大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 沖土I 始まり
- 日時: 2013/09/07 06:14
- 名前: 羅紗
5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ?最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ!」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ!トシ!」
「近藤さん・・・」
「何だ?!」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」
「分かった!栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ!」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。
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- 一輪の花 十二 ( No.223 )
- 日時: 2014/09/03 22:23
- 名前: 羅紗
アンタはそう言って、俺に背を向けて戦場へと走り出したんだ。その横を高杉が追い越して走って行く。この時の銀時は、俺の知ってる銀時じゃないような気がして、少し怖かったんだ
何時間たっただろうか。もう爆音も叫び声も、何も聞こえなくなっていた。ただ、この焼け野原を時折かける風の音が俺の耳に入ってくるだけだった
「銀時!大丈夫か!?」
俺は、一人空を見上げたまま動かない、銀時の元へと駆け出したんだ。戦場には人間しか立っていなかった。天人の血の海と化したこの地面を、バシャバシャと音を立てながら走った。初めて見た血の海に、鳥肌が立ったのを今でも覚えている……
「十四郎、もう大丈夫だ…」
「銀時!!」
俺は悲しく笑うアンタに抱きついた。得体の知れない血が、俺の顔や服を赤く染めたんだ、でもそんな事を気にしている場合じゃなかった
「そんな悲しそうに笑わないでくれ!そんな顔をされると、俺の胸が張り裂けそうな程痛いんだ!無理に笑わないでくれ…辛い……」
「十四郎…」
黒い雲が空を覆うと、静まり返った戦場と、俺達の震える体へと、赤い雨が降って来たんだ
あれから俺達は、重い足を何とか前へ進めて、自分達の小屋へと辿り着いたんだ。そこから俺達は、何も話す事なく眠りに着いた
…聞かないでくれ
前に銀時が言った言葉が頭から離れなかった。聞かない方が銀時の為なら、俺はそうしようと決めたんだ。でも、いつか必ず、全てを話してくれる日を信じてるから…
- 一輪の花 十三 ( No.224 )
- 日時: 2014/09/03 23:20
- 名前: 羅紗
「んっ…」
眠りから目覚めた俺は、ぼやける視界をクリアにする為に、目をこすった
「銀時?」
見ると、横で寝ていたはずのアンタの姿が無い事に気付いたんだ
「えっ!?」
勢い良く立ち上がった俺の頭の中で、昨日の光景が蘇って来た。それだけで足が震え出したんだ。泣きそうになるのを必死で堪えて、俺は小屋を飛び出して、銀時を探したんだ
「銀時ー!!」
静かな林の中を、俺はアンタの名前を叫びながら進んだんだ
その時だった、俺の後ろで草を掻き分ける音が聞こえた。俺は笑顔になって、振り返った
「ぎんっー…」
「オイオイ、ガキがいるじゃねぇか!」
「ヘヘッ、本当だぁ」
振り返った俺の前にいたのは、二匹の天人だった。俺の体温が一気に凍りついた。そして、腰が抜けてしまったのか、ペタリと座り込んでしまった俺を見て、二匹の天人は大声で笑い出したんだ
「最高のリアクションじゃねぇか!!ククッ、ならその腕を引きちぎると、もっと面白いものが見れそうだな!」
ゲラゲラ笑う天人の一匹が、俺の腕をガシッと掴んで来た
「だっ…嫌だ、嫌だ!嫌だ!!!助けて!!銀時っ銀時ー!!!」
俺は怖くてパニックに陥ったんだ。ボロボロと泣きながらジタバタと暴れ回った
「誰が助けに来るかよ」
一匹の天人がそう言った
死にたく…ないよ…
そう呟いた瞬間、俺の目の前が突然真っ赤になったんだ
- 一輪の花 十四 ( No.225 )
- 日時: 2014/09/03 23:35
- 名前: 羅紗
「えっ…?」
自分の体へと飛んで来た液体を両手で拭った途端、後ろからいきなり、誰かに抱き締められたんだ
「ぎ….んと…き?」
自分の両手は真っ赤に染まっていた
「もう大丈夫だから…もう大丈夫…俺がそばにいるから大丈夫だよ、十四郎。また怖い思いさせて…ごめん」
「あっ…うっ…ぅ…うわあぁぁぁぁぁぁん!!!」
安心と恐怖が入り交じって、もう何が何だか分からず、俺はアンタにきつく抱き締められながら大声で泣いたんだ
もう少しで、自分が殺されていたという恐怖、自分の体や目の前が真っ赤だという恐怖…
なぁ、銀時、やっぱり俺は殺された方が良かったのかな?俺が死ぬとアンタは悲しむかもしれないけど、銀時には仲間がいるって分かったから…少しは、その悲しみを和らげる事が出来ると思うんだ。なぁ…やっぱり俺…辛いよ。こんなに苦しくて、悲しくなるって最初から分かってたら……
もう助けてよ…銀時…
- Re: 沖土I 始まり ( No.226 )
- 日時: 2014/09/04 06:32
- 名前: リチュア
うおお!すごい!
銀土だ。
続き楽しみ♪
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