大人オリジナル小説
- それでも僕らは生きていく。
- 日時: 2014/02/19 19:39
- 名前: 月 −RUNAー
初めまして、月です。
この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。
きっと、みんなそう思ってると思います。
題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。
この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。
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- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.32 )
- 日時: 2014/04/08 11:13
- 名前: 月 −RUNAー
ー第十九話ー
それからもあたしらは凛乃を徹底的に苛めまくった。
いつしかクラス全員が協力するようになった。
そうそう、ゲームの最高得点の二人は向井優って男子と横尾だった。
そして苛め始めて二週間がたった。
とうとう凛乃は不登校になった。
凛乃が不登校になったから、私ははじめ言ってたように次のターゲットを決めていじめた。
また不登校になると、次のターゲットを決め、いじめ、を繰り返した。
こいつらはあたしのいじめの実績だ。
桜井愛梨(女) 一週間で不登校
二宮陸 (男) 三週間で不登校
夢川柚麻(女) 一か月で不登校
新井和 (女) 決まった瞬間家に帰り不登校
水木玲雄(男) 1日で不登校
進級し高校二年になっても絶対にそのゲームが終わることはなかった。
学校から家への帰り道。
ふと前を見るとあのアパートがあった。
そうだ。
色々あって莉麻のこと忘れてた。
どうだったんだろう。
学校に来ないんだし、まだ病院にいるのだろうか。
「言ってみるか・・。」
そうつぶやき、長い髪を翻し元来た道を戻って行った。
「ここか・・。」
目の前にはでっかい病院がそびえたってる。
入って受付の奴に話しかけた。
「沢渡莉麻ってやつここに入院してるはずなんだけど何号室?」
「あぁ!莉麻ちゃんね!あなたは友達?」
「・・クラスメイト。」
「あの子入院してから一人しかお見舞いの人が来ないのよ。よかったわ。」
「・・結局虐待受けてたの?」
「知ってるの・・?ええ。そうよ。母からひどい虐待を受けてたの。その母は逮捕されたわ。あっ案内するわ。ついてきて。」
「・・。退院したら保護施設行きってこと?」
「でしょうね。もっとも退院できるか分からないけど・・。」
「えっ?それほど深く切ってんの?」
「いや。起きないのよ。きっとお母さんからの暴力による苦しみを身体が忘れられないの。目を覚ましたらまた苦しみばかりだって思ってるんでしょうね・・・。あっここよ。面会は6時までだからね?」
「ありがとう。」
ドアを開き中に入った。
莉麻は白雪姫みたいに綺麗だった。
「あんたも大変だったんだね・・。」
一人つぶやいた。
「早く目覚ませばいいのに・・。」
「そう簡単に苦しみを忘れられるわけないじゃない。」
驚いて後ろを振り向くと、知った顔があった。
「千龍華だっけ・・?」
あの変な美人。
千龍華舞羅が立っていた。
「なんであんたが?」
「それはこっちのセリフよ。」
「あたしが通報したんだよ。コイツが血だして倒れてるってだから様子見に来ただけ。」
「へぇー。それにしてもあなたよくやるわよね。」
「何の事?」
「いじめよ。私だったらあんなできないわ。どうせ何かあったんでしょ?」
舞羅の真っ黒な瞳は私のすべて見透かしてるように光ってる。
「そんなの今は関係ねぇよ。あたしはなんでここにいるのか言った。お前も言えよ。」
「そうあせんないで?今話そうとしてるじゃない。」
やはりあたしはコイツが苦手だ。
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