大人オリジナル小説
- それでも僕らは生きていく。
- 日時: 2014/02/19 19:39
- 名前: 月 −RUNAー
初めまして、月です。
この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。
きっと、みんなそう思ってると思います。
題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。
この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。
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- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.36 )
- 日時: 2014/04/25 17:13
- 名前: 月-RUNA-
ー二十一話ー
素直に伝えればよかったんだ。
真っ直ぐな自分の気持ちをあの人たちに…
あたしは千龍華を病室に置いて一人で帰っていた。
(やばい…お母さん達に怒られるかも…)
本物の愛に触れて心が麻痺してたんだ。
あたしが帰らなくてお母さん達が心配するはずなどない。
(あはは…何考えてんだろ…)
そんな自分が嫌になり、イライラしながら家に帰り着いた。
「ただいま…」
一応ただいまと言ってドアを開けた。
時間はもう8時近かった。
ドアを開いた先にいるのは今にも泣きそうな顔をしたお母さんだった。
「真希か…」
とつぶやき部屋に入ろうとしたお母さんに無償に腹がたった。
「あたしが帰ってこないかと思って喜んでたとかー?あーあ残念ですねー」
お母さんは、唇を噛み締め小さな声で呟いた。
「優愛がまだ…帰ってこないのよ…そうだ…ちょっと外で探して来てくれない?」
「優愛がー?」
確かにそれはおかしい。
あいつは親に逆らったことは今まで一度もない。
でもあたしはそんなの正直どうでもいい。
優愛がどうなろうと知ったごっちゃない。
「まっいつか帰ってくるでしょ。じゃああたし寝るから優愛が帰って来ても騒がないでね。」
そう言って階段の一段目を踏みしめた。
一階からおかあさんの罵声が飛んでくる。
だまれ。
こんな時だけあたしを頼ろうとするなんて馬鹿なんじゃない?
優愛なんか誘拐されて殺されちまえばいいのに…
そんな事を考えるあたしは最低かな?
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