大人オリジナル小説
- ☆中学生 黒羽亜歌音☆
- 日時: 2013/06/06 21:36
- 名前: 如月うさ ◆qvf.IClkDc
まえがき
中学生になった黒羽亜歌音。
家族や友だちは沢山だけど、逆に敵も作りやすいちょっぴり男勝りなタイプ。
入学早々大きな試練を迎えた亜歌音。
さあ、どうしましょう!!
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この作品は、実話を元に構成しています。
しかし、登場する人物はフィクションにしています。
笑いありの作品ですよ!!
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- Re: ☆中学生 黒羽亜歌音☆ ( No.20 )
- 日時: 2013/06/12 21:50
- 名前: 如月うさ ◆qvf.IClkDc
第十八章 立ち聞き、いや座り聞き
「ねえ、どう思う?」
「まさか。ねぇ」
「でも、ありえるよ?でなきゃ、説明できないでしょ」
「わかんないさ。友だちかも知れないんだ」
「でもさ、あの人…」
「紺野祐樹ね」
「そう、その紺野。ぶりっ子と付き合ってたんじゃない?」
「それは作戦よ。ひどく傷つけてやったんじゃないの。きっと本命は亜歌音ちゃんなのよ」
「ま、黒羽さんと紺野なら、アイドル同士でお似合いかも。ま、続きは帰り道で話そう」
その声に、ワイワイガヤガヤと、一行は去っていった。
――ああ、疲れた!
相田爽は、ため息をついた。
噂話の隙間に、まさかノコノコと出て行けるまい。
こうして、靴箱で息を潜めているしか方法がなくなっていた。
黒羽亜歌音と紺野祐樹。
誰だ?
まあ、俺の知らない奴だってことは確かだな、と爽は苦笑した。
アイドル同士だというから、まあ高級(!)なんだろうと想像をした。
一体何人の女子が喋っていたのかも分からないほど込み合っていた。
きちんと、意味を持った言葉を発したのは4人だが、笑い声や物音を加算して考えると、もっといた気がした。
「もう、やめようか」
ふいに声が聞こえて、爽は飛び上がりそうになった。
「こんな傷つけてばかりじゃ、始まらないよ」
「じゃあ、実力行使に出るか」
「そのほうがずいぶんましだよ!明日から、始めようか」
その声は自分に届いたものではないと知って一安心。
「あのさ、黒羽…俺…」
男子のほうが口ごもる。
それを聞いて、爽は女子のほうが黒羽亜歌音だと気づいた。
「何?紺野らしくない」
男子のほうが紺野祐樹だとも分かった。
確かに、美少女と美少年だな、と感心してしまう。
祐樹にはらしくない行動というものは存在しない。
なぜなら、「らしい」ということもないのだから…。
「俺…帰ろう」
「部活は?」
「サボる!一緒に帰ろうぜ」
「またか…」
あきれたような亜歌音のため息が、最後になった。
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