大人オリジナル小説
- それでも僕らは生きていく。
- 日時: 2014/02/19 19:39
- 名前: 月 −RUNAー
初めまして、月です。
この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。
きっと、みんなそう思ってると思います。
題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。
この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。
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- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.7 )
- 日時: 2014/03/24 13:18
- 名前: 月 −RUNAー
ー第六話ー
「ねぇ大丈夫?」
倒れている美少女そんままにして帰るのは、さすがに人の目もあるし、一応話しかけてやった。
「・・。」
「ごめんなさい。私、ちょっとあなたの名前思い出せなくて、何だったかしら?」
どうせすぐ忘れるだろうけど、このまま名前も知らないのに話を続けるのは、不可能だ。
「・・・。」
「ねぇ、私の事怖い?心配しないで私何もしないからニコ」
「・・。」
何なんだ。
コイツはこのあたしがクズに丁寧に話しかけてやっているんだ。
しかも、自分の為とはいえ、一応アイツらから救ってやった。
まじむかつく。
「おい、お前シカトぶっこいてんじゃねぇよ。いちおー救ってやったんですけど!?なんだ?あたしになんて興味ねぇってか?同じクラスならわかるよね!?あたしのこと。お前死にてぇの?」
「・・・。」
やばい。
ついいつもの口調に戻ってしまった。
ポカンとしてやがる。
・・。
少し時間がたった。
「ねぇ・・。アンタなんなのよ・・?」
クズ共があたしにはむかうなんて今までなかったのに。
困り果てていると、美少女さんは意を決したように、カバンの中からメモ帳とペンを取り出して、さらさらと字を書きだした。
そしてそのメモ帳を切り取りあたしに差し出した。
助けてくれてありがとうございます。
私は同じクラスの沢渡莉麻(さわたりりま)です。
実は声がでません。
お礼の言葉も言えずすみません。
「しゃ・・べれないの・・?」
美少女、いや莉麻は小さくうなずいた。
「生まれつき?」
莉麻は悲しそうな顔で首を振った。
「あの・・ごめん。。」
こんなに素直に謝ったの何年ぶりだろう。
良く見たら莉麻の身体は砂だらけだった。
「ねぇ、アンタその恰好じゃ親とかに心配されんでしょ。うちに来な。」
驚いたような目をして、莉麻は顔の前で手を振った。
「行くよ。」
私は莉麻のジェスチャーを無視して、細い腕をつかみ家にかけて行った。
小柄な莉麻は抵抗できず結局素直についてきた。
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