大人オリジナル小説
- 僕の物語
- 日時: 2013/01/30 20:32
- 名前: Q ◆eN9KdBg3KY
初めまして。
ここで小説を書かせていただくのは初めてです。
至らない点もあると思いますがよろしくお願いします。
感想をもらったら滅茶苦茶嬉しいのでできれば感想をよろしくお願いします・・・。
批評でもいいです。
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- Re: 僕の物語 ( No.9 )
- 日時: 2013/02/04 19:48
- 名前: Q ◆eN9KdBg3KY
7月23日、午前9時01分。
校長先生の、聞いても聞かなくてもいいような話を聞かされながら、僕らは立っていた。
今日は終業式であった。明日から夏休み、ということで先生方からの注意を耳にタコができるまで聞かされた。
「…じゃあ、これで夏休みの注意事項は終わりだ。皆、ちゃんとこれを守るんだぞ」
その注意事項を聞くのも三回目である。
「それでは、日直、終わりのあいさつを」
僕らの学校では、SHR(ショートホームルーム)が終わると日直が終わりのあいさつをするシステムだった。他の学校ではどうするかしらないが、これが僕らの常識であった。
「きりーつ、しせい、れー」
「「「「さようならー」」」」
明日から夏休みと言うせいもあってか、皆の声も一段と大きくなり、教室中に反響していた。もちろん、僕も声を大きくした一人である。
終わりのあいさつが終わり(変な言い方だが)、僕の机の周りには人だかりができた。自分で言うのもなんだが、僕は結構クラスの中心人物であった。
「孝太、今日家帰って昼飯食ったら、甲陽公園で遊ぼうぜ」
「皆で、サッカーするんだ」
甲陽公園と言うのは、僕らの住んでいる町のほぼ中心にある大きな公園である。そこには遊具のほかに、テニスコートやサッカーゴール、ちょっとした野球ができるスペースもあった。
「いいね、行こう!」
快く返事をした僕。
すると後ろから声をかけられた。
「おい、高橋。ちょっといいか?」
上野先生だ。
僕は少しギョッとした目で振り返った。
友達からも「おい、上野だぜ」「孝太、大丈夫か?」と小声で言われる。
「たぶん大丈夫だよ」
そういった僕は、上野先生の方へ向かっていった。
「…なんですか?」
「なーに、そう怯えるな。君に頼みたいことがあるんだ」
「え?」
「今日、桜井が休んだだろう?」
そうだ、今日桜井健太は、風邪をひいて休んでいた。
「夏風邪は馬鹿が引くんだよな」と片瀬が笑いながら言ってたのも覚えている。
「ああ、そうですね」
「でな、お前の家から桜井の家から近いだろう?」
「そ、そうなんですか?」
「あ?あーうん。そうなんだ。そうか、知らなかったか…。あの、平田マンションのすぐ近くにあるんだが」
本当に、近くに住んでいた。
今まで、まったく桜井の家がどこか知らなかった。
小学校4年生のころも、桜井の家まではさすがに調べなかった。
「…ああ、はい。平田マンションなら知ってます」
「そうか。…このプリントを桜井の家まで届けてほしいんだがいいか?」
嫌です。と言えたら楽だったが、そうとも言えなかった。
嫌いな上野先生の頼みごとでも、一応聞いといたほうが、折り合いがよくなる。自分で言うのもなんだが僕は結構、先生方から信用されていた。
その後、友達に桜井の家までプリントを届けるから、もしかしたら甲陽公園に付くのが遅れるかも。と言ったら、
「えーマジかよー!」
「ドンマイ、孝太。よりにもよって桜井か…」
励ましの言葉をもらった。
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