大人オリジナル小説

それでも僕らは生きていく。
日時: 2014/02/19 19:39
名前: 月 −RUNAー

初めまして、月です。

この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。

きっと、みんなそう思ってると思います。

題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。

この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。

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Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.33 )
日時: 2014/04/12 11:55
名前: 月 −RUNAー

ー 第二十話 ー

「これから話すこと絶対誰にも言わないで・・。」
「それは保証できないけど♪」

ふざけた感じで返したが、千龍華の目はなんていうか本気だった。

「わかったよ。言わねえよ。」
「ありがとう。」
「私はね・・。」

ゆっくりと話は始まった。



「あんなアマよりお前みたいなお前みたいな美人の方がいいしな。」
「そうでしょ〜。あんな奴より私の方がいい女だしね。」
「自分で言うかーw」

私が3歳の頃。
あいつはやってきた。
幼い私にはそいつは悪者だった。
本当の父親だったんだけど。
元から優しい母ではなかったが、あいつが来てから私のことなどいないもののように扱った。
私は4歳でおばあちゃんに引き取られた。
おばあちゃんと言うのは父の方の。
おばあちゃんは私をすごくかわいがってくれた。
でも悪いことをしたときはちゃんと叱ってくれた。
いいおばあちゃん。
大好きなおばあちゃん。
千龍華っていうのもおばあちゃんの苗字だ。

大きくなったある日私はおばあちゃんに知らなかった真実を聞いた。
話の最中おばあちゃんは
「お前は少しも悪くない。」
「全部あのバカ息子のせいだからね。」
と何度も言った。

私は沢渡莉麻と腹違いの姉妹だった。
私の最悪な父ははじめは莉麻のお母さんと付き合ってた。
でも莉麻のお母さんより美人な私のお母さんを見つけ、お腹に莉麻がいる彼女を捨て、私のお母さんと一緒になり私がうまれた。
私は汚れたそいつらの血が身体に流れている。
そう思ったら吐き気がしたわ。
そして私がいなかったら。
とも思ったわ。




離し終わった千龍華は苦しそうにうつむいてた。
そしてこういった。

「高校に行って、莉麻を見つけて、声が出ないって知って。この子にとったら私って消えて欲しい存在なんだろうなって思ったの。だってこの子には耐えて生きる道しかないんだもの。自殺未遂をしたってのは先生の話盗み聞いて知って、せめてお見舞いぐらいには行こうって思って毎日行ってたの。」

話を聞き終わってあたしは少し間をおき口を開いた。

「なんでお前が罪だか何だかを償わなきゃいけねぇんだよ。お前は少しも関係ねぇんだから勝手に幸せになっときゃいいじゃん。お前も莉麻も幸せになりゃーそれでいいだろ。あんたには幸せになれる道があるし莉麻にだって想ってくれる奴が一人でもいるんだから幸せになれる。あたし自分だけ犠牲になれば的なキモイ考え大っ嫌いなの。犠牲になるくらいなら莉麻の幸せをつかんでやれ。莉麻に生きる希望は与えてやれ。それがお前のやることなんじゃねぇのかよ。」
「それでいいの・・?」
「なんでダメなんだよ。」
「ありがとう・・。私もう迷わない。絶対に莉麻と本物の姉妹になる」

そういった千龍華の目には涙が浮かんでた。
別に救ってあげようなんて思ったわけじゃねぇ。
ただ。
幸せになる道があるのにその道を捨てようとしていることがあたしには嫌でたまんなかっただけ。

「そういえば。莉麻は自分に義姉妹がいること知らないよ。たぶんだけど。じゃああたし帰るから。」
「あっありがと!」

莉麻。
あんたは幸せじゃねぇか。
あたしとは違うよ。

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