大人オリジナル小説
- それでも僕らは生きていく。
- 日時: 2014/02/19 19:39
- 名前: 月 −RUNAー
初めまして、月です。
この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。
きっと、みんなそう思ってると思います。
題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。
この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。
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- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.4 )
- 日時: 2014/03/07 17:38
- 名前: 月 −RUNAー
ー三話ー
あたしの一日は、苦しみから始まる。
「優愛おはよう^^」
「おぉ、優愛この前の模試の結果観たぞ。全国一番なんだってな。」
「おはよう〜。この前の模試はねぇ〜そんな難しくなかったもん!」
「そんなこと言ったら、ほかの子たちが可哀想じゃない。」
「本当に優愛はお父さんの誇りだ。」
「あら!お母さんの方が優愛よ?」
「あははっ! 優愛もパパとママ大好きだよ!」
いつもと変わらないセリフ。
いつもと変わらない風景。
かっこよくて頭がよくて大きな会社の社長の父
美人で世界で活躍する女優の母
そして美人で素直で優しくてメチャクチャ頭がいい娘
最高でだれでも憧れる家族だろう。
その風景はここにあって、そこにあたしはいない。
「あっ!お姉ちゃん!おはよう!」
なんて美しくて明るい笑顔なんだろう。
でもあたしわかってるよ。その裏ではあたしを馬鹿にしてるんでしょ?
お母さんとお父さんから冷たい目で見られ、邪魔者のように扱われるあたしを。
あんたになんか騙されない。
あたしは無言で優愛の横を通り過ぎた。
「おっお姉ちゃん?」
「その態度はないんじゃないか?真希。」
「そうよ。優愛はあんたと違うのよ。仲良くしてもらえるだけありがたい想いなさい。」
あたしはわざとらしく大声で笑った。
「あははは。ホント笑える。あたしに居なくなってもらいたいなら、はっきりそう言えば?マジうけるw あたしなんていなかったら良かったのにね。 あっ優愛いい子ぶんのやめて?あと話しかけんなマジきもいから。」
ははっ。
お母さんとお父さんの今の顔マジうけるよ。優愛の顔はそれ以上。
あんたらがまるであたしの事なんてどうでもいいように扱うから悪いんじゃんww
「真希っ!お前いつからそんな子になったんだ。」
「ホント恥ずかしいわ。私たちの子は優愛だけでよかったのに・・。」
「あっ元からこんな性格でーす!ビックリ!?まああんたらの子だしね。てか私だってあんたらみたいな夫婦の子供になりたくなかったし。あーぁクズの相手してたら疲れちゃった。クズが作った料理なんて食べたくないからあたし行くね。じゃぁね。」
一気にまくし立てた。でも、お母さんたちの罵声は聞きたくないから、そこに置いてあったバックをとって、学校に行こうとするあたしをいい子ちゃんの優愛は呼び止めた。
「お姉ちゃん! ぁあのごめんなさい!」
「優愛はあやまることはないんだぞ?」
「そうよ、真希が馬鹿なだけなのよ。相手しなくていいわ。」
はい。
自分たち自ら言っちゃいましたー!
優愛が大事なんだってーww
心の中で爆笑しながら振り向き言った。
「はい。優愛はいい子ね! お母さんたちに好かれて羨ましいわー」
「行ってきまーす」
そう言いあたしは家を出た。
大きく息を吸い込んではいた。
やっと口にできた。
ホントの気持ち。
「真希・・。すごいよ。あいつらに勝てたんだよ・・?」
でも。
なんでなんだろう。
凄く嬉しいハズなのに。
こうも涙があふれて止まらないのは。
「うぅ。うわあぁぁぁん!」
大声で泣いた。
声が、涙が枯れるまで泣いた。
はは。
あたし馬鹿だな。
こんなにも。
お父さんとお母さんに認められたいんだ。
優愛に勝ちたくて仕方ないんだ。
私を認めて欲しいんだ。
どうしても。
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