大人オリジナル小説

瑠璃色の菖蒲(合作r18BL短編集)
日時: 2022/04/25 23:12
名前: 白楼雪+ゆうりん@ベルトルトは神

 ゆうりん@ベルトルトは神さんとの合作BL短編集です。
 R18有の合作は初なのですが、よろしければ温かい心で見守ってください。

 一応一本目は私、白楼が務めさせて戴きます。

※ ご意見・ご感想等は、雑談の方にある私のトピにお願いします。
  荒らし、乗っ取りはやめてください。
  その他「雑談したい」「合作したい」「意見交換してみたい」等も、
  雑談の方に来てもらえると助かります。

 それでは亀更新ながら始めさせて戴きます。


※ 2019/8/29  閲覧数1000突破しました。
         いつも合作短編集『瑠璃色の菖蒲』を読んで戴きありがとうございます。
         これからもゆっくり頑張りますので、よろしくお願いします。

※ 2019/11/17 閲覧数1500突破しました。
         今年中には三本目を終えたいと思ってはいるので、応援していて下さい。
         なお、終えたいという気持ちと、終わる事は別です(苦笑)頑張りはします。

※ 2022/4/25  閲覧数7000突破しました。
         三年過ぎた今も読んで戴いている。
         その事に感謝しております。
         これからも新たな物語を綴り続けます。頑張るぞ!

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Re: 瑠璃色の菖蒲(合作BL短編集) ( No.40 )
日時: 2019/10/08 17:11
名前: 白楼雪

息が詰まるような感覚が、伝えたい言葉を抑えようとする。
こんな感覚はいつぶりだろうか。もう、遠い昔のような気がしてならなかった。
「俺は貴方に、一目惚れしました」
初恋の記憶を思わせる程の胸の高ぶりに、されど東雲は伝えきる。
ところが、恐る恐る宮森の言葉を待つ彼に、返された言葉は予想外のものだった。
「それは、どちら側の方での気持ちでしようか?」
宮森の、彼の言う言葉の意味が東雲には理解できなかった。
どちらとは、何を指しているのか。それを問うような視線を向ける東雲に、彼は苦笑いを浮かべて噛み砕き続ける。
「ですから、それは俺を抱きたいという意味なのか、抱かれたいという意味なのかと、聞いているんですよ」
「え…、あぁ、なるほど」
会話の上では納得した素振りを見せていた東雲だが、内心は動揺で渦巻いていた。
彼は、宮森は同性愛に寛容的なのだろうか。それは、まあ、東雲としては助かる。
しかし『抱きたいのか、抱かれたいのか』と問われた事は、東雲の人生で初めてされた質問だったので、虚を突かれた気分である。
東雲自身はこの目の前の青年をどうしたいのか。
抱かれるのは、経験がないため難しいかもしれない。
だが、もし自身が宮森を抱きたいと思い、それを拒まれても無理強いしたいとは思わないだろう。
逆に宮森が抱く側を望むのなら、幾ばくかの覚悟は必要だろうが、努力しようと思う。
そう、つまりは宮森というこの一人の男性と一つの思いを紡げるのなら、どちらでも良いのだ。
同じ温度で、隣に居られるのなら、それだけで良い。それが東雲の答えだった。

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