大人オリジナル小説

嘘吐き造花が枯れるとき。
日時: 2014/10/25 22:18
名前: 桜 ◆7gBpJ8SNck

初めまして、もしくはお久しぶりです。

未熟ですが、よろしくお願いします。
私の体験も若干入っていたりしますが、多くはフィクションです。

前回に引き続き、御注意を。

・私の文章はまだまだ未熟です。
・誤字脱字があるかもしれません。(指摘して頂けると助かります)
・更新は不定期です。
・社会派小説から外れてしまうかもしれません。
・自己満足の小説で私の偏見で書いている所もあります。

そんな小説でも大丈夫でしたら、そのまま下へお願いします。
無理でしたら、小説一覧へお戻り下さい。

荒らし等はお止め下さい。アドバイスは大歓迎です。
コメントを頂けると嬉しいです。

それでは、始めます。





――――――これが私にとっての幸せなのでしょうか。





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Re: 嘘吐き造花が枯れるとき。 ( No.19 )
日時: 2014/10/25 21:48
名前: 桜 ◆k7.5lqH5Sc

私の自慢の姉。綺麗で頭も良くて優しくて。
私の大好きな姉は七年前、“家族”になった。そして、消えた。
前触れもなく私の前から。それでも、一緒に居たいんだ。
……この想いが嘘だとしても。家族でいたいんだ。


家のドアが開いた音がした。姉が帰ってきたのだろう。
明るい声と笑顔で出迎えることもなく、私は勉強を続けた。
隣の部屋のドアが開いた。話し声が聞こえる。姉の楽しそうな笑い声。
途切れ途切れに会話が聞こえる。本当に楽しそうで、私の知っている姉ではないみたいで。

―――――――煩い。消えて。私の前から消え失せて。

そんな言葉が私の頭に響く。

―――――――嘘だよ。消えないで。一緒に居て。

反対の言葉。嘘の言葉。



……私は、お姉ちゃんが大好きだよ?



姉の声を聞いていると体が震える。恐怖に襲われる。
昔の私は姉が大好きだった。だから怖かった。私自身が怖かった。
傷つけられても大好きと思える、私の心が、私の想いが自分自身で理解できなかった。
笑っていられる自分が怖かった。


――――――――アンタなんか死んじゃえ。

私は泣きながら笑っていた。嬉しかったんだ、姉と一緒に居れて。
姉の苦しみを分かっているのは自分だけだと思えて。私だけが姉を救えると思えて。
姉が幸せでいてくれるなら、死んでもいいと思った。
私は姉が大好きだったから。


本当は、姉の苦しみなんて分からない。一粒も理解できない。
それを私は認めなかった。私が姉に一番近いと思いたいから。

心の底では、私の状況は姉と同じだと理解していた。それでも姉の気持ちを理解したら、私はもう戻れないと思った。


劣等感が私を嘘吐きにした。罪悪感が私を姉に縛り付けた。
いつか振り返ってくれると。また抱きしめてくれると。ありもしない希望を抱き、手を伸ばし続ける。

それでもいいと思った。これは永遠ではないのだから。

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