大人オリジナル小説
- 僕の物語
- 日時: 2013/01/30 20:32
- 名前: Q ◆eN9KdBg3KY
初めまして。
ここで小説を書かせていただくのは初めてです。
至らない点もあると思いますがよろしくお願いします。
感想をもらったら滅茶苦茶嬉しいのでできれば感想をよろしくお願いします・・・。
批評でもいいです。
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- Re: 僕の物語―第1章― ( No.2 )
- 日時: 2013/01/31 20:08
- 名前: Q ◆eN9KdBg3KY
僕の小学校は一学年に4クラスある。1年生には3クラスしかないが、少子化の影響であると聞いた。
とにかく僕の学年では4クラスある。なので、未だに同じクラスになったことがない人もいる。
しかし、同じクラスになったことがない人でも、僕の友達の友達ということで紹介され、大体の人とは仲が良かった。
小学校6年生になり、僕のクラスの2組では7割の人が顔見知りであった。残りの3割は割と関わりを持たなかった人たちだった。
しかしその3割の中でも、僕がとても知っている人がいた。
桜井健太。姉と同じダウン症を患っていた。
小学校4年生の時、その名前を知った。
友達が「4年3組の桜井って奴、障がい者なんだって」と言ったのだ。
ちなみに「障がい者なんて、気持ち悪い」と言ったのもその友達であった。
桜井健太は、姉と比べるとなかなか軽度な部類のダウン症であった。
障がい者の特徴的な顔と言っても、「そう言われればそうかもしれない」、「言われてみれば障がい者のように見えるかもしれない」、といった感じで。僕も前々から彼の顔だけは知っていたが、障がい者とは思いにもよらなかった。
授業でも普通に発表もしていた。たまに間違えたり、習ったことがよく理解できなかったりすることもあったようだが、担任が一生懸命教えてくれたおかげで、大概のことは理解できたようだった。
しかし運動は苦手なようだった。50m走16秒。ある意味記録的なタイムだ。
跳び箱でも3段までしか跳べず、縄跳びでは前跳びとかけあし跳びしかできず、大縄跳びではいつも最初にひっかかっていた。
クラスメイトからは嫌われてはいなかったようだった。逆にいえば好かれてもないようだったが。
休み時間はいつも本を読んでいた。
彼 ― 桜井健太 ― は普通の学校生活を送っていた。
誰からもいじめられるようなことはなかった。若干差別めいた目を向ける者もいたが、彼はそのような目には鈍感なようで気にも留めなかったらしい。
そして彼はいつもニコニコ笑っていた。まるで……僕の姉のように。
彼が別にいじめられたりはしてないと知っても、姉の事は誰にも話すつもりはなかった。
彼がいじめられたりしていないのは、その障害が軽度であるからで、中々重度な障害を持っている姉を誰も気にしないという確証はなかったからだった。
そして、小学校4年生に彼の情報を結構集めた僕だったが、小学校5年生になると彼にはあまり関わらない様にしていた。
何かのきっかけで、姉のことが皆に知られてしまうのが怖かったからだった。
それなのに、小学校6年生に進級した僕らは同じクラスになってしまった。
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