大人オリジナル小説

瑠璃色の菖蒲(合作r18BL短編集)
日時: 2022/04/25 23:12
名前: 白楼雪+ゆうりん@ベルトルトは神

 ゆうりん@ベルトルトは神さんとの合作BL短編集です。
 R18有の合作は初なのですが、よろしければ温かい心で見守ってください。

 一応一本目は私、白楼が務めさせて戴きます。

※ ご意見・ご感想等は、雑談の方にある私のトピにお願いします。
  荒らし、乗っ取りはやめてください。
  その他「雑談したい」「合作したい」「意見交換してみたい」等も、
  雑談の方に来てもらえると助かります。

 それでは亀更新ながら始めさせて戴きます。


※ 2019/8/29  閲覧数1000突破しました。
         いつも合作短編集『瑠璃色の菖蒲』を読んで戴きありがとうございます。
         これからもゆっくり頑張りますので、よろしくお願いします。

※ 2019/11/17 閲覧数1500突破しました。
         今年中には三本目を終えたいと思ってはいるので、応援していて下さい。
         なお、終えたいという気持ちと、終わる事は別です(苦笑)頑張りはします。

※ 2022/4/25  閲覧数7000突破しました。
         三年過ぎた今も読んで戴いている。
         その事に感謝しております。
         これからも新たな物語を綴り続けます。頑張るぞ!

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Re: 瑠璃色の菖蒲(合作BL短編集) ( No.25 )
日時: 2019/06/08 15:42
名前: ゆうりん@ベルトルトは神 ◆kGPnsPzdKU

男は不気味な笑みを浮かべながら、楽しそうにもう一人の男を見下ろす。
男が見せているのは一つの写真。
それを見て、見下ろされた男は青ざめていた。

「これ、バラ撒かれたくなかったら俺の言うこと聞いてね?」

この出来事から、宮下 薫(ミヤシタ カオル)の地獄が始まった……

***

宮下 薫は極々普通の男子高校生だ。
愛想が良く、クラスでも人気者だ。
スポーツも出来て頭もそこそこ良い、誰もが憧れるような完璧な男。
そんな彼には秘密がある。
それは密かに楽しんでいる『大人の遊び』。

ネット上に存在するとあるサイトで相手を誘い、夜の町で密かに会う。
そして薫はその相手、男に抱かれるのだ。
始めたきっかけは些細な事だ。
ただ普通の日常に飽きてきて、刺激が欲しかった。
理由なんてそれだけだ。
最初は怖かった。苦しかったし、痛かった。
けど段々と回数を重ねていく度、身体は快楽を覚えていった。
男に抱かれる事がこんなに気持ちいい事だったなんて、正直思っていなかった。
もしかしたらもう、女を抱けないかもしれない。
それほど、嵌まってしまったのだ。

「おーい、宮下ー。隣のクラスの奴が呼んでるぞー」

学校の教室で外を眺めながら遠い記憶を辿っていると、クラスメイトの一人に名前を呼ばれた。
どうやら薫の事を呼んでいるらしい。
薫は面倒臭いなと思いながらも、それを表に出すことはせずに「今行くよ」と席を立った。

廊下へ向かい、用件がある生徒は誰だろうかと相手の顔を見る。
そこにいたのは、隣のクラスのTHEリア充男の綾川 蓮(アヤカワ レン)だ。

「あ、薫ちゃーん!ごめんねぇ。いきなり呼んじゃって」

「……いや、別に良いけど」

正直に言うと、薫は彼の事が苦手だ。
誰でも馴れ馴れしくしてくるし、何より距離が異様に近いと思う。
この男にはパーソナルスペースというものは無いのだろうかと思うほどだ。

「あのさ、話があるんだけど付き合ってくんない?」

「ん、良いけど、何……?」

薫が了承すると蓮は口元に笑みを浮かべた。
そして、ゆっくりと口を開いた。

「……ここでは、話せないかな」

蓮はそう言うとニッコリと笑う。
そんな彼を見て、薫は何だか嫌な予感がしていた。
いや、勘違いかもしれないという小さな希望を信じ、薫は頷いた。

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