大人オリジナル小説
- 瑠璃色の菖蒲(合作r18BL短編集)
- 日時: 2022/04/25 23:12
- 名前: 白楼雪+ゆうりん@ベルトルトは神
ゆうりん@ベルトルトは神さんとの合作BL短編集です。
R18有の合作は初なのですが、よろしければ温かい心で見守ってください。
一応一本目は私、白楼が務めさせて戴きます。
※ ご意見・ご感想等は、雑談の方にある私のトピにお願いします。
荒らし、乗っ取りはやめてください。
その他「雑談したい」「合作したい」「意見交換してみたい」等も、
雑談の方に来てもらえると助かります。
それでは亀更新ながら始めさせて戴きます。
※ 2019/8/29 閲覧数1000突破しました。
いつも合作短編集『瑠璃色の菖蒲』を読んで戴きありがとうございます。
これからもゆっくり頑張りますので、よろしくお願いします。
※ 2019/11/17 閲覧数1500突破しました。
今年中には三本目を終えたいと思ってはいるので、応援していて下さい。
なお、終えたいという気持ちと、終わる事は別です(苦笑)頑張りはします。
※ 2022/4/25 閲覧数7000突破しました。
三年過ぎた今も読んで戴いている。
その事に感謝しております。
これからも新たな物語を綴り続けます。頑張るぞ!
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- Re: 瑠璃色の菖蒲(合作BL短編集) ( No.3 )
- 日時: 2019/01/11 02:02
- 名前: 白楼雪
「っ……、ぅ……」
幾つかの寂れたビルの路地。そこを通りすぎようとした片瀬の耳に、小さな呻き声の様なものが聴こえた気がした。
まるで、苦痛に堪えるような声が、医師として日々働いている片瀬の心を引き留める。
「…今日は休みなんだけどな」
溜め息を一つ溢し、片瀬は細い路地へと歩を進めた。
もしこれが、内科医の片瀬では手に負えない程のものだとしたら、自身に出来る事など精々救急車を呼んでやる事位だろう。
だが、数歩先に進んで見つけたその男は、運が良いのか悪いのか、見たところ左の二の腕に裂傷が一つある程度の様だ。
出血は少なくはないが、この程度の怪我なら片瀬にも処置出来る。
「おい、あんた大丈夫か?」
男の右肩に触れ軽く揺すり声をかける。
すると、男はその整った顔に僅かな反応を見せ、うっすらと瞳を開けた。
「…くっ…、お前…誰…?」
意識は僅かにある。反応も悪くはない。
何よりも、目の前の片瀬という男を左手で掴みかかるという事は、神経も無事と言えるだろう。
「非番の内科医です。あんた、その腕、そのままだと流石に死ぬぞ」
威嚇する獣のような男の目に、片瀬は呆れたよう自己紹介をする。
自己紹介といっても、簡略的なものでしかないが、互いの意思の疎通にはこの程度で充分と言えるだろう。
「医者…?…ほっといてくれ…」
医師という言葉に、男は眉を寄せ拒否するよう立ち上がろうとした。
しかし出血が多く貧血におちているのだろう。
ぐらりと男は揺れ、身体の支えを失う。
「っと、危ないな。なんだあんた、医者嫌いか?」
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