大人オリジナル小説
- 瑠璃色の菖蒲(合作r18BL短編集)
- 日時: 2022/04/25 23:12
- 名前: 白楼雪+ゆうりん@ベルトルトは神
ゆうりん@ベルトルトは神さんとの合作BL短編集です。
R18有の合作は初なのですが、よろしければ温かい心で見守ってください。
一応一本目は私、白楼が務めさせて戴きます。
※ ご意見・ご感想等は、雑談の方にある私のトピにお願いします。
荒らし、乗っ取りはやめてください。
その他「雑談したい」「合作したい」「意見交換してみたい」等も、
雑談の方に来てもらえると助かります。
それでは亀更新ながら始めさせて戴きます。
※ 2019/8/29 閲覧数1000突破しました。
いつも合作短編集『瑠璃色の菖蒲』を読んで戴きありがとうございます。
これからもゆっくり頑張りますので、よろしくお願いします。
※ 2019/11/17 閲覧数1500突破しました。
今年中には三本目を終えたいと思ってはいるので、応援していて下さい。
なお、終えたいという気持ちと、終わる事は別です(苦笑)頑張りはします。
※ 2022/4/25 閲覧数7000突破しました。
三年過ぎた今も読んで戴いている。
その事に感謝しております。
これからも新たな物語を綴り続けます。頑張るぞ!
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- Re: 瑠璃色の菖蒲(合作BL短編集) ( No.22 )
- 日時: 2019/05/31 01:24
- 名前: 白楼雪
片瀬の薄紅に熱を帯びた頬に、淡い口づけを降らす。そんな仕草もこの怪我人には良く似合う。
「あんた…、沢山泣かせてそうだな」
皮肉混じりの声で片瀬がそう笑うと、鷲見も微笑を返した。
「いい男っていうのは、そういうものだ」
ぎしりとベッドを軋ませ、鷲見が隣に寝そべる。
僅かな荒い呼吸は、それだけ情事に夢中だったのだろう。
路地の影で崩れていた時は手負いの獣の様な男だったが、今隣で呼吸を整えているその様子を見つめていると、些か可愛いらしさすらも覚える。
「…なに?」
無意識に笑みを滲ませ見つめていた片瀬を、鷲見が横目で見つめ返す。
額に薄く汗を滲ませる姿は、男の色香を醸し出していた。
「っ、いや、…俺はもう寝るから、鷲見さんも早く寝ろよ」
彼の色香にあてられたなど、口が裂けても言えるわけがない。
ましてや情事の後にだなんて、まるで欲求不満みたいではないか。
鷲見に背を向け、片瀬は布団に顔を小さく埋めた。
部屋は薄暗く、顔を向けなければ羞恥に染まった表情を見られる心配はない。
心臓の鼓動は煩く、鷲見が身動きした際のシーツの音が片瀬の耳を擽った。
「…おやすみ」
低く短い鷲見の言葉に心音が一際高鳴ったが、強く瞳を閉じる事で遮る。
今日は本当に疲れた。
せっかくの穏やかな夜だったのに、怪我を負った大男に出会し、怪我の治療をしてやるために部屋に運んだ。漸く目を覚ましたと思えば良いように喰われて、本当にとんだ夜である。
それでも、まあ、後悔はしていない自分がいる事が、片瀬は不思議に思いながらも静かな眠りに落ちていったのだった。
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