大人二次小説（BLGL・二次15禁）
- 沖土I 始まり
- 日時： 2013/09/07 06:14
- 名前： 羅紗
5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ？最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ！」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ！トシ！」
「近藤さん・・・」
「何だ？！」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」
「分かった！栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ！」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。
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- 一輪の花 十五 ( No.227 )
- 日時： 2014/09/06 19:16
- 名前： 羅紗
死にたくないなんて、思うんじゃなかった…
こんな気持ちになるなら最初から出会わなければ…って、何十回、何百回思っただろう
俺が襲われた次の日だった。銀時が、いつもよりも濃い血の臭いを、漂わせて帰って来たんだ
銀時…もう止めてくれ
天人の血だという事は嫌でも分かった。俺が襲われていなければ、銀時がこんなに血の臭いを漂わせなくて良かった事も…
これ以上、俺の為にアンタが戦うのは嫌だ…もう、銀時のそばに俺は居てはダメなんだ…いつか、いつの日か必ず俺のせいで、アンタが傷付くから……
俺はその日、この小屋を出て行く事を決めた。銀時には言ってない、必ず「行くな」と言われるって分かってるから。そうしたら、俺の決意が揺らぐから…
俺は、銀時が眠る真夜中に、この小屋を出たんだ。行く当てなんて、どこにも無い事ぐらい分かってるんだ…でも、あそこに自分が居てはいけないから…
大丈夫…昔の自分に戻るだけだ…
そう考える俺は、自分が泣いていた事に気が付いた。それを必死で拭いながら、もう会えなくなるアンタの事を思いながら、俺はこの静かな暗闇へと歩いて行った
- 一輪の花 十六 ( No.228 )
- 日時： 2014/09/06 20:27
- 名前： 羅紗
銀時side
あの日俺は、いつものように戦場へと駆けて、天人を一匹残らず殺し周っていたんだ。こんな事をするのは何百回目だろうか。いつも同じ風景、同じような血の海、もう俺は慣れていたんだ…慣れたくはなかった…
今日も天人を殺した。すると自分の近くで、何かの気配を感じ、反射的に刀を振り上げたんだ
美しかった。この戦場に似合わない程、美しい花…そう思ったんだ
刀を振り下ろす事はせず、鞘に納めた俺は、その花に背を向けて歩き出したんだ……叫ぶ声が聴こえた…
十四郎
彼はそう言って、その場で気を失った。何故か、十四郎を自分の小屋へと連れ帰った俺は、昔の自分…いや、今の自分を見ているようで、コイツをほっとけないようになっていたんだ
十四郎と俺との生活が始まってすぐだった。十四郎は、外から帰って来た俺を見て、顔を歪めるんだ。多分、天人の血の臭いだろう…
アイツは何も聞いてくる事は無かった。俺もそちらの方が有難かった
しかし、あの日戦場に十四郎が現れたんだ
何で来ちまったんだ…
こんな血にまみれた、醜い姿を十四郎に見られたく無かった。そんな事を思った時だったアイツの近くに天人が居たんだ。一瞬、本当に殺されると思った。しかし高杉が十四郎を守ってくれたんだ。いい所があるじゃねぇか、と初めて感心した
- 一輪の花 十七 ( No.229 )
- 日時： 2014/09/06 21:20
- 名前： 羅紗
俺はその日、今までにない程の怒りを覚えたと共に、十四郎が心の底から好きなんだと知った。離れたくない、離したくない…
先生が亡くなって、孤独だった俺の唯一の希望の光となっていたんだ。だから、俺は生涯賭けてお前を守ると誓ったんだ
次の日、朝早くに目覚めた俺は、散歩をしてみようと家を出たんだ。
十四郎は、まだ寝ていて、目の周りが赤く腫れていたんだ
「ごめんな…十四郎」
そう呟いて外へ出た数分後だった、十四郎の泣き叫ぶ声が聴こえたんだ。死に物狂いで走った。
十四郎を泣かせるなぁ!!近づくなッ…触れるなぁぁ!!!
俺は怒りに任せて刀を振るった。血しぶきなんて気にしているヒマなど全く無かった。早く抱き締めたかった…
もう、十四郎の涙を見るのは嫌なんだ…そうだ……泣かないで済むような国を…俺がつくってやる…お前の為に…愛するお前の為に……
次の日、俺は視界に入った天人を全て皆殺しにして行ったんだ全て殺してやった…でも…喜んでくれなかった…
その日の夜、十四郎は俺の前から姿を消したんだ
- 一輪の花 十八 ( No.230 )
- 日時： 2014/09/09 20:43
- 名前： 羅紗
土方side
俺は、家を出たその時から、銀時の事を忘れると決めた。寂しくなんてない…辛くなんてないから…昔の自分に戻っただけなんだ…そう言い聞かせるように、心の中で何度も繰り返し呟いたんだ
俺は、昔使っていた小さな小屋に辿り着いた。少しカビ臭くて、あの時から何も変わってなくて、俺は少し安心した
…銀時…
ふとアンタの事を考えてしまった
…忘れるって決めたのに…
俺は、その場で寝転がって天井を見上げてから静かに瞳を閉じた。
このまま永遠に寝れたらいいのに…
「オイ!コイツ体に傷一つねぇぞ!!高く売れるぞ!」
そんな大きな声で俺は、驚いて目を開けた。ガバッと起き上がって、目をこすったんだ
売る?傷?何の事だ…
クリアになった俺の目に映ったのは、三匹の天人だったんだ。その瞬間に、頭の中が真っ白になっていった。
そして、一匹の天人が俺の体をペタペタと触ってきたんだ
気持ち悪い!!!!!
ガクガク震え出す俺の元へ、残りの二匹も近付いて来たのが見えた
「ぎ、んと…き…」
こんな時まで俺は…忘れるって決めたのに…もう、死にたいのに…心のどっかでアンタがいない世界には行きたくないって望んでる…
何て勝手なんだよ、俺は…
「泣いてるぞ!売る前に味見してみるか!?」
そう言って、一匹の天人が俺の服に手を掛けて、ビリビリに引き裂いたんだ
!!!?
驚きのあまりに声が出なかった。天人というのは殺す時に服を破って来るのか?
そう思った俺の方へ、ニヤッと笑う天人が手を伸ばしてきたんだ
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