大人オリジナル小説
- ☆中学生 黒羽亜歌音☆
- 日時: 2013/06/06 21:36
- 名前: 如月うさ ◆qvf.IClkDc
まえがき
中学生になった黒羽亜歌音。
家族や友だちは沢山だけど、逆に敵も作りやすいちょっぴり男勝りなタイプ。
入学早々大きな試練を迎えた亜歌音。
さあ、どうしましょう!!
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この作品は、実話を元に構成しています。
しかし、登場する人物はフィクションにしています。
笑いありの作品ですよ!!
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- Re: ☆中学生 黒羽亜歌音☆ ( No.6 )
- 日時: 2013/06/06 21:38
- 名前: 如月うさ ◆qvf.IClkDc
第五章 嫌いな心は伝染する
「きゃぁっ!」
いくらなんでも…と思うような甲高い声が、教室をつんざいた。
というのは言い過ぎでも、つんざきそうな声だった。
「ごっごめんっ!あっ空が拾うぅ!ごぉめん♪」
「…あぁ」
甲高い声の後には、祐樹のあきれたようなため息交じりの返事があるだけだった。
たまたま、空は祐樹にぶつかってしまった。
散らばった教科書を必死で集めているのは、点の荒稼ぎのためだろう。
「あのさ…黒羽」
「何?」
「あいつうざい」
祐樹の視線の先には、空がいた。
万人、思うことは同じだ。
亜歌音は、笑った。
そりゃ、そうだと言わんがばかりに笑った。
「そうだよね。昨日呼び出し食らってね、『空のほぉがかわいいのにぃ!』って駄々こねてた。私が紺野と話してたのが気に食わないらしいよ」
「まじで?実はさ、俺も戦いの宣告をされちまって」
「何それ!」
まさか、何の戦いだ、と思わざるをえない。
祐樹は、たまにつかみ所のないことを言うのだ。
困ったもので、周囲はついていけない。
「実は…誰とはいえないけどな、呼び出しを食らって、『俺は黒羽が好き』だとさ」
「えっ………」
亜歌音は、固まるしかなかった。
祐樹は、たまに人を固まらせることを言うので、亜歌音は心の中では「フリーズメーカー」と呼ぶこともあった。
また、フリーズメーカーが顔出した、と亜歌音は冷静に思った。
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