大人オリジナル小説
- 嘘吐き造花が枯れるとき。
- 日時: 2014/10/25 22:18
- 名前: 桜 ◆7gBpJ8SNck
初めまして、もしくはお久しぶりです。
未熟ですが、よろしくお願いします。
私の体験も若干入っていたりしますが、多くはフィクションです。
前回に引き続き、御注意を。
・私の文章はまだまだ未熟です。
・誤字脱字があるかもしれません。(指摘して頂けると助かります)
・更新は不定期です。
・社会派小説から外れてしまうかもしれません。
・自己満足の小説で私の偏見で書いている所もあります。
そんな小説でも大丈夫でしたら、そのまま下へお願いします。
無理でしたら、小説一覧へお戻り下さい。
荒らし等はお止め下さい。アドバイスは大歓迎です。
コメントを頂けると嬉しいです。
それでは、始めます。
――――――これが私にとっての幸せなのでしょうか。
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- Re: 嘘吐き造花の行く末。 ( No.1 )
- 日時: 2014/10/23 23:18
- 名前: 桜 ◆7gBpJ8SNck
―序章?―
その日は、とても暖かかった。心地よくて楽しくて。でも、微かに寂しさを感じていた。……いや、寂しさしか感じていなかった。
地面に転がっていた小石を軽く蹴る。誰にも当たらない様に、そっと。
小石は数メートル転がって止まった。
―――寂しい?
『いえ、全然』
自分の中で呟く。自分を嘲笑うような笑みを浮かべてしまう。そうしなければ壊れてしまうから。
―――あぁ、駄目駄目。
『分かってるよ』
名前に合ってないもんね。美しくないもんね。
いつもの通りの、歪みのない、美しい笑みを。綺麗で完璧な笑顔を。仮面を。
独りで浮かべていた。寂しくなんかなかった。もう、慣れたから。
楽しくもないのに笑ってしまう、そんな自分が疎ましい。嘘吐きな自分が汚いモノのように感じる。
それでも、寂しいから。独りにはなりたくないから。
古びた建物の屋上を見上げる。微かに人影が見えた。
私はその建物の入口を探し、中に入った。
中は薄暗くて、埃っぽい。屋上を目指して、階段を上る。ギシギシと上るたびに軋む音がした。
目の前に、薄汚れたドアが現れた。力いっぱい押すと、不快な音と共に開いた。
そして、目の前に少女が現れた。少女は屋上の柵の傍に立っていた。
私に気づき、身体をドアの方へ向けた。
暖かい目だった。私の全てを包んでくれるような、心地よくて、歪んだ目。寂しそうな、そんな私と似ている目。表情。
追いつめられたような顔。恐怖に染まった顔。
そして、少女は言ったんだ。
―――――この世界はつまらないよね。
涙を浮かべながら言ったんだ。
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