝室にいた。マガバッサーも一緒にいる。
「あの、寝る時も一緒なの?」
「マガタ様は、お嫌ですか?」
「う、ううん・・・」
「マガタ様は男の子、誰かに甘えたくなっちゃうのも解るような気もします。ですから、私に遠慮なく甘えていいですよ・・・」
「それって・・・?」
「私と、お触りしてもいいってことです・・・」
 マガバッサーはベッドで仰向けに倒れて、マガタに手を伸ばした。
「さあ、マガタ様。ためらうことなく甘えて触ってください・・・」
「でも、本当にいいの?それに僕、どうしていいか解らなくて・・・」
「大丈夫ですよ、私が教えてあげますわ。マガタ様は存分に私を求めてください・・・、マガタ様、来て・・・」
「う、うん、やってみる・・・」
 マガタは息を飲んでマガバッサーに乗った。
「うふふ、マガタ様、おっぱいを凄く見てますね」
「あ、いや、そんな・・・僕・・・」
「照れた顔も初心な表情も可愛い・・・。では、私の胸に顔を埋めてみてください」
「う、うん・・・」
 魔王獣に誘われるようにマガタは白く豊満な胸に顔を埋めた。
「うわあ、暖かくて柔らかい・・・」
「マガタ様、触ってみます?」
「うん・・・」
「はあ、あああ、きゃ・・・・」
 マガタはマガバッサーの白い胸を揉み出した。柔らかく揉むたびにぐにゃりと形を変えていく。手を離すと元の丸い形になり、手を付けるとふにゃりと変わった。
「ああん、ひあ、あん、あ、あ、あ、あ、あ、ん・・・。気持いい。可愛い男の子におっぱいを触られて、いい、気持いい。マガタ様、ここを、吸って・・・?」
「ここって・・・?」
「この、ピンと立っている桃色の突起を・・・吸って、しゃぶって・・・ああ、あんあああん、早くう・・・」
 魔王獣があられもなく切ない声を上げていた。少年は胸を揉みながら、乳首を吸い始めた。
「ひん、ああうん!はあ、マガタ様、どうです、いやん!はあ、いいですか?」
「うん、女の人のってこんなに柔らかいなんて、知らなかった・・・。乳首もこんなに硬くなるんだね、ちゅ、ちゅる・・・」
「ああ、可愛い、可愛いですわマガタ様、おっぱいをそんなに吸って・・・、とても甘えたいのですね。うふふ、寂しい思いを流し去るくらい、いっぱい甘えてくださいね・・・」
「うん・・・」


続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.5 )
日時: 2016/08/28 16:02
名前: たくと七星

「マガタ様・・・、次は・・・もっと気持いいことを、しませんか?」
「それって・・・何・・?」
「私のここに・・・、マガタ様の、せ、性器を・・・擦り・・・つけて・・・」
 マガバッサーは恥ずかしそうにお願いをした。羽を生やした裸の美女の恥じらう姿に胸が高鳴る。気付けば、その美女の秘所に自分の性器を擦りつけていた。
「きゃ、きゃああ、ああん、いい、いいん!マガタ様のが凄く擦れて気持いいの、やん!」
「はあ・・・うわあ・・なにこれ、こんなの感じたこともない・・・あああ」
 マガタは無我夢中で腰を動かしていた。今まで味わったこともない感触に身も心も快楽に支配されそうだった。その時、秘所を擦りつけていると突然ぐにっと刺さる感じがした。
「きゃあああん、何か入って?!あああああん?!」
 マガバッサーは大きく瞳孔を開いて仰け反った。
「あれ、なめらかに動かない、こう、すれば、いい・・・?」
「あああ、ダメ、ダメですわマガタ様、そこは、あ、あ、いやあああああああん!!」
 マガタの性器が魔王の美女の膣内で結合してしまった。魔王獣の性器から美しい色の血が流れて、痛みに耐えていた
「あああ、どうしよう・・・何だか、変になりそう、うわあ・・・」
「はああ、いやあ、マガタ様、とうとう、結ばれてしまいましたね・・・」
「大丈夫、血が出てるよ・・・。ごめんなさい、僕・・・」
 マガタが謝るとマガバッサーは翼で少年を優しく包んだ。
「謝らなくてもいいのですよ・・・。マガタ様、私の膣内は気持いいですか?」
「う、うん、女の人のって、こんなに・・・」
「うふふ、堪えきれないのですね。いいですよ、遠慮なく私を責めてください。貴方の激しい責めをこの身で受け止めますわ。さあ、マガタ様、突いて、突き刺して・・・」
「う、うん、やって、見るよ・・・はあ・・・」
 マガタは必死な顔をして腰を振った。魔王獣の膣内は滑りがありとてもなめらかで、同時に激しい快感をもたらした。マガバッサーは舌を出して喘ぎ翼で少年を抱きしめて、責めを受けた。
「あん、あんあん、あん、あああああああん!気持いい、気持いいの!マガタ様あ、あああん!うふううん可愛いですわ、腰を激しくしながらおっぱいを吸って、ああああ、可愛い、可愛い、もっと抱きしめたい・・・!」
「うあああ、凄いよ、マガバッサー!」
「いいですよ、マガタ様、貴方の精、私に流し込んで、遠慮はいりませんわ、私はマガタ様の下僕、マスターのためなら、マガタ様、来てえ!流し込んでええええ!」
 魔王獣の哀願にマガタは堪えきれなくなって、関を決壊させて、自分の精を流し込んでいった・・・。

 そして、行為が終わり、マガバッサーはマガタを翼で優しく包みあやすように頭を撫でていた。マガタは顔をマガバッサーの胸に埋めてすすり泣いて言った。
「ありがとう・・・。僕、マガバッサーに会えて・・・、良かった・・・。僕、いつも一人ぼっちで寂しかったんだ・・・」
「ずっと、辛い思いをされていたのですね・・・。マガタ様、何も心配しなくてもいいのですよ。これから先、マガタ様のお命はこの私が守ってみせます。この命に変えても・・・」
 マガバッサーが言ったが、マガタは安心したようにすやすやと寝ていた。
「うふ、可愛い寝顔・・・。おやすみなさいませ、マガタ様、ちゅ・・・」
 マガバッサーは主人の少年に口づけをして眠りについた。その光景を、外から眺めている怪しい影があった。強固な鎧をまとった土塊の魔王獣・・・、
「へええ、あの坊やちゃんが、アタイたちの封印を解いちまうとはねえ・・・。こいつは、面白いことになってきそうじゃないのさ・・・!」
 その魔王獣は黄色い眼光をぎらつかせてマガタ達を見ていた・・・。


第2話に続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.6 )
日時: 2016/11/06 11:01
名前: たくと七星

「第2話 二大魔王獣 マガタに迫る」 (タイトルネタ「帰ってきたウルトラマン第五話二大怪獣東京を襲撃」)


「あれ・・・?」
 気付くとマガタは街の真ん中に一人立っていた。人の気配はなく静寂な空間が漂っていた。
「アキコちゃーん、淳くん、一平くーん!」
 友達の名前を叫んだが誰も来ない。一体何が起きたのか、そもそも自分は何故ここに一人いるのか?その時、
「わわ?!」
 突如、地面が揺れる音がした。それは更に激しくなっていき、立っているのもやっとの状態だった。やがてあちこちでビルや建物が崩れていき、地面に飲み込まれていった。
「うわあああ!」
 地面も割れてマガタも落ちてしまいそうになったが、地面を掴んで必死によじ登ろうとするが、地面から巨大な金属も平たい手が出てマガタを掴んできた。
「捕まえたよ、坊や。さあ、アタイの物になりな!」
 地面から土ノ魔王獣が現れ、マガタを引きずり込もうとする。
「わ、ああ・・・」
 土ノ魔王獣は怖い笑みを浮かべていた。マガタは恐怖で声が出せなくなってしまう。その時だった。
「マガタ様ーっ!」
 空から突風が放たれ、マガタをその魔王獣から解放した。吹き飛ばされたマガタを優しく掴んだのは、
「もう、大丈夫ですよ」
「マ、マガバッサー・・・!」
 マガタの顔から恐怖が無くなった。すぐそばに、優しい、母性の溢れる美しい風ノ魔王獣が、安心してくれるような微笑みを浮かべて羽ばたいていた。
「私がお守りします。この命に変えて・・・」


「う、ううん・・・あれ?」
 マガタはベッドから目を覚ました。しかし自分はあの時、街中で魔王獣に襲われていて、そこをマガバッサーに助けられたはず、だが、外を見ると、何気ない平和な日常そのものだった。
「夢だったんだ・・・」
 夢であったことにマガタはホッと一息ついた。しかし、夢に出てきた、もう一体の魔王獣。マガバッサーの他に魔王獣の存在がいるのだろうか・・・。
「あれ、マガバッサーは・・・」
 ふと見ると、マガバッサーがいないことに気付いた。昨日一緒に眠りについたはずなのにどこへ行ってしまったのだろうか。心配になったマガタは下に降りて廻りを見て回った。
「あら、おはようございます。マガタ様」
 そして台所でようやくマガバッサーを見つけた。魔王獣らしからぬ穏やかな笑でマガタを見ていた。
「お、おはよう、いなくなったんじゃないかって、心配したけど、いるみたいで良かった」
「申し訳なかったでしょうか?マガタ様を起こしては悪いと思い、こっそり起きて朝食を作っていました」
「そうだったんだ、気にしなくてもいいよ、ありがとう」
「お気遣い感謝します。さあ、朝食も出来ましたし、お召し上がりになってください」
「うん」
「その前に、手を洗いましょうね」
「あ、そうだったね・・・・」
 マガバッサーに手を洗っていないことを言われてマガタは照れくさく頭を掻いた。魔王獣も規則正しい生活を大事にするんだな、と内心思うのだった。
「今日は、オムレツにオレンジジュースなんだ」
「はい、人間はこう言うのを好んで食べると聞いたことがあったので、気に入っていただけると嬉しいです」
「気に入るも何も、すごく嬉しいよ。昨日のおはぎも美味しかったし。マガバッサーの作るご飯って美味しいんだなって思ってる・・・」
「とてもありがたいお言葉、嬉しく思います」
「じゃあ、一緒に食べよ」
「はい、私も、頂きます・・・」
 マガタが食べたオムレツはふかふかしていて美味しいものだった。
 朝食の後、
「マガタ様、お出かけになられるのですか」
「うん、友達の皆に会いにいくんだ」
「そうですか、では私に何か出来ることは無いでしょうか?」
「何かって?」
「私はマガタ様の下僕、主人の望むことはどんなものでも叶える責務がります。何かお願いしてあげられることがありましたら、遠慮なく申し上げてください」
 従順そうな怪獣娘にマガタは何を頼めばいいか迷った。今まで誰かにお願いをしてことなんて全くなかったし、何よりも、このマガバッサーと言う魔王獣はまるで金持ちに仕える執事と言うイメージがすると思った。悩んだ末にマガタは言った。
「マガバッサーは魔王獣だよね。人前に出ても大丈夫なの?」
「それには心配いりません。私達怪獣は人間の姿にも化けれるようになっているのです」
「そう言えば、人間社会に溶け込んでいる怪獣もいるって言ってたよね・・・」
「はい、なので人間になれば何の問題もいらないと思います」
「そうか、じゃあ、お使いを頼んじゃおっかな・・・」
「お使いですか」
 マガバッサーは目をキラキラ輝かせた。主人にお願いを頼まれて嬉しそうな召使のように。マガタは冷や汗をかいた。
「では、早速」
 マガバッサーはマガタの目の前で人間の姿になった。長い青白い長髪の、青い服にホワイトピンクの長いスカートだが額にマガクリスタルが付いているのは変わらなかった。
「いかがでしょうか。上手く人間になれてますか」
「うん、すごくなれてるよ。何て言うか、凄く綺麗だね・・・」
 マガタはあまりの美しさに思わず顔をそらしてしまった。
「マガタ様、本当に優しい方ですね。では、お友達との遊びを楽しんでくださいね」
「うん、じゃあ、行って・・」
「あ、お待ちになって」
 マガバッサーはマガタを止めた。
「なあに?」
「まだ、していないことがありますわ」
 そう言うと、マガバッサーはマガタに近付き、マガタにちゅっ、と優しいキスをした。
「マ、マガバッサー?!」
「いってらっしゃいのキスがまだでした」
「ぼ、僕、行ってきます!」
「ふふ、行ってらっしゃいませ、マガタ様・・・」
 照れて家を飛び出したマガタをマガバッサーは優しく見送った。それを、どこからか眺めている存在が近くにいた・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.7 )
日時: 2016/09/11 19:17
名前: たくと七星

 マガタはマガバッサーからされたキスの感触に胸がドキドキしていた。街中を歩いていると、
「あれ、アキコちゃん?」
「あら、マガタくん、おはよう!」
 友達の江戸川アキコと、一平、ミツヒロと会った。だがよく見ると、一平とミツヒロは手に抱えきれないほどの買い物袋を重そうに持っていた。
「アキコちゃん、おはよう。後ろにいる、一平くんとミツヒロくんは、何してるの?」
「ああ、二人のことは気にしなくていいよ。今日、お母さんにお使いを頼まれてね、二人にもお手伝いを頼んだの」
「そうなんだ・・・」
 マガタは少し苦笑いをしていた。何故なら後ろにいる一平とミツヒロは嫌そうな顔をしていたからだ。
「そうなんだじゃないよ、マガタくん。本当に大変で・・・」
「そうそう!」
 一平が言うとミツヒロも荷物の重さに耐えて言った。
「アキコちゃんたらひどいんですよ。朝に突然呼び出して来てみたらこんな扱いをされて、たまったもんじゃないよ。そう言えば、デパートの宝石店にも行ってね、ガラスケースにある真珠とかアクセサリーに豚鼻見せて・・・」
「ふーん、そう言うんだ・・・」
 ミツヒロの言葉にアキコは黒い笑みを浮かべて、
「じゃあ、今度は本屋に行こうかしら、丁度欲しい本があるのよね。二人共、着いてってもらうわよ」
「えええ、アキちゃん、そんな!」
 一平はミツヒロの方を向いて余計なことを言うから、と言った。
「あ、アキコちゃん、ごめんなさい、僕が悪かったです。今日は何でも言うこと聞くから、待ってーっ!」
「それじゃあ、マガタくん、また会いましょうね」
 アキコは笑顔でマガタに手を振って本屋に向かって歩いて行った。一平とミツヒロはため息を吐いてトボトボと歩いて行った。マガタは冷や汗を掻いて三人を見送った・・・。

「はあ・・・」
 その後、マガタは公園に来てベンチに座って怪獣リングとマガバッサー、ホーの怪獣カードを見ていた。昨日の出来事を思い出す。突然出会った魔王獣、そして怪獣、そして怪獣軍団を作り人と怪獣の架け橋になって欲しいと言う願い。何故、自分が選ばれたのか、一体、自分に何の力があるのか。すると、
「な、何・・・?」
 突然、地面が揺れ始めた。それは徐々に大きくなっていき、公園にいた人達は一斉に避難したが、マガタ一人は揺れにバランスを取れず一人取り残された。公園にある遊び器具が地面に沈んでいき、地面から何かが飛び立ちマガタの前に現れた。
「解らないねえ、そんないい物をもらって悩むなんてさあ。それがあれば怪獣達を思いのままに出来る、あんたの好きなように世界を変えられるのにさあ、ねえ、坊や?」
「ああ・・・」
 マガタは戦慄した。目の前にいるのは夢に出てきた、土塊の魔王だからだ。
「まさか、この地震は・・・」
「そうだよ、アタイが起こしてやったのさ。あんたと二人きりになるためにね、ぼ・う・や」
「お姉さんは、だれ、う・・・・!!」
 土塊の魔王は左手のニッパーのような腕でマガタの首を掴み、締め上げた。
「く、苦し、い、助け、て、マガバッサ・・・」
「アタイはマガグランドキング、土ノ魔王獣さ。坊やには、少し眠ってもらうよ」
 自分を掴み上げ、不敵に笑う魔王獣、マガタの意識が薄れていった・・・。

その頃、
「あの、このパン、メロンが入っていないのですが」
 マガバッサーはマガタのお使いで人間の姿になってデパートに買い物に来ていた。店内のパン屋でメロンパンを試食したのだが、メロンが無いことに不思議がっていた。店員から、メロンの形がするのでそう言う名前になっているのだと言われても、未だに、納得いかなそうだった。
「あれは、食べれるのかしら?」
 更に、子供が食べているポップコーンを見て、首をかしげていた。
「人間の世界は知らないことがたくさんあります。は・・・・!」
 額に付いているマガクリスタルが光りだした。
「この悪寒、もしやマガタ様の身に何か・・・?こうしてはいられません!」
 主人のかすかな危機を感じたマガバッサーは人目も気にせず怪獣娘の姿に戻りマガタを探しに飛び立っていった・・・。

「ううん・・・」
 マガタは目を覚ました。だが、目覚めると、そこはいつも見ている光景ではなかった。岩肌の地面に岩の刺がびっしりついた鍾乳洞のような天井。
「気がついたかい?」
「あ!」
 目の前にはあのマガグランドキングがいた。マガタの顔を見て薄笑いをしていた。
「ここは、どこなの?!」
「どこかって?ここは地底、あんた達のいる地上の下の世界さ。アタイはここを寝座にしているんだよ」
「その、マガグランドキングさんは、僕に何の用があってこんなことを・・・?」
「何の用って?怪獣リングがあるとすれば答えは一つだろ?」
「??」
「坊や、アタイをパートナーにしなよ」
「パートナーに?」
「そう、アタイのような強い魔王獣をパートナーにすれば世界をあんたの望む世界にも出来る。ただし、条件付きでね」
「条件?」
「あんた、マガバッサーを連れてるだろ、そいつを捨ててアタイを側におきな」
「どういうことなの?」
「解らないみたいだね、あの空を飛ぶしか能のない青白い鳥娘はポイして、アタイだけにしなってことさ!」
「マガバッサーを捨てる?でも、グランドキングさんもマガバッサーと同じ魔王獣じゃないの・・・」
「ハッ!坊や、あんな青白い鳥娘と最強の盾と光線を持つアタイを、一緒にしないでくれるかい?」
 マガバッサーのことを聞かれてマガグランドキングは口をへの字にして腕を組んだ。
「え、マガバッサーを仲間と思ってないの?」
「あいつはアタイ達魔王獣の中では貧弱な方さ。坊やは知らないだろうけど、あいつは光の戦士と戦ったことがあるんだよ。情けない奴さ。空中戦では競り負けて、威力の弱い輪っかに羽を切られて、地面に叩きつけられてお終いさ」
「え・・・」
「そんな奴よりも、魔王獣で一番最強なアタイが断然いいだろ。見てごらん。この強靭な鎧。それに胸もふっくらで健康的な小麦色の肌をしてるだろ。坊やが望むなら刺激的な夜だってやってあげれるよ。いいだろ、な」
「マガバッサーを捨てる・・・」
 マガタの脳内に彼女の姿が浮かんだ。初めて出会った時の抱擁とキス。空の空中散歩で頼まれた願い。自分の寂しさに心から涙し、暖かく包んでくれた笑顔があった。
「そんなこと、出来ないよ!マガバッサーは、大切な怪獣なんだ」
「大切?あの弱っちい奴が、でも、あいつはあんたを騙して利用しようとしてるだけかもしれないよ。まだ日も浅いのに信用しちゃっていいのかい?」
「それは、でもマガバッサーは僕に良くしてくれて、僕に優しさを、暖かさをくれて、だから捨てるなんて出来ないよ!」
「そうかい?」
 マガグランドキングは立ち上がると、マガタを睨みつけた。
「穏便に済まそうと思ったけど、仕方ないねえ・・・」
 マガグランドキングは地響きを立ててマガタに迫った。
「ああ、うわ、マガバッサー!うわあああああああああ!」

続く・・・。

Re: ウルトラ怪獣擬人化オーブ ( No.8 )
日時: 2016/09/11 19:37
名前: たくと七星

「あ・・・、う、ひう・・・やだあ・・・」
 マガタは両手を挟まれて動けない。ズボンのチャックを開けられてマガグランドキングに舐められていた。
「ぴちゃ、ぺろ、ずずずず、ふふ、どうだい坊や。アタイの舌の感触は?」
 土ノ魔王獣の舌はまるで紙やすりのようにザラザラしていて、大切なところの表皮をはがして血だらけにしてしまいそうだった。
「やめてよお、痛くて、あそこが削がれちゃうよお・・・」
 マガタが泣いても、土塊の魔王獣はお構いなしに舌で舐め進める。そして亀頭に舌先を差し込んできた。
「わああ、痛い!何か刺さって、やだよおおおおおお!」
 少年の悲鳴が上がって亀頭から白い粘液が飛んでマガグランドキングの顔にかかった。
「ぺろ、かわいい子供の精、中々美味しいじゃないのさ・・・さあて」
 マガグランドキングは息を切らして動けないマガタにのしかかって来た。
「なに、するの・・・?」
「何って?坊やの精を飲んだらもっと欲しくなってさ。あんたのこれを、あたいの、こ・こ・に、入れてやるよ。アタイのはいいよ。マジで死ぬほど気持ちいいからさ・・・」
 マガグランドキングは舌なめずりして薄笑いを浮かべた。マガタは恐怖で何も喋れず一歩も動けない。土塊の魔王は腰を下ろして挿入してくる。
「うああ、やだあ、やだよ!やだああ!」
「あ、あ、あ、ん。入ってる・・・。坊やの先っぽが、アタイのに、いい、このまま、奥にい、あ、あ、あ、あ、あ、ああ、あ、あ・・・」
「助けてえ、助けて!マガバッサー!」
 少年の涙の叫びが地底に響いた。すると、地底から、風が辺り一面に流れ込んできた。
「え?」
「ち、こいつは・・・!」
 マガグランドキングが振り向くと、青い羽の魔王獣が飛んでいるのが映った。
「マガタ様から離れなさい!」
 青い羽の鳥娘は切り裂きで土塊の魔王を牽制させて、マガタを掴んで彼と共に着地した。
「マガタ様・・・」
「ふえ・・、マ、マガ、バッサー?」
「良かった、もう大丈夫ですよ」
「マガバッサー・・・・、マガバッサーっ!うわあああああああん!」
 マガタは泣きじゃくって風ノ魔王獣に泣きついた。マガバッサーも主人の少年を優しく抱きしめて安心させる。
「ごめんなさい、ごめんなさいマガタ様。恐い思いをさせてしまって・・・」
「ううん、マガバッサーが助けに来てくれて、凄く嬉しい!」
「本当に良かったです、間に合って・・・」
「夢に出てきた通りだ・・・」
「夢?」
「夢の中でも・・・、マガバッサーは助けてくれた・・・」
「そうでしたか。私は言いました。この命に変えてもマガタ様を守ると」
「うん、ありがとう・・・」
「マガタ様、もう怖がらなくても大丈夫ですよ」
 マガバッサーは翼の温もりでマガタを包む。すると、小馬鹿にしたような拍手が聞こえた・・・。


続く・・・。

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