大人オリジナル小説
- 瑠璃色の菖蒲(合作r18BL短編集)
- 日時: 2022/04/25 23:12
- 名前: 白楼雪+ゆうりん@ベルトルトは神
ゆうりん@ベルトルトは神さんとの合作BL短編集です。
R18有の合作は初なのですが、よろしければ温かい心で見守ってください。
一応一本目は私、白楼が務めさせて戴きます。
※ ご意見・ご感想等は、雑談の方にある私のトピにお願いします。
荒らし、乗っ取りはやめてください。
その他「雑談したい」「合作したい」「意見交換してみたい」等も、
雑談の方に来てもらえると助かります。
それでは亀更新ながら始めさせて戴きます。
※ 2019/8/29 閲覧数1000突破しました。
いつも合作短編集『瑠璃色の菖蒲』を読んで戴きありがとうございます。
これからもゆっくり頑張りますので、よろしくお願いします。
※ 2019/11/17 閲覧数1500突破しました。
今年中には三本目を終えたいと思ってはいるので、応援していて下さい。
なお、終えたいという気持ちと、終わる事は別です(苦笑)頑張りはします。
※ 2022/4/25 閲覧数7000突破しました。
三年過ぎた今も読んで戴いている。
その事に感謝しております。
これからも新たな物語を綴り続けます。頑張るぞ!
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- Re: 瑠璃色の菖蒲(合作BL短編集) ( No.37 )
- 日時: 2019/09/16 16:34
- 名前: 白楼雪
鈴かな店内。先程までは東雲以外にも数人の客が食事と談笑を楽しんでいたというのに、今は穏やかなクラシックを思わせる音楽と、厨房にて洗い物や調理の僅かな物音しかない。
東雲自身の物音と言えば、小さな息遣い程度である。
「お待たせしました。こちらから、ボンゴレ・ロッソ、ピッツァマルガリータ。そして当店おすすめの赤ワインとなります」
程無くして白いエプロン姿の宮森は、片手で銀のトレーを手に、東雲の注文した料理を持ち現れた。
個人の店で営業しているせいだろうか。値段は少々高めだが、それらの料理は大衆イタリア料理の店や、チェーン店のものとは全く違っていた。
香草とトマトの香りは新鮮なもの特有な瑞々しさを思わせ、モッツァレラチーズの柔らかな白が食欲をそそる。ピザ生地はイタリア独特の薄く大きなクリスピー生地らしく、小さめといっても通常の配達ピザより少し小さいくらいだった。
ボンゴレ・ロッソも海鮮のスープと、ともに具となっているしめじや玉葱のスライスがイタリアンパセリを引き立て目にも鮮やかである。
「美味しそうですね。戴きます」
料理と一緒に運ばれてきた銀のフォーク等を手に、東雲はパスタに手を伸ばす。
その様子に微笑みを浮かべ、宮森は厨房へと戻っていったのだった。
料理は東雲の予想通り、どれも素材と手間を惜しまず丹精込められて作られていた。そういう細やかな部分もまた、物腰の柔らかな宮森の内面の一部と言えるのだろう。
その後二十分程たった頃だろうか。東雲は食事を終え、ワインで一息ついていた時。ふと、背後から何かの視線を感じていた。
この店には現在二人の人間しかいないはずである。
あのあと客らしき人間おろか、業者すらも現れなかった店内。それなのに、あからさまに感じる背後からの視線。もしやと思い、東雲はゆっくりとワイン片手に背後へと視線だけを移した。
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