大人二次小説(BLGL・二次15禁)
- 【文スト】太宰と中也で二次創作! リク大募集!
- 日時: 2017/11/18 13:49
- 名前: 腐猫丸
太中を主に小説を書きます。知識不足ですが、精いっぱい頑張りたいと思っています。宜しくお願いします。リクエスト募集します。太中以外は自信がありません。御了承下さい。
書けるcp
太宰×中也、太宰×中也♀、中也×太宰、中也×太宰♀
首領×太宰(でも結構ギリです)、織田作×太宰(でもR無しです)
…………要するに太宰と中也のやつ以外苦手です。
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- Re: 文スト小説書きます リク大募集! ( No.61 )
- 日時: 2017/11/18 13:30
- 名前: 腐猫丸
……可笑しい。今日の太宰は可笑しい。否、太宰は常に可笑しい男だ。全員に包帯を巻き、自殺日和だと抜かしては河に飛び入り、街行く美人を捕まえては心中してくれと宣く。俺は何時も此の男の奇行に振り回されていた。そして、今も。
「中也はこういう可憐な色合いの服とかよく似合うと思うよ!」
太宰は店のショーウィンドウに立つ人形、正しくは人形が着ている桜色の膝丈のスカートを指差し乍ら嬉々として言った。
何なんだ一体。何時も俺の恰好など気にも止めない太宰が服屋に行こうなどと言ったのだ。抑も、姐さんの提案とは云え、太宰が一緒に出掛けようなど……
何かの嫌がらせ?悪巧み?四年前なら太宰の企む事は大抵予想が付いたのだが、今はさっぱり分からない。此れは時の流れの所為なのだろうか………
「おい。何企んでやがる」
此の問いは俺の意思だ。白旗を上げるのは腹立つが、不毛に考え続けるよりマシだ。
「中也、其れ今日でもう五回目だよ?何も企んでなんかないってば」
俺は五回も聞いていたか?若しかしたら無意識に聞いたのかも。太宰は何故かニコニコと御機嫌な様子だ。そう、何故か、御機嫌なのだ。今だ嘗て、太宰が俺と居てこんなにも機嫌の良い事が有っただろうか。拠点で出会せば顔を顰め、戦場で一緒になれば悪態を吐かれ、休日に会った時なんて気付かないフリだ。そんな太宰が今は鼻歌でも歌い出しそう…あ、もう歌ってる……可笑しい。明らかに可笑しい。大方今朝の電話で姐さんに何か言われたのだろうが、其れに付けても此の変わり様は一体何なんだろう。真逆、熱でもあるんじゃねぇか?昨夜はソファで毛布一枚で寝ていたし、風邪を引いたのかも…
「太宰」
「ん?………何やってるのだい?」
「…………………一寸屈め」
太宰の額に触れて熱を計ろうと手を伸ばした。が、身長差が呪って手が届かない。俺は屈辱を噛み殺し乍ら太宰の屈むように言った。頭の上に幾つかのはてなを浮かべ乍ら太宰は俺の身長に合わせて屈んだ。漸く、手の届く高さだ。気を改めて額に触れる。
「んー…熱は無さそうだな」
「え?如何云う事?」
「手前の様子が余りに可笑しいから熱でもあるんじゃないかと思ってな」
「…心配してくれたの?」
「まぁ、そうだな。ソファで寝させちまったし……今日はちゃんと寝台で寝ろよ客室の用意しておくから」
太宰の額は熱くはなかった。普通より少し体温の低いらしい太宰は何時触っても温かいと感じなかった。風呂上がりでさえ、普段よりは温かいかな、くらいなものなのだ。
「ふふふっ……」
「……何だよ気色悪ィ」
「中也が心配してくれたのが嬉しくてね。…ねぇ中也。如何して今日の私が可笑しいか、教えてあげようか?」
太宰は優しく微笑み乍ら言う。此れも初めて見る顔だ。恐る恐るこくりと頷くと、太宰はくすりと笑った。
「深い意味なんて無いさ。唯、楽しいんだ。私はね中也。君と居るだけで、とても幸福な気持ちになれるのだよ。君と居ると、私は幸せでいられるんだ。信じてもらえないだろうけどね」
俺の思考が、停止した。いや、正確には、考えるのを拒んだんだ。
なんで…だって、其の言い方じゃ…まるで……
段々と顔が熱く火照っていくのを感じた。其の熱を払いたくて頭をぶんぶんと振る。太宰がぎょっとした顔をした気がするが気にしている余裕は俺には無い。
違う、違う!勘違いすンな!此奴は唯、気紛れに言ってるだけなんだっ!変な期待した所で虚しいだけだ!
「どうせ……嘘、だろ…………」
やっとこさ絞り出した声は情けなく震えていた。
「そう言うと思っていたよ」
「でも…嘘でも……嘘でも、嬉しいもんだな」
息を呑む音が聞こえたかと思えば、突然腕を掴まれ強く引っ張られた。当然反応は遅れ、俺はすっぽりと太宰の腕の中に収まってしまった。
「へ……えっ、だざっ」
「中也」
何事かと名を呼ぼうとしたら、止められた。恥ずかしさも手伝い、喉は動かなくなった。
「中也」
「は、はい……」
らしくもなく真剣な様子で名を呼ばれ、らしくもなく返事をした。頭が沸騰した様に熱く、思考は渋滞を起こし其処ら中で事故が起こっている。もう何がなんだか分からない。頼むから誰か状況説明してくれ。
「嘘じゃないよ。先刻私が言った言葉も、これから私が言う言葉も。今朝言ったじゃない。今日は嘘吐かないよって」
頭上から言葉が落ちてくる。低いテノールの心地良い声。其れを唯聞いていたくて、俺は何も言わない。
「私、中也が好き。ずっと前から。中也が好き」
紡がれた言葉。ずっと聞きたいと思い乍ら、ずっと諦めてきた言葉。「嘘だ」と言いかけて、飲み込んだ。太宰は嘘じゃないと言った。本当だろうか……
「……其の言葉、本当か……?…信じて、良いのか?」
太宰の腹に顔を埋め、問う。信じて良いのか、と。
「うん、信じて。信じて中也。嘘なんかじゃないから、だから、信じて。」
顔を上げ、太宰を見つめる。何時も同じ、高い身長差。俺を見下ろす鳶色は、真剣だった。其れを見られたら、もう迷うまい。正直者の異能に侵された俺の身体は、俺の感情に従順に従った。心から、其の言葉が、零れ落ちていく……。
「俺も……太宰が好きだ。世界中の誰よりも、太宰が好きだ」
四年越し…否もっと永い時を越した恋心は、漸く、成就した。
- Re: 文スト小説書きます リク大募集! ( No.62 )
- 日時: 2017/11/18 13:26
- 名前: 腐猫丸
お久し振りです。最早閲覧者様はいらっしゃらないでしょう。それでも投稿再開します。時間のある時に。
- Re: 【文スト】太宰と中也で二次創作! リク大募集! ( No.63 )
- 日時: 2017/11/23 16:09
- 名前: 腐猫丸
私達が俗に云う“恋人”になってから三日経った。此の三日間は遊園地、動物園、水族館とありきたりなデートスポットを巡った。中也は「これじゃあ休暇だ」と躊躇っていたのだけれど、私が(無理矢理)連れ回した。事実、休暇の意も少なからずあるのだろう。森さんは「仕方ないね」と云うだけだったし、姐さんに至っては「土産話を楽しみにしておるぞ」と何故か物凄く嬉しそうだった。真逆、今回の此の事態は二人が私達を恋人関係にする為に仕組んだ事ではないのかと疑っている今日此の頃。いや疑うと言うより最早確信に近いけど。
まぁ何方にせよ中也と添い遂げる事が叶ったのだ。今度お礼に行かなければ。
「おはよう太宰。今朝は早いね」
「お早う中也。今朝も可愛いね」
「寝惚けてねェで顔洗ってこい」
「ちぇっ、昨日迄は顔真っ赤にして可愛い反応してくれたのに」
そうそう。三日経って、中也の私に対する態度に変化があったのだよ。
先ず一つ目。私に遠慮をしなくなったんだ。元々遠慮は無い方だったのだけど、時々中也との間に引かれた一線を垣間見る事があった。でも今や其れも無くなって自然に私に接してくれる。
二つ目。中也が女の子らしく行動するようになったんだ。多分此れは私の言葉が大きな影響を与えたのだろうね。常々思っていた事だけど、中也に「私の前でくらい本当の中也でいてよ」と言ったのだ。以来中也は意識して男っぽく振る舞わなくなった。……と言っても殆ど癖になっていて直りそうにない部分も多い。どうやら男の子っぽく振舞っているのだと思っていた事が実は素だったりもして、矢張り中也は元々男勝りなようだ。まぁどんな中也だろうと可愛い事に変わりは無いのだけれどね。
じゅうっと何かを焼く音が聞こえてくる。此の匂いはベーコンかな。そろそろと近付いて後ろから中也を抱き締めた。
「今朝の朝食はなぁに?」
「ベーコンエッグサンドだよ。火使ってる時は危ないから止めてって言ってンのに……」
ふふっ、と笑って中也の項に口付けを落とす。中也は何も言わなかったけど、項から頬、耳まで真っ赤に染まった。
嗚呼、なんて穏やかな幸せだろう。私には手にし得ないと思っていた、幸せだ。
「いただきます」
ベーコンエッグサンドを口の中いっぱいに頬張った。萵苣のシャキッと瑞々しい食感に続いてベーコンの食欲を唆る芳ばしい香り、極めつけは半熟卵がトロっと流れ出た。
「んー、美味しい……矢っ張り中也は料理上手だねぇ……何作っても美味しいんだもの」
落とす様に言うと「ンな簡単な料理でベタ褒めすんなよ」と中也。でも嬉しいのでしょう?頬が弛んでいるよ。
ぱくぱくと食べ進めていく私を見て、中也も一口ぱくり。はふはふと口内を冷まし乍ら、満足そうに頷いた。
「此れほんと美味しいねぇ」
「そんなに気に入ったなら作り方教えてやンよ。簡単だから手前でも作れる」
気を良くした中也が作り方を教えてくれると云う。然し私は「必要ないよ」と断った。
「はァ?なんでだよ」
「だって私は作らないもの」
「手前は料理しねェってか」
「だから必要ないんだってば。中也が作ってくれるでしょう?」
そう微笑んで言うと中也は少し驚いた顔をして、「そうだな」と笑った。
- Re: 【文スト】太宰と中也で二次創作! リク大募集! ( No.64 )
- 日時: 2017/11/23 17:39
- 名前: 腐猫丸
一方ポートマフィア……
「中也君の異能は未だ解けないのかい?君の部下なのだろう?目的は果たせたのだし、徐々戻ってきて欲しいのだけれど………」
「そうじゃのう…確かに中也の居らぬ穴は大きい。どれ、岡嶋に異能を解くように言うかの」
プルルルル……ガチャ、
『はい。岡嶋です。如何かなさりましたか?』
「私じゃ。そろそろ中也にかけた異能を解く頃合いじゃと思うての」
『あぁ、中原幹部は想い人の方と添い遂げる事が出来たのですね。良かったです』
「そうなのじゃ。彼奴等は本に手が掛かる。だからこそ可愛いがり甲斐があるというものじゃが」
『尾崎様が嬉しそうで何よりです。それで、私の異能ですが、お二方が無事に添い遂げたのであれば既に解けている筈ですよ?』
「…そうなのか?」
「如何かしたのかね紅葉君?」
「岡嶋は中也の異能は既に解けている筈だと言うておるのじゃ。然し太宰曰く依然異能は解けておらぬ。此れは一体如何云う事かと思うての」
『解けていないのですか?』
「真逆……解き方が分からぬなどとは言うまいな」
『私の異能を解くには少々変わった方法を取らなければいけないのですよ…』
「何故早く言わぬ!」
『も、申し訳ありませんっ』
「…もう良い。して其の方法とは」
『えっ、あ、いや…その……お二人で暮らしていらっしゃるなら、一週間もすれば解けるかと………』
「一週間も待てぬ早う言い!」
「紅葉君落ち着いて!」
『うぅ…落ち着いて聞いて下さいよ…?中原幹部の異能を解くには……男性と性交しなければならないのです…』
「成功…?何をじゃ」
『其方じゃありません。』
「ええぃ紛らわしい!判り易く言わんか!」
『ちょ、直接的な言い方をすれば……セックスです』
「せっ………貴様私の中也になんて事してくれたのじゃ!」
「紅葉君落ち着いて!一体如何したと云うのだい」
「中也の異能はセックスせねば解けぬというのじゃ!」
「エリスちゃんの前でなんて事をっ!」
「リンタロウ、セックスっなぁに?」
「あぁぁエリスちゃんは知らなくて良いんだよ」
「斯くなる上は岡嶋貴様の首をっ」
「紅葉君!夜叉出てる夜叉出てるから!端末ミシミシいってるからっ!」
大パニックに陥っていた。
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