大人オリジナル小説
- 瑠璃色の菖蒲(合作r18BL短編集)
- 日時: 2022/04/25 23:12
- 名前: 白楼雪+ゆうりん@ベルトルトは神
ゆうりん@ベルトルトは神さんとの合作BL短編集です。
R18有の合作は初なのですが、よろしければ温かい心で見守ってください。
一応一本目は私、白楼が務めさせて戴きます。
※ ご意見・ご感想等は、雑談の方にある私のトピにお願いします。
荒らし、乗っ取りはやめてください。
その他「雑談したい」「合作したい」「意見交換してみたい」等も、
雑談の方に来てもらえると助かります。
それでは亀更新ながら始めさせて戴きます。
※ 2019/8/29 閲覧数1000突破しました。
いつも合作短編集『瑠璃色の菖蒲』を読んで戴きありがとうございます。
これからもゆっくり頑張りますので、よろしくお願いします。
※ 2019/11/17 閲覧数1500突破しました。
今年中には三本目を終えたいと思ってはいるので、応援していて下さい。
なお、終えたいという気持ちと、終わる事は別です(苦笑)頑張りはします。
※ 2022/4/25 閲覧数7000突破しました。
三年過ぎた今も読んで戴いている。
その事に感謝しております。
これからも新たな物語を綴り続けます。頑張るぞ!
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- Re: 瑠璃色の菖蒲(合作BL短編集) ( No.45 )
- 日時: 2019/11/10 17:23
- 名前: 白楼雪
※※※
あれから二十分と少し過ぎた頃。店内の片付けを終えた宮森に連れられて、東雲は店の近くにあったマンションの一室に居た。
「ここ、宮森さんの部屋?」
宮森陽という青年の名を呼ぶことに、いまだ躊躇う彼に青年は気がついているのだろうか。
「そう。あの店を決めた時に、近場の部屋を探したんです。何かと忙しくなる事は想像がついていましたし、それならばいっそ…と思いまして」
カウンターキッチンに立つ宮森の姿は、柔らかくそれでいて先ほどの店員らしさは窺えない。もしかすると、彼はプライベートでも所作が穏やかなのだろうか。
黒革の二人掛けソファーに腰を下ろし、グラスに檸檬水を注ぐ宮森を淡々と見つめる。
来客に飲み物を用意する。それだけのよくある行動にすら、東雲の気を早めた。
「お待たせしました」
大粒の氷が冷えた二つのグラスを鳴らす。それらを乗せた銀のトレーを片手に、宮森はソファーへと近づいた。洗練された黒い丸型のテーブルに、しなやかな宮森の指が二つのグラスを乗せた。
「わざわざ、良いのに」
「物事には、マナーというものがあるでしょう?」
互いの心情など確かめるまでもない。だというのに…。これも宮森陽の内面なのだろう。
「店長さんが、お店の中で誘うのはマナー違反にならないのか?」
意地悪く問い、東雲の唇がグラスに触れた。華やかな檸檬の香りと、遠くに響く酸味が喉を潤していく。
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