大人二次小説(BLGL・二次15禁)

沖土I 始まり
日時: 2013/09/07 06:14
名前: 羅紗

5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ?最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ!」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ!トシ!」
「近藤さん・・・」
「何だ?!」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」 
「分かった!栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ!」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。

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一輪の花 四 ( No.215 )
日時: 2014/08/28 17:09
名前: 羅紗

どれくらいこの男の腕の中に居たのだろうか。米を食べた時、壁の木々の間から射し込んでいた白い光が、いつの間にかオレンジ色へと変わっていたんだ
「なぁ、十四郎」
呟くアンタの声を、俺は静かに聞く
「ここで一緒に暮らさないか?」
「・・・暮ら、す?って・・・え?」
「イヤっ、無理にとは言わねぇ、でもお前ろくに飯も食ってないだろ?此処なら飯はいくらでもある。それに二人の方が、夜とか怖くねぇだろ!?」
「アンタ、夜が怖いのか?」
「え!?イヤ、お化けがでて怖いとかって意味じゃー・・・」
「誰もお化けなんて、言ってねぇし」
「あっ・・・」
慌ててるアンタが何だか面白くて、その後俺は、久しぶりに笑ったと思う

「俺は、多分アンタと、暮らしたい・・・」
暫くして俺は、アンタに向かってそう言ったんだ。すると眼を輝かせたアンタは、俺の頬を何故か摘むと、左右に引っ張ってきた
「多分じゃなくて、絶対だろ?!」
ニコニコ笑うアンタは、俺の頬を引っ張ることを止めなかった
「なぁ、あの時何で戦場なんかに居たんだよ?」
その時俺はふと思った疑問を問いかけてみたんだ。するとさっきまで笑っていたアンタの顔から笑顔は消えていたんだ      

一輪の花 五 ( No.216 )
日時: 2014/08/28 17:23
名前: 羅紗

何ていうか・・・悲しそうに見えたんだ
「聞かないでくれ」
「ふ〜ん、まぁ、別に大して聞きたくもないし」
だから、それ以上何も聞かないことにしたんだ
「それはそれで酷いな」
アンタはそう言って、俺に作り笑いをしたんだ


今思うと、あの時ちゃんと聞いていれば良かったと後悔してるんだ。もし、今聞いていたら、アンタを止めることが出来たかもしれねぇから・・・




銀時と暮らし初めて何日かが過ぎた。俺は次第にアンタとの生活に慣れてきていた。でも・・・
「早く帰って来いよ、銀時・・・」
「心配すんなって、大丈夫だよ!」
ガシガシと俺の頭を撫でるアンタが毎日小屋を出ていくのは、胸の辺りが痛むんだ。何でだろう・・・行ってほしくないんだ
「気を付けて・・・」
銀時の歩き出すその背中を見ながら、俺は毎日同じ事を言っている気がするんだ


一輪の花 六 ( No.217 )
日時: 2014/08/29 13:09
名前: 羅紗

俺は毎日死にたいと思っていたんだ。ずっと一人で生きているのが辛かったからだと思う。でも今はー......
銀時、アンタも俺と同じなら...今思っている事も同じなのかな?
あのさ、銀時にはずっと笑っていてほしいんだ。アンタは時々すごく悲しそうな顔をするんだ...その表情を見る度に、俺の胸が締め付けられる感じで痛いんだ...だからアンタには笑っててほしい

「十四郎は何も心配しなくていい、此処で俺の帰りを待ってくれてるだけでいい」
アンタと暮らし始めた次の日、俺を抱きしめながらアンタはそう言った
「あぁ...分かった」
時々銀時は俺を抱きしめる。前は気づかなかったけど、抱きしめるアンタの体は震えていたんだ

「ただいまぁー!」
その日の夜、銀時は夕飯のおかずに魚を取ってきてくれたんだ。でも......
「おかえり!先に風呂沸かしてあるから、入ってこいよ」
「そうするわ、じゃお先」

なぁ、何でそんなに血の臭いがするんだよ...銀時

いつも銀時が帰ってくると、思わず鼻を覆いそうになる程血生臭いんだ...見た所、アンタの血じゃなくて...
何で、そんな血の臭いがするのかを聞きたかったけど、何だか少し怖かったんだ 

一輪の花 七 ( No.218 )
日時: 2014/08/29 13:31
名前: 羅紗

だから未だに聞けずにいたんだ。ただ、毎日銀時が笑顔に帰ってくる事だけを望んだ
「どうした?十四郎」
その日俺は、少し寂しくて怖くて銀時の寝室に行ったんだ、少しは不安な気持ちが晴れると思ったから
「寝れないんだ...」
「じゃ、一緒に寝るか?」
「うん...」
そう言ってアンタの布団の中に潜り込むと、銀時は俺の頭を撫でてくれたんだ
「なぁ、何でいつも銀時は、俺の頭を撫でるんだ?」
「...昔、よく悩んでたりしたら、先生が頭なでてくれてさ、そしたら何か落ち着いて...ずっと十四郎は、悩んでて苦しそうなんだよ、だからかな......」
「そっか...」
先生って言った時のアンタの表情は、今まで見たことない程、悲しそうだったんだ

アンタには俺が苦しそうに見えるんだな...なぁ、やっぱ同じだな...
俺から見たら今のアンタも.....

俺は自分の手を銀時の頭に乗せて、グシャッとかき回したんだ
「え?」
「俺から見たら、アンタも苦しそうに見えたから」
「そっか...」
アンタの瞳が揺らいだ気がした。でもそれは見間違いなんかじゃなくて、顔を隠すように俺に抱きついて、アンタは静かに泣いたんだ

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