大人オリジナル小説
- それでも僕らは生きていく。
- 日時: 2014/02/19 19:39
- 名前: 月 −RUNAー
初めまして、月です。
この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。
きっと、みんなそう思ってると思います。
題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。
この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。
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- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.14 )
- 日時: 2014/03/30 11:30
- 名前: 月 −RUNAー
ー第十一話ー
幼い頃から絶対優愛に負けたって泣かないと決めていた。
あたしのプライドが許さないから。
「はぁー。」
小さくため息をし、立ち上がった。
(涙腺弱ってんのかも・・。)
ふらふらとした足取りで家に向かった。
優愛はもう二度と話しかけてこないかも・・。
ふと目の前にあるボロボロのアパートを見た。
前はこんなところに人なんて住めるのか?って馬鹿にしてた。
だけど。
愛してくれる、暖かく迎えてくれる家族がいるのならこんなところでもきつくなんてないんだろう。
あたしからしたら羨ましい。
「何か倒れてる・・?」
アパートの二階に何かが倒れていた。
じっと目を凝らすとそれは少女だった。
いつものあたしならほっといて帰るだろうが、なぜか胸騒ぎがした。
急いで階段を駆け上がった。
そこに倒れていたのは、莉麻だった。
「ッ りっ莉麻!! え ウソでしょ・・。」
莉麻は手首から真っ赤な血を出していた。
倒れている莉麻はまるで人形のように綺麗だった。
「あっきゅっ救急車・・。」
震える手で救急車を呼んだ。
「ねぇ・・。何があったの?手首を切るほどつらいことがあったの?
莉麻っ!」
遠くから救急車のサイレンが聞こえた。
「あっ・・。こっち!」
救急隊員は莉麻の手首を見て唸った。
「これは深く切ってるな・・。」
「あなたは?」
あたしに向けられてる言葉と知り慌てて声を出した。
「莉麻のクラスメイト。帰ってる途中に莉麻が倒れてんの見つけて。でもそんな親しくないし、莉麻の家の事情とかなんて知らない。」
「なぜこんなことをしたのかは?」
「あ。学校でたぶんいじめを受けていた。そういえば・・身体に火傷とかあざとかたくさんあった。もしかしたら・・。」
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