大人二次小説(BLGL・二次15禁)

沖土I 始まり
日時: 2013/09/07 06:14
名前: 羅紗

5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ?最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ!」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ!トシ!」
「近藤さん・・・」
「何だ?!」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」 
「分かった!栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ!」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。

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Re:  ( No.159 )
日時: 2013/12/07 15:38
名前: 羅紗

一瞬その場が静かになった
「やってくれますねぃ・・・」
沖田は持っていた刀を落とす
小さく舌打ちをする沖田の利き腕は使いものにならなくなっていた
一瞬、腕に気をとられた沖田に、坂田は沖田の足のサラを勢いよく蹴る
「グアァァァ!!」
沖田は、悲痛の叫びを上げると、その場に座り込んでしまう
立とうとするが、バランスを崩し、その場で倒れ込む
坂田は満足そうに笑った
「総悟!!!」
土方は泣きそうな声で叫んだ
その姿に坂田は笑みを浮かべると、土方に近づき深いキスをした
「なっ?!」

「ぁっ!・・んっ・・やめっ・・・ぅ・・」
口が離れると、坂田は沖田を見る。その沖田の顔は怒りに満ちた、獣のようだった
唇を噛みしめ、眼は充血していたる沖田に坂田は新しい木刀を向ける


やめろ・・・やめろよ・・・



「よく見てなよ?十四郎、これが君の愛した男の最後だよ・・・」
  


やめろ・・・




じゃあね?沖田君・・・




「ヤメロオオオォォォォォ!」
  

ブシャァッ!


鈍い音が響いた

Re:  死 ( No.160 )
日時: 2013/12/07 16:10
名前: 羅紗

「えっ・・・」
坂田は木刀に貫かれている人間を見て、間の抜けた声をだす
「えっ・・・え・・・とぅ・・しろ・・う・・」
坂田は木刀に自分の愛する土方十四郎が刺さっていることが、まだ理解できていない
木刀を手離すと、フラフラと土方に歩み寄る

「ゴフッ!!ガッハッ!・・・うっ・・ぅ・」
土方の口から吐き出された大量の血が坂田の顔をビチャビチャにする
坂田はその顔に付いた血を手で触ると、真っ赤な血が付着した
「ぎっ・・・とき・・・」
土方はそう笑って、坂田の方へ倒れた
土方の足は血塗れで、肉が見えていた
土方はピクリとも動かず、坂田の腕の中にいる
今までの事を全て見ていた沖田は、眼を丸くして動かなかった
「えっ・・えぇ?!十四郎?!あっ?え・・・うそっ・・・ぁ・・あ・アァアァァァァァァァァッ!!」
坂田は土方を揺さぶりながら、狂ったように名を叫ぶ
隣で沖田は過呼吸になっている
「ゴメンゴメンゴメンゴメンゴッメン!!・・・ッ俺が悪かったからぁ!なぁ!謝るからぁぁ!!返事!!返事してくれよ!!ナアアァァ!」










「・・・・」









坂田は沖田の刀を持つと、それを己に刺した   

    

Re:  現実 ( No.161 )
日時: 2013/12/07 16:33
名前: 羅紗

十四郎・・・



坂田はその場に崩れ落ちた








沖田はその坂田の行為にもう訳が分からなくなる
「ひっ・・・じ・・かたぁ・・・さ・・ん・・・」
沖田の目からは涙が溢れ流れ出す
赤ん坊のように泣き出す沖田が止まることはなかった。
もう帰ってこないという現実
もう会えない、話すことすら出来ない現実が、沖田に突き刺さる







沖田は動かない土方を担ぎ、屯所を目指した
枯れた涙の代わりのように、大粒の雨が降り始める
何度も倒れ、町の人々に見られながらも屯所を目指す
その足取りは重かった


隊士達や近藤、山崎が土方を取り囲む

「ァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
沖田は喉が枯れ、潰れるまで叫んだ




そんな沖田を近藤はキツクきつく抱きしめた
   



この温もりが、あの冷たさが、土方がもうこの世にいないことを物語った



Re: 懐かしき思い出 ( No.162 )
日時: 2013/12/07 16:54
名前: 羅紗

雪が舞う季節
土方の家で、坂田と土方は暖をとっている
「寒いなぁ・・・なぁマヨ方・・・」
「何回言ったらわかんだよ!!アホクソ天パ!白髪!」
「何だと!!クソアホって!しかも白髪って!」
二人はお互いの髪の毛や顔を引っ張りあう
「プッあはははは!なんだよその顔!」
「なっ!マヨに言われたくないし!!」
坂田は照れながら、玄関へ走ってゆく
「あっ!待てよ!」
土方もその後を追っていく
二人は草履を履いて、外へ飛び出す












あぁ・・・万事屋・・・俺はー・・・










おまえが好きだったんだな・・・










そっと蘇る遠き日の思い出は、暖かな光に包まれ消えてゆく


消えゆく二人は、ずっと手を握りあい、笑い合っていた              

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