大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 沖土I 始まり
- 日時: 2013/09/07 06:14
- 名前: 羅紗
5月4日 午前6時
沖田はいつものように土方の部屋を目指していた
「今日はどんな事をしてやりましょうかねぇ・・・」
隊士達は黒い笑みを浮かべている沖田におびえながら、横を通り過ぎていく
土方の部屋まで来ると中で近藤と土方が話といるのに気づき
沖田は耳をすまして壁にもたれて話を聞く事にした
「トシ、少し休んだらどうだ?最近働きすぎた。」
近藤は土方の体を心配して部屋まで来ていた
「大丈夫だ、働いていた方が落ち着くー・・・ゴホッ!」
土方は口に手を当て苦しそうに咳をしすぐにその手を後ろに隠した
「大丈夫じゃないだろ!トシ!」
「近藤さん・・・」
「何だ?!」
苦しそうな顔をしている土方に近藤は歩みよる
「・・・いや・・・何か体に良さそうな物食いてぇと・・・」
「分かった!栄養たっぷりの飯を持ってきてやるからそこで寝てろよ!」
近藤は急いで土方の部屋から出ていく
沖田には気づかず走って行く近藤を見て沖田は少し笑った。
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- 一輪の花 三十五 ( No.247 )
- 日時: 2014/09/30 22:00
- 名前: 羅紗
同士達の返り血で汚れた俺の手は、ゆっくりと刀の鞘へ動いていたんだ
「オイ!銀時!!」
誰かが俺の近くに走ってきた。そいつの口は動いていたが、何を言っているのか理解できないんだ...
視界もぼやけてきて、何も考えられなくなって行くー......
......俺の瞳には、何も映らなくなっていったんだ...
ただ勝手に動く体、自分じゃない様な自分の体に振り回された-.....
なぁ、俺は今、何処にいるんだ-...暗くて、何も見えやしない。ここは何処?
暗い、怖い...一人は嫌だ...
十四郎...十四郎ー......助けてッ
変な汗が、俺から流れていた
自分の鼓動が、耳を澄まさなくても大きく聞こえるんだ...
光?
手を伸ばせば届く距離に、小さな光を見つけたんだ
俺の手が自然に伸びた...
何故か、この暗闇から抜け出せる様な気がした
「銀時ッ!!」
その声に、俺はハッと我に返ったんだ
「もう止めろ...銀時」
俺の目の前にいたのは、血塗れで肩を上下する高杉だった...
誰だ...高杉をこんなに-...
あれ...何で俺はこんなに...血塗れなんだ-...
- 一輪の花 三十六 ( No.248 )
- 日時: 2014/09/30 22:28
- 名前: 羅紗
「銀時...落ち着け、戦う相手は天人だろ?
分かるか?俺達が...
何で粋なり俺達にまで、刀を振るうんだよ...」
「...ハ?...」
俺は慌てて周りを見渡したんだ
そこには、天人の死骸に紛れて、沢山の同士が血の池と化した場所に倒れていた
「お前がやったんだよ...」
「え?エッ??う...そ...」
俺の体が、次第にガタガタと震えだしたんだ
何故だろう、涙が止まらなかった
俺は、もう返ってこない同士達の所へ駆け寄ったんだ
足を進める度に飛び散る血は、俺の真っ白な体を赤く染めたんだ
「ッぁ、ウァアアアアアアアアアアアッッァアァ!!!」
その白夜叉の虚しい叫び声は、木霊して、遠く遠くにいるお前にまで響いたのだろうか-...
- 一輪の花 三十七 ( No.249 )
- 日時: 2014/10/04 21:01
- 名前: 羅紗
俺は、無意識に同士を殺した...
自分の体が勝手に動いたんだ。まるで、俺の体じゃないかのように...
怖い...もうこれ以上...大切な人を失いたくないんだ-...
「高杉...」
「何だ」
血塗れでフラフラのお前は、それでも平気そうに強がっているんだ
「......」
「何なんだよ」
じれったいのか、高杉の口調が厳しくなった
「俺以外の仲間達を連れて、帰ってくれ...後は、俺一人で十分だ...」
「はっ...?」
一瞬固まった後、お前はすぐに眉間に皺をよせて、俺の胸倉を掴んできた
「バカかテメェは!!!ここまで俺ら全員で来たんだろ!!!」
「分かってる」
「なら!今更んな事言うんじゃねぇよ!!!全員で帰るんだろッ!!」
「分かってる...」
「分かってねぇだろッ!!何で全てを一人で抱え込もうとするんだよ!?...俺達は、仲間じゃねぇのかよ!」
「......」
唇をグッと咬んで、お前は俺を、涙を溜めた瞳で睨みつけてきたんだ
分かってくれ ...俺は、さっきみたいにお前達を、この手で殺したくはないんだ...
- 一輪の花 三十八 ( No.250 )
- 日時: 2014/10/05 20:25
- 名前: 羅紗
「俺なら一人で大丈夫だ。俺は強いから...」
胸倉を掴んでいる高杉の手をどけて、俺は天を見上げた
今にも雨が降りそうな程黒い雲が、俺達の頭上を支配していた
「高杉、俺の頼み、覚えているか?...」
「あぁ、分かってる。お前の一生の頼みだ...必ず果たす」
「分かってんなら、なおさら帰れ...」
「......」
「先生が愛した国は、必ずこの坂田銀時様が守ってやる」
お前の瞳を見つめてそう呟いた。その瞳は揺れることなく、まっすぐ俺を映し出す
そして一言こう言ったんだ
「俺も、この国を守りたかった...」
お前の瞳が今初めて揺らいだ気がした
「あぁ、知ってる。でも、それは俺の役目だ...
それとな、高杉...今までこの国を守ってきたのは、テメェ等だ
十分じゃねぇか...十分守ってきたじゃねぇか。お前等が居なかったら、この国は既に終わっていた...
後は任せてくれ...お前等の思い全てのせて、俺はこの国を守ってみせるから...」
そう言って笑った俺の視界に、天人の群が映った
「...なら、俺からの一生の頼みだ」
「生きろ」
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